2022年11月29日 (火)

喜歌劇「天国と地獄」

Img20221129_17524294  オペラ好きの我が家ですが、夏以降は結構忙しくなかなか鑑賞に出向く機会が無くなっていました(そもそも新国立はシーズンオフでもある).振り返ってみると最後に鑑賞したのが7月3日の日生劇場でのコジ・ファン・トゥッテでした(その前が5月19日新国立のオルフェオとエウリディーチェ).その間11月13日には日生劇場のルチアに行く予定もあったのですが,別用とぶつかってしまい知人にチケットを譲ったということもありました.そんな中4か月半ぶりの鑑賞となったのが表題の天国と地獄,主催は東京二期会です.

 このオペレッタはオッフェンバックの作曲で1858年にパリで初演されたものです.原題は「地獄のオルフェ」,当時リヴァイヴァルブームが起こっていたグルックの歌劇「オルフェオとエウリディーチェ」のパロディで,本来は最愛の妻エウリディーチェの死を嘆いたオルフェオが地獄に彼女を向けに行くお話だったものを,お互い愛人を持つなど冷え切った関係でありながら世間体を気にして別れられない夫婦の話に改変されています.ナポレオン3世治世下のパリで大成功を納め,オッフェンバックの代表作のひとつとなっています.特に第2幕に登場するフレンチ・カンカンは日本でも運動会などで非常に有名です.ただ,有名な割にはオペラそのものの上演頻度は低いのも事実で,私自身も生鑑賞は過去に2回しかありません.その2回のうちの1回が二期会による公演で,今回はその再演でした(前回は3年前).ジュピターをはじめとした天国の面々が白を基調とした服装なのに対してプルートなど地獄のキャラが赤を使うなど色彩の対比も面白い演出です.今回は1858年の初演版をベースにした上演でした.このため一般的に序曲とされている部分は演奏されませんでした(世間で「天国と地獄 序曲」とされているものはオッフェンバックのオリジナルではない).セリフ、歌全て日本語訳の舞台は肩が凝らずこれぞオペレッタという感じでした.

 オペラって本当に楽しいなと実感した舞台でした(次行けるのはいつか 笑).

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2022年11月20日 (日)

東京21合唱団第16回コンサート開催

2116__01  しばらく更新が滞っておりました。11月3日の山梨ヌーヴォー以降は色々やらなければならないことが多くて,こちらに手が回りませんでした。

 そんな中ですが、先週の金曜日に私がメインで活動している合唱団の一つである東京21合唱団の4年ぶりのコンサートが行われました。コロナの第6波が収束した4月から練習を隔週で再開し,6月からは毎週の通常練習へ,そこから5か月でのコンサートとかなり突貫工事でした。この間第7波もありましたが,国ウィズコロナに舵をきったことや重症化率の低下を受けて中断することなく練習を積み上げてきました。その成果としてのコンサートとなりました。11月17日の器楽合わせ,18日の本番と非常に充実した2日間となりました。聴きに来てくださった方々,協力して下さった方々本当にありがとうございました。

 次回演奏会は2023年11月17日,同じ霊南坂教会でC. グノーの聖チェチーリア荘厳ミサ曲をメインに取り上げる予定です。

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2022年11月 5日 (土)

山梨ヌーヴォー

 新酒ワインといえばフランスのボジョレーヌーボーが有名です。例年11月の第3木曜日に解禁されるそれは、初物好きな日本人の感性にあうのか結構話題になります。一方で国内でもワイン醸造が盛んな山梨県にも同じコンセプトのものがあり、こちらは山梨ヌーヴォーの名前で11月3日に解禁となります。ボジョレーヌーヴォーが同地特産の「ガメイ」を使用した新酒なので必然的に赤ワインであるのに対して、山梨ヌーヴォーは白ワイン用の品種である「甲州」と赤ワイン用のそれである「マスカット・ベーリーA」を使うため赤白両方あるのも魅力です。昨年は日中昇仙峡を散策して夕方から勝沼に行ってヌーヴォーを楽しみましたが,今年は甲府市内で飲み、ついでにレストランで食事もしようという算段になりました。

Dsc_2398 11月3日文化の日は晴れの特異日として知られています。昨年に続き今年も見事な青天でした。まずは河口湖のそばにある「河口湖 音楽と森の美術館」に行きました。以前テレビ東京の水バラで太川陽介が訪問していたのを見て、一度行ってみたいなと思っていたからです。ここはたくさんの自動演奏楽器があり、様々なコンサートが楽しめます。部屋全体が巨大な自動演奏楽器になっているホールや歌手とのコラボ演奏,動く紙芝居という感じのサンドアートとのコラボなどがありました(半日滞在して一通りのコンサートを堪能しました)。昼食は併設されたレストランで。ダリの好んだ甲殻類のトマトクリームスパゲティをいただきました(この段階ではまだ自動車利用なのでワインは無し 笑)。

Dsc_2394_20221120193601 Dsc_2395 Dsc_2392 Dsc_2397(左上)歌手と自動演奏楽器とのコラボ,(右上)珍しいバイオリンの自動演奏楽器,(左下)ストラディヴァリウス、(右下)ダリの好んだパスタ

 14時ごろに同地を離れ甲府に向かいます。約1時間ほどでこの日宿泊する古名屋ホテルに到着、少し休んだ後甲府駅へ。構内には山梨ヌーヴォー(以下新酒)の販売や立ち飲みできるコーナーがあります。さっそくいただいたのは言うまでもありません(笑)。赤も白もブドウの香りが口いっぱいに広がりました。

Img_9482 Img_9483(左)山梨ヌーヴォー,(右)こちらはプレミアムワイン

 新酒を味わった後はホテルに戻り,しばし温泉で寛ぎました。そして18時30分からレストランでの夕食,この日はフレンチのコースでした(料理のお供はすべて山梨ワイン)。

Dsc_2400 Dsc_2401 Dsc_2402 Dsc_2403 Dsc_2404 Dsc_2405 Dsc_2406 Dsc_2407 Dsc_2408 前菜からメイン、デザートまで全6品でした。

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2022年10月22日 (土)

犬山旅行記②~リトルワールド編~

 明けて10月10日になりました.身支度をしてまずホテルの朝食会場へ.ここの朝食はサラダブレックファストを謳っており,サラダメインの朝食です(これに加えて各種パンあるいは出汁茶漬けなどが付く).たかがサラダと思っていたら結構これでお腹が満たされるのは自分の胃袋が小さくなったせいに違いありません.

 朝食後は駅に出てここからバスに乗り,この日のメインであるリトルワールドへ,バスに揺られること20分ほどで到着です.ここは世界各地の住居や寺院などの建造物を移築,展示している野外博物館となっています.10年以上前に一度訪問したことがあるので今回が2度目となります.

 さっそく見学と行きたいところですがこの日は朝から雨模様,予報では昼頃から晴れるということでしたが,それまではまだ間がありそうなのでまずは屋内展示に行くことに(昔来た時は寄った記憶がない.あの日は快晴だったからか).会場に入ろうとしたら10時30分からガイドによる解説があるとのこと,せっかくなのでそれに参加することにしました.

Pa100830(写真1)本館展示室

 時間になってガイドが登場,会場内を回ります(参加者は我々のほかもう一組計4名).屋内展示は全5室からなっていて,第1室はヒトの進化(二足歩行の獲得から脳の発達),第2室は生きるための技術(道具や被服,住居の発達など),第3室は言葉の発達,第4室は社会の形成(出産,結婚,葬儀など),第5室は宗教や儀礼についてで,それらについて様々な資料とともに展示されていました.中学や高校の歴史の最初に習うような内容なので久しぶりに新鮮な感じました.

Pa100843(写真2)石垣島の住居

 屋内展示が終わって外に出ると,ちょうど雨がやんでいて,屋外展示に繰り出します.屋外は一周2.5kmの広大な敷地に合計8つのゾーンが広がっています.案内に従って第1ゾーンから反時計回りに見学していきます.第1ゾーンは石垣島とアイヌ,台湾の住居,日本及びその近郊という感じでしょうか.石垣島の住居は何となくこの前までやっていた朝ドラを彷彿させました.また門に置かれている1対のシーサーはよく見ると,”阿形”と”吽形”になっており,台湾に近いとはいえやっぱり日本の文化なんだなぁと感心しました.

Pa100852 Pa100851(左写真3)吽形,(右同4)阿形

 一方でアイヌの家は母屋のほか,独立した子供の住居が別棟になっているなど独自の様式がうかがえます(さらには捕らえたクマの檻も).台湾コーナーな現地の裕福な農家が展示されています.

Pa100854 Pa100871(左写真5)アイヌの家,(右同6)台湾農家の家

 第2ゾーンはアメリカ大陸の住居です.北米のインディアンのテントやアラスカのトリンギットの家とともにペルーの大農園主の屋敷が展示されています.中庭を中心に回廊式に建つスペイン風の造りが特徴的で,そういえばゴルゴ13の何かの回にこういう屋敷が出てきたなと感動しました.

Pa100880 Img_9313(左写真7)インディアンのテント,(右同8)ペルー農園主の屋敷の庭

 第3ゾーンはインドネシア,ミクロネシアやポリネシアの住居です.インドネシアはイスラム教徒の多い国ですがバリ島は例外的にヒンズー教徒が主流なところです.この島の貴族の館にはヒンズー教の祭壇があり神々が祀られています.壁の色彩なども南国的です.一方ミクロネシアのヤップ島のエリアにはストーンマネー(はじめ人間ギャートルズに出てくるような巨大なお金)が展示されていて興味深かったです.

Pa100902 Pa100933(左写真9)バリ島貴族の館,(右同10)ストーンマネー

 この辺でちょうどお昼時になったため,次の第4ゾーンで軽くいただくことに.ここはドイツ・フランス・イタリアの西ヨーロッパゾーンです.で,ここに来るとやっぱりワインが飲みたくなります(今回レンタカーではなくバスでやってきたのはお酒が飲めるようにするため 笑).ちょうど飲み比べセットがあったのでそれを注文しました.

Pa100943 Pa100940(左写真11)イタリア・アルベロベッロの家,(右同12)ワインの飲み比べ

 ワインを飲んでちょっといい気分になり,さらに散策を続けます.第5ゾーンは世界のテントを集めたコーナー,モンゴルのテントや北欧サーミのテント,中東ベトウィンのテントなどが並んでいます.そこを抜けた第6ゾーンはアフリカコーナー,ここのカフェには十数年前に来た際に食べたワニ肉があります.先ほどのヨーロッパコーナーでそれほど食べたわけでもないので,ここでも軽食を.ワニとラクダの串焼きとエミューのコロッケをいただきました(ワニは鶏,ラクダは牛っぽい食感です).ここではちょうどアフリカの音楽を紹介するライブも行われていました.

Pa100957 Pa100960(左写真13)南アフリカ・ンデベレの家,(右同14)ワニとラクダの串焼き

 アフリカコーナーに続く第7ゾーンはアジアゾーン,インドやネパール,トルコなどの建物があります.このうちネパールは仏教寺院,チベット仏教系の寺院です.インドは地主の屋敷,トルコはイスラム学院を中心としたイスタンブールの一画を再現しています.このゾーンにもインド料理やトルコ料理のカフェがあるんですが、直前のアフリカコーナーで満たしてきたのでパスしました.

Pa100986 Pa101000(左写真15)イスタンブールの一画,(右同16)月山の農家

 そして最後の第8ゾーンは東アジアゾーン,韓国の両班の屋敷や日本(山形県月山地方)の農家が展示されています.東北地方の農家は自分もなじみ深いのでホッとする空間でした.こんな感じで気が付けば夕方,最後にお土産物屋さんに寄ってバスで市内に戻ったのでした.

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2022年10月18日 (火)

東京21合唱団第16回コンサート

311889876_1173014649917721_1912213617172  私の趣味の一つである合唱はコロナ禍の影響を強く受けたため、しばらく活動がままならない状況が続いていました。しかし社会がウィズコロナに転換してきたこともあり今年春ごろからようやく活動が再開されています。そうした活動の集大成として演奏会があるわけですが,その中で小田原医師会合唱団の第12回定期演奏会が行われたのは先日アップした通りです(該当記事)。

 そして来月にはもう一つのメイン活動団体である東京21合唱団第16回コンサートが開催されることになっています。ポップスあり邦人曲ありの医師会合唱団と違ってこちらは教会音楽を専門に扱う合唱団です。2019年10月の第15回以来実に4年ぶりのコンサートになります。今回は旧約聖書の詩篇130篇を主題とした曲を集めた構成になりました。

 日時 2022年11月18日(金) 19時開演(18時30分開場)
 会場 日本キリスト教団霊南坂教会礼拝堂
 プログラム 
・深き悩みより(讃美歌21より)
・深き淵より我汝を呼ぶ M. R. ドラランド
・深き淵より我汝を呼ぶ KV.93 モーツァルト(G. ロイター)
・深き悩みの淵より BWV38 J. S. バッハ

 たくさんの来場をお待ちしております。

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2022年10月 3日 (月)

小田原医師会合唱団第12回定期演奏会開催

Img20221003_22405495  私がメインで参加している合唱団の一つ、小田原医師会合唱団第12回定期演奏会が昨日開催されました。

 この合唱団は私が当地に赴任してきた2008年春に結成された合唱団で,縁あって結成最初の練習から参加することになりました(これは全くの偶然で別に自分が結成にかかわっていたわけではない).同年に行われた結成コンサートを皮切りに,翌2009年の第1回定期演奏会から2019年の第11回定期演奏会まで毎年欠かさず参加していました.医師会の親睦的な意味合いから結成されたこともあって、当初は4声のアンサンブルを行うことすら大変な感じでしたが,指揮者やピアニストの先生方の忍耐強い指導と団員のひたむきな努力もあって年を重ねるごとにどんどんレベルが上がり,髙田三郎の「水のいのち」や佐藤眞の「旅」といった邦人の混声合唱組曲ができるようになり,2018年の第10回では大田桜子さんへの委嘱作品(金子みすゞの詩による混声合唱組曲「みんなを好きに」)を初演し,2019年の第11回ではア・カペラの難曲である石井歓の「風紋」を取り上げるに至りました.そして2020年には新境地としてボブ・チルコットのジャズミサに取り組み始めていたのですが,同年1月に始まったコロナ禍により合唱がリスクの高い活動とされたことから休止に追い込まれてしまいました.特にこの合唱団は医療関係者が趣味で行っている団体ということで,一般の団体以上に慎重な対応が求められていたことはいうまでもありません.以来2年近くにわたり活動できない状態になっていましたが,ワクチン接種による重症化・死亡率の低下もあってようやく活動ができるようになり,今回3年ぶりの演奏会となったものです.

 第11回までは毎年目玉となる大きな作品のステージ,ダンスなどのエンターテイメントを重視したステージなど多彩なプログラムでしたが,今回は限られた時間での演奏会ということもあり,新曲はなく過去に演奏した曲を中心としたプログラムでした.ただそれだけでは間が持たないこともあり(笑),第3ステージとして宇宙物理学者の佐治晴夫先生をお招きしての講演も企画しました.会場は小田原市で2021年9月に新設された三の丸ホールです.以前の小田原市民会館も渋くて良かったんですが(笑),さすが新しい近代的なホールは素晴らしいです.

Dsc_2371 Img_9268  当日は晴天にも恵まれ大勢の方が来てくださいました(自分関係でも職場の人や患者さんなどが多数来てくれた).自分にとってもコロナ禍以降初めてのステージということもあり,歌いながらいろんな思いが錯綜して泣けてしまいました.本当に企画に尽力くださった方々や来場くださった方々に本当に感謝しています.

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2022年9月21日 (水)

伊豆の博物館

 KawaZooとiZOOの見学を終えて時計を見たらまだ14時30分、家に帰るにはまだ早い時間です。せっかくこちらまで来たのだからと、戻りがてら面白そうなところを観光することにしました。

 最初に入ったのが伊東市にある「怪しい少年少女博物館」です。名前から怪しい雰囲気プンプンですが、ここは昭和のグッズをメインに展示している博物館です.

 受付をして中に入ると、まあ昭和グッズがあるわあるわ、懐かしの特撮ヒーローからちょっと怪しいアイテムなど「そういえばこんなのあったな」という品々が所狭しと並んでいました。一通り見学した後奥に向かうと、そこにはかつて地方のお祭りなどでよく見かけたお化け屋敷が再現されていました(見世物小屋的なものも).

Img_9117 Img_9134 Img_9141 Img_9145(左上)怪しい少年少女博物館の外観,(右上)恐竜の模型その他,(左下)仮面ライダーV3のソフビ人形,(右下)某有名お菓子のキャラ

 怪しい少年少女博物館に引き続いては同じ伊東市にある「ろう人形美術館」へ,蠟人形といえばロンドンその他にあるマダムタッソー館が有名ですが,ここは地元ローカルな蝋人形館です.入場料は1,000円で写真撮影をしたい場合はそれとは別に1,000円必要です.この日はせっかく来たのだからと写真撮影ありにしました.

 中は薄暗くてローカルムード満点です.人形は映画の人物や政治家,歴史上の有名人などがならんでいますが,おそらくここのメインと思われるのがレオナルド・ダ・ビンチの「最後の晩餐」を立体化した人形でしょう(1枚に収めるのは不可能でした).

Img_9228 Img_9229 Img_9236 Img_9241 Img_9247 Img_9248 Img_9249 Img_9252(左最上)著明な音楽家,(右最上)西郷隆盛と勝海舟,(左中上)エクソシストのワンシーン,(右中上)白雪姫(モデルはマリリンモンロー),(左中下)最後の晩餐右端(シモン,タダイ,マタイ),(右中下)右から2番目(フィリポ、大ヤコブ、トマス),(左最下)左から2番目(イエス、ヨハネ、ペトロ),(右最下)左端(ユダ、アンデレ、小ヤコブ、バルトロマイ)

 伊豆にはいろんな施設があるんだなと感心しながら家路についたのでした.

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2022年8月26日 (金)

羅生門と去年マリエンバートで

 今日8月26日は何の日だろうと調べてみたら,1950年のこの日黒澤明監督の「羅生門」が封切られた日なんだそうです.

 この映画は黒澤監督の代表作の一つとされるほか,翌1951年のベネツィア国際映画祭で金獅子賞を受賞するなど,世界的に高い評価を受けた最初の日本映画とされています.この映画の特徴は登場人物それぞれが自分視点で自分の都合で話すため,視聴者はなかなか真実が判らないような造りになている点です.これは当時非常に斬新な手法だったため海外の映画製作者にも大きな影響を与えました.そうした「羅生門」の影響を受けたとされる映画の一つが「去年マリエンバートで」です.監督はアラン・レネ,フランスのヌーベルバーグの監督のひとりとして知られています.

Marien  この作品が作られたのは1960年,私が生まれる前です.ですから劇場で実際に観た経験はなく初見はレンタルビデオでした.この作品の存在を教えてくれたのは大学時代の友人で,「変わった映画があるから観てみよう」と誘われてビデオを借りて見たものです(当時友人はビデオデッキを所有していなかったので,私の部屋に入り浸って映画を見ていました).

初めてこの作品を見た感想ですが,ただ

 ……

 でした.「映画にはストーリーが存在する」というのが常識であるとすれば,まさに非常識、何がなんだかわからないうちに終わってしまったという感じでした.

 豪華な宮殿(みたいなところ)に女が立っています.そこに男がやってきて

「去年私はあなたに会いました」

 みたいなことを言います.でも,女はそんなこと覚えていません.しかし男は,「そんなはずはない,絶対会っている」といいます.で,そんな二人のやり取りを見ている別の男がいます.ただそれだけです.それだけのやり取りがひたすら形を変えて繰り広げられるんです.

 結局その後なんどか繰り返し見ましたが,消化不良のままそのままになっていたのです.

 しかし自分も歳を重ね,各種情報が手に入るようになった後から改めてこの作品を見直すと,当時は気づかなかった様々な仕掛けが見えてきて,改めて名作だったんだ(笑)と感心したものでした.

 要するにこの作品は,ひとつの事象を複数の人物(この場合は女と男と,もうひとりの男)の視点それぞれから見た映像として別々に撮影し,それをバラバラにしてつなぎ合わせた構造になっていたのです.撮影に当たって,これから誰の視点による絵を取るか,役者にも知らされず,役者自身も混乱したそうです.おそらくアラン・レネ監督のみ一人ほくそ笑んでいたんでしょう(笑).

 そんなことを考えた2022年8月26日でした.

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2022年8月22日 (月)

小田原医師会合唱団第12回定期演奏会

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 私がメインでやっている合唱団のひとつ、小田原医師会合唱団の第12回定期演奏会が行われます。

 この合唱団は私が当地に赴任してきた2008年に設立された合唱団です.縁あって同年の立ち上げコンサートに参加する機会を得,その翌年の第1回定期演奏会からは毎年参加していました.当初は4声のアンサンブルを通すことすら難しいレベルだったのですが,団員の努力と指揮者やピアニストの先生方の我慢強いご指導のおかげで年々それらしい形になり,2018年9月の第10回定期では大田桜子先生の委嘱作品を発表するレベルになりました(感無量).翌2019年の第11回では難曲として知られる石井歓の「風紋」にも挑戦しました.

 当初2020年に予定されていた第12回ではボブ・チルコットのジャズミサという新境地に挑戦し始めたんですが,コロナ禍が始まってしまったために活動休止に追い込まれ,結局当初の第12回は幻となり現在に至っています.

 今年の春ごろから少しずつ練習を再開し今に至っているのですが,今年こそはとかなり演奏規模を縮小したコンサートを予定しています.曲は過去に歌ったものの中から選曲,第2ステージとして合唱団にも縁のある佐治晴夫先生をお招きして講演していただくことになっています.

 本日チラシとチケットを受け取ってきました.日時は10月2日(日)の14時開演、会場は2年前に新設オープンした三の丸ホールです.まだまだ不安な世相ですが,なんとかやり遂げたいと思っています.

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2022年7月28日 (木)

バッハの曲を語らう会

Bach_20220729162701  クラシック音楽といえば,世間的には古典派とかロマン派などが知られていて,作曲家としてはモーツァルトやベートーベン,ショパン辺りがメジャーかと思います.一方で一部のファンから圧倒的な人気を得ている作曲家にJ. S. バッハがいます.彼は1685年にドイツ中部の都市アイゼナハで音楽家一族の家に生まれました.ヴァイマールやケーテンなどの宮廷楽長を務めた後,1723年にライプチヒの聖トーマス教会のカントールに就任し,以後1750年に亡くなるまでその地位にありました.生前は作曲家としてよりもオルガン奏者として知られた人物ですが,今日ではバロック音楽の集大成を成した作曲家とも,あるいは現代にる西洋音楽の基礎を作った作曲家として「音楽の父」などとも呼ばれています.

 バッハの音楽といえばブランデンブルク協奏曲や管弦楽組曲といった合奏曲もありますが,その神髄は何といっても約200曲ある教会カンタータやオルガン・クラヴィア用の器楽曲にあります.この辺は好きな人はとことん好きな世界で,世の中にはとにかくバッハが好きだという人がかなりの数いるのです.

 SNS上でもそうした話題は良く取り上げられており,Facebookには「バッハの曲を語らう会」というグループがあり私も参加していました.その名の通りとにかくバッハに関する話題(「この曲はこの演奏が素晴らしい」とか,「この作品は私の思い出だ」など)なら何でも投稿可というもので,世のバッハ好きがたくさん参加して盛り上がていました.

 しかし,今年の春ごろからバッハとは関係ないいわゆるスパム投稿が増えてきました.このグループはいわゆる公開グループなので基本的に誰でも投稿できるという特徴があるため,一旦自動巡回でスパムを張り付けるアカウントの侵入を許すと次々とその手の投稿がやってきてムチャクチャになってしまうのです.本来であれば管理人がその手のアカウントを排除すればいいのですが,手が回らないのか完全放置状態で荒れるがままになってしまいました.で,状況を見かねた人が避難先として「新バッハの曲を語らう会」というグループを立ち上げ,相当数の方々がそちらに避難する状況になりました.私自身は新グループに参加すると同時に,旧グループの行く末を見届けたいという思いもありそちらは退会せずそのままにしていました(退会しないので自分のTLを開くたびにスパム記事が目に入る(笑)).

 そういう状況だったのですが,先日旧バッハの有志メンバーが頑張って管理者との連絡に成功,権限を譲り受けてスパムアカウントの排除や記事の削除がなされたのでした.旧バッハグループがスパムまみれになっていた頃,「この管理者はどうしてしまったんだろうか? もしかしてコロナ時代に体調を壊し活動できない体になってしまったのではないか」などと心配していただけに,無事が確認されたと聞いた時にはホッとしました.

 そんな盛り上がりが見られたバッハの世界ですが,実は今日7月28日はバッハの命日なんだそうです.暑い日が続きますが,ゆったりとバッハの曲を鑑賞するのもいいかもしれません.

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