2024年4月11日 (木)

宇和島城と内子座

 空けて4月11日です。一週間後はもうウィントフックに戻っているんだなぁと感慨深く感じます。この日の朝もホテルをチェックアウトするんですが寝坊して朝食を食べそこなった(笑)ためまずは食事ができるところを探します。港近くの道の駅があったので行ってみましたが残念ながらまだ営業時間外、仕方ないのでその向かいにあたマックに入りました。マックなんて日本的ではないイメージですが、実はナミビアにはないのでこれはこれでいいのかもしれません(大手ファストフードチェーンではナミビアには唯一ケンタッキーのみがある)。

 朝食後は宇和島城へ、ここも一昨日訪問した高知城と並び現存12天守のひとつで日本100名城でもあります。過去に何度か訪問していますが非常に味わいのある城郭です。宇和島城を建てたのは築城の名手と呼ばれる藤堂高虎ですが、実際に城主として江戸時代を過ごしたのは伊達政宗の庶長子の伊達秀宗を祖とする宇和島藩でした。宇和島伊達家としては幕末の藩主宗城が有名です。年度初めの平日ということでこの日の宇和島城は観光客も少なくのんびりと観光できました。この城郭は入り口から天守まで結構な登り坂が続くので大変ですが、本丸には葉っぱがかなり出てきたとはいえ桜の花が残っていたのは感動でした。

Img_2085_20240511171401 Img_2083 Img_2062 Img_2066 (左上写真1)宇和島城の上り立ち門、(右上同2)登城します、(左上同3)天守と石垣、(右下同4)現存天守

 宇和島城観光の後は一路北上し次の目的地内子町を目指します。内子は古くから大洲街道の要衝だったのですが、江戸時代から明治にかけて高品質な木蝋生産によって経済的に大いに栄えた町です。今でも当時の街並みが保存維持されていて、その通りは八日市道路として日本の道100選になっています。この日は街並みの散策に加えて、ここでの木蝋生産の様子がわかる上芳我邸や大正年間に建設され今に至るまで活用されている内子座も見学しました(内子座はまもなく耐震工事のため長期休館になるらしく、このタイミングで訪問しなければしばらく見られなかったもよう💦)。

Img_2105 Img_2103 Img_2106 Img_2116(左上写真5)内子町の八日町道路、(右上同6)日本の道100選の碑、(左下同7)内子座、(右下同8)同内部

 その後は再び北上して松山市内へ、この日は道後温泉の大和屋本店さんに宿泊です。日本酒が飲めるコーナーやミカンジュースがでる蛇口などもあっていろいろと楽しめる施設でした。特に大浴場はおそらく今回の帰国では最後の大浴場になることが予想されるため何度も入浴し堪能したのでした。

Img_2132 Img_2133(左写真9)地酒の飲み比べ、(右同10)鯛そうめん

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2024年3月28日 (木)

皇帝誕生日

 本日3月28日は当ブログの管理人ビザンチン皇帝コンスタンティヌス21世の誕生日です。何歳になったのかはともかく、ここまで元気に過ごすことができたことに感謝しています。もっとも誕生日とはいっても自分だけの話であり特別祝日になっているわけでもないので、過去20年以上この日は普通に仕事をする日でした(何年かに一回くらいは休日に当たるが、それでも特に特別というわけでもない)。ただ今年の誕生日は過去20年以上なかった実家での誕生日、実はそれに合わせる形で自分の父親の三十三回忌の法要を行いました。父の命日は7月なのですが、せっかく私が帰国するというのでそのタイミングに合わせたものです。朝お寺に出向いて法要を行い、その後はお墓に移動して現在の状況等を墓前に報告したのでした。

 法事後は妹も帰省していたことと、私のお祝いもかねて盛岡市郊外のつなぎ温泉に行きました。宿泊する宿は大観というつなぎ温泉の老舗です(ここの温泉は「源泉かけ流し&加水・加温なし」というあるいみ究極の温泉)。せっかくのなのでこの日はふぐのコースにしたのでした(フグのシーズンは3月いっぱいなのでギリギリセーフという感じ)。てっさ、てっちりはもちろんフグの唐揚げや味噌焼きなどを堪能しました(もちろんひれ酒も 笑)。

Img_1535 Img_1536 Img_1538 Img_1540 Img_1537 Img_1541(左上)てっさ、(右上)てっちり、(左中)唐揚げ、(右中)味噌焼き、(左下)ひれ酒、(右下)雑炊

 実に充実した令和6年の皇帝誕生日でした。

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2022年8月15日 (月)

お墓参り

 この週末はいわゆる盂蘭盆の時期に当たりました.過去にはこの時期に休みを取るドクターが多かったことから自分は留守番に回るパターンが多かったのと,2020年&2021年はコロナ禍の中で行政から行動規制が出されていたこともあって長い間帰省することがなかったのですが,今年は3年ぶりに行動制限が出されていなかったのと,他に休むドクターがいなかったことで本当に久しぶりにお盆の帰省となりました.

 8月12日夕方の新幹線で盛岡へ.途中帰省すると定番の一つである一風亭の担々麺を食べてから家に向かいました.

Dsc_2349(写真1)一風亭の担々麺

 翌13日と14日はあちこちのお墓参り,さすがにお盆だけあってそれなりの人出でした(とはいってもコロナ前に比べると明らかに少ない印象).一通り墓参を終えた後は家族で宮城県の鳴子温泉に繰り出しました.こけしで有名な鳴子温泉ですが,泉質も濃厚な名湯です.学生時代を仙台で過ごした自分ですが,実は鳴子温泉はあまり行ったことがありません.学生身分には高級感があったのが理由と思われます.社会人になってからはより秘境感の強い温泉を好むようになったこともあり,ますます足が遠のいた印象です.

Img_spa10(写真2)鳴子観光ホテルの大浴場(浴場内は写真撮影禁止のため公式HPから拝借)

 私が最後に鳴子温泉に行ったのは2008年に温泉気候物理医学会の学術大会が行われた時で,この時の会場が今回も宿泊した鳴子観光ホテルでした.ちなみにこの時の思い出として,部屋の冷蔵庫や夜食のラーメンまですべて学会参加費に込々だったことです.そのことを知らなかった自分は,冷蔵庫のビールは高いからと自販機で買って飲んだのでした(込々なのを知ったのは翌朝のチェックアウトの時 泣).

 宿泊後15日は県境を越えて秋田県の湯沢市へ.当地名産の稲庭うどんをいただいてそのまま盛岡に戻り,その日の夕方の新幹線でこちらに戻ったのでした.15日の北東北は一日雨,ちょうど自分が乗るはやぶさ号に連結する予定だったこまち号が雨で遅れたため,はやぶさ号単独の運行でした.

Img_8636 Img_8634(左写真3)稲庭うどんの老舗佐藤養助総本店,(右同4)稲庭うどん(この後温かい麵も来ます)

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2022年6月19日 (日)

ときがわ温泉

 先日ちょっと近場の旅行に行ってきました.目的地は埼玉県西部,普段神奈川県に居住している人間としては旅行といえば北海道とか紀伊半島など離れた場所に目が行くため,観光ではなかなか行くことがない場所です.いろいろと廻ったのですが,その中の一つが表題のときがわ温泉です.実はここ,ある意味で非常に有名な温泉なんです.それは日本で一番pHが高い(アルカリ性が高い)温泉としてです.そのpHは11.3になり水酸化ナトリウムのモル濃度でいうと0.005mol/Lになります.アルカリ性の温泉と言えば,皮膚の角質が溶けてヌルヌルする,いわゆる美肌の湯として知られています.そのアルカリ度日本一のお湯です(ちなみに酸性日本一の温泉は秋田県の玉川温泉でこちらはpH 1.2でモル濃度0.06mol/L).

 場所はJR八高線明覚駅から西に10キロほど山の中に入ったところにあります.旅館ときがわという一軒宿ですが,現在は宿泊営業はしておらず,昼夕2部制各2組,合計1日4組限定の食事付き貸し切り営業となっています(利用時間は4時間).宿泊はできないためこの日は隣の越生町に宿を取って行くことにしました.当初は車で行くことを考えていましたが,旅館のサイトの料理を見て「これは絶対お酒が飲みたくなるやつだ(笑)」と思ったので宿泊所に車を置いてタクシーで往復することにしました(結果的に大正解).

Img_8454 Img_8456(左写真1)旅館ときがわ,(右同2)部屋です

 ついたところは本当に山の中,暖簾に柚子の文字が書かれていて柚子にこだわった温泉のようです.まずは部屋に案内されますが,結構立派な造りです.お茶を頂いた後さっそく温泉に入ります.貸し切りの浴室は岩風呂で埼玉県としては珍しい源泉かけ流しの湯でした.さっそく入って見ると,たしかに角質が溶けてヌルヌルします.とはいえ過去に入ったことがあるほかのアルカリ性泉に比べてそれほど強烈という感じはしませんでした.思うにこの温泉は湧出量が多くないため浴槽内のお湯の滞留時間が比較的長く,湧出段階ではpH 11.3でも空気中の二酸化炭素と反応してどんどんアルカリ度が下がっていくからだろうと想像しました.

Img_8468 Img_8474(左写真3)貸し切りの浴室,(右同4)源泉pH 11.3のお風呂

 しばし温泉を堪能した後は夕食の時間,柚子懐石の登場です.次々と出てくる料理は完璧に山のものオンリーでした(お造りは湯葉と蒟蒻,焼き物は岩魚,御凌ぎはとろろ蕎麦,揚げ物は野菜と鮎の天ぷら).日本酒との相性が抜群で車で来なくて良かったと思いました.

Img_8457 Img_8460(左写真5)前菜は2段重ね,(右同6)岩魚の塩焼き

 食事の後は少し休んでから再び温泉を堪能したのでした.

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2021年9月20日 (月)

帰省

 コロナ禍ということでなかなか帰省がしづらい状況にありますが,いわゆる感染第5波が収束傾向にあることと、お彼岸であるということを勘案して久しぶりに盛岡に行ってきました.ちなみにうちの家族は全員ワクチン2回接種して2週間以上経過しています.

 ちょうど九州から本州西部を縦断していた台風14号に追いかけられる形での帰省でしたが,うまく逃げることができたようで,9月18日の夕方に東京駅を出発したときは雨が降っていましたが,夕方盛岡に着いたときはちょうど雨上がりでした.

Dsc_2031_20210921134801(写真1)岩手山がきれいです

 翌9月19日の午前中にお墓参り,自分の家のお墓のほかに親戚のお墓も回るのでほぼ半日がかりでした(コロナ禍で帰省できないうちに新たにできたお墓もあった).

 午後からは母親を連れて温泉に繰り出します.おととしまでは毎年7月の父親の命日付近に家族旅行をするのが定番だったのですが,コロナ禍で難しくなっているためその代替でもあります.今回出かけたのは県中部北上市の西部の山の中にある湯川温泉の「四季彩の宿ふる里」です.こういうご時世なので基本的に食事は個室,温泉も大浴場のほかに客室にも温泉がついているタイプを選択しました.

Img_6515 Img_6512(左写真2)小鬼ヶ瀬川(和賀川の支流)のそばです,(右同3)客室の温泉

 チェックインと同時にまずは大浴場へ.早い時間,まだ他のお客さんが来ない段階で大浴場を利用するのがポイントです.その後はしばらく部屋で寛ぎ夕食の時間,この日は地産地消の会席料理でした(地元牛のしゃぶしゃぶ付き).日本酒をお供にしたのはいうまでもありません.その後は部屋の温泉に浸ったりお酒を飲みなおしたりしてまったり過ごしました.

Dsc_2034 Dsc_2045(左写真4)しゃぶしゃぶ付き夕食,(右同5)こちらは朝食

 翌日は朝食(けっこう豪華)を食べ,その後も温泉に浸かりつつチェックアウト時間(11時)までゆったりしていました.

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2021年7月 5日 (月)

箱根の温泉

 この週末,東日本は各地で大雨となり土砂崩れが起こったところもあるようです.

 私はというと,7月は週末を中心に仕事関係の用事が立て込んでいて,土日両方フリーという週末は,この3&4日だけでした.天気も良くないのであまり遠くに繰り出すのはやめて,それほど遠くない場所の温泉でゆっくりしようと計画していました.行こうと思ってたのは伊豆の河津温泉 福田家さん,川端康成の伊豆の踊子の舞台にもなった有名な旅館です(日本秘湯を守る会の会員旅館でもあります).

 前夜から降り続いていた雨も小降りになった午後1時に車で自宅を出発,箱根新道から箱根峠を目指します.比較的順調に走っていたんですが,峠までさほどない地点の電工案内板に気になる表示が…

 箱根峠(静岡県側)大雨通行止め

 えっ? もしかして三島方面には行けないってこと? そうこうしているうちに前方では渋滞が発生してしまいました(泣).困ったなぁと思っていたらスマホが鳴ります.渋滞中だったので出たら,予想通り旅館の方でした.曰く「あちこちで通行止めが発生しているようなので,もし来るのが難しければキャンセルにしましょうか」というもの.ただ箱根峠からは県道20号線で伊豆スカイラインへ抜けるルートもあるので,「そちらを確認してからお返事します」と答え通話を切った.車が動かない中でネットで調べたところ,そちらのルートも閉鎖されているもよう.これは仕方ないとあきらめて旅館に電話,結局辿り着けそうにないとキャンセルさせていただいた.

 その後も前方の渋滞は続く,「仕方ないから家に帰ろうか」とも思ったが,なんか悔しい.幸い少しずつ進んだのと,諦めてUターンしていく車が多くなったのとでなんとか峠手前の旧道と新道が交差するポイントまでたどり着く.見ると旧道新道双方から峠を目指す車で渋滞しているが,反対方面は全く車がいない.さては箱根の温泉方面には行けるなと確信,そのまま旧道の上り線に入った.

 その後適当なところに車を停めて今夜の宿を探す.去年の7月にGoToトラベルが始まった直後に利用した仙石原の温泉宿(箱根風雅さん)が空いていたため速攻で予約を取り向かう.

Dsc_1811 Dsc_1812 (左写真1)仙石原の温泉宿,(右同2)客室の温泉

 15時半ごろに無事に到着,チェックインを済ませ部屋に入った.今回は温泉付き客室である.が,まずは大浴場へ.この1年間コロナ時代の温泉宿の楽しみ方を研究しているのだが,そこで得た結論が

1.チェックイン開始時間に合わせて旅館(ホテル)に入り速攻で大浴場に行く(お風呂を貸し切りで楽しめる).

2.夕食もなるべく早い時間に済ませる(そのあと世間の動きを見つつ大浴場に入る).

3.可能なら温泉付き客室や個室食できる施設を当たる

である.この日は個室食ではないものの温泉付き客室を確保できた.

 チェックイン後さっそく大浴場へ,予想通り貸し切りだった(笑).その後しばらく部屋で寛ぎ18時に夕食会場へ,この宿の食事は基本和洋のコース料理である.自分の年代にとってはちょうど完食できる量でうれしいのでした(若い人には物足りないかも).

Dsc_1817 Dsc_1819 Dsc_1823 Dsc_1824 (左上写真3)前菜盛り合わせ,(右上同4)お造り,(左下同5)鰻入り特製スープ,(右下同6)フィレステーキ

Dsc_1820_20210705145201(写真7)カべルネ・ソーヴィニヨン

 お酒は最初にスパークリングワインのグラス,次に赤ワインを選択美味しくいただきました.

Dsc_1828(写真8)朝食,このほかに焼き物とお豆腐が出ます

 翌朝も部屋の温泉メインにゆっくりと過ごしました.

 

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2021年5月24日 (月)

第86回日本温泉気候物理医学会

Image2  私の専門は神経内科なんですが、一方でサブ分野として勉強しているのが旅行医学と温泉医学です。それぞれ専門の学会に所属して活動しており、メインの神経内科については日本神経学会がそれです.そして旅行医学については日本旅行医学会,温泉医学については日本温泉気候物理医学会となります.どの学会も基本的に年に1回大きな大会が開催されており、日本神経学会に関しては5月19~22日まで京都で開催されたことはすでに記事にした通りです(緊急事態宣言下の京都でリアル参加をメインにするという強気な設定).

 一方でその神経学会と入れ違いのようにこの週末に第86回温泉気候物理医学会大会が開催されました.こちらは完全web開催です.第86回という数字からもわかるようにこの学会,実はかなり歴のある学会です.設立されたのが昭和9年(1934年)で日本の医学の元締めともいえる日本医学会の加盟団体としてもかなり古い組織です.元々日本には温泉が多く、古くから健康のための湯治文化があったことと,戦前の日本の医学に深い影響を与えたドイツ医学において温泉医学が盛んだった影響と思われます.そんな古い学会が完全webで,歴史が新しくよりアカデミックに思える神経学会がリアルメインというのがなんか興味深いなと思いました.

P5120195 Img_3110 ちなみに日本温泉気候物理医学会の大会は例年温泉地で開かれることが多く,学会に参加するだけで温泉に行けるというのも大きな魅力です.今はコロナ禍で仕方ないですが,落ち着いたらぜひまた温泉地で開催してほしいものです.

Bep2これは別府温泉で開催された際についでに観光に行ったワンショット(もう10年くらい前かな)

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2021年5月21日 (金)

平湯温泉と奥飛騨

 先週末のお出かけ最終編です.

 安房トンネルを抜けて岐阜県側に入りました.次の目的地は日本の滝100選の平湯大滝です.トンネル出口から平湯温泉とは反対側に向かい少し行ったキャンプ場から左折します.細い道を進んでいくと数分で平湯大滝展望所の駐車場に到着しました(この駐車場は昨年整備されたもので,それ以前はもう少し手前にある平湯大滝公園駐車場から10分くらい歩く必要があった).

0hirayu (写真1)平湯大滝

 平湯大滝は1~2万年前の噴火で流れてきた溶岩塊の端から落ちてくる滝で,落差64メートルと迫力十分です(平湯大滝).午前中の三本滝は我々以外の環境客がいなくて貸し切り状態でしたが,こちらはアクセスの良さもあるのか数組の観光客がいました.

 この日の宿泊先は平湯温泉なんですが,チェックインまでまだ少し時間があるため,温泉街の外れにあるナガセスッポン養殖場へ.ここは平湯温泉のお湯を利用してスッポンを養殖し,栄養補助食品を製造しているところです(温かい温泉水を利用することで早く成長するのだとか).水槽でスッポンを眺めたり,ここの定番商品スッポン球のお試し版を購入してみました.

Dsc_1689 Dsc_1683 (左写真2)スッポン養殖場,(右同3)水槽のスッポン

 ちょうどいい時間になったため,この日の宿泊先の匠の宿深山桜庵へ.平湯温泉では一番立派な旅館です.チェックインを済ませてさっそく温泉に繰り出します.コロナ禍の今はチェックインと同時に温泉に入るのがミソで,そうするとほぼ貸し切りでお風呂を堪能できます(この日も最初の30分貸し切りでした).昨日の白骨温泉が硫黄泉だったのに対してこちらは鉄泉,なかなか味わい深いものがありました.

Img_uchiburo Img_catch01 (写真4,5 旅館の内湯と露天風呂,浴室内撮影禁止の為公式からいただきました)

 温泉を堪能して部屋で休んだ後,夕食の時間です.この日は飛騨牛がメインのコース,飛騨牛のすき焼き風鍋と炭火焼が中心です.すき焼き風鍋は卵を付けていただくのですが,一般的な生卵ではなく温泉卵だったのが新鮮でした.炭火焼は火力がやや弱めに設定されているため,じっくりと焼くことができ(火力が強いと油断していると焦げてしまうので),時間をかけて味わうことができました.そのほか追肴と食事は選択制だったので稚鮎の南蛮漬けと白海老天のお蕎麦をいただきました.

Dsc_1690 Dsc_1691 Dsc_1694 Dsc_1695 Dsc_1696 Dsc_1698 (左上写真6)前菜とお造り,(左中同7)飛騨牛のすき焼き風鍋,(右上同8)飛騨牛の炭火焼,(左下同9)稚鮎の南蛮漬け,(右中同10)白海老天蕎麦,(右下同11)デザート

 夕食後は部屋でまったり,この日は半露天の温泉付きの部屋だったので,大浴場が混みそうな時間帯は部屋の温泉を堪能しました.

 翌朝の朝食は充実の和定食,飛騨といえばこれ!ともいうべき定番の朴葉味噌ももちろん出てきました.結局チェックアウト時間の11時までゆっくりして宿を出ました.

Dsc_1700 Dsc_1701 (左写真12) 朝食,(右同13)朴葉味噌

 最終日は天気が良ければ上高地に行こうと思ってたんですが,残念ながら雨☔☔☔,仕方ないので雨でも大丈夫な観光地ということで奥飛騨クマ牧場に行きました.ここは100頭くらいのツキノワグマが飼育されている場所です(温泉があって暖かいため冬眠しないらしい).個性様々なクマの観察と共に,ここ名物の小熊との記念撮影にも挑戦しました.

Dsc_1721 Img_9137 (左写真14)たくさんのツキノワグマ,(右同15)小熊との写真撮影

 クマ牧場の後は髙山方面に少し下ったところにある飛騨大鍾乳洞へ.ここも雨とは無縁な観光地です.観光用に整備された鍾乳洞は全国にたくさんありますが,ここは標高900mと観光鍾乳洞としては全国でもっとも高所にあるんだそうです.またここには鍾乳洞の発見者である大橋外吉氏の個人収集品を展示した大橋コレクション館併設されています(鍾乳洞入洞券でコレクションも見学できる).時間が無い人は鍾乳洞だけ見学するようですが,雨降りで時間がいっぱいある我々はコレクションも見学しました.館内撮影禁止なので写真はありませんが,世界各地の様々な壺や絵画などが展示されていました(一番はかつてここに展示されていて盗難に遭った金塊でしょうか).

P5161178 P5161206 P5161200 P5161189 (写真16~19)飛騨大鍾乳洞

 その後洞窟を見学,「竜宮の夜景」,「月の世界」等鍾乳石の作り出す独特の景観を堪能しました.見学後は駐車場の向かいにあった食堂で遅い昼食として奥飛騨ラーメンをいただきました.昭和のあっさり系醤油ラーメンで懐かしい味でした.

P5161248 (写真20)奥飛騨ラーメン

 食事後は帰宅の途に.来た道を引き返して再び安房峠トンネルを通り長野県へ,国道158号線を下って松本ICから長野道,中央道と進みます.日曜日の夕方といえば中央道上り線は渋滞が発生するのが普通ですが,この日はかなり交通量が少なくスムースに走行できました(結局4時間半くらいで自宅に戻れた).こうしてコロナ禍の隠密旅行は無事に終了しました.

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2021年5月17日 (月)

白骨温泉

 最近更新が滞っており申し訳ございません(と、謝るほど読者がいるとも思えないのですが 笑).

 学会や講演会がほぼオンラインになり,趣味系のイベントも再開の目途がただない状況の中,ほとんど職場と家を往復するだけの日常となっています.こんな生活だと気が滅入ってしょうがないので,この週末は骨休みを兼ねて長野県と岐阜県の県境,長野県側にある白骨温泉に行ってきました.名前のイメージはおどろどろしいですが,元々は白船温泉とも呼ばれていたのが,中里介山の「大菩薩峠」で白骨温泉と紹介されこちらの名前が定着したと言われています.

 昔からその存在は知っており,いつか宿泊してみたいと思っていた温泉でしたが,なかなか訪問する機会がなかった場所でした.今回山奥の温泉でゆっくりしたいと考えたところ,それなら白骨温泉にしようと思い立ったものです.今回は感染リスクを極力下げるために自家用車での訪問となりました.

 中央道から長野道に進み,松本インターで高速を降りて国道158号線を西に進みます.この道を自分で走るのは学生時代以来だなと感慨に浸ります.道は基本的に昔と大きな変化はなく,カーブやトンネルがたくさんあります(そして狭い💦).上高地に向かう旅行者用の駐車場である沢渡(さわんど)を過ぎて間もなく白骨温泉と書かれた案内板に従って右折します.そこからは対向車とのすれ違いが厳しい区間もある山道になり,さらに標高を上げていきます.7~8分走った先に乗鞍高原方面との分岐点があり,白骨温泉方面へ.この細い道の終点が今回宿泊する湯元斎藤旅館です.この旅館は元文3年(1738年)創業の老舗で,先日下中里介山もここに宿泊して大菩薩峠を執筆したそうです.

Dsc_1660  現在の建物は2003年に全面リニューアルされたものですが,環境にマッチした落ち着いたたたずまいとなっています.チェックイン後部屋に入って荷物を解きさっそくお風呂にへ.ここは俗に硫黄泉と呼ばれる白濁したお湯が有名です.ただ元から白いわけではなく湧出直後のお湯は無色透明,これが空気に触れて参加した結果硫黄や炭酸カルシウムが析出して白くなるのです(なので白い湯は温泉としては劣化したあとということになる).ともあれ,名湯の名にふさわしいお湯でした.

K9fo5w 505du8(写真)湯元斎藤旅館の内湯と露天風呂(お風呂への撮影機材の持ち込みが禁止されているため公式サイトからいただきました)

 お風呂の後の楽しみは夕食です.この日はしなの旬菜料理のコースです.この日は信州牛のしゃぶしゃぶとイワナの温泉蒸しがメインでした.もちろんお酒もセットでしたが日本酒やワインに加え,イワナの骨酒もいただきました(出汁が利いて旨い).

Dsc_1644 Dsc_1645 Dsc_1647 Dsc_1648 Dsc_1652 Dsc_1650(写真)夕食のコース

 その後もお風呂を堪能したり部屋で飲み直したりしながらまったりと過ごしました.

 翌日の朝食も和風です.湯豆腐もありましたが,目玉はここの温泉で炊いたお粥でした.こうして一泊二日の滞在はあっという間でした(二泊三日でも良かったな).

Dsc_1658 Dsc_1656 Dsc_1657 (写真)朝食

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2021年1月18日 (月)

文豪の宿

 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、1月8日から1都3県に緊急事態宣言が発令されました(その後1月14日に2府5県が追加).不要不急の外出自粛や飲食店などの時短営業などが呼び掛けられています.私も昨年来出張が激減し,従来なら週末や夜に開催されていた研究会,講演会の類もすべてweb開催になっているため,以前に比べて自宅にいる頻度が増えています.職場と住居が遠くないこともあって,きわめて狭い範囲内で生活していることになります.

 世の中の情勢としてやむを得ないわけですが,一方でなにか息抜きがないと精神衛生上よくないのも確かであり(それこそストレスで免疫力が低下する),専門家の言うことを尊重し,極力人と接触しないような息抜きをしてきました.具体的には同居人のみで(自分とK),移動には自家用車を使用し,山奥の内湯付きの温泉宿です(食事も個室).

Dsc_1444  行ったのは伊豆半島の真ん中天城峠の北側麓にある湯ヶ島温泉の湯本館,文豪川端康成が定宿としていたところで,名作「伊豆の踊子」を執筆した宿として知られています.日本秘湯を守る会の宿でもあります.

 感染の拡大と政府のGoToトラベルの休止でお客さんが激減しているとのことでした.15時チェックインしてそのままお風呂へ,大浴場も完全貸し切り状態でした.しばし寛いだ後はお楽しみの夕食,山奥だけに猪鍋や鮎の煮付けが魅力的でした.翌日のチェックアウト時間までひたすら温泉を堪能しました.

Dsc_1423 (写真)夕食です

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