2022年5月22日 (日)

日本旅行医学会大会

 学会ウィークですが、6月18日~21日に行われた第63回日本神経学会学術大会に引き続き,5月21日~22日には第20回日本旅行医学会大会が開催されました.旅行医学とは「人の移動の安全と快適性を高める医学」と定義付けられています.医療者であり大の旅行好きである身としては,まさに自分のためにあるような学会です(笑).その存在を知った瞬間に入会し,その後試験も受けて現在は認定医にもなっています.

 2019年までは毎年4月に代々木の国立オリンピック記念青少年総合センターで開催されていましたが,2020年の大会はコロナ禍で中止となり2021年からは5月にオンライン形式で行われるようになっています.今年もオンラインでした(オンライン開催はどこにいても参加できるメリットがありますが,リアルだと必ずあるランチョンセミナーがないのが残念 笑).今年のテーマは昨年に引き続き留学生の旅行医学でした.コロナ禍で国と国との往来が制限されており,なかなか留学のハードルが高くなっている世相ではありますが,今後徐々に往来が増えてくるだろうことから2年連続でこのテーマとなった模様です.

Dsc_0050_640x480 Dsc_0055_640x480(写真は過去のものです)

 講演の内容はウイルス変異のメカニズム,テロに遭遇した場合の対応,留学用ワクチン接種の話題,危険ドラッグの話題,エレベーターの地震対策等でした.自分自身にとっても興味深いテーマばかりで学びの多い時間となりました.

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2022年5月18日 (水)

第63回日本神経学会学術大会

 春は学会シーズン,今週は私の仕事上のメイン学会である日本神経学会の学術大会が開催されています.コロナ禍に入ってから学会はオンライン開催だったり,オンラインと実参加併用のハイブリッド開催だったりするんですが,一昨年昨年と徐々に実参加のウエイトを大きくしていて,今年は7~8割が実参加という印象です.今日は朝から会場となった東京の国際フォーラムに繰り出しました.

Img_8166 Img_8162(左写真1)学会の総合受付(だいぶ空いた時間帯です),(右同2)登録票と参加証(オレンジ色の神が平熱証明書)

 JR有楽町駅からすぐという好立地です.まずは総合受付へ.ここ2年定番の検温所で平熱を確認するとそれを証明するシールを受け取ります.続いては参加登録ですが,ここがなんと!長蛇の列,一昨年岡山での大会に参加した時はガラガラだったので,いかに今年は実参加が多いのかがわかります.登録は事前に用意した2次元バーコードを読み込んで名札や参加チケット等が印刷された紙を受け取るという基本的に人と接触しない形で行われます.本来ならそんなに時間がかかるハズはないんですが,若い参加者はともかく,高齢の大先生だとイマイチ手順が判らず係員を呼び出して… なんていることになるので,それが律速段階になっているようでした(結局9時20分に受付に付いたものの,完了したのは9時50分だった💦.

 その後は自分が受講を予定しているセミナーの会場へ.この日はパーキンソン病と白質脳症のお話でした.

Img_8163 Img_8164(左写真3)セミナー会場,(右同4)帝国ホテルの屋台

 セミナーが終了して外に出たらちょうどお昼時間,国際フォーラムの中庭(?)では帝国ホテルをはじめとする様々な移動販売車が並んでいました.

 午後からは別な用事があったため地元市内の保健センターへ.ここでお茶をいただいたのですが,そこに描かれていたのが熊本県を代表するキャラクターのくまもん,偶然この日の自分のネクタイと一緒だったので感激いたしました。

Img_8168(写真5)くまもん入りのお茶とネクタイ

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2022年2月 8日 (火)

専門医の更新

 現在日本神経学会の専門医を標榜している(?)私ですが、これを維持するためには学会の規定に従って単位を取得し5年ごとに更新をする必要があります.具体的には学会の主催する学術講演会や地方会への参加や発表,教育後援会の受講,関連した論文の執筆等です.それぞれについて1回何単位などという決まりがあり,5年通算50単位が必須単位になります.

 で来る2022年3月末が更新日ということで,先日学会の方から更新の手続きをしてくださいという案内がきました.単位はすでに足りているので所定の更新願の書類に必要事項を記入し送ればいいのですが,それと同時に更新料を納めなくてはなりません.その更新料が…

 30,000円!

Img_7298 Img_7299  ずいぶん高いな,更新の事務手続きにそんなにかかるとは思えないから,これは足元見てるな💦 まあ学会にも事務局があってそちらの人件費等お金がかかるわけですから,こういうところで儲けているんだなと思ったのでした.

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2022年1月11日 (火)

ワクチン3回目接種

 新年に入り新型コロナウイルス感染症の陽性者が増加してきている世相ですが,本日3回目のワクチン接種を行いました.

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 自分の場合,2回目接種からちょうど8か月目でした.過去2回の副反応はというと,

・1回目 局所の痛みのみ

・2回目 局所の痛みと全身倦怠感,発熱なし

だったのですが,果たして今回はどうなりますことやら…

 1月17日追記: 結局2回目と同様、局所の痛みと全身倦怠感がありましたが発熱はありませんでした.

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2021年12月27日 (月)

コロナワクチン3回目の接種券

 年末も押し迫ってきましたが、昨夜帰宅したら新型コロナウイルスワクチン3回目用の接種券が来ていました.

Img_6935  医療従事者である自分は世間に比べて1,2回目の接種がやや早かったので3回目も早いというわけです.年明けに職場でまとめて接種する予定になています.1,2回目ともたいした副反応が出なかったので今回も大丈夫だろうと勝手に思っています.

 それにしても年末に至って首都圏の感染状況は拡大傾向にあるようです.これがデルタなど従来株によるものなのかオミクロン株によるものなのか,慎重に見極める必要がありそうです.

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2021年9月16日 (木)

脇付

 その世界では当たり前のように使われているものの,一般には知られていない慣習というものがある.例えば病院関係で医師が他の医師に宛てて書かれる文書,いわゆる診療情報提供書などの宛名を見ると

〇▲病院 内科 云野誰兵衛先生 御侍史

 なんて風に書かれていることが多い.

 そもそも先生という言葉がすでに尊敬を表した用語であり,それで十分にも思えるが,医者の世界では大学教授から初期研修医までみんな先生と呼ばれるので,先生のインフレ化が激しく,敬意を示すにはさらに一工夫必要であると考えられているらしい.

 こうして先生という宛名をさらに飾り立てるために用いられるのが脇付けと呼ばれるものであり,先に挙げた御侍史(おんじし)もそうした脇付けの一つである.侍史というのは秘書というような意味の言葉であり,「お忙しい先生に直接お手紙を差し上げるのは申し訳ないので秘書の方にお渡しします」という意味がある(もっとも大多数の医師には個秘書などいないので,実際には御侍史と書かれた手紙も普通に直接医師の手元に来るが 笑).

 この”御侍史”が最もよく使われている脇付けだが,そのほかに”御机下(おんきか)””玉案下(ぎょくあんか)”というのもある.机下は文字通り机の下で,「先生はお忙しいでしょうから,机の下にでも置いといてお時間のある時にご覧ください」というニュアンスである.一方の玉案下であるが,玉は宝玉のことで案下は机下と同じで机の下の意である.すなわち「先生の宝玉で飾られた立派な机の下に置かせていただきます」というニュアンスで,先の御机下をさらにグレードアップさせた感じである.なにもそこまで卑屈にならなくても… と感じるのだが,この虚飾こそが医師の世界の醍醐味ともいえそうだ.

 自分のかかりつけ医から大きな総合病院宛ての紹介状を持たされた際にはぜひ表書きの先付にも注目してみてほしい。

PS 今日職場で話題になったのだが、御侍史,御机下は本来侍史,机下のみで御は余計で必要ないという議論が出た.普段使いは御付きなのでどういうことだろうか.

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2021年7月30日 (金)

新型コロナウイルスのワクチン

 今も世界中で脅威となっている新型コロナウイルス感染症対策の切り札とされているのがワクチンです.現在日本ではファイザーによるもの(コミナティ筋注)とモデルナによるもの(COVID19ワクチンモデルナ筋注)の2種類による接種が進んでいます(アストラゼネカ製のワクチンも認可はされていますがまだ使用はされていない).

 このワクチンに関して興味深い記事がありました.

 イスラエル、コロナワクチン3回目接種へ 60歳以上 8月1日から

 ただし興味深いというのは3回目の接種を行うところではありません.記事中にある ”これまでに人口930万人の約57%が接種を完了し” という部分です.

 イスラエルは世界でも早い段階で国民への接種が進んでいた国です.春先の3月の段階ですでに国民の50%以上の接種が済んだと話題になっていました.その流れからもう国民の8割くらいは接種しているんじゃないかと思っていたんですが,実はまだ6割にも達していないというのが意外だったのです.これに関して Our World in Data というサイトのデータによると

Isla

 イスラエル国民へのワクチン接種はやはり3月初めの段階で5割を越えたものの,その後伸びが鈍化して今に至っているようです.どうして伸びが鈍ったのかはわかりませんが,今回3回目の接種をと言っているところから供給不足というわけではなく,純粋に打ちたくないという人たちがかなりの数いるということなのかもしれません.

 ちなみに世界で最も早く接種が始まったイギリスは,

British

春以降やや鈍化しているものの順調に伸びていて,7月末の段階で2回接種を済ませた国民が6割弱まできています(イスラエルと同水準).

 一方日本ですが,

Japan

接種開始時期は遅かったものの6月以降急速に伸びていて,7月28日現在1回接種が国民の38.2%,2回接種が27.2%となっています.世の中には日本政府の対応を「遅い」,「失敗だ」と批判している人たちがいますが,接種率の伸びを見る限り決して遅くも失敗でもないように思えます(接種開始が遅かったのは新しいワクチンの認可に慎重な世論があったからで,政府が怠慢だったからとはいえません).

 今後もワクチン接種を粛々と進めていって欲しいです.

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2021年7月20日 (火)

羽田空港の自販機

 梅雨が明け,夏本番という言葉がぴったりするような暑い日が続いています.

 先の週末,出張のため西の方へ行ってきました.行きに寄った羽田空港の出発ロビーで一風変わった自販機が目に入りました.

Dsc_1840 基本的にはマスクなどの衛生用品の自販機なんですが,その最上列に新型コロナ検査キットが並んでいます.送付不要その場でわかる、簡単,唾液検査,15分でわかるというフレーズからPCR検査ではなく抗原検査であることは確実です.最近では航空会社も検査付き航空券なんてのも発売しているので,こうした商品も一定の需要はあるんだと思います.

 ただ有症者はともかく,無症状者における抗原検査の感度は低いのでこれで陰性だから大丈夫とはいえず,あくまでも気休めの域を出ないのが悲しいところです.

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2021年7月 6日 (火)

高松凌雲

 現在NHKで放送中の大河ドラマ青天を衝け,7月4日の第21回は渋沢が1867年(慶応三年)に開催されるパリ万国博覧会に参加する幕府の随員となる下りが描かれました.わずか4年前の1863年(文久三年)には攘夷を叫び,高崎城乗っ取りを企てていたことを思うと隔世の感がありますが,坂本龍馬もそうだったように幕末の日本はまるで早回しのように時代が大きく動いていたわけです.

 1867年のパリ万博において主催者であるフランス政府は元首級の訪仏を希望していましたが,さすがに当時の政情から将軍慶喜自身の渡仏は考えられず,弟の徳川明武を名代として派遣することになります.当時渋沢栄一は慶喜の将軍就任に伴い幕臣になっており,その事務能力の高さから御勘定格陸軍付調役の肩書で主に一行の庶務や会計業務を担当することになります.ドラマではこの幕府一行に加わる面々も登場しましたが,その中で医師である高松凌雲もいました.

Ryoun(写真)高松凌雲

 高松凌雲は1837年(天保七年)に九州筑後の国に農家の三男として生を受けました.長じて武家の養子になったものの脱藩します.やがて医師を志し江戸や大坂でオランダ医学を学び頭角を現しました.1865年(慶応元年)その才が認められ一橋家に召し抱えられ専属医師となります.そして慶喜の将軍就任に伴い,幕府の奥医師という当時の日本の医師の最高位になるなど,渋沢栄一同様あれよあれよという人生を歩んでいます.パリ万博に際して一行の専属医師として派遣され,一方で滞在中は現地の医療を学ぶ役割も期待されていました.

 そんな高松凌雲がパリで学んだ病院が Hotel Dieu です.Hotelと名がついていますが宿泊施設ではなく,フランス最古ともいわれる歴史のある病院です.ここで凌雲はフランス医学の先進性だけではなく,貧民も無料で医療が受けられる施設が整っていることに強い衝撃を受けたそうです.

 帰国後は榎本武揚らとともに蝦夷地にわたり,そこで病院を開き,五稜郭戦争勃発後は新政府軍,旧幕府軍問わず治療するなど,赤十字運動の先駆けのようなことをしています.

 そんな凌雲の医師としての精神に強い影響を与えた Hotel Dieu、私も2008年にフランスに行った際に見てきました.入口に掲げられた看板の下に,フランス革命の基本精神であるLiberté, Égalité, Fraternité(自由,平等,友愛)の言葉が記されています.本日ツイッターでこの話を出したところ,この看板は当時からあったのだろうかという声をいただきました.調べたところ,19世紀後半の写真家シャルル・マルヴィルの写真にも同じ看板がしっかり写っているのを発見し感慨深く思いました.

E5mmsabvgaisxi7 Hoteldieuold (左)2008年春,(右)19世紀後半の同じ場所

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2021年5月24日 (月)

第86回日本温泉気候物理医学会

Image2  私の専門は神経内科なんですが、一方でサブ分野として勉強しているのが旅行医学と温泉医学です。それぞれ専門の学会に所属して活動しており、メインの神経内科については日本神経学会がそれです.そして旅行医学については日本旅行医学会,温泉医学については日本温泉気候物理医学会となります.どの学会も基本的に年に1回大きな大会が開催されており、日本神経学会に関しては5月19~22日まで京都で開催されたことはすでに記事にした通りです(緊急事態宣言下の京都でリアル参加をメインにするという強気な設定).

 一方でその神経学会と入れ違いのようにこの週末に第86回温泉気候物理医学会大会が開催されました.こちらは完全web開催です.第86回という数字からもわかるようにこの学会,実はかなり歴のある学会です.設立されたのが昭和9年(1934年)で日本の医学の元締めともいえる日本医学会の加盟団体としてもかなり古い組織です.元々日本には温泉が多く、古くから健康のための湯治文化があったことと,戦前の日本の医学に深い影響を与えたドイツ医学において温泉医学が盛んだった影響と思われます.そんな古い学会が完全webで,歴史が新しくよりアカデミックに思える神経学会がリアルメインというのがなんか興味深いなと思いました.

P5120195 Img_3110 ちなみに日本温泉気候物理医学会の大会は例年温泉地で開かれることが多く,学会に参加するだけで温泉に行けるというのも大きな魅力です.今はコロナ禍で仕方ないですが,落ち着いたらぜひまた温泉地で開催してほしいものです.

Bep2これは別府温泉で開催された際についでに観光に行ったワンショット(もう10年くらい前かな)

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