2021年12月23日 (木)

久々の東京マドリガル会

 趣味が合唱の私ですが,10月にようやく活動を再開した東京21合唱団,11月に自主練という形で活動し始めた医師会合唱団のほかに東京マドリガル会にも所属しています.この団体は1929年に故・黒澤敬一氏によって結成された英国マドリガルを専門に歌う団体です.同年に英国大使館にて第1回のコンサートが開催され,以来毎年コンサートを重ねてきました(第二次大戦中も大学の構内などに会場を移して演奏し続けたそうです.当時英国は敵国だったわけですから,その音楽を演奏するというのは非常にリスクのある行動だったはずです).

 その後メンバーの高齢化もあって定期的なコンサートは2016年をもって終了となり,以後は純粋にアンサンブルを楽しむ場として維持されていました(その間2018年春には私の病院でのミニコンサート,2019年夏には軽井沢の教会でのコンサートを行った).そして2020年初頭からのコロナ禍でここも活動休止に追い込まれたのはいうまでもありません.しかも私が所属している合唱団の中でもとりわけ高齢化率の高い団体であり,なかなか再開にこぎつけられませんでした.

 しかし9月から感染傾向が落ち着き世間の活動も戻り始めているこのタイミングで,一度みんなで集まろうということで昨夜その集会に参加してきました(この団体では普段の練習のことを”例会”と呼ぶのですが,この日は”例”ではないので”集会”でいいんだと思う).通常レパートリーとしているマドリガルを何曲か歌ったほか,この日はゲストとして調律師で日本古楽史研究家でもある梅岡俊彦さんをお迎えして古いレコード鑑賞会も行われました.

Dsc_2245 Dsc_2246(左写真1)ホーンは紙製です,(右同2)レコードはもちろんSP版

 使用されたプレーヤーはいわゆる蓄音機と呼ばれた電気式ではないラッパのようなホーンが付いたものです(ターンテーブル部分は電気で動く).鑑賞したのは古くは1910年録音のバイオリンものや1930年頃の声楽,さらには1950年の本会のコンサートの録音などでした.それにしても物理学の法則に従っているとはいえ,立派な音が鳴ることに感動を覚えました.

 いろんな意味で新鮮な喜びのあった集会でした.またぜひ集まりたいものです.

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2021年12月 2日 (木)

楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」

Meister  12月最初の日は初台の新国立劇場で行われている楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」公演に出かけてきました.

 「ニュルンベルクのマイスタージンガー」はリヒャルト・ワーグナー主要作品中,唯一の喜劇的な作品です.ただロッシーニの喜劇作品のような底抜けの喜劇というわけではなく,喜劇的な題材の中にもワーグナーらしい精神性や哲学性などが散りばめられているのは言うまでもありません.

 今回の公演は新国立劇場と東京文化会館,ザルツブルク・イースター音楽祭,ザクセン州立歌劇場による共同制作で本来は昨年6月に上演されるはずでした.しかし新型コロナの感染拡大を受けて中止となり今年あらためての公演となったものです.オペラ愛好家の私ですが,ワーグナー主要作品中唯一生観劇したことのないのがこのマイスタージンガーだったので,昨年段階から行く気満々でした.今回公演最終日にようやく鑑賞することができ感慨深いものがあります.

 指揮は新国芸術監督の大野和士,演出はイェンス=ダニエル・ヘルツォークです.キャストはザックスにトーマス・ヨハネス・マイヤー,ヴァルターにシュテファン・フィンケ,ボーグナーにギド・イェンティンス,ペックメッサーにアドリアン・エレート,エーファに林正子etc.です.オケは定番の東フィルや東響ではなく大野和士が音楽監督を務めている都響が起用されました.

Img_6815  演奏は30分の休憩を2回入れて約6時間,正味5時間はワーグナーの中でも「神々の黄昏」と並んで最長レベルです(特に3幕が130分とこれだけで普通のオペラ1本分!).ただ喜劇的な要素が多くストーリーがテンポよく進むことや合唱が多用されるなど苦痛はそれほどでもありません(笑).出演陣は期待にたがわぬ素晴らしい歌唱を聴かせてくださいました.ただ演出に関しては最後ちょっとどうなんだろうと個人的に思いましたが(この作品は強く政治的に利用された過去があるので,特にドイツの演出家にとっては難しいのだとは思います).

 終演後は定番のレストランでのディナー,この日もコース料理となりました.

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(左上)始まりはスパークリングワイン,(中上)前菜はギアラとトリッパ,(右上)パスタはリングイネのクリームソース,(左下)秋鮭のムニエル,(中下)牛ザブトンのロースト,(右下)モンブランのタルトと栗のジェラート

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2021年11月30日 (火)

医師会合唱団の自主練習

 私はいろんな趣味がありますが,その一つが合唱です.東京21合唱団のほかに,もうひとつメインに活動していたのが地元の医師会合唱団です.コロナ禍になって合唱は感染リスクの高い活動とみなされており,長期の活動休止を余儀なくされていました.しかし9月末に緊急事態宣言明けからの感染縮小傾向の継続を受けて,東京21合唱団は10月から活動を再開しています.

 ただ医師会合唱団の方はやや事情が異なります.医師を中心とした医療従事者が趣味で活動している団体ということで,その活動には社会的な責任を伴います.万が一というようなことがあれば世間に顔向けができないということで,こちらは残念ながらいまだに公式な活動再開を果たすには至っていません.とはいえ,ようやく感染が縮小してきた今だからこそ何かやれるのではということで,昨夜一部有志による自主練習が行われました.

Img_6809  この日集まったのは10名ほど,リアルに顔を合わせるのは約2年ぶりという方もいます.休止前の演奏会でよく取り上げていたフォーレのラシーヌ賛歌や群青などを歌いました.久しぶりのアンサンブルに一同大感激でした.

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2021年11月26日 (金)

歌劇「こうもり」

Img014_20211126155901  11月もいよいよ下旬になってきました。秋の夜長は芸術鑑賞の季節でもありますが,昨日11月25日は東京日比谷の日生劇場で行われた東京二期会オペラの歌劇「こうもり」を鑑賞してきました。

 「こうもり」はワルツ王ヨハン・シュトラウス2世によって書かれたウィンナー・オペレッタの最高峰とされる作品です.オペレッタとはセリフと踊りが入った喜劇的なオペラ作品のことで主にドイツ語圏で発達しました.イタリアの喜劇的オペラであるオペラ・ブッファではセリフ部分がレチタティーヴォになっているのに対し,オペレッタでは完全なセリフであるため,演出によって自由に変えられるというメリットがあります.特に「こうもり」の3幕に登場する看守フロッシュの独白は演出の腕の見せ所とでもいうほどたくさんの笑いの要素が盛り込まれます.日本では年末というとベートーベンの第九交響曲が盛んですが,ウィーンでは大晦日にはこの「こうもり」が上演されるのが定番です(そして元旦にはウィーンフィルのニューイヤーコンサートという流れになる).

 日本でも比較的上演頻度の高い作品で、過去に私も何度も生観劇しています。今回の公演は2017年にも行われたアンドレアス・ホモキ演出による再演でした(感染対策を施した演出ということでしたが、前回の記憶が薄れているためどの辺が違ったのかは不明 笑).

Img_6792  指揮者は川瀬賢太郎さん、新進気鋭の若手指揮者です(自分より20近く若い💦).キャストは二期会オペラの恒例であるダブルキャスト制(木土組と金日組に分かれる)で、今回鑑賞したのは木土組、主役のアイゼンシュタインには我が家でも応援している又吉秀樹さん、ロザリンデには幸田浩子さん、ファルケに宮本益光さん、アデーレに高橋維さんという布陣です.注目のフロッシュには歌手だけでなく女優やタレントとしても活躍している森公美子さんが登場しました(すごく笑えました).

 全編で3時間ほど(休憩含む)、本当に肩の凝らないオペレッタはいいなぁと改めて感じた夜でした。

Dsc_2199-1  付近の通りがイルミネーションで綺麗でした.

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2021年10月16日 (土)

東京21合唱団の練習が再開

 新型コロナウイルス感染症の第5波が収束傾向に向かう中で国による緊急事態宣言が解除されたのが9月末,その後10月に入ってもその傾向が持続していることを受け,私がメインに参加している東京21合唱団の練習がようやく再開されました.

 この合唱団では2018年10月にコンサートを終え,その後2020年10月にバッハのマタイ受難曲を目指して練習を続けてきたのですが,練習が佳境に入った2020年2月に新型コロナのあおりを受けて休止に入りました.その後感染がやや落ち着き,国のGoToキャンペーンが始まった同年9月に一時再開したのですが,11月からのいわゆる感染第3波を受けて再度休止に追い込まれたものです.その後緊急事態宣言の発出・解除を繰り返しましたが,いわゆる第3波,第4波の時は解除のタイミングですでに次の波が始まる状態になっていたため再開には踏み切れませんでした.しかし今回は解除後も収束傾向が続くことと,一般のワクチン接種が進んだことからようやく再開と相成った次第です.

 休止前には50人くらいいた団員ですが,長期の休止を挟んだことや今回比較的周知期間の短い中での再開だったこともあり,この日の参加者は15人程度と寂しいものでした(変なたとえですが戦後の焼け野原からの再開みたいな感じ).以前目標にしていたマタイ受難曲は団員数が回復しないと手が付けられないため,当面はなにか違う曲を中心にやっていく予定です.あとは感染が再拡大しないことを祈るばかりです.

Img_6323_20211019105201  写真は幻となった2020年10月のコンサートのチラシとチケットです.

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2021年9月26日 (日)

久しぶりの東京

 緊急事態宣言の中,なかなか東京に行くことができない状況にありましたが,いわゆる感染第5波の収束傾向もありこの週末久しぶりに出かけてきました(9月25日).

 まず向かったのは調布市仙川にある仙川フィックスホール、知人が複数出演する歌のコンサートです.開演が13時30分だったんですが少し早く着いたので,ホール1階に入っているカフェでランチをいただきます.パスタに加えてメニューに載っていたワイン🍷を注文しようとしたら,「すみません,今アルコールは出せないんです」と言われ,「そうだ,世間はそうだったんだ💦」と世間の現実を知りました(これまた調べたら東京での外食は今年2月以来だった).

Img_6525(写真1)コンサート会場にて

 アルコールなしのランチを済ませてホールへ.この日のコンサートは歌で世界一周をコンセプトとするもの.オペラのアリアや独立歌曲など各国の作曲家の作品が取り上げられました.基本はソロですが,曲によってはデュエットやアンサンブルもありました.若い演奏家たちで,それこそ彼らが学生時代からよく知っているメンバーも多いので,こういう世の中でもしっかり鍛錬していたんだなぁとうれしくなりました.リアルコンサートを鑑賞したのも本当に久しぶりです(今確認したら5月の新国立ドン・カルロ以来なので約4か月ぶり).客席にもこれまた知人がたくさんいたので,感染に留意しつつ久しぶりに旧交を温める機会となりました.

 終演後は京王線から地下鉄に乗り継いで江戸川区の船堀へ.実は今年10月に予定されていた東京21合唱団のマタイ受難曲演奏会のオケ合わせのために8月にここの小ホールを抑えていたんですが,演奏会が延期になったことを受けてキャンセルしていたものです(ちょうど緊急事態宣言と日程が被ったこともあり,料金不要でキャンセルできた).料金の返金を受けに行かなければならなかったんですが,なかなか東京に行ける状況になく,この日ついでに済ませようと思ったからです.ここではちょうど江戸川区のワクチン集団接種も行われていました.

Img_6526(写真2)無事返金されました

 用足し後は家路へ.久しぶりの東京はそれなりに人通りもあって,たしかにこれだけ人流があればそれなりに感染は広がるんだろうなと思ったのでした.

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2021年5月31日 (月)

歌劇「ドン・カルロ」

Img050  単調な生活の中でのたまの息抜きは重要です.特に自分にとっての音楽鑑賞は心の洗濯ともいえる存在です.

 音楽鑑賞といえば,ほぼ90%以上がオペラというほどオペラ好きの我が家ですが,コロナ禍で頻度は減ったものの行けるときには行くようにしています(劇場や音楽家を応援するという意味もある).

 先週末の土曜日,5月29日には初台の新国立劇場で公演中の歌劇「ドン・カルロ」を鑑賞してきました.オペラ観劇と終演後のディナーがセットになる我が家ではいつも電車で行くのですが,現在東京では飲食店での酒類の提供が中止されているため、お酒が飲めないなら無理にディナーにしなくてもよいのと,感染のリスクを減らす意味もあり、今回は自家用車での訪問です(ものすごく久しぶりに首都高を走った 笑).

 今回鑑賞したドン・カルロはマルコ・アルトゥーロ・マレッリによる演出で,2006年に初出,2014年11月に一度再演され今回は2回目の再演となります.2014年の再演の際に鑑賞したはずなんですが,実はあまり記憶がありませんでした(汗).指揮はイタリア人のパオロ・カリニャーニ,ヨーロッパの劇場で活躍している指揮者です.キャストはタイトルロールのドン・カルロがジュゼッペ・ジバリ,フィリッポ2世が妻屋秀和、ロドリーゴが高田智宏、エリザベッタが小林厚子、エボリ公女がアンナ・マリア・キウリ,宗教裁判長がマルコ・スポッティという面々です.コロナ禍ではありますが、メインキャストのうち3人が海外招聘ということで、関係者の努力は大変なものだったろうと想像します.ちなみにフィリッポ2世役は当初ミケーレ・ペルトゥージの予定でしたが、本人の都合でキャンセルになり妻屋さんに変更になったいきさつがあります(妻屋さんは2006年と2014年の公演では宗教裁判長をやっていた).

Img_7414  ヴェルディの「ドン・カルロ」は16世紀スペインに実在したスペイン・ハプスブルク家の親子である国王フィリッポ2世(世界史ではスペイン風にフェリペ2世と呼ばれる)とその長男ドン・カルロの物語です.史実のドン・カルロは資料の少ない人物ですが,18世紀にシラーが設定を大幅に膨らませて戯曲化し,それを原作にヴェルディがオペラ化しました.作曲時期は「運命の力」と「アイーダ」の間でヴェルディの作曲技法が円熟していた時代になります.この作品は元々1867年に開催されるパリ万博(日本が初めて参加した万博,今年の大河「青天を衝け」でもいずれ出てくるでしょう)に合わせてパリのオペラ座から依頼されました.このため当時のフランスのグランドオペラの形式によって書かれた5幕ものでした.言語もフランス語でした.ただ肝心のフランスでの初演が失敗したことと(招待されたナポレオン3世の皇后ウジェニーが熱心なカトリック教徒だったため,反カトリック的な内容を含むこのオペラに嫌悪感を示した),上演時間が長いことから,すぐに改訂が施され,現在主流となっているイタリア語による4幕ものとなっています.今回の公演もこの4幕版です.5月29日公演は千秋楽ということもあり,オケもキャストも非常にまとまってよい演奏だったと思います.劇場の公式ツイッターで,初日に指揮者が登場して拍手が起こったのを聞き,海外招聘キャストが「本当に客がいるんだ!」と感動していたというツイートが流されていましたが、欧米ではまだ客を入れての公演が不可能なんだと実感した次第です.

 

 休憩を含めて3時間半の公演,久しぶりに心の洗濯ができました(ドン・カルロって最後カルロが先代の王(カール5世)に天上に引き上げられるシーンで幕となるんですが、これも一種の地獄落ちだよなと感じました).

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2021年5月 2日 (日)

5月になりました

 気が付けば5月になりました.一部では5月病なんていうネガティブな言葉もありますが,五月晴れなんていう言葉もあるように春本番で気分が高揚する季節です.

 例年ならば5月第2週末にひの新選組まつりがあるわけですが,コロナ禍のために昨年に続き中止となっています.そして月の後半には自分がメインとしている学会の学術大会が京都で開催されるので,通常ならば学会参加しつつ空き時間に京都観光を目論んでいましたが,京都府が緊急事態宣言下になってしまったため,こちらもリアル参加は厳しい状況です(4月末段階では,大会本部は現地参加をメインにしつつwebとのハイブリッド開催というスタンスなんですが,果たしてどうなることやら・・・).

 閉塞感が漂う世相ですが,なにか楽しみがないと日々のモチベーションが保てないのも事実,そんな自分のモチベーションを高めるのが夏季休暇です.21世紀に入って以降は夏季休暇=海外旅行となっていましたが,昨年来海外との往来が非現実的になってしまったために2020年は,ある意味普通の海外旅行よりもハードルの高い小笠原諸島に出かけました(小笠原旅行記).その流れで今年はどこにしようかと考えていたんですが(実はこの旅行先を考えるのが,旅行の楽しみの半分を占めるというウワサ),いろいろ考えた結果昨年に続く離島シリーズというわけで,利尻島や礼文島といった北海道の離島に行こうと計画しています.

9784894539525  利尻島と礼文島は北海道最北部の稚内から西へ60キロの日本海に浮かぶ島です.細長く全体に標高の低い礼文島と円形で中央に高い山がある利尻島の組み合わせは,鹿児島県の種子島と屋久島の関係を彷彿させます.自分は過去,学生時代の1984年に礼文島には行ったことがありますが,利尻島は未訪です.どちらも自然景観が素晴らしく海産物に恵まれたところなので,その辺が楽しみです.

 5月といえば,16世紀イギリスの作曲家トーマス・モーリーによる "Now is the month of Maying" というマドリガルの名作があります.自分が活動している団体のひとつである東京マドリガル会でも5月の例会では必ず歌っていた一曲です.

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2021年4月27日 (火)

歌劇「ルチア」

Img049  GWが近づいていますが,昨年に続き,我慢(G)ウィーク(W)になりそうな世相です.

 基本的にはお上には逆らわないようにしていますが,とはいえ全く楽しみがないというのも残念なので,先週の金曜日初台の新国立劇場で上演中の歌劇「ルチア」を観劇してきました.

 19世紀前半,ロッシーニとヴェルディを繋ぐ時代を代表する作曲家,ドニゼッティを代表する作品です.2017年初出となったジャン=ルイ・グリンダによる演出の再演で,外の場面における岬と荒波が印象的な舞台となっています.

 コロナ禍で日本への入国が厳しく制限されている状態ですが,指揮者のスペランツァ・スカップッチ,ルチア役のイリーナ・ルング,エドガルド役のローレンス・ブラウンリーが無事に入国し出演しました.スカップッチはジュリアード音楽院,サンタ・チェチーリア音楽院を卒業した近年欧米の歌劇場で活躍著しい女性指揮者,ブラウンリーはかつてのパヴァロッティのような声質のベルカント唱法に優れたテノールで特に最終盤のアリアが良かったです.ただなんといってもこのオペラは主役であるルチアの出来不出来ですべてが決まってしまいます(名作の割に上演頻度が高くないのもルチアを歌える歌手がなかなか確保できないため.20年以上の歴史を持つ新国立でもルチアの公演は今回を含めて3回だけです).今回のルチア役のルングも伸びのある美声で非常に魅力的でした(特に定番の狂乱の場は圧巻).一方で日本人歌手の出来も良く,エンリーコ役の須藤慎吾さんやアルトゥーロ役の又吉秀樹さんの歌も特に秀悦でした.

 ちなみに2017年の初演時にはオリジナルに合わせて狂乱の場ではグラスハーモニカを使用していましたが,今回はオケピッチのソーシャルディスタンスを保つためとして一般的なフルートで代用されていました.

Dsc_1414 (写真)2017年に使用されたグラスハーモニカ

 我が家では通常オペラ鑑賞といえばその後のディナーもセットなんですが,まん延防止等重点措置が出されている現状のため終演後のレストランは残念ながら休止となっているのでした.

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2021年3月21日 (日)

ARSのコンサート

Img048  この週末は当初出張の予定だったんですが,職場の状況に鑑み延期となったため自宅周辺でおとなしくしています.とはいえ何も行動しないハズがない(笑)ため,昨夕はお誘いのあったコンサートに行ってきました.

 私がメインとして活動している合唱団のひとつが東京21合唱団です.創設が2002年なのでかれこれ20年近い歴史があるんですが,私が入団したのは2008年に当地に転勤してきてからです.主に教会音楽を演奏しているんですが,2018年秋からバッハのマタイ受難曲を取り上げて取り組んでいます.当初2020年秋の本番を目指していましたが新型コロナの影響で活動休止に追い込まれ1年延期,2021年秋となりましたがその後も感染が収束せず結局また延期になってしまいました(泣).

 そんな東京21合唱団のマタイ受難曲公演で共演することになっていたオーケストラがCollegium Armonia Superiore Japan(ARSと略称)です.彼らもコロナ禍の中で思うような活動ができていなかったのですが,合唱に比べると感染リスクは小さい器楽ですからそこは地道に鍛錬を重ねていたようです.その発表の場であるコンサートが昨日3月20日に鎌倉芸術館にて行われました.当初は通常のコンサートとして開催される予定だったんですが,国の緊急事態宣言が延長されコンサートの日が宣言内になってしまったために実開催から収録でのオンライン開催に変更になったものです.収録とはいえ拍手など演出上若干の観客はいた方がいいということで,今回関係者枠として会場で鑑賞させていただくことができました.

Dsc_1565 Img_7356  演目はドボルザークの管楽セレナード作品44,弦楽セレナード作品22,ハイドンのチェロ協奏曲第2番作品101でした.普段コンサートというと9割以上オペラの自分にとってはあまりなじみがない分野なんですが,ARSメンバーの高いレベルの演奏を聴き,いずれやるであろうマタイ受難曲演奏会がますます楽しみになったのでした.

 この日の週録演奏会は3月27日14時からインターネットで配信されます.以下に掲載するチラシの二次元バーコードから入ることができます.

147029754_705850986743871_75223572234409  拡大して読み取ってください.

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