2019年7月13日 (土)

医師会合唱団のポスター

 私がメインに活動している合唱団のひとつ,小田原医師会合唱団の今年のポスター&チラシが完成しました.

Img021  今年のメイン曲は石井歓の「風紋」です(実は今年は石井歓さんの没後10年で関連のイベントも行われるようです).アカペラのなかなか官能的な作品です😃

 それ以外のステージとしては,ジブリの作品のステージ,以前やって好評だった昭和歌謡のステージ,そして祈りのステージの4部構成です(これまでは毎年必ず何曲かあった外国の曲が今年は1曲もないことに気づきました 笑).

 コンサートは2019年9月22日(日)14時から小田原市民会館大ホールにて行われます.

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2019年7月 8日 (月)

富士学校・富士駐屯地記念行事

 7月7日は七夕です.織姫・牽牛伝説で知られ,笹に短冊を吊るしたりする行事です.ただ本来旧暦の7月7日だったものを,日付だけそのまま新暦に移行した結果,梅雨時に当たってしまうことになり,結果七夕の日は滅多に星空が拝めないという本末転倒的な状況になっています(有名な仙台の七夕祭りは旧暦の時期に行われるので風情を感じます).

Img018  そんな2019年の七夕は予想通り曇り空だったんですが,この日は知人のお誘いで表題の陸上自衛隊富士学校・富士駐屯地開設65周年記念行事に行ってきました.

 前夜の6日(土)は午後から合唱団の練習のダブルヘッダーでした.練習後は宴会に流れるというのが通常パターンなんですが,この日は自粛して早めに帰宅します.そして翌7日は5時に起床,ささっと支度をすませます.5時半に知人が迎えに来てくれたのでそのまま現地に向かいました.

P7070311  会場となる富士駐屯地に着いたのは朝7時過ぎ,さすがにこの時間にはそれほど人がおらず,比較的良いポジションに駐車できました.その後受付へ向かう行列に並びます.駐屯地の入り口で手荷物検査を受けた後駐屯地内へ.この日は一部が一般に開放されています.まずは様々な車両等が展示されている広場へ.ここには九〇式や七四式戦車をはじめとするいわゆる特車(自衛隊用語)が展示されていました.

 その後式典と訓練展示の会場に向かいます.この辺に来るとみんな思い思いの場所に陣取っています(一見条件が悪そうなところにも人がたむろしていて,なんでだろう?と思ったんですが,これは戦車等の走行を正面から見られる場所だからだそうです.みんな凝ってるな 笑).時間がたつにつれて前の方の来賓席の方々がやってきます(中央からA,Bなどと区分されていたんですが,身分別にA席・B席なのかと思った).

 行事は定刻にスタート,国旗掲揚から始まって来賓の挨拶,紹介と進みます(この辺が結構長い.その間隊員たちは不動の姿勢).その後この日の訓練展示に参加する部隊の行進と続きました(部隊ごとに様々な色が使われていて,一見すると運動会っぽい感じ).車両としては最新鋭の10式をはじめ,90式,74式各戦車の他,16式機動戦闘車の姿も見えました.

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 後半の訓練展示は,離島に侵攻してきた武装勢力を撃退するという想定でのものです.8月に行われる総火演とは違って実弾射撃は行われませんが,その分比較的近距離からこれらの戦闘車両を観察できるのがポイントでした.

P7070294  訓練展示の後は駐屯地内の見学を.展示室では旧日本陸軍から陸上自衛隊の歴史や資料が展示されていました.自分にとって非常に興味深い分野なのでじっくり見学していたんですが,ちょうど三八式歩兵銃の展示のところで,どこかのおっさんが「三八式って一発一発弾を込めなかあかんのやろ」と宣っていました.「うーん,このおっさんにはボルトアクションという概念がないんだろうな」と思ってしまいました.

 その後は駐屯地内の売店などの厚生施設へ,なんと!売店はファミマでした.まあ最近は病院の売店にもローソンが入っている時代ですから,駐屯地の売店がファミマでも驚きはないのかもしれません.で,何気に隣にあった床屋さんの値段表をみると…

P7070305  丸刈り価格が設定されているところに自衛隊を感じました.カット・シャンプー・顔そりのセットで2500円,一般の髪型よりも500円安く設定されているようです(丸刈りはバリカンで刈るだけだから手間がかからないからでしょうか).そのほかにここではTシャツなどの自衛隊グッズも売られていて,見学者が群がっていました.

 あちこち見学して2時ごろに現地を出発,帰宅しました.雨が降りそうで降らない曇り空という,屋外イベントとしては絶好の天気でしたが,曇りだからと油断したらしっかりと日焼けしてしまったというオチまで付いたのでした (゜o゜)

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2019年6月10日 (月)

医師会合唱団の合宿

Dsc_1903_2 (写真)合宿会場の箱根湯本ホテル

 ARSのコンサートが終わってそのまま小田原に戻り,そこから登山電車で箱根湯本に向かいました.その目的はというと,この週末に同地のホテルで医師会合唱団の合宿が行われるからです.鎌倉を出たころは曇りでしたが,こちらに着いた頃は本降りの雨になっていました.湯本の駅からはバスに乗ってホテルへ.到着後はそのまま練習会場に入ります(ここのホテルロビー階が5階!なので練習会場の2階まで降りることになる).

Img_4983 (写真)練習風景

 行ってみるとすでに練習は始まっていました(本当は3時からだったんですが,前記事のようにARSのコンサートに寄ったため遅れた).医師会合唱団は2008年4月というちょうど自分がこっちにやってきたタイミングで結成された合唱団です.縁あって私とウチのKも結成当初から参加させていただいています.ほぼ合唱未経験者で始まったこともあり,当初は多声部でのアンサンブルを行うことすら困難な感じだったんですが,指揮者の先生やピアニストの先生の熱心な(そして我慢強い)指導と個々の団員の努力のおかげで,10年経った今ではけっこう本格的な合唱組曲を歌うこともできる水準になっています(昨年は10周年記念コンサートで大田桜子先生の委嘱作品を初演することができました).ほかの合唱団ではほぼ洋物専門なので,この医師会合唱団は邦人作品や歌謡曲などよそではできない曲が歌えるのが魅力です.

Dsc_1984 (写真)夕食会場には歓迎の文字が!

 今回の合宿では9月に予定されている第11回定期演奏会で取り上げる曲を中心に練習します.今年の定演ではメインに石井歓さんの「風紋」(合唱関係者の間では有名な作品)を据え,そのほかに歌謡曲やジブリ作品の合唱編曲版も取り上げることになっています.自分が付いた時はちょうど風紋の練習でした.1時間強の練習後,演奏会プログラム用の写真を撮ったりしてそのまま夕食会場へ,この日は一般的な温泉旅館の夕食でした(お造り,焼き魚,椀物から後半はステーキが出て最後は炊き込みご飯で締める感じ).飲み物はビールでしたが,ここはあまり多くは飲まないようにセーブします(笑).

Dsc_1985 (写真)昼食はカレーでした

 その後は有志の部屋で二次会,ここでは持ち込まれた日本酒やワイン,シャンパンなどをいただきます(このお酒の充実ぶりが医師会合唱団の合宿の妙味というウワサ 笑).翌朝は朝食を摂って9時から練習開始,途中昼食休憩をはさんで終わったのは夕方4時,非常に充実した合宿でした(惜しむらくは夜飲み過ぎて,せっかく温泉ホテルに泊まったのに温泉に入れなかったこと 笑).

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2019年6月 6日 (木)

タリス・スコラーズ

Img014  6月に入ってからまるでGW10連休に働いた鬱憤を晴らすかのように活動的になっている自分です.特に月の序盤はコンサート鑑賞が目白押しで,まずは6月3日&4日の両日,表題のタリススコラーズの公演に行ってきました.

 タリススコラーズはイギリスのアカペラ専門の合唱ユニットで,ルネサンス期の宗教曲を得意としています(ジャンルにかかわらずどんな曲でも歌うし,時には楽器とも共演する同じイギリスのキングスシンガーズとの違いも面白いです).その素晴らしいアンサンブルは録音で聴くよりも生演奏が断然いいので,来日公演があるときはほぼ出かけています.で,彼らの来日公演では大抵2つのプログラムが用意されていて,公演ごとにどちらかをやるというのがパターンになっています.いつもだと時間や財布の中身との兼ね合いもあって,どちらか一方のみを鑑賞するんですが,今回はAプロがビクトリアのレクイエム,Bプロがジョスカン・デ・プレのミサ・パンジェ・リングヮというどちらも非常に魅力的な内容で,どちらかを選ぶというのが難しいものでした.結局,悩むくらいなら両方行けばいいじゃないかということで,6月3日&4日の両公演を鑑賞することになったのです.キリスト祭&八甲田から戻った3日に紀尾井ホールでBプロ,翌4日が東京オペラシティでAプロの公演でした.

Img_4981 Img_4980  どちらも素晴らしい公演でした(というか,タリススコラーズで残念だった公演は過去経験していない 笑).自分も宗教音楽大好き人間なんですが,こういう演奏を聴くと日頃のストレスなど一瞬で霧散してしまうのでした.ちなみに両公演ともアンコール曲はロッティの「十字架につけられ」(10声版)でした(同じ作曲家の8声版がBプロの中にあった).

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2019年6月 3日 (月)

新郷村のキリスト祭

 さて,あっという間に6月に入りました.例年私が活動的になる季節です.昨年は6月にボリビア&チリ旅行という大型の海外旅行がありましたが,今年はそういう大型イベントがない代わりに小さいイベントがたくさん用意(?)されています.まず最初の日曜日である6月2日は表題にある,青森県新郷村で開催された第56回キリスト祭にウチのKともども行ってきました.

 新郷村というのは青森県東部,八戸市と十和田湖の中間に位置する小さな自治体です.なんでここでキリスト祭なのかというと,昭和初期にこの地を訪問した竹内巨磨という人物が,村の戸来地区の丘にあった土盛をさして「これこそキリストの墓である!」と言い出したことに由来します.竹内巨磨さんというのは,超古代に日本に高度な文明があったと主張していた人物で,彼の家に代々伝わっていた(とされている)竹内文書によると,ゴルゴダの丘で十字架にかけられたイエスは密かに脱出し,日本のこの地にやってきてここで亡くなったからなのです.にわかには(というか普通は)信じがたい話ですが,このネタを村おこしに利用したい当時の村長の思惑も絡み,徐々にこの話が広がり今に至っているわけです(この辺の話はホームページ本編に記事があります).

 竹内文書自身がすでに偽書であるとの評価が定まっているので,何をかいわんやなんですが,ともかくキリスト祭はこの地で亡くなった(とされる)キリストの霊を慰めるイベントとして,半世紀以上続いている伝統あるお祭りなのです.私の琴線を大いにくすぐるイベントで,いつか参加してみたいと思っていたのですが,今回ついに参加することになりました.

 前日の6月1日は夕方から合唱団の練習に参加,その後来年のコンサートで共演するオーケストラの方々との打ち合わせ&懇親会へと流れました.そして夜11時40分池袋発の夜行バスに乗ります.とはいえこの時間では青森方面まで行くバスはすでに出発しているため,この日のバスは毎度おなじみ盛岡行きのらくちん号でした(笑).

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(左写真1)八戸駅にて,(右同2)いよいよ新郷村に入りました

 翌朝6時30分過ぎにバスは無事に快晴の盛岡駅に到着,コンビニで朝食を調達して朝一の新幹線で八戸へ.ここでレンタカーを借りて一路新郷村に向かいます(新郷村への公共交通機関は非常に不便なので,事実上レンタカーかタクシーになる).村内に入ると,さっそくキリストの墓,ピラミッドなどと書かれた看板が出現しワクワクさせられます.

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(左写真3)キリストの里公園です,(右同4)キリストの里伝承館

 村の中心部を過ぎて5分ほどで戸来地区に到着,ここでは係員が駐車場に誘導してくれました(8時40分頃には到着したため,会場に近い場所に停められた).知る人ぞ知るスポットなので普段はほとんど人がいないところなんですが,今日は年1回のお祭りの日ということで,たくさんの人でにぎわっていました.会場に向かう緩やかな坂にはキリスト祭と書かれた幟が多数はためいていて,非常にシュールな光景でした.

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(左写真5)奥の土盛がキリストの墓,(右同6)慰霊祭は神式です

P6071266(写真7)式次第

 坂を上ったところから階段を上がると2つの土盛りがあり,向かって左側の十代塚がイエスの身代わりとなってゴルゴダの丘で死んだ弟イスキリの墓,右側の戸来塚がイエスの墓とされています.この2つの塚を見上げる広場には来賓用の椅子が並べられ,正面には慰霊祭用のしめ縄や飾り付けがなされていました.そう,キリスト祭(キリスト慰霊祭)はなんと!神式で行われるのです

 開会まで1時間ほどあったので,付近を散策します.お祭り会場からさらに上ったところには十字架が描かれた教会風の建物があります.これがキリストの里伝承館で,竹内文書に描かれたキリスト伝説や当地の風俗などが紹介されています.ここもいつもは貸し切り状態なんですが,この日はたくさんの人で賑わっていました(入場料が一般200円と非常にリーズナブルです).ここでは当地名産の南部せんべいや飲むヨーグルトも売られています.

Img_4935 Img_4956 (左写真8)いよいよ始まりました,(右同9)ナニャドヤラの奉納

 やがて開始時間が近づいたため会場広場に戻り,よさげなポイントで開始を待ちます.時間になりいよいよ第56回キリスト祭の開始です.観光協会の人の挨拶に始まり町長や県知事(代理),地元選出の衆参両院議員の祝辞を経て,いよいよ神主さんの祝詞が始まります.「畏み畏み~」から始まって,いろいろ喋っていくんですが,一番のツボは「イエスキリストの御霊~」という部分,真面目に唱えれば唱えるほどウケてしまうのでした.祝詞に続いて玉串の奉納,その後は地元の人たちによる墓前でのナニャドヤラへと進みます.これは当地に伝わる盆踊りの一種で,「ナニャドヤラ、ナニャドナサレノ」という不思議な歌詞が有名なんですが,キリスト伝説によるとこれはヘブライ語で「御前に聖名をほめ讃えん」という意味になるのだそうです.

 ところでキリスト祭りが神式で行われ,神主さんが登場するのに,キリスト教の神父さんや牧師さんが登場しないのはなぜなんだろうと不思議に思う向きもあるようなので解説します.先のお話でも分かるように新郷村のキリスト伝説ではイエスは十字架上で死なずに日本に逃れてきたという設定になっています.ここがミソで,そもそもキリスト教とはイエスが十字架上で人々の罪を背負って死に,3日目に復活したという教義から発生した宗教です.新郷村伝説ではそこが完全に否定されているので,これは完全にキリスト教とは無縁の存在となってしまうのです.このためこの伝説はキリスト教の異端どころか,風変わりなユダヤ教のラビが迫害されて国外に逃亡しただけという話であり,キリスト教の聖職者にとっては関わってはいけない存在となっているのです(だから当慰霊祭が神式であるのは必然です).キリスト教では救い主イエスだが,新郷村では逃亡者イエスとなるわけですね.

Img_2009 (写真10)乾杯用のヨーグルト

 踊りの後は全員乾杯でお開きとなります.乾杯といえば普通はお酒になりますが,なにせ新郷村は交通の便が悪く,やってきた観光客の大半は車なので,なんと!地元の飲むヨーグルトが振る舞われて乾杯でした(濃厚で美味しかったです (^^)v).かくして慰霊祭は滞りなく終了しました.

Img_4962 Img_2065 (左写真11)キリストっぷ,(右同12)ロゴが素敵です!

 お祭りの後を少し堪能した後は,公園そばにある売店に向かいます.ここが,その名もキリストっぷというお店,ロゴは某コンビニチェーンを彷彿させます.開店時間が「十字架ら3時まで」とぶっ飛んでいます.以前来たときは平日だったので閉まっていたんですが,この日は開店営業中のキリストっぷが見られました.いろんなキリストグッズが売られていましたが,この日はステッカーやキリストの遺言手ぬぐいなどを購入しました(併設されたカウンターでは軽食も出されていて,外国人観光客がカレーを食べていた).

Img_4970 Img_4966 (左写真13)ラーメン亭えびす屋さん,(右同14)おすすめはキリストラーメン

 キリストっぷを後にして我々が向かったのは地元では有名なラーメン屋さん,もちろん昼食のためですが,ここにはなんと!キリストラーメンがあるのです.出てきたラーメンは醤油味で山菜やキノコなど健康的なもの.どこがどうキリストなのかは謎でした(思うに2枚載った山芋スライスが2つの塚をイメージしているのだろう).こうして新郷村訪問は完了したのでした.

Img_4968(写真15)これがキリストラーメン!

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2019年2月15日 (金)

カール・リヒターの命日

Img300  バレンタインデーの翌日,今日2月15日は20世紀を代表するバッハ研究家カール・リヒターの命日です.

 リヒターは1926年10月15日にドイツ東部のプラウエンで生まれ幼少時からドレスデンの聖十字架教会聖歌隊に属し,ここで変声期とともにバッハの主要カンタータの全パートを歌ったといわれています.第二次大戦後にはバッハの聖地であるライプチヒでオルガンを中心に活動していましたが,社会主義の束縛を嫌い西ドイツのミュンヘンに移りました.そこでミュンヘン音楽大学の教授に就任するとともに,自らのバッハ研究の成果を示すべくミュンヘン・バッハ合唱団,管弦楽団を結成して精力的な演奏活動を行いました.1969年には合唱団・管弦楽団を率いて来日公演を行っています.

 その後も世界各地への演奏旅行と同時に,多数の録音も残しています.その音楽はルター派の真髄である禁欲的な,非常に緊張感の溢れる演奏でしたが,1970年代には次第に緊張感を失いロマン主義的な演奏になってしまったと言われています(マタイ受難曲の1958年版と1979年版を聴き比べると違いがわかります).これは彼自身の体調の悪化が関係しているとする人もいます.

 そして1981年2月15日朝,宿泊先のミュンヘン市内のホテルのフロントに,「胸が苦しい,医者を呼んでくれ」と電話があり,駆けつけたときには亡くなっていたといわれています(状況から考えて急性心筋梗塞だったのではと思います).

Img_1  今ではITの進歩とメディアの多様化から数多くの音楽ソースが迅速かつ手軽に手に入るようになりました.しかし私が高校から大学に入ったのはようやくコンパクトディスク(CD)が普及し始めた時期であり,音楽の主要メディアはいまだにLPレコードでした.LPレコードは現在の音楽ファイルのダウンロードなどとは比較にならないほど生産コストがかかることから,マイナーな(売れそうにない)ジャンルの音楽のレコードは発売すらされず,手に入れるのが大変でした.

 俗にクラシック音楽と呼ばれるジャンルは日本でもそれなりに愛好家がいますが,一言でクラシックといっても多くのカテゴリーがあり人気も様々です.たとえばシンフォニー(交響曲)やコンチェルト(協奏曲)などは日本人に人気のカテゴリーで,昔から数多くのレコードがありました.一方で宗教曲と呼ばれるカテゴリーは日本人にはマイナーで(私が学生時代受講していた音楽史という講義で行ったアンケートでも最も人気薄だった),クラシック愛好家にもあまり知られていなかった分野です.

 17世紀から18世紀のバロック時代を代表する作曲家として,J. S. バッハがいます.音楽の父ともいわれ,日本でもその名を知らない人はいないくらい有名だと思います.しかし,じゃあバッハってどんな曲を作ったのと聞かれると,意外に知られていません.せいぜい嘉門達夫の「鼻から牛乳」で知られる,トッカータとフーガニ短調やG線上のアリアくらいでしょうか.

 実はバッハの主要作品の多くは,200曲にもおよぶ教会カンタータをはじめとする宗教音楽で,マタイ受難曲やロ短調ミサ曲がその代表とされています.ですから宗教音楽がマイナーな日本であまり知られていないのも仕方ないのかもしれません.

 こういうマイナージャンルゆえ,宗教音楽のLPレコードを手に入れるのは大変でした(モーツァルトのレクイエムのようにちょっとはメジャーな作品もありますが).今ではバッハの宗教音楽も数多くの演奏がリリースされており,私達も聴き比べなどができますが,当時はあまり選択肢がなかったのです.そんな時代に比較的入手可能だったのが,アルヒーフから出ていたリヒターの演奏だったのです.ですから私の世代の人間にとってバッハのカンタータを聴くにはリヒターのレコードを聴くのが一番ポピュラーだったのです.ヘルムート・リリング,ついでアーノンクールとレオンハルトのカンタータ全集が完成したのはその後のことでした.

 私が宗教音楽にのめり込んだ学生時代,数多くのリヒターのレコードを買い込んで聴いていたものですが,その中でも特に聞くに残るのが,1988年の2月15日に「カール・リヒター追悼24時間鑑賞会」という企画です.これは同日0時から翌16日0時までひたすらリヒターのレコード(一部CD)を聴きまくるという鬼のような企画です.モーツァルトのレクイエムから始まって,マタイ・ヨハネの両受難曲,ロ短調ミサ,クリスマス・オラトリオはもちろん,英独両版のメサイアや教会カンタータから器楽曲まで、魂をすり減らしながら聴いたのを覚えています.

 そんな暇も体力もない2019年のこの日は夜から彼のいくつかの演奏を鑑賞しているのでした.

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2019年1月21日 (月)

オペラシーズン

 クラシック愛好家の私ですが,とりわけ好きなのがオペラです.年間に行くコンサートのほとんどがオペラと言っても過言ではないほどです.メインは新国立劇場で,東京二期会や藤原歌劇団,海外劇場の引っ越し公演がそれに続きます.特に新国立はシーズンチケットを購入しているので,シーズンの全演目を鑑賞していることになります.新国立のシーズンチケットの優れた点は割引があることはもちろんですが,エクスチェンジサービスといって,予定の公演日が都合が悪くなった場合に,同一演目の他の公演日に振り替えることができるサービスが利用できるのが大きいです.特に私が毎年購入しているウイークデープラン(全公演平日の夜開催のチケットがまとまったセット)では,公演ごとに1回変更が利くという優れものです.また変更に際しては平日のみではなく休日への振り替えも可能となっており,直前に予定が入りやすい自分は非常に重宝しています(全演目の半分以上変更した年もあった💦).

Img_4293  そんな新国立劇場の2019/2020シーズンチケットの案内が早くも届きました.大野和士芸術監督2年目のシーズンです.1年目の今年は魔笛,カルメン,ファルスタッフと比較的堅実な作品が中心となっているんですが,一体2年目はどんな演目なのか,さっそく目を通します.

 チャイコフスキーの「エウゲニ・オネーギン」,ドニゼッティの「ドン・パスクワーレ」,ヘンデルの「ジュリアス・シーザー」

 と,これまであまり上演されてこなかった作品が並んでいます.特にヘンデルに代表されるバロックオペラは新国立劇場初上演とのことで,大野芸術監督がいよいよ本気を出してきた(笑)という感じがしました.その一方で目を惹いたのが

Img_4292 ワーグナーのニュルンベルクのマイスタージンガー(新制作)です.

 私が新国立に通うようになった2009年から,ワーグナーの主要作品の中でいまだ未見なのが,このマイスタージンガーでした(それ以前,2005年のシーズンには上演した記録あり).指環はすでに2回観たし,タンホイザーやオランダ人も2回観ています.難易度が高く上演が困難といわれるトリスタン,パルジファルも観劇する機会がありました.そんな中,マイスタージンガーだけが見れていなかったのは痛恨だったのです.しかし2020年6月オリンピックを直前として上演されることが決定,非常に楽しみな演目となりました.

Img_01_2 Img_02_2 Img_04_2 Img038_2 Img131_2 Img_3048_3 Img157_3 Img_0_4 Img_03_2 過去に鑑賞したワーグナー作品.マイスタージンガーだけがありません.

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2018年5月31日 (木)

医師会合唱団の合宿

 趣味として合唱に取り組んでいる私ですが,現在メインとして活動している団体のひとつが小田原医師会合唱団です.自分が当地に越してきたタイミングに結成された合唱団で,その最初の練習から参加しています(ただこれは偶然で,私が合唱団設立に関与したわけではない).同年の結成コンサートに始まり,翌2009年には第1回定期演奏会を開催,以後も毎年活動を継続しています.そして今年はついに記念すべき第10回の定期演奏会を数えることになりました.この合唱団が私にとって特別なのは,ここが邦人曲をメインに取り上げている唯一の合唱団だからです(他の団体は基本的にすべて宗教曲などの洋モノ).過去には髙田三郎さんの「水のいのち」や佐藤眞さんの「旅」など,邦人合唱組曲の名曲を取り上げてきました.

 そんな医師会の第10回の記念演奏会では,大田桜子さんの委嘱作品を演奏することになっています.それに向けての練習も着々と進んでいるわけですが,その一環として先週末に箱根のホテルで合宿練習が行われました.

Dsc_1903_2 (写真1) 合宿の会場となった箱根のホテル 

 日々の練習も大切ですが,こうした集中練習も非常に重要です.普段の練習だとせいぜい2時間ちょっとで,すべての曲をさらうことはできませんし,やった曲も次の練習まで間隔があいてしまうことで,記憶から薄れてしまうことがよくあるからです.その点合宿練習なら時間もたっぷり(今回は2日間で9時間もの練習ができました),今回は定期演奏会で取り上げるすべての曲を一通り音出ししました.

Img_0515Img_0518 (左写真2) 練習会場入り口,(右同3) 練習風景

 練習の後は懇親会,こうした宴席があるのが大人の合宿の魅力です.夜遅くまで盛り上がってしまいました(笑).

 今回の練習の成果は9月24日(振替休日)に如何なく発揮される(笑)予定です.

Img_0520  ホテルのテラスからの景色,自然いっぱいです.

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2018年2月 1日 (木)

皆既月食

 昨夜1月31日は日本で皆既月食が見られました.月食は月に地球の影がかかることにより,月が欠けて見える現象です.太陽-地球-月が一直線上に来ないと起こりえないため,これが見られるのは必然的に満月の夜ということになります.今回は日本の多くの地域で比較的長時間観測可能ということで,時差ボケに悩まされつつ観察してみました.お天気が心配されたんですが幸い当地は晴れ,きれいな満月が出ていました.

P1311864 (写真1) 半分くらい欠けてモンスターボール状になったところ

 21時ごろから肉眼で見ても明らかに欠け始め,どんどん明るい部分が少なくなっていきます.最初はよくわかりませんでしたが,徐々に月の欠けた部分が赤く光っているのがわかるようになりました.地球の影に入れば真っ黒になりそうなんですが,光は波である(正確に言えば波としての性質持っている)ために回折という現象が起こり,特に波長の長い赤色の光ほどその現象が強いために赤銅色染まるのです.

 明るい部分がどんどんなくなり,22時過ぎには完全に影に入りました.

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(写真2) 皆既月食です

 赤銅色に染まった月の海がきれいに見えました.

 その後23時過ぎからは再び月の光が戻ってきたらしいんですが,寒いので家に戻ったのでした.

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2017年9月19日 (火)

医師会合唱団の定演が行われました!

Img170  おとといの9月17日,私も所属している小田原医師会合唱団の第9回定期演奏会が開催されました.

 趣味のひとつが合唱の自分,今いくつかの合唱団に所属しているんですが,他はすべて宗教曲 or 洋モノばかりなので,邦人の合唱作品や歌謡曲などの少しくだけた作品を取り上げる団体としては唯一の存在で貴重です.合唱団の結成が自分が当地に越してきたのとほぼ一緒というタイミングだったため,第1回から欠かさず参加しています.当初は4声でのハーモニーを構築することすら難儀するレベルだったんですが(笑),指揮者やピアニストの先生の熱心なご指導や,団員の努力によって少しずつ歌える曲の幅が広がってきているところです.

Fb_img_1505701796315 (写真) 第2ステージ(医師会の先生提供)

 今年は4ステ構成で,1ステが宗教曲(今年はアルカデルトのAve Mariaとバッハのコラール2曲),2ステがロシア民謡,3ステが歌謡デラックス,そしてメインの4ステが大田桜子さん作曲の「私がいちばん大切にしたいもの」でした.これだけ広いジャンルの作品を一気に定演でやるのは学生合唱団並みのバイタリティかもしれません(実際に日々の練習に加えて箱根での合宿までやりましたから(笑)).

Fb_img_1505701811354 (写真) 3ステのダンス(同)

 当日は台風接近のウワサもあって天気が心配されていたんですが,幸い開演時にはちょっと雨が降る程度でした.今年もたくさんの方々に来ていただけて団員一同感謝しています.来年は記念すべき10回目を迎え,より趣向を凝らしたステージになる(たぶん 笑)と思います.

 

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