2024年9月 9日 (月)

ミーアキャットの宿

 さて先日ソッサスフレイのロッジにスマホを忘れた件ですが、この週末無事に引き取ってきました。

 ただソッサスフレイは自宅から車で4時間以上かかる遠隔地です。スマホを取ってくるためだけにそんな長距離を運転するのも寂しいなと思い、ついでに寄れる面白そうな場所はないかと探していたところ、途中にミーアキャットが見られるというロッジがあることがわかりました。ミーアキャットは独特の立ち姿が有名で日本の動物園でも見られるところがありますが、実は原産地がナミビアなのです。こりゃ行くしかないというわけで、さっそくロッジに宿泊を申し込んでこの週末に出かけることにしました。

 9月7日の朝7時に自宅を出発しまずはソッサスフレイに向かいます。朝早く出るのはせっかく行くのだからミーアキャットのロッジもゆっくりと堪能するためです。コースはレホボスを回るルート、前回の経験から30キロ距離が長くなっても100キロ舗装道路が多いこちらの方がストレスが少ないことがわかったからです。ひたすら車を走らせ、途中のSpreetshoogte Passを通過してしばらく行くと、2週間前も見たお姉さんの看板が特徴的なドライブインが見えてきます。実は今回宿泊予定のロッジはこのドライブインと同じ経営で、ここの奥にあるのでした(なんという偶然)。

Img_0071 Img_0069(写真1,2)謎のモニュメント

 ただひとまずここはスルーして先に進みます。その先のソリテアで給油&休憩をしてさらに南下、結局11時45分頃にソッサスフレイのロッジに到着、無事にスマホを引き取ることができました。これで目的の半分は達成されたことになります。そのまま来た道を引き返し、途中の休憩ポイントで昼食としました。この日は軽くカップ麺、先日の支援物資がさっそく活躍します。砂漠の中で食べるカップヌードルは最高でした(2021年に尾瀬沼で食べた際も美味しかったな)。

Img_3768(写真3)砂漠とカップヌードル

 その後も来た道を戻りソリテアを通過、やがて例の看板が見えてきてそのまま敷地内へ、ここから結構な距離(数キロ程度)走ってウワサのミーアキャットの宿に到着しました(14時過ぎ)。フロントでチェックインを済ませてそのままコテージに案内されます。砂漠の真ん中、携帯電話も圏外になるほど何もない環境ですが、部屋は非常にきれいで冷蔵庫も完備されていました。

Img_3850 Img_3773(左写真4)ロッジのメイン棟、(右同5)こんな感じの部屋

 しばし休んだ後は敷地内を散策します。歩いていたらさっそくミーアキャットを発見、2頭が例の立ち姿でこちらを見ています。ロッジの人によると敷地内縦横に穴が掘られており、彼らがどこに出没するか誰もわからないとのことでした。

Img_7066 Img_7082(写真6,7)ミーアキャット

 ロッジにはプールもあります。この時間誰もいなかったため利用することに。水着に着替えてさっそく入ると… 「ひぇ~冷たい」、小学校時代のプール授業の前に腰洗い槽と称してやたら冷たくて塩素濃度の高い部分に入らされたものですが、それを髣髴させるほどの冷たさです。足先からゆっくり入り15分ほどかけて首まで漬かりました(もうプールとは言えないな 笑)。それでも人間の慣れとはすごいもので、しばらく入っているとイイ感じになってきます。しばしゆったりと浸ります(泳ぐとはいっていない)。プールから上がった後は係員がお茶を持ってきてくれました。ティータイムは電子図書を読みながら寛ぎました(これぞ休日)。

Img_0061_20240921110601(写真8)プールサイドのティータイム

 そうこうしているうちに夕方になりました。この日はサンセットドライブに参加することになっています。予定時間にフロントに行き、係員に案内されて四駆に乗り込みます。この日の参加者は我々だけでした(宿泊客はほかにもいた)。ロッジを出発して敷地内の紹介を受けながら進みます。途中には野菜や果物の栽培施設があり(水は地下からくみ上げるほか、生活排水を処理して再利用もしているらしい)、ロッジで使用する野菜の多くはここで作っているそうです。

Img_3774(写真9)何もない場所にあります

 その後は敷地の外に出て道路の反対側へ、一面広大なサバンナが広がります。そんな中ガイドははるか向こうにいる動物を見つけ、我々は双眼鏡でそれを観察する流れで進みます(さすがにライオンなどは見かけないが、草食獣はそれなりにいる)。途中にシャカイハタオリの巨大な巣があり、ちょうど夕方時分で盛んに鳥が出入りしている様子も見られました。

Img_3782 P1010293 Img_3784 Img_3792(左上写真10)ドライブに出発、(右上同11)オリックスが、(左下同12)シャカイハタオリの巣(鳥の姿があります)、(右下同13)相変わらず美しいナミビアの夕陽

 約1時間半ほどのドライブの後、夕陽スポットへ。やや小高い丘になっていて、ここにテーブルを広げてスナックや飲み物を並べます。スナックは乾きものメイン、我々の飲み物はもちろんワインです。2週間前のソッサスフレイ同様、この日も素晴らしい夕陽が見られました(ナミビアは地平線が広がっているのと基本天気がいいので、乾季の場合ほぼ確実に夕陽が見られる)。

 日没後はロッジに引き返します。ちょうど夕食時間なのでそのままレストランへ。ここでは他のグループとの相席でしたが、フランス人の団体でした(我々が行ったら「Bonne soirée」とフランス語で挨拶してきました)。ここは客席数も多くないロッジなので食事は選択なしのコース料理(ただベジタリアンなどは事前に申告することで対応してもらえる)です。前菜が野菜のパイ包み、メインがチキン、デザートはアイスクリームをクレープで巻いたものと非常におしゃれな感じでした。

Img_3845 Img_3799 Img_3800 Img_3801(左上写真14)レストラン、(右上同15)前菜、(左下同16)メインのチキン、(右下同17)デザート

 食事後は部屋の戻るんですが、周囲の電気が消えてくるとまさに満天の星空です。この日は月もなく天の川がくっきりと見え、日本はもちろんナミビアでもこれだけの星空はなかなか見られないと実感しました。

Img_0079_20240921105201 P1010320 Img_7226 Img_7165_20240921112001(写真18~21)立ち姿がどうしてもアレに見えます

 翌朝は特に予定もないので遅起き、7時半に部屋にコーヒーが届けられるサービスがあります。ベランダでそれを飲んでから朝食へ。パンと卵料理といったシンプルなもの、昨夕のドライブや夕食でワインをけっこう飲んだのでこれで十分という感じです。食事後外に出てみると、なんと!ミーアキャットがいるじゃないですか。2頭が立ち姿で日向ぼっこをしていました。喜んで写真を撮ったのは言うまでもありません。

P1010349 P1010339 P1010352 P1010377(写真22~25)鳥も結構います

 その後はあちこちを時間まで散策、最後に昼食をいただいて家路についたのでした。

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2024年8月30日 (金)

ソッサスフレイ旅行④

 再び夜が明け8月26日になりました。旅行最終日帰宅の日です。実はこの日の朝はロッジ周辺をハイキングして動植物を観察するツアーに参加したかったんですが、残念ながら満席のために断念、ゆっくりとロッジの朝を堪能することにしました。昨日はツアー参加で外での朝食だったので、この日はゆっくりとロッジの朝食です。パンとチーズ、ハムといったところは昨日と一緒でしたが、こちらは注文に応じて卵料理を作ってくれるアメリカンスタイルです。ちょうど夕食でメインの肉を焼いてくれるコーナーが卵コーナーになっていました。この日はオムレツを選択、朝の温かい料理はほっとします。

Img_3723 Img_3725(左写真1)卵コーナー、(右同2)オムレツ

 朝食後はチェックアウト時間までのんびりと散策、プールに挑戦しようかとも思ったのですが、午前中のこの時間はまだ涼しく、ちょっと無理だなとあきらめました(笑)。

 時間が来てチェックアウト、その後は近くにあるセスリエムキャニオン(2008年の旅行の際も来たことがある)に行こうかと思ったんですが、一度国立公園のゲートに入らなければならないらしく面倒なのでやめました(汗)。結局そのまま帰路につくことに、舗装道路からやがてC19号線の砂利道へ、ひたすら北上してソリテアの集落に着きます。ここでトイレ休憩となりますが、実はここにあるカフェのアップルパイが美味しいというウワサを聞き買ってみることにしました(朝ゆっくりで朝食が遅かったため、まだお腹がすいておらずテイクアウトにした)。駐車場付近を散策していたら、あちこちに穴が開いていて、ジリスがたくさんいました(我々が写真を撮っていたら他の観光客もやってきた)。

P1010246(写真3)ジリス

 ソリテアからはC14号線を北上し10キロほど進んだ地点をD1275線に右折します(C14をさらに北上すると最終的にウォルビスベイに至る)。ここを進んでいくと来たときも見たドライブインがあります。きれいなお姉さんがビールを持った看板といい、宇宙船が突き刺さった外観といい、なんかアフリカ離れしたところです。非常に興味があったのですがこの日はスルーしました。

P1010272 Img_3744(左写真4)素敵な看板、(右同5)謎のドライブイン

 そこから先に進むとSpreetshoogte Passの峠にさしかかります。さすがに砂利道だと危険な急勾配のため、この区間のみ舗装されています。途中で止まったら再発進困難そうな道ですが、なんとか登って峠へ。ここには展望台があるためちょっと立ち寄ります。

P1010277 P1010278(左写真6)峠の道が見えます、(右同7)右にアジトっぽい建物が

 素晴らしい眺望です。これまで登ってきた道が遙か下方に見えています。こうしてみると凄い高さを登ってきたんだなと感心します。見渡すとやや右手に一軒家のような建物があります。いったいあんなところに誰が住んでいるのか、それとも何らかの組織のアジトなのか、などと想像してしまいました。

 その後再び帰路へ、来るときはウィントフックから最短距離のほぼ砂利道を来たのですが、帰りは少し遠回りになるもののレホボスという町を通るコースを選択、たしかに距離は30キロほど遠くなりますが、こちらだと約100キロ舗装道路になるので、所要時間はほぼ変わらず、絶対こっちの方がいいなと感じました。こうして夕方早くに家に着いたのでした。

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2024年8月29日 (木)

ソッサスフレイ旅行③

 ソッサスフレイ観光からロッジに戻ってきました。まずは部屋で一休みですが、なんと向かいの部屋の前にオリックスがいるではないですか!日差しが強くて暑い時間帯にさしかかっているためか、ロッジの日陰で寛いでいるようでした。

Pxl_20240825_115117055mp (写真1)ロッジの木陰で休むオリックス

 一休みした後はロッジ内の散策、ここにはプールもあって何人かの観光客がチェアで休んでいます。暑いとはいえ湿度が低い砂漠のプールってどんな感じだろうと、水に触れてみましたが冷たいのなんの… たしかに誰もプールで泳いでいない理由がわかりました。

 その後レストランで昼食(夕食と同じ会場)、さらには昨日も寄ったバーでビールを飲みながらまったりと過ごします。そして夕方4時半午後の観光のためにフロントに向かいます。今度はセスナで上空からナミブ砂漠を堪能しようという企画です。完全予約制ですが、この日は我々の他に5人組の家族が参加していました。さすがに一度に7人は乗れないため(セスナは操縦者込みの6人乗り)2機に分乗です(もう一家族がちょうど5人なので我々は1機貸し切り)。ロッジからトラックの荷台に乗せられて近くの飛行場へ、ここで地図を見ながら簡単な説明を受けます。セスナは飛行場を出ると一路西へ向かい、途中ソッサスフレイからデッドフレイ上空を飛んでそのまま大西洋に出ること、大西洋岸を北上して再び内陸に入りそのまま南東に向かい、途中フェアリーサークル(砂漠の中で草が生えている地帯に所々十円ハゲのように円形に草が生えないスポット)を見ながら飛行場に戻ってくるということでした。

Img_3523 Img_3534(左写真2)セスナをバックに、(右同3)飛び立ちました!

 説明後はいよいよセスナに乗り込み出発です。あっという間に飛行場を後にして飛んでいきます。見下ろすと今朝通ったソッサスフレイへ続く道が見えます。道周囲には草原地帯が広がりその奥に赤い砂丘が、まさにここが砂丘に挟まれた谷のような地形であることがわかります。さらに進んでいくとひときわ道路に迫った砂丘とその麓に停まっている自動車が、これがデューン45です。さすがに夕方の時間のためか人影は少ないようでした。

Img_3569 456751302_8064384776992150_4689788640907 (左写真4)最初は砂丘が離れた場所にあります、(右同5)上空からのデューン45

 この辺から徐々に砂丘が迫ってきて草原地帯が減っていきます。ちょうどソッサスフレイの駐車場があるところです。そこを過ぎるといよいよ全域赤い砂漠が広がるナミブ砂漠の最深部、感動的な光景です。そして赤い砂漠の真ん中に白い円形地帯が… 今朝行ったデッドフレイ、沼地とはよく言ったもので、上空から見ると砂漠の中の特異な空間であることがよくわかります。沼地の北にはビッグダディの姿も見えました。

Img_3583 457099235_8064385123658782_7368191603039(左写真6)デッドフレイ付近、(右同7)確かに特異な空間です

 ここから先はひたすら砂漠、砂漠、砂漠です。日本では絶対に見られない光景ですが、万一セスナに異常が発生してこの辺に不時着した場合、生き残る自信は無いなぁと感慨に浸ってしまいます。そうした砂漠上空を飛んでいる内に気付いたことが… 砂漠の色彩が変わってきた! そう、ソッサスフレイやデッドフレイ付近はアプリコット色のいかにもナミブ砂漠色でしたが、気がついたら普通の砂漠色に変わっています。ただどこかのポイントで急に変化したわけではなく、徐々に徐々に少しずつ変化してきたものでした。このへんにも自然の不思議を感じます。

Img_0088 Img_0087(左写真8)アプリコット色の砂漠が…、(右同9)こうして白い砂漠に変わります

 そうした白い砂漠地帯を進んでいくと前方に群青色の空間が見えてきました。大西洋です!ついにナミブ砂漠を横断して海まで来ました。陸路では絶対に来られない貴重な体験です。海に出たところでセスナは海岸線に沿って海岸を見ると海岸を見ると砂丘には荒波が打ち付けています。先月ウォルビスベイ観光で行ったサンドイッチハーバーのさらに先ということになります。ウォルビスベイからリューデリッツまでひたすらこういう光景が広がっているんだなと想像すると、そりゃあ陸路での走破は不可能だろうと思うのでした(そもそも道がないし、砂地で波は打ち寄せるわだし、たとえ四駆でも素人がいったら遭難必至、ある意味知床五湖以北の知床半島みたいなものでしょう)。ただそんな海岸部にポツンとロッジのような人工物が見えます。こんなところに建物が… 結構砂に埋もれており今使われているのかは不明ですが、ソーラーパネルも設置されてなど稼働している可能性はありますが… 果たしてどうやってたどり着くのか(あるいは海から上陸するのか)謎の施設です。

Img_0083 Img_3632(左写真10)砂丘に荒波が打ち寄せる、(右同11)小さくですが建物が見えます

 そんな感慨に浸っている内にセスナは再び内陸に入っていきます。白い砂漠が徐々にアプリコット色に変わっていきます。遊覧飛行も終盤ですが、機体は高度を下げていきます。地表を見下ろすと、砂漠の中に円形のスポットがたくさんあるのが見えます。これがフェアリーサークル(妖精の輪)と呼ばれる不思議な現象です。ナミブ砂漠の中の草が生えている部分の所々にあるのですが、どうしてこれができるのかはよくわかっておらず、一説によればシロアリの活動によるものとも言われています。そんな自然の不思議を眺めながらセスナは飛行場に戻り無事に着陸しました。

Img_3702(写真12)フェアリーサークル

 セスナによるナミブ砂漠遊覧飛行、さすがに結構なお値段がするんですが(笑)、これでしか味わえない感動があるのでせっかく来たらぜひお勧めだなと思いました。終了後は再びトラックの荷台に乗ってロッジへ、この頃には日も暮れてきたため部屋で少し休んだ後夕食となったのでした。

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2024年8月28日 (水)

ソッサスフレイ旅行②

 一晩明け8月25日になりました。この日は午前中にソッサスフレイを観光、午後はセスナでナミブ砂漠を空から観るという趣向です。午前中の観光は7時集合ということで、その前に朝食を摂ろうと会場に(朝食は6時半開始)。入り口で部屋番号を伝えると、われわれの朝食は観光とセットになっているとのこと。そうだったかと思い直し、その後ツアーの集合場所へ。時間になり昨夕と同じような四駆に乗り込みます。この日の参加者は10人ほどでした。ロッジを出発するとゲートを通っていよいよ国立公園内に入ります。そういえば16年前にナミビア旅行に来た際もここを通ったはずです(たしか同じように朝で半分寝ていた記憶が…)。

 セスリエムからソッサスフレイまでの道のりは全て舗装道路なので快適です。最初はただ荒野が広がっていますが、徐々に遠くの方にあの砂丘が見えてきます。ナミブ砂漠というと、あのアプリコット色の砂丘が広がっている光景がイメージされますが、本当に全てがああいう場所だとアプローチが極めて困難なはずです。セスリエムからソッサスフレイまでの区間は奇跡的に(?)砂丘が途切れる環境になっていて、こうしてアプローチがしやすくなっているのでした。

Img_3410 P1010115(左写真1)熱気球が、(右同2)赤い砂丘

 快適な舗装路を進んでいくと向こうの方に熱気球が浮かんでいるのが見えます。ナミブ砂漠は熱気球も有名なところで、これはいつか乗ってみたいなと思います。そうこうしているうちにひときわ大きな砂丘が見えてきます。これがデューン45という有名な砂丘、ナミブ砂漠の観光ガイドには必ず出てくる場所です。ナミブ砂漠の砂丘は立ち入り禁止になっているところも多く、このデューン45は誰でも立ち入れる代表的な砂丘なのです。この朝も大勢の観光客が登っているのが見えました。ただ我々はここには寄らず、さらに奥に進みます。やがてソッサスフレイに到着、ここが舗装路の終点でここからはランクルなどのガッチリした四駆でないと走れない地域になります。それ以外の車で来た場合はここの駐車場に駐め、国立公園のシャトルに乗って先へ進むことになります。乗り場を見ると大勢の観光客が順番を待っていました。ただ我々は完璧な四駆利用なので、そのまま先へ進みます。

P1010126(写真3)典型的な砂丘

 ソッサスフレイから先は半分砂漠の道なき道を進みます。たしかに四駆じゃないと無理だし、そうだとしても走るポイントを間違うとスタックする危険が高そうです(素人はやめた方がいい感じ)。そんな道なき道を走りついに車で来れる最終ポイントであるデッドフレイに着きました。

Img_3495 Img_3498(左写真4)デッドフレイ入り口、(右同5)一面の砂漠

 デッドフレイは「死の沼地」の意で、赤い砂丘の中に真っ白い地面がむき出しになり、そこに枯れ木が立っているという、まるで最終戦争後の地球みたいな光景が広がる場所です。ナミブ砂漠観光の中心部でここを訪れる観光客は必ず立ち寄ります。デッドフレイの駐車場に四駆を駐め、一同まずここに向かいます。その後は各自自由行動となりますが、我々はガイドと一緒に隣接する砂丘を登ることに。砂丘は当然のように砂の塊なので登りにくいことこの上ありません。3歩進んで2歩下がる感じで進んでいきます。ただこの日は風が比較的弱かったのが幸いでした。しばらく登って砂丘の稜線に到達、ここから眺めるデッドフレイは壮観のひとことで、いやぁ凄いところに来たなと感慨深く思ったのでした。

Img_3438 Img_3432P1010177 Img_3481 (左上写真6)稜線にて、(右上同7)デッドフレイを望む、(左下写真8)壮観です、(右下同9)デッドフレイの枯れ木

 この稜線をひたすら進んでいくと、この辺り最高峰のビッグダディという頂に至るのですが、さすがにそこまで歩くガッツはないため適当なところから下山します(ここでガイドと離脱)。とはいえ結構な急勾配なので転倒しないよう注意して下るのは言うまでもありません。10分ほどでデッドフレイの白い大地に到着、しばらくは写真を撮ったりして過ごしました。この時間帯になるとだいぶ日が高くなり気温も上がってきます。そろそろ集合時間かなと思い見渡すと、ちょうどガイドの姿がありました。ここで際合流して駐車場に戻ったのでした。

P1010144 Img_3502(左写真10)砂丘、(右同11)朝食

 全員集まったところで車は出発、少し進んだ木陰のベンチで遅い朝食となります。パンにハム、チーズ主体のコンチネンタルブレックファストでした(さすがにアルコールはない 笑)。

Img_3505(写真12)デューン45

 食事後は来た道を引き返してソッサスフレイを通過、そのまま舗装道路を走り、往路はスルーしたデューン45に立ち寄り、記念写真を撮ってからロッジに戻ったのでした。

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2024年8月27日 (火)

ソッサスフレイ旅行①

 8月26日(月)は当地のヒーローズデーという祝日のため、24日の土曜日と併せて3連休になりました。これはもうどこかに出かけるしかないだろう(笑)というわけで、ナミビア中部のソッサスフレイに繰り出すことにしました。

 ナミビアで紹介されるものといえば、なんといってもナミブ砂漠です。アプリコット色の砂丘が広がる光景は、まさに外国人にとって、これがナミビア!といえるほど典型的なイメージではないでしょうか(実は私もそうでした)。ただナミブ砂漠自体はナミビアの大西洋岸に広がっており、その姿は一様ではありません。特にあのアプリコット色の砂丘がみられる場所は多くはなく、それが見られる代表的な場所が今回のテーマであるソッサスフレイなのです。

 そんな観光客に人気のソッサスフレイですが、首都のウィントフックから南西に約330キロ離れています。しかもそこに向かう道路はほぼ砂利道となるため一筋縄ではいきません。ツアーなどではがっちりした四輪駆動車で向かうケースが多いんですが、今回我々は普通の自家用車で向かうことにしました。

Img_3767(写真1)ナミビア名物制限速度100キロの砂利道

 8月24日の朝9時ごろに自宅を出発、Googleマップに従い南西に走ります。最初の10キロほどは舗装道路でしたが、やがて砂利道に代わります。周囲に標識があって制限速度100キロと表示されています。カーブもさほどないため、四駆なら100キロいけると思いますが、自分の車では危険なので60~70キロ程度でゆっくり走ることにしました。運転は苦労しないんですが、案の定猛烈な速度の四駆に何台か抜かされます。そのたびにものすごい砂埃が舞い上がり視界を妨げるのが困ったところです(車も汚れるし 汗)。そんな感じで2時間半ほど進んでいくと、目の前に山がそびえたち、そこを縫うように道路が見えてきます。これはSpreetshoogte Passという峠道です。日本でいえば「いろは坂」や「国道286号線笹谷峠」みたいな感じです。峠道ですから道幅も狭く勾配もかなり急です。日本だと法律で公道の勾配はマックス12%に設定されていますが、ナミビアの峠道はそれよりも勾配がきつい部分もあります(セカンドはおろか、ローでやっと登れるみたいな)。一般にこちらの道にはガードレールはないのが普通ですが、例外的にここにはガードレールがあるほか、この峠区間のみ舗装されていました(たしかにこんな急こう配で未舗装だと滑って超危険)。

P1010272(写真2)アメリカチックな看板

 そんな峠道を超えて進んでいくと、なんかアメリカっぽい看板を発見、どうやらドライブインのような施設でした。ちょっと興味がありましたがこの日はスルーして先へ進みます。しばらく進むとやがてソリテアという集落に到着、ここはソッサスフレイに向かう人はみな立ち寄るだろうポイントで、この辺唯一のガソリンスタンドやカフェ、トイレなどがあります。我々もここで給油と休憩となりました。

Img_3338 Img_3340Img_3730 Img_3343 (左上写真3)ソリテアの休憩所、(右上同4)ガソリンスタンド、(左下同5)ロッジ入り口、(右下同6)部屋の様子

 ソリテアを後にしてさらに先に進みます。この辺から路面状態がやや悪くなり、油断していると段差で車のサスペンションが痛みそうになります(汗)。そんな道を進むこと約1時間、いよいよ右折するとセスリエムというソッサスフレイの入り口の集落への道です。と、ここから急に舗装道路に変わるじゃないですか、たしかに有名観光地ではあるんですがこの変わり身のすごさに感動です。最後の10キロは快適なドライブ、いやぁ舗装道路ってありがたいと再認識させられるポイントです。10分ほどでこの日から連泊するソッサスフレイ・ロッジに到着、チェックインを済ませてさっそく部屋に入ります。エアコンや冷蔵庫も完備した、こんな山奥とは思えないロッジでした。荷物を置いた後はバーでビールを飲んで寛ぎました。

Img_3347(写真7)ビールを頂きます

 その後夕方5時にフロントへ、この日はサンセットドライブに参加することになっています。時間が来て指定の四駆に乗って出発です。この日の参加者は我々のほかはヨーロッパ系、半数以上がイタリア人という今までにないパターンでした(この国はドイツ系の観光客は多いがイタリア系はあまり見たことがない)。この日のドライブは自然と夕陽を楽しむことがメインで動物などのゲームドライブではないのですが、それでもオリックスなどの姿は見られました。

Img_3360(写真8)動物の姿が

 1時間弱のドライブののちサンセットポイントに到着、ここでしばしスナックと飲み物をいただきながら日没を待ちます。スナックはナッツやチーズなどの乾きもの中心、飲み物は当然のようにワインをいただきます。しばしアフリカの大地に沈んでいく夕陽を堪能、いつもながらそれまでゆっくりと地平線に降りていく太陽が、最後沈む瞬間一気に落ちていくのが不思議な感じです。そして日が沈むと一気に冷えてくるのもアフリカならでは、その後はロッジに戻ります。

Img_3377 Img_3383(左写真9)夕陽とワイン、(右同10)日没

 到着後はそのままレストランへ、ここの食事はブッフェスタイルです。前菜コーナーとメインコーナーに分かれていて、メインコーナーではビーフやチキンはもちろん、魚やゲームミートを焼いてくれるコーナーもあります。野性的なディナーを満喫したのでした。

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2024年7月19日 (金)

大西洋岸旅行③

 一夜明けて7月15日、この旅行最終日となりました。

 この日は前日と異なり早起きで6時前に起床、朝一で朝食を済ませると7時過ぎにはホテルをチェックアウト、そのままスワコプムントを目指して北上します。この時間帯周辺は一面の霧、ナミビア大西洋岸は沖合の寒流で冷やされた空気が偏西風で寒い陸地に流れてくるため、ただでさえ冷えた空気がさらに冷え、ついには露点を下回るために霧になるという現象が起こります。今朝はまさにそういう気象だったというわけです。ナミビアといえばいつも晴れているというイメージがありますが沿岸部の朝にはこういう日もあるのです。

 そんなドライブをしているわけですが、その目的はこの日の午前中にスワコプムント発の砂漠の生き物観察ツアーに参加するためです。ツアーの集合時間が朝8時45分だったため、早めにホテルを出たわけです。前日のうちにスワコプムントに移動した方が楽なのにという声が聞こえてきそうですが、そうすると日中にワインが飲めなくなってしまうのです(笑)。

 それはともかく無事に8時半過ぎには旅行会社の事務所に到着、受付を済ませて待っていたらやがて1台の四駆がやってきました(こうした砂漠のツアーは基本四駆)。さっそく乗り込みますが、この後もう一組客がいるとのことで、市内のホテルに向かいます(このツアーは送迎付きなんですが、さすがにウォルビスベイのホテルまでは来てくれない 笑)。後から乗って生きたのは家族連れでした。

452080239_7864899630274000_8825396413403 Img_3240(左写真1)霧の砂漠、(右同2)生き物を探すガイド

 その後は砂漠へ、車は昨年11月にバギーを体験した場所から入っていきます。そのまま砂漠の内部を進み、少し茂みがあるところで停車、そのまま運転手兼ガイドが付近を散策しています。やがて我々に降りてくるように促し、そのまま茂みへ。彼が砂を掘り返していくと… おおっ、なんとミズカキヤモリが姿を現しました(まさか密かに埋めていたとかではないよな 笑)。これは一見カラフルな見た目ですが、砂漠という極めて過酷な環境で生きているヤモリで、今日のような霧の日に体に付着した水滴を舐めて水分補給していることで知られています(この日は残念ながら舐めているシーンはなし)。こんな希少種があっさり見られて感激です。

452513278_7864900110273952_7495064411632 Img_3247(左写真3)ミズカキヤモリ、(右同4)ペリングウェイアダー

 ヤモリの次は場所を替えてぺリングウェイアダーという毒蛇や、ナマクアカメレオンの観察ができました。蛇はさばくにとけこんだような色彩で意外に動きが素早く、間違って手出しをしたら確実に嚙まれるなと思いました(笑)。

452318196_7864899910273972_1569222754785 Img_3279左写真5)カメレオン、(右同6)霧が晴れてきました

 その後は砂漠のドライブ、この頃から霧が一気に晴れはじめ、周囲はいつもの砂漠の風景に戻りました(日中になり気温が上がったため露点を上回り霧が消えた)。この辺はあまり観光客が来ない場所なのか、周辺見渡しても人の足跡がなく、一面風紋が広がっていました(2019年に小田原医師会合唱団で取り上げた混声合唱組曲「風紋」(石井歓作曲)を思い出した)。

452080233_7864899646940665_2898581964005(写真7)記念写真

 ツアーはお昼前に終了、その後はスワコプムントしないで昼食を摂り(お寿司もある海鮮料理店)、その後ウィントフックに戻ったのでした。これが2024年冬の旅行となりました。

Img_3291 Img_3292

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2024年7月17日 (水)

大西洋岸旅行②

 ウォルビスベイ最初の夜が明け7月14日になりました。この日の予定は午前中がウォルビスベイ湾のクルーズ船ツアー、午後がウォルビスベイ南部にあるサンドイッチハーバーへのドライブツアーとなります。このツァーは当地の旅行会社多数が運行しているんですが、今回我々が選択したのはMola Mola Safaris社によるもの、ここに決めた理由は、ツァー中に生牡蠣やスパークリングワインが振舞われるからという理由、やっぱりアルコールの魅力には勝てません(笑)。同社はウォーターフロントに事務所があるため、ホテルからは徒歩数分の距離です。集合時間は8時45分なので、この日の朝はホテルでゆっくり朝食を摂ってからの出発となりました(通常のブッフェのほかに卵料理もあるアメリカンスタイル)。

Img_3062 Img_3228(左写真1)朝食、(右同2)卵料理もあります

 旅行会社の事務所に着いて受付を済ませ、その後桟橋へ。指定された船に乗り込みます。順番が早かったのでそのまま上のデッキに上がりました(風はあるがこっちの方が眺望が良い)。さっそく出航!と思っていたらアザラシやペリカンが船に乗り込んできます。そういえば16年前に旅行に来た際も同じようなことがあったなと思いました(ここではお約束なのかもしれません 笑)。

Img_3067 Img_3068Img_3076 Img_3081(左上写真3)今回依頼の旅行会社、(右上同4)ウォルビスベイのウォーターフロント、(左下同5)船上にやってきたペリカン、(右下同6)イルカが!

 しばらく走っているとさっそくイルカが登場、あちこちで泳いでいる姿が見られます。その後はオットセイが群れをなしている地帯へ、海の中を華麗に漂っていました。海上からウォルビスベイを見ると、砂漠の上に無骨な工作物が立ち並ぶその様子は、未来少年コナンに出てきたインダストリアを彷彿させます(三角塔はないですが)。しばらく走った後はお約束の軽食タイム、ちゃんとスパークリングワインが出てきたのでしっかりといただきました。

Img_3095 Img_3106 Img_3114Img_3109 (左上写真7)オットセイ、(右上同8)ワインを頂きます、(左下同9)インダストリアみたいな光景、(右下同10)軽食です

 こうして午前中のクルーズは終了し再び事務所に戻ります。トイレ休憩を済ませてそのまま今度は1台の四駆に乗り込みます。ここからはサンドイッチハーバーの観光です。とはいえまずは途中にあるフラミンゴスポットへ、ここは16年前にはフラミンゴが全くいなかったのですが、昨年11月に訪問した際に寄って見られたところです。この日もそれなりにフラミンゴがいました(一番多い時期と比較してどうなのかはわからない)。続いてはプランクトンの繁殖でピンク色になった海岸、通称ピンクレイクへ。同じような現象を日本では赤潮といいますが、魚が大量に死ぬなど負のイメージが強い赤潮に比べてピンクレイクというとなんかほのぼのと感じられるので不思議です。

Img_3123 Img_3129(左写真11)フラミンゴの群れ、(右同12)ピンクレイク

 その後いよいよサンドイッチハーバーに向かいます。ここはウォルビスベイの南側に広がる一帯でナミブ砂漠が大西洋に迫っているところです。道はないため一般車での観光は困難で、プロのドライバーが運転する四駆が必須となります。今回参加した旅行会社は2台の四駆に分乗してのツアー、我々は後続車だったため前の車についていきます。砂丘が海に迫るため、車両が走行可能なポイントは非常に狭く、一部足元に波がやってくるところもあります。そんな環境の道をゆっくりと進んでいきます(動画参照)。やがて車は砂丘の中に入りどこが道なのかまったく不明な中を走って登っていきます。周辺は人が立ち入った気配のない風紋だらけ(非常に贅沢な光景)、やがて海を見渡せるスポットに到着します。いや本当に絶景、海と砂丘といえば日本では鳥取砂丘ですが、それを1000倍にしたようなスケールでした。

Img_3167 Img_3182 Img_3213 Img_3225(左上写真13)サンドイッチハーバー、(右上同14)風紋が美しい、(左下同15)記念撮影、(右下同16)午後の軽食タイム

動画)サンドイッチハーバーの様子

 しばし景色を堪能した後はまたまた軽食タイム、ここでもスパークリングワインが振舞われたので美味しくいただいたのは言うまでもありません。その後はウォルビスベイに戻ります。気がついたら夕方、本当にあっという間の一日でした。事務所からホテルに戻り、この日はホテルのレストランでの夕食となりました。

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2024年7月16日 (火)

大西洋岸旅行①

 今年の7月第2週末は当地でも連休(土曜日を合わせると3連休)だったため、大西洋岸に遊びに行ってきました。ナミビアの沿岸部の旅行は昨年11月(スワコプムント)、今年5月(リューデリッツ)に続いて3回目となります。今回はオットセイの繁殖地として有名なケープ・クロスから海岸沿いに南下してウォルビス・ベイを中心に観光する予定です。

 7月13日土曜日は朝9時ごろに自宅を出発、北西に向かいA1道路に合流しそのまま北上します(ナミビアの道路はAからDのランクがあり、前者ほど状態が良い)。日本だと市街地を離れても、県境とかでなければ何らかの生活の気配があるものですが(北海道除く)、ナミビアは市街地を出ると次の町までまったく人の気配がなくなります。ウィントフックを出て北に向かい、次の町であるオカハンジャまで75キロ一面の荒野が広がっていました。

 オカハンジャからはB2号線に左折しひたすら西に向かいます。再び荒野の中をひた走り、120キロほどでカリビブの町を通過、ここが首都と大西洋岸の主要都市スワコプムントのちょうど中間点になります(私はひそかにバラン星と呼んでいる 笑)。通常はここで休憩にするんですが、この日はさらに30キロ西のウサコスの町まで進んで休憩としました。日本だと高速にはサービスエリア、一般道には道の駅があちこちにありますが、ナミビアには基本そのようなものはなく、町のガソリンスタンドが唯一の休憩スポットになります(トイレや売店も併設されていることが多い)。ここで給油とトイレ休憩を済ませ再び西に向かいます。

Img_3015(写真1)制限速度100キロの砂利道

 B2道路をそのまま進むとやがて南西に方向を変えてスワコプムントに至るのですが、この日はウサコスから20分ほど走ったあと、分岐するD1918道路に右折しました。この日の目的地ケープ・クロスに行くにはスワコプムントを迂回するとかなりの遠回りになるからです(ナミビアでは多少距離が遠くなっても優良道路を走った方が時間的短いことが多いが、さすがに今回はそうではない)。D1918は全線砂利道ですが路面状態は比較的良く、制限速度も時速100キロに設定されています(とはいえ実際に100キロ出すのは勇気がいる)。沿岸部まで120キロ、途中に町は全くないのですが、お土産物のような屋台が出ていました。稀にここを通る観光客を相手にしているものと思われます。約1時間半で抜けましたが、途中対向車は数台見かけただけでした。

Img_3046 Img_3049(左写真2)塩の無人販売所、(右同3)1個20ナミビアドル(約160円)のようです

 沿岸部に出ると右折し海岸沿いを北上します。この道路C34は一応舗装道路ですが、簡易舗装といった趣で砂利道よりはましといった程度の路面状態でした。そんな道を走ること30分ちょっとで目的地のケープ・クロスの看板を発見、そこから海の方へ左折して向かいます。この道路わきにはところどころにピンク色の塩の塊の無人販売をやっているテーブルが数多く設置されていました。そんな道を進みながら目的地のコロニーに到着です。

Img_3025(写真4)オットセイ繁殖地の入り口

 ここはナミビアでも有数のオットセイの繁殖地となっていて管理事務所もあります。受付で登録と入場料を支払ってからそのまま車で敷地内に入っていきます。数分で目指す繁殖地に到着、窓の外を見るとものすごい数のオットセイが寝そべっています。駐車スペースに車を停め、改めて外に出ると…

 すごい臭い( ゚Д゚)

P1010210 P1010188P1010209 P1010213 (左上写真5)一瞬昆布を干しているかと思いました、(右上同6)オットセイの大群、(左下同7)大あくび、(右下同8)カモメでしょうか

(動画)オットセイの様子

 事前の情報でかなり臭うとは聞いていましたが、これはなかなかのものです(とはいえすぐに慣れますが 笑)。鳴き声もけたたましく迫力があります。しばらく周辺でオットセイの群れを眺めていましたが、見ると前方に木道が設置されています。どうやらここからも見学ができる様子、見ると単独旅行者らしき人が歩いています。せっかくだから行ってみようとなり、木道に入りました。イメージは知床五湖でヒグマとの遭遇を避けるための施設ですが、あちらは電気柵もあって対策はバッチリなのに対し、この木道は本当に単なる木道です(一応オットセイ対策で木の格子が張り巡らされている)。こんなので大丈夫かと思いながら散策していたらなんと!前方にオットセイがいます。どうやら木道が壊れている場所があるらしく、そこから侵入したもようです。やり過ごせるかな?と思い近づくと、「ウ~」と唸って威嚇してきます。オットセイは本来は人間が近づくと逃げていくんですが、木道の中は狭いため彼らにとっても人間の接近は恐怖らしく、威嚇して追い払おうとするようです。仕方ないなと思い、来た道を戻るんですが、なんと!反対側にもオットセイがいます(同じように壊れた個所から侵入したもよう)。狭い木道の中で前後をオットセイに囲まれてしまった形です。「こりゃ困ったな」と思いましたが、ひとまずは様子を見て彼らが自発的に外出るのを期待します。

P1010197 P1010228(左写真9)木道入り口、(右同10)木道を占拠されました💦

 が、彼らも狭い木道のさらに狭い破損個所から偶然侵入したわけなので、出ていくのも偶然に任せるしかありません。しばらく待っていましたが出ていく気配がありません。なんかRPGのダンジョンにハマったような気分です。何度かやり過ごせないかなと思ったんですが、やっぱり威嚇されてうまくいきません。しょうがないので最終手段、木道の外に出て避難することに。ただ木道の駐車場側はびっしりオットセイが寝ているため、こちらから脱出した場合、最悪彼らを踏んづけてしまう可能性があります。一方の海側はオットセイの姿もまばらだったので、なんとか木道を乗り越えて外に出ることに成功、そのまま注意深く回り込み無事駐車場に戻ることができました(やれやれ)。

Img_3039(写真11)十字架のモニュメント

 ちなみにケープ・クロスという名前から想像できるようにここには十字架のモニュメントがあります。これは1485年にポルトガル人が西洋人として初めてナミビアの地を踏んだことに由来するのだそうです。

 オットセイに道を塞がれるという経験もあってここの観光は終了、来た道を戻り海岸線を南下します。1時間半ほどでスワコプムントに到着、ただこの日の宿泊先がさらに南のウォルビスベイだったので、ここには寄らずそのまま南下、結局夕方に無事ホテルに到着したのでした。

 この日から2連泊するプロテアホテルはウォルビスベイのウォーターフロント地区にあるホテル、部屋からは大西洋の夕陽が望めます。しばし休んだ後夕食は近くにある海鮮レストランに繰り出したのでした。

Img_3054 Img_3056 Img_3059 Img_3058(左上写真12)ウォルビスベイのウォーターフロント、(右上同13)ベイサイドのレストラン、(左上同14)生牡蠣、(右下同15)サーモンの刺身

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2024年6月20日 (木)

ドイツ旅行⑥

 さて、6月10日ついにドイツ旅行最終日となりました。当初この日はエルベ川のクルーズ船に乗ろうかと計画していたのですが、前夜オペラの終演が結構遅く(夜10時過ぎ)、そのあとで夕食をのんびり摂ったことで就寝時間も日付を超えていたため朝はのんびりしたい気分になったことから取りやめて、旧市街散策と買い物に充てることにしました。

 遅めの朝食からホテルをチェックアウト、荷物はそのままフロントに預けてさっそく出かけます。この日も晴天で、結局今回の旅行中雨に祟られることはありませんでした(日頃の行いがよいからだとほくそ笑む)。まず向かったのは旧市街で今回まだ行っていないツヴィンガー宮殿です。ここは元々15世紀に当時のドレスデンの市域を拡張する際に作られた土地で、当初は庭園しかなかったところですが、18世紀のアウグスト強王の時代に宮殿が建てられたものです。現在建物内部は博物館になっており、アルテ・マイスター絵画館や数学・物理博物館などが入っています。ホテルから至近なので歩いて行ったのですが、有名な観光地なのに人がほとんどいません。なんでだろうと思って入ったら、

 なんと!月曜日は休館日でした(T_T)

Img_2914 Img_2924(左写真1)ツヴィンガー宮殿入り口、人がいません、(右同2)絶賛工事中

 仕方ないので庭園を眺めるかと思ったら、こちらの方も今絶賛工事中でした。こりゃ人がいないわけだと妙に納得した次第ですが、それでも城壁やなどの鑑賞ポイントをほとんど人がいない空間で堪能できました(地元の小学校の遠足っぽい子供たちはいた)。

Img_2929(写真3)噴水がきれいです

 そんなツヴィンガー宮殿を後にして次に向かったのが初日にも見学した聖母教会です。その日は外観と内部を見学しただけでしたが、実はここドームの上に登ることができるのです。通常の入り口とは違うところから入れるようになっていて、そこから登ります。通常入り口は無料ですが、こちらは入場料として10ユーロ必要です。日本の観光地の感覚だと1000円以上も払うならドームの上までエレベーターか何かで連れて行ってくれそうですが、ドイツはそんなに甘くありません(笑)。階段とスロープをひたすら自分の足で登ります。さすがに日本の城郭のような急階段ではありませんが、日頃の運動不足がたたり結構大変でした。とはいえドームの上からの眺めは素晴らしいの一言です。ドレスデンの旧市街は教会以外に高い建物がないため、市街地を一望できます。先ほど行ったツヴィンガー宮殿やエルベ川、さらには郊外の火力発電所までよく見えました。

Img_2947 Img_2949 Img_2953 Img_2956(左上写真4)聖母教会のドームに登ります、(右上同5)上から見たエルベ川、(左下同6)旧市街、(右下同7)奥に火力発電所が見えます

 ドールを降りた後は昼食タイム、この日は昨夜宿泊ホテル内のレストランで軽食(とアルコール)を頂きます。そして午後は買い物メイン、市内のアジア食材店に行きウィントフックでは入手困難な食材、さらには職場へのお土産のために当地老舗のカフェでバウムクーヘンを購入したりして過ごしました。

 夕方になりそろそろ空港に向かう時間、当初はトラムと電車を乗り継いでいくつもりでしたが、結構くたびれていたためタクシーを呼んでもらうことにしました。さすがタクシーだとあっという間で空港に着いたときはまだ搭乗手続きが始まっていませんでした(笑)。

 しばし待ってほぼ一番乗りで手続き、搭乗券を受け取ります。ここではドレスデンからフランクフルトまでとフランクフルトからウィントフックまでの2枚の券を渡されました。

 が… よく見るとフランクフルト発の搭乗時刻が明朝になっています。どうやら恒例の遅延が確定した模様、「はぁ~」となる瞬間でした。ウソであってほしいと願いましたが、フランクフルトに到着して案内板をみるとやっぱり遅延です。そのまま航空会社のカウンターに向かい、ホテルのクーポンを貰ってこの日も宿泊となったのでした。昨年11月の遅延の際は空港からすぐそばのホテルでしたが、この日は格安航空券だからなのか、結構遠いホテルでした(しかもレストランも無い 泣)。付近に店もないのでこの日は荷物内にあったスナックを食べてさっさと寝ることにしたのでした(翌朝は早いし)。

Img_2972 Img_2973(左写真8)遅延確定、(右同9)フランクフルト空港

 かくして6月11日早朝にフランクフルトを出発、同日夕方にウィントフックに戻ったのでした。遅延については通常なら夜行便でエコノミークラスの狭い座席で眠らなければならなかったところをホテルに宿泊、昼行便になったため無理に寝なくてよくなったのでラッキー!と思うことにしました(思考がポジティブなのは自分の長所)。こうして2024年の海外旅行が終わりましたとさ。

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2024年6月19日 (水)

ドイツ旅行⑤

 今回の旅行のメインイベントのひとつが終わり、6月9日になりました。ドイツ旅行もあと少しでおしまいです(泣)。この日の午前中は引き続きライプツィヒを観光し、午後から再びドレスデンに移動、ゼンパーオーパー(ドレスデン国立歌劇場)で夜に開催されるモーツァルトの魔笛を鑑賞する流れとなります。

Img_2892(写真1)バッハ博物館

 朝食後ホテルをチェックアウト、荷物は引き続き預かってもらい観光に繰り出します。まず向かう先はトーマス教会となりにあるバッハ博物館、ここは絶対に外せないポイントです。昨日のメンデルスゾーン博物館ですら2時間くらい軽く費やしたので、バッハとくればその気になれば一日過ごせそうな気がします。黄色い外観がなんとなくザルツブルクのモーツァルトの生家に似てるなと感じました。この建物は当時バッハと親交の深かった商人ボーゼの家だったそうです。入り口でチケットを購入して早速見学開始、順路に沿って進んでいきます。最初はバッハ一族の家系図から始まり、バッハが実際に弾いたとされるオルガンや当時の楽器などが展示されています(楽器は手前のスイッチを押すとその音が聞けるようになっている)。その後はバッハ作品の鑑賞コーナー、オルガン作品やカンタータなどたくさんの曲が聴けるようになっています。ここだけでも一日費やせること請け合いですが、さすがにそこまではできないのでロ短調ミサ曲のOsannaの原曲である世俗カンタータ「祝されしザクセン」BWV215をじっくり鑑賞しました。順路に従って進んでいくと最後に到着するのがバッハの自筆譜などが展示された部屋となります。さすがに自筆譜を見ると感動します。結局お昼まで博物館を堪能したのでした。

Img_2903 Img_2902(左写真2)マルクト広場、(右同3)特設ステージ

 その後はマルクト広場に移動、ここで日本から合唱団で参加している大学時代の友人と待ち合わせて昼食となりました(広場には特設ステージが用意されていて、この時午後に演奏するらしい団体が練習していた)。ビールとドイツ風の食事で旧交を温めたのでした。

 その後は一旦ホテルに戻って荷物を引き出し、中央駅に向かいます。この後の特急列車でドレスデンに向かいます。この時先にランチをした友人も一緒だったんですが、駅に改札が無いことに驚いていました(ドイツやオーストリアの鉄道には基本改札は無い)。まもなく電車がやって来て載り乗り込んだんですが、なんと遅延が発生しているとのこと。今更仕方ないので車内で待つことにします。結局1時間ほど遅れて電車は出発しました。

Img_2906 Img_2907(左写真4)ライプツィヒ中央駅、(右同5)特急車内

 ドイツ国鉄の誇る国際特急といえば時速300キロで走ることで有名ですが、ライプツィヒードレスデンは路線的には末端部分に当たるためか、そんなスピードは出ずせいぜい130キロくらい、日本で言えば山形新幹線みたいなイメージです。電車はのどかな田園地帯をひた走りました。途中の停車駅は1カ所のみなので約1時間でドレスデンに到着です(この日は日曜日なので中央駅までは行かず、その手前の新市街駅が終点でした(私は密かに新ドレスデン駅と呼んでいます)。下車して構内を歩いていたら盛岡の合唱団の代表ご家族と遭遇、こちらは日中の演奏会を鑑賞して今ライプツィヒに戻るところらしかったです。偶然に驚きながらも我々はトラムで旧市街に向かいます(乗り換え無しで行けるのが嬉しい)。下車後は友人と別れてこの日宿泊のヒルトンホテルに入ります。今回に限らず旅行最後に一番いいホテルに泊まるパターンが多い気がするんですが、今回は終演が遅いため、劇場に近いホテルを探したところここになったというのが正解です。

Pxl_20240609_163006000(写真6)歌劇場前

 準備をしていよいよゼンパーオーパーに向かいます(ウチのKは気合いを入れて和装していた)。行ってみるとすでに開場していて多くのお客さんが来ています。見るとやっぱり着飾った人が多い印象でした。内部は壁や天井にも様々な装飾が施されていて見事です。お上りさん状態であちこちを見渡していると首が痛くなりそうでした(笑)。

Pxl_20240609_182940284 Pxl_20240609_165432318(写真7,8)劇場内

 そして午後7時に開演、あの有名な序曲が始まります。「ジャッジャーン♪、ジャッジャーン♪」、生オペラは昨年4月の新国立の「アイーダ」以来、こうした芸術とは無縁な生活をしているだけに感動もひとしおでした。ついでに思ったのがこの劇場、オケピットが浅くて指揮者の上半身がほぼ見えていること、ここで初期作品を初演したワーグナーが後にオケピットが完全に隠れるバイロイト祝祭劇場を造らせたのは案外ここら辺にも理由があったりしてと思ったのでした。

Pxl_20240609_200529711(写真9)ライトアップされたゼンパーオーパー

 終演後は劇場向かいにあるレストランで遅い夕食です(幕間に軽食を摂ってはいましたが)。メニューに生牡蠣を見つけて普段ナミビアで散々食ってるくせに注文してしまったというのは内緒です。それにしてもオペラって最高だなと再確認した夜でした。

Pxl_20240609_204205635 Pxl_20240609_204220195(写真10、11)この日の夕食

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