2021年5月24日 (月)

第86回日本温泉気候物理医学会

Image2  私の専門は神経内科なんですが、一方でサブ分野として勉強しているのが旅行医学と温泉医学です。それぞれ専門の学会に所属して活動しており、メインの神経内科については日本神経学会がそれです.そして旅行医学については日本旅行医学会,温泉医学については日本温泉気候物理医学会となります.どの学会も基本的に年に1回大きな大会が開催されており、日本神経学会に関しては5月19~22日まで京都で開催されたことはすでに記事にした通りです(緊急事態宣言下の京都でリアル参加をメインにするという強気な設定).

 一方でその神経学会と入れ違いのようにこの週末に第86回温泉気候物理医学会大会が開催されました.こちらは完全web開催です.第86回という数字からもわかるようにこの学会,実はかなり歴のある学会です.設立されたのが昭和9年(1934年)で日本の医学の元締めともいえる日本医学会の加盟団体としてもかなり古い組織です.元々日本には温泉が多く、古くから健康のための湯治文化があったことと,戦前の日本の医学に深い影響を与えたドイツ医学において温泉医学が盛んだった影響と思われます.そんな古い学会が完全webで,歴史が新しくよりアカデミックに思える神経学会がリアルメインというのがなんか興味深いなと思いました.

P5120195 Img_3110 ちなみに日本温泉気候物理医学会の大会は例年温泉地で開かれることが多く,学会に参加するだけで温泉に行けるというのも大きな魅力です.今はコロナ禍で仕方ないですが,落ち着いたらぜひまた温泉地で開催してほしいものです.

Bep2これは別府温泉で開催された際についでに観光に行ったワンショット(もう10年くらい前かな)

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2021年4月16日 (金)

不老不死

 今日職場で話題になった話.

 不老不死は古来多くの人にとってあこがれだった.例えば秦の始皇帝は中国を統一した後,自らの支配を永続させるため不老不死の薬を求め各地に部下を派遣した.東の海あるとされた蓬莱島に行き不老不死の仙薬を持ってくるよう派遣されたものの,見つけられなかったため結局日本に定住した徐福の話は有名である.

 現在の科学では不老不死は不可能とされているが果たして原理的にはどうなのだろうか?

 まずは不老不死の定義であるが,肉体と精神の両方が若く健康な状態で,それが永続するということになろう.このうち肉体に関しては人工臓器を使用することで原理的に可能なように感じられる.現在の科学でも人工心臓やECMO,義肢など完全とはいえないながら人工臓器は存在するため,将来的にはこれらを技術的に高性能化することができるだろう.

 一方で問題なのは精神の方だ.精神というと形而上学的であるが,現実には脳組織の化学反応の集合体である.これを人工臓器(人工頭脳)に置き換えることができれば可能ということになる.近年AIの進歩が著しいとはいえ,未だ人間の脳に置き換えられるには至っていない.そもそも人間の精神は知的機能に加えて感情もあるためそのあたりの再現が難しそうだ.

 このため近い将来なら中枢神経が生きている限りは人工臓器を更新していくことで肉体の不老不死は実現できるかもしれない(これは銀河鉄道999の機械化人のイメージに近い).遠い将来なら中枢神経の仕組みが完全に解明され,元の人間の精神を完全にコピーした人口脳が開発されるならば,その時に不老不死が完成する(万一に備え人口脳はコピーを取っておく).ただそうしたものがすでに人間といえるのか?という素朴な疑問があることも付け加えておく.

 実際の人間の脳が人工知能と異なる点として,学習能力の他に衰え(認知症など)があることが挙げられる.当然だが衰えて認知機能に支障をきたしてしまうと不老不死とはいえなくなる(不死ではあっても不老でない).このため不老不死実現の暁には自分の中枢神経をどの段階で固定,複製するかがポイントとなる.その辺は個人の好みになりそうだが,もし自分ならばある程度知識が充実し,感情的のコントロールも可能となった40歳あたりがいいように思う.

 そんなことを考えた週末だった.

 参考:SFの世界ではサイボーグやアンドロイドという言葉がある.定義に従えばサイボーグとは元々は(おそらくは受精卵から発生した)人間の一部を機械などの人工臓器で置き換えたもので,今回話題にしたものに近い.代表的なものとして仮面ライダー(怪人含む)や新造人間キャシャーン,ミラクル少女リミットちゃんなどがある.一方でアンドロイドは人間そっくりに作られたロボット(生殖を経ないで生産される)でこちらの代表例として人造人間キカイダーやアラレちゃん,キューティーハニーが挙げられる.

81jqymdqnel_ac_sx342_ 91lgq16j48l_ac_sl1500_ (左)サイボーグのキャシャーン,(右)アンドロイドのアラレちゃん

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2021年4月12日 (月)

第19回日本旅行医学会大会

Img_7379  この週末(4月10~11日)第19回日本旅行医学会大会が行われていました.ただしリアル会場ではなくWeb上での開催です.

 本大会は元々2020年4月11日,12日に東京代々木のオリンピック記念青少年総合センターでの開催が予定されていたものですが,新型コロナ感染症の蔓延に伴い延期になっていたものです.1年後もリアルでの開催は断念しWeb上での開催となりました.テーマは「海外留学と最新コロナ事情」,これは元々2020年に予定されていたテーマが海外留学だったため,それに現在のコロナの話題を併せた大会にするという事情からです.

 旅行医学の定義は「人の移動の安全性と快適性を高める医学」ということになっています.内科・外科といった縦割りの医学体系ではなく,横断的な医学体系,しかも旅行に関わるという,旅行大好き人間である自分のためにあるような学会だと思っています.

 不要不急の外出が憚られるご時世,2日間家にいながらゆっくりと最新の知見を学ぶことができました(こうした学会では必ずあるランチョンセミナーがなかったのが残念 笑).

 

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2021年3月18日 (木)

緊急事態宣言の解除

 新型コロナウイルス感染症に関連して首都圏の1都3県に出されている緊急事態宣言について,政府は期限となる3月21日をもって解除することを決めたようです.

 1都3県の緊急事態宣言解除へ 諮問委員会が政府方針を了承

 今回の緊急事態宣言は年末年始の感染急拡大を受けて,年明けの1月7日に東京,埼玉,千葉,神奈川の1都3県に出され,その後13日に栃木県、岐阜県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県及び福岡県の2府5県が追加されていたものです.その後感染が縮小傾向を示したものの,当初の期限だった2月7日では解除されたのは栃木県のみで,その他の1都2府7県は1か月の延長が発表されました.このうち東海2県と関西2府2県,福岡県に関しては2月末での解除となりましたが,首都圏の1都3県は期限の3月7日にさらに2週間の延長となっていました.

 昨年3月に都知事がロックダウンという言葉を使ったことが話題になりましたが,日本の法律では国民の移動を禁止あるいは拘束することは不可能で(逮捕状による逮捕や精神疾患に関連する措置入院といった例外を除く),基本的にはすべてお願いに留まります.飲食店に対しては時短要請に応じない事業者に対して知事が命令することはできますが,社会全体を規制するには程遠いものです.これは憲法に謳われている基本的人権の尊重の精神が最大限生かされ,国民の行動を権力が規制できない法体系になっているからです.海外では強制隔離や外出禁止令を出せる国は多く,そうした措置が大々的に行われている国との違いは歴然です.

 そんなユルイ緊急事態宣言なんて意味あるのかという声が聞こえてきそうですが,一方で日本人は同調圧力や空気に弱いので,緊急事態!という言葉にビビッてなんとなく世間全体がおとなしくなるのと,世界の中では国や自治体の言うことに素直に従う国民が非常に多いので,それでも出せば効果が現れるわけです.

 ただ所詮は法的根拠のない空気ですから,時間が長引けば長引くほど慣れてきてしまい,効果が薄くなります.最近ニュースなどで都市部の人出が増えている報道がありますが,そうした慣れを反映しているのでしょう.こうなってくるともう,宣言そのものが意味をなさなくなるのは必然なのでこのタイミングでの解除は必然と思われます.

 一方で東京都などは解除明けの3月22日から3月31日までの期間について,引き続き不要不急の外出は避けること,飲食店には時短要請をすること(ただし宣言中の20時までから1時間延長して21時まで),イベント入場者数の上限等を掲げており,内容的には宣言期間中とあまり変わらないことになっています(宣言が終わっても中身は変わらない).

 国家が感染症を制御するのは不可能で,結局は国民一人一人の予防行動が重要です.日本が世界水準でいえばこんなユルイ緊急事態宣言で欧米に比べて圧倒的に少ない感染者数,死亡者数に留まっているはひとえに国民一人一人の感染症対策が優れていることの証左です.宣言解除後も対策は徹底しながら食事や旅行も楽しんでいきたいものです.

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2021年1月30日 (土)

ワクチンの接種法

 新型コロナウイルス感染対策としてワクチンの接種が海外で始まっています.発症した場合に使用される治療薬と異なりワクチンは発症そのものの抑制を目指す方法であるため,特に社会に広範な流行をもたらす感染症対策の切り札とされています.

 そんなワクチンの投与法ですが,一部に経口投与(ポリオ)や経皮投与(BCG)される例はありますが,その大部分はいわゆる注射による投与です.そして注射の仕方に関して従来日本と海外では大きく異なっていました.インフルエンザやB型肝炎,DPT(三種混合ワクチン)などは海外では筋注(筋肉内に注射)が一般的ですが,日本ではもっぱら皮下注(皮膚と筋肉の間の皮下組織内に注射)で行われるという点です.

 なぜに日本だけが皮下注なのかというと,実は過去に「大腿四頭筋短縮症」と呼ばれる筋注の合併症が多発したという背景があるからです.

 自分の幼少期(1960年代後半から1970年代前半)がまさにそうだったんですが,当時は注射をありがたがる風潮が(親たちに)あって,子供が熱を出すとすぐに近所のクリニックに連れていかれ,そこで解熱剤や抗生物質の筋注をされるケースがありました.特に解熱剤の筋注はその効果がすぐに現れるため,親たちに歓迎されていました.医師が内服で対応しようとしても,「先生,お願いだから注射してください」とせがむケースも多々あったようです.そうして頻回に多量の筋注を受けた結果,筋組織の破壊,壊死などにより運動機能に障害が出てしまった症例が多発したのです.特に太ももの大腿四頭筋の障害によるものが有名で,これが大腿四頭筋短縮症と呼ばれるものです(もっとも筋肉自体が短くなるわけではないので,現在では大腿四頭筋拘縮症が正式病名です).当時社会的に大きな注目を集める事件となったため,これ以降日本では国や医療機関,製薬会社を含め筋注を避ける風潮となりました.

 もっとも問題となった大腿四頭筋拘縮症の原因薬剤はワクチンとは関係がありません(もっぱら解熱剤や抗菌剤あるいはその混合).注射剤が組織へ与えるダメージに関しては薬剤の量や浸透圧など複数の要因があり,事件後は製薬会社もより組織侵害性の低い薬剤の開発に努力しています.また海外で筋注が一般的なのは,局所の腫れや痛みなどの副反応について,実は皮下注よりも筋注の方が軽いからというのもあります.このため過去のしがらみを脱却して,日本も筋注メインにするべきだという専門家もいます.もっとも日本で流通しているインフルエンザやA型肝炎,B型肝炎のワクチンはほとんどが国産で治験も皮下注で行われてきたため,それらの投与が皮下注で行われるのは理には適ってはいます.

 翻って今回の新型コロナのワクチンは海外と同様筋注で行う模様です.現段階では国産品はまだ商品化されておらず,今後接種が予定されているものはすべて海外製です.治験も当然筋注で行われており,その有効性も筋注で証明されているわけですから,エビデンスのない皮下注という選択はできないのだろうと思われます(実はこうした例として狂犬病ワクチンがあります.従来日本ではkMバイオロジクス社による国産ワクチンを使用していたのですが,2020年初めに供給が終了となり,グラクソ・スミスクライン社の海外製ワクチンに切り替わったのですが,投与法も併せて従来の皮下注から筋注に替わりました).

 ワクチンというと自分自身を守るものというイメージを持っている人もいるかと思います.そのため「若者は重症化しにくいらしいから,自分は打たなくてもいいかな」と考える若者もいるようです.実はワクチンの効能は個人が罹患しにくくなることだけではありません.社会の多くの人が接種し抗体を持つことにより,ウイルスが感染できる宿主を失ってその勢力を弱める効果が期待できます.種痘による天然痘の撲滅や麻疹ウイルスワクチンの普及による多くの先進国での患者数激減もこうした大勢の人が接種したことで得られた成果です(日本では残念ながら過去に麻疹ウイルス接種が不十分だったため,今でも散発的に流行が見られます).人々の中にはアレルギー等でワクチンを接種できない人が一定数います.そうした人たちを守るためにもなるべく多くの人が接種することが望まれます.

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2021年1月 9日 (土)

風邪の日

 今日1月9日は風邪の日なんだそうです.

 その由来は江戸時代後期の大横綱,2代目谷風(谷風梶之助)が寛政七年(1795年)のこの日に流感(流行性感冒,おそらくはインフルエンザ)のために亡くなった故事に由来するのだそうです.

 1月9日は風邪の日(medical tribune)

Tanikaze_2  谷風梶之助といえば,雷電為衛門や小野川喜三郎と並ぶ,江戸時代の大横綱です.特に安永七年(1778年)から天明二年(1782年)にかけての江戸本場所63連勝は,150年後に双葉山の69連勝が出てくるまでは大相撲の最多連勝記録でした.

 そんな強い横綱だった谷風ですが,寛政七年当時流行っていた流感に罹り,あっけなく亡くなってしまったのです.まだ現役の横綱だった時です(享年44).人並み外れた体力があるはずの横綱でさえも命を落とす風邪,おそらくはインフルエンザだったと思われますが,甘く見るととんでもないことになる病気であるのは現代でも変わりません.ここ1年ほどは新型コロナの陰に隠れてしまった感があるインフルエンザですが,奇しくも人々がコロナを恐れて手洗いやマスクの徹底,インフルエンザの予防接種をしっかり受けて準備した甲斐があったのか,今シーズンのインフルエンザの発生は近年稀なほどの少なさです.改めて感染予防の重要さを認識した2021年風邪の日でした.

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2020年11月19日 (木)

陰性証明

 本日ネットのニュースで拾った記事です.

 「陰性」証明書持ってたのに、空港検査で「陽性」…インドネシアから関空到着の17人

 インドネシアのジャカルタから関空への直行便に搭乗していた乗客17人が,日本入国時の検査で新型コロナウイルス陽性と判定されたというものです.この17人はジャカルタで飛行機に登場する前に現地で検査を受けており,いずれも陰性だったということから,表題の「陰性証明書持ってたのに」(どうして? という意図でしょう)になったものと思われます.

 すでに様々なところで様々な方が指摘しているように,コロナのPCR検査あるいは抗原検査で陰性だったというのは,あくまでもその時点でウイルスが検出できなかったという意味にすぎません.「検査時には感染していなかったがその後感染した」あるいは「検査時にすでに感染していたものの,ウイルス量が少なく検出できなかった」可能性は常にあり,今回のニュースは特に驚くようなことではありません.このニュースもそうですが,こうした搭乗前に行われて陰性だったという証明書をメディアでは「陰性証明」と呼んでいますが,先述のように厳密にその後の陰性を証明するものではありませんから,行政機関ではこれを「検査証明」と呼んでいます.そもそも抗原検査やPCR検査は「感染している」ことを証明するのが目的の検査なので,「感染していない」ことの証明には不適当です.

 最近では某温泉地で旅館等の従業員に検査を課して安心を演出しようとする自治体や,航空券と抗原検査をセットにした安心を謳う商品を売り出す航空会社などもあります.正直こうした流れは人の不安に付け込んだアコギな商売だなとしか思えません.

 感染症の世界では例えば麻疹や風疹,B型肝炎であれば,血液中の抗体価を測定することにより,基準値以上なら将来的な感染のリスクは極めて低いということは言えますが,新型コロナに関してはまだその手の抗体検査は確立していません.ともかく不確かな情報には踊らされない知識が必要だと感じます。

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2020年10月27日 (火)

新型コロナウイルス検査証明

 医師会から回ってきたお知らせです.

 海外渡航を行う事業者に対して新型コロナウイルス検査証明を行う医療機関の正式登録申請の受付を本日より開始します

Img_6748  お知らせ自体は先月のものなんですが,要するに仕事で海外に渡航する際,現地政府から新型コロナのPCR検査の結果を証明する書類を求められることが多くあるため,そうした検査・証明書の発行を行う医療機関をあらかじめ国に登録しますよという内容です.

 実際には現地に到着する前に日本国内でPCR検査を行い,陽性ではなかったという証明書を発行する医療機関ということになります.マスコミなんかでは「陰性証明」という言葉で語られることがあります.

 もっとも医学的には「PCR検査陰性≠コロナに感染していない」なので,この場合の陰性とはあくまでも検査結果としての陰性であって,感染していないことを証明するものではありません.世間ではその辺を勘違いして(あるいは意図的に?)「PCR検査が陰性だったから安心だ」みたいな使われ方が行われているのはとても残念です.PCR検査陰性が非感染を証明しないことは,先月あった父島での最初の感染例を見れば明らかです(本土から父島に戻る島民が,おがさわら丸乗船前にPCR検査を受け陰性だったものの,帰島後発症した事例).

 今回の経済産業省(および厚生労働省)のお知らせでも,「検査証明」と銘打っているのも,そうした混同をされたくない行政のプライドみたいなものを感じたのでした.

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2020年9月 2日 (水)

第61回日本神経学会学術大会

 私がメインにしている学会である日本神経学会の学術大会は毎年5月に行われています.場所はその年の大会長の拠点(あるいはその近く)で,今年の大会長が岡山大学の先生だったことから会場は岡山市が予定されていました.

 しかし,新型コロナウイルスの感染拡大を受けて5月の開催は延期となり,8月末から9月初めにかけて,その時期の感染状況に応じた代替の大会が開催されることになりました.これは感染状況が重度な場合は100%オンラインの大会,軽度の場合はオンラインと実参加の併用というものです.結局その後の状況から,感染状況は軽度と判断され,8月31日から9月2日の日程で当初予定の岡山市で開催されることとなりました.自分も何らかの形で参加することは確実でしたが,せっかくなので実参加で申し込みました(単に出かけたいだけともいう 笑).

118532593_3300617486702260_6533970486208  とはいえ,3日間丸々職場を空けることもできないので,中日の9月1日のみ参加としました.理由はこの日に生涯教育セミナーが開催され,専門医の単位がもらえるからです.8月31日夕方仕事を終えてから東海道新幹線と山陽新幹線を乗り継いで岡山に向かいます.新幹線はガラガラに空いていました(道中浜松-豊橋間で停電が発生したとのことで,掛川駅で10分ほど停車した).結局予定よりも20分遅れで岡山駅に到着,そのまま駅前のホテルにチェックインしました(この時同時にチェックインしていた人たち,あきらかに自分と同じ目的の人だと感じた.これが同業者の勘というヤツだろう).

Dsc_0755 Dsc_0751 Dsc_0753  翌朝はさっそく会場へ,宿泊したホテルから徒歩数なので楽です.周辺には学会の飾りがたくさん出ていました.

 まずは総合受付のあるNHK会館2階へ,ここで健康状態申告書(最近風邪症状がないかとか,海外に行ったかなど)を提出し,それと引き換えで参加証を受け取ります.その後に生涯教育セミナーが行われるANAホテルに移動(隣の建物),そこで受講票を提出して会場に入ります.

Dsc_0769 Dsc_0771  会場はソーシャルディスタンスを取っても100人は収容できるところでしたが,この日の実参加者は2,30人程度でした(その他オンライン視聴は結構いたらしい).セミナーは1コマ1時間で午前午後併せて計5コマ行われました.講師も計5人いるはずなんですが,会場に来ていたのは3人だけで,残りの2人はリモート参加でした(さすがに座長は全員いた💦).

 終了後は他のシンポジウムにちょっと顔を出して夕方の新幹線でとんぼ返りとなりました.

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2020年8月28日 (金)

松本良順ゆかりの医療機関

 先日所用があって,小田原市内の丹羽病院さんに行ってきました.

 廊下を歩いていたら,ふと松本良順の名を見つけたためガン見してしまいました.

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 松本良順は幕末,新選組愛好者の間では非常に有名な人物です.天保三年(1832年)江戸に生まれ,父であり蘭方医の佐藤泰然の助手を務める傍ら,安政四年(1857年)には長崎の海軍伝習所に赴き,当地に来ていたオランダ軍医ポンぺに学びます.その後文久年間には幕府の奥医師となり,将軍家茂の主治医を務めたほか,新選組局長の近藤勇とも親交があったことから上洛の際には屯所を訪れ,隊士の診察や衛生環境整備の指導などを行ったとされています(案内文には「近藤勇,土方歳三、沖田総司の主治医」と書かれていて,愛好にとってはたまりません 笑).

 戊辰戦争時には幕府陸軍の軍医,ついで奥羽越列藩同盟の軍医として傷病兵の手当てに当たりました.会津藩降伏後に一時投獄されたものの許され,明治四年(1871年)に山県有朋の勧めによって兵部省に出仕し,陸軍の初代軍医総監となりました.

Dsc_0748  件の病院は創始者がこの松本良順の教え子だった縁で,開業に際し贈られた書を後に医療法人名としたのだそうです.

 ここには何度も来ているハズなんですが,こんなゆかりがあったとは!と感慨深く思ったのでした.

 同業ということで,2012年の第15回ひのパレではこの松本良順役をやらせていただきました.

P_mryoujun P5130023  (左)松本良順,(右)第15回ひのパレにて

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