2022年6月30日 (木)

アインシュタイン記念日

Ein  例年になく早い梅雨明けを迎え,各地で連日の猛暑が続いています.今日6月30日は何かの記念日なんだろうかと探してみたら,アインシュタイン記念日でした.相対性理論で有名なアインシュタインです.とはいっても彼の誕生日とか命日とかではなくて(アインシュタインの誕生日は3月14日,命日は4月18日),主要な業績の一つである特殊相対性理論に関する最初の論文が投稿された日だからだそうです.

 相対性理論には特殊相対性理論と一般相対性理論の2つがあり,観測者や対象が等速直線運動(一定の速度で方向を変えない運動)をしている場合にだけ成立するのが特殊相対性理論で重力場などそれ以外の場面でも通用するよう発展させたのが一般相対性理論となります.19世紀までの古典物理学に対する現代物理学の柱として量子力学と並ぶ有名な理論です.量子力学がデンマークのボーアら多くの物理学者によって作られたのに対して相対性理論はアインシュタイン単独で作られました.そのため彼の独特の風貌とともに少なくとも名前だけは非常に有名な理論です(有名であるが故に,いわゆるトンデモ系物理学者からはやたら目の敵にされる理論でもあります).

 私と相対性理論の出会いは中学生時代で(多分SFか何かで知ったんだと思う),何とか理解したいと故・内山龍雄先生の「相対性理論入門(岩波文庫)」を買って必死になって勉強した思い出があります.当時この本で勉強した後,もっとわかりやすい本はないかと探してブルーバックスにたどり着き,そこからいろんな方面に手を伸ばしていくことになりました.

 そんな思い出深い相対性理論にちなむ記念日,久しぶりにそっち系の勉強もしてみようかと思ったのでした.

 

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2022年5月22日 (日)

日本旅行医学会大会

 学会ウィークですが、6月18日~21日に行われた第63回日本神経学会学術大会に引き続き,5月21日~22日には第20回日本旅行医学会大会が開催されました.旅行医学とは「人の移動の安全と快適性を高める医学」と定義付けられています.医療者であり大の旅行好きである身としては,まさに自分のためにあるような学会です(笑).その存在を知った瞬間に入会し,その後試験も受けて現在は認定医にもなっています.

 2019年までは毎年4月に代々木の国立オリンピック記念青少年総合センターで開催されていましたが,2020年の大会はコロナ禍で中止となり2021年からは5月にオンライン形式で行われるようになっています.今年もオンラインでした(オンライン開催はどこにいても参加できるメリットがありますが,リアルだと必ずあるランチョンセミナーがないのが残念 笑).今年のテーマは昨年に引き続き留学生の旅行医学でした.コロナ禍で国と国との往来が制限されており,なかなか留学のハードルが高くなっている世相ではありますが,今後徐々に往来が増えてくるだろうことから2年連続でこのテーマとなった模様です.

Dsc_0050_640x480 Dsc_0055_640x480(写真は過去のものです)

 講演の内容はウイルス変異のメカニズム,テロに遭遇した場合の対応,留学用ワクチン接種の話題,危険ドラッグの話題,エレベーターの地震対策等でした.自分自身にとっても興味深いテーマばかりで学びの多い時間となりました.

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2022年5月18日 (水)

第63回日本神経学会学術大会

 春は学会シーズン,今週は私の仕事上のメイン学会である日本神経学会の学術大会が開催されています.コロナ禍に入ってから学会はオンライン開催だったり,オンラインと実参加併用のハイブリッド開催だったりするんですが,一昨年昨年と徐々に実参加のウエイトを大きくしていて,今年は7~8割が実参加という印象です.今日は朝から会場となった東京の国際フォーラムに繰り出しました.

Img_8166 Img_8162(左写真1)学会の総合受付(だいぶ空いた時間帯です),(右同2)登録票と参加証(オレンジ色の神が平熱証明書)

 JR有楽町駅からすぐという好立地です.まずは総合受付へ.ここ2年定番の検温所で平熱を確認するとそれを証明するシールを受け取ります.続いては参加登録ですが,ここがなんと!長蛇の列,一昨年岡山での大会に参加した時はガラガラだったので,いかに今年は実参加が多いのかがわかります.登録は事前に用意した2次元バーコードを読み込んで名札や参加チケット等が印刷された紙を受け取るという基本的に人と接触しない形で行われます.本来ならそんなに時間がかかるハズはないんですが,若い参加者はともかく,高齢の大先生だとイマイチ手順が判らず係員を呼び出して… なんていることになるので,それが律速段階になっているようでした(結局9時20分に受付に付いたものの,完了したのは9時50分だった💦.

 その後は自分が受講を予定しているセミナーの会場へ.この日はパーキンソン病と白質脳症のお話でした.

Img_8163 Img_8164(左写真3)セミナー会場,(右同4)帝国ホテルの屋台

 セミナーが終了して外に出たらちょうどお昼時間,国際フォーラムの中庭(?)では帝国ホテルをはじめとする様々な移動販売車が並んでいました.

 午後からは別な用事があったため地元市内の保健センターへ.ここでお茶をいただいたのですが,そこに描かれていたのが熊本県を代表するキャラクターのくまもん,偶然この日の自分のネクタイと一緒だったので感激いたしました。

Img_8168(写真5)くまもん入りのお茶とネクタイ

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2022年5月 8日 (日)

雪の回廊

 世間のGWの最終盤となったこの週末は久しぶりに実家に行ってきました.で,せっかくこの季節に帰ったのだからと母親を連れて八幡平アスピーテラインに繰り出すことに.同路線は岩手県の八幡平市から奥羽山脈を越えて秋田県の鹿角市に抜ける山岳観光道路です.沿線にはたくさんの温泉があることでも知られています.最高地点の見返り峠の標高は1600メートルに達するため緯度を考慮すれば立山の2000メートル級に優に比肩する環境です.例年11月から4月中旬まで冬季閉鎖となるほか,開通前後は夜間通行禁止や荒天による通行止めなどの措置も取られます.

Img_8071(写真1)八幡平アスピーテライン

 非常に雪深い場所でもあり,毎年開通する4月中旬から5月初旬にかけて雪の回廊が見られることでも知られています.今回はその雪の回廊目当てで出かけたのは言うまでもありません.

 高速道路の最寄りである松尾八幡平ICから案内に従って進んでいきます.徐々に標高が上がっていくに従い周囲には残雪が現れてきました.さらに進んでいくと道路脇の雪が徐々に高くなり,峠付近では約5メートルくらいになりました.開通直後の4月中旬は8メートルほどの高さがあったそうですが,約3週間でかなり低くなったようです.それでも普段なかなかお目に掛かれない景色を堪能しました.

Img_8109 Img_8098(左写真2)雪の回廊,(右同3)峠にて

 峠のレストハウスで休憩した後は秋田県側には抜けずに,峠からの別ルートである八幡平樹海ラインで戻ります.こちらも雪の回廊がよく残っているほか,下界ではちょうど水芭蕉が見頃を迎えていました.

Img_8118 Img_8143(左写真4)樹海ラインに残る雪の回廊,(右同5)水芭蕉

 樹海ラインを降りてくる途中に松川温泉があります.乳白色の硫黄泉で有名な温泉ですが,そのすぐそばにあるのが松川地熱発電所です.これは地球内部に存在する熱(地熱)を利用してタービンを回して発電するシステムです.火力発電ならば化石燃料を燃やして,原子力発電ならば核分裂で発生する熱を利用してお湯を沸かしてその蒸気でタービンを回しますが,地熱発電は地中から湧いてくる熱を利用するので原理的には燃料費がかからない発電方法です.もちろん様々な問題点はあるわけですが,火山国である日本では有利な発電方法の一つです.この松川地熱発電所は日本で初めて商業利用された地熱発電所となっています(1966年開業).その独特の外観を持つ冷却塔は,日本の地熱発電所のシンボルマーク的な存在となっています.この日はそんな発電所も見学しました.

Img_8127 Img_8135(左写真6)独特の外観を持つ冷却塔,(右同7)記念写真

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2022年3月 3日 (木)

産業医の単位

Img_7302_20220304114401  今日3月3日は桃の節句です.世間では雛人形を飾る日というわけですが,日本史的には結構大きな事件が起こっている日でもあり,有名なところでは幕末嘉永七年(1854年)に日米和親条約が締結,万延元年(1860年)に桜田門外の変などがあります.世間は年度末の慌ただしさに加えて,新型コロナやヨーロッパの情勢など不安要素が多い世相となっています.

 で今日の表題となっているのが産業医の単位.事業所などで産業医として働くためには,日本医師会に産業医として認定される必要があります.これは一度認定を受けたらお終いではなく,5年ごとの更新が必要で,各地で開催されている日医認定産業医研修会に参加し所定の単位を獲得することになります.具体的には5年間で20単位,大体1時間の講習で1単位となるため,5年間で20時間の講習ということです.平時なら決してハードルが高いものではありません.

 しか~し,コロナ禍になってからリアルに集まっての産業医研修館は軒並み中止となりました.最近ようやく開催されるようになったものの,更新に向けての単位不足からどこの研修会も大人気(?)で,申し込み開始10分後には埋まってしまうような盛況です(有名人のコンサートのよう).基本的には他の都道府県に出向いての受講も可能だったのですが,感染状況からか,自治体によっては他県からの参加を断るところもあり,なかなか研修にたどり着けない状態になっています(なぜか産業医研修会はweb開催は行われない).私の場合次回の更新までまだ2年ありますが,人によっては今年更新を迎える人たちはどうなるんだろうと心配しているんですが,日本医師会によると救済措置が取られるとのことでした.

 コロナ禍により有効期限内に更新必要単位が充足できなかった認定産業医の取扱いについて

 まずは一安心ですが,とはいえ永久にというわけではないですから,まずは研修会に参加しやすい状況になることを願っています.

 そんな2022年3月3日は当直でした.夕食にはさくら寿司(のようなもの)が登場しました.

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2022年2月 8日 (火)

専門医の更新

 現在日本神経学会の専門医を標榜している(?)私ですが、これを維持するためには学会の規定に従って単位を取得し5年ごとに更新をする必要があります.具体的には学会の主催する学術講演会や地方会への参加や発表,教育後援会の受講,関連した論文の執筆等です.それぞれについて1回何単位などという決まりがあり,5年通算50単位が必須単位になります.

 で来る2022年3月末が更新日ということで,先日学会の方から更新の手続きをしてくださいという案内がきました.単位はすでに足りているので所定の更新願の書類に必要事項を記入し送ればいいのですが,それと同時に更新料を納めなくてはなりません.その更新料が…

 30,000円!

Img_7298 Img_7299  ずいぶん高いな,更新の事務手続きにそんなにかかるとは思えないから,これは足元見てるな💦 まあ学会にも事務局があってそちらの人件費等お金がかかるわけですから,こういうところで儲けているんだなと思ったのでした.

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2021年12月21日 (火)

神経学会の地方会

 医療関係者である私、旅行医学や温泉医学にも興味が深いのですが,メインでやっているのが神経学(Neurology)です.診療科としては神経内科あるいは脳神経内科などと呼ばれています.本来の名称から言えば神経科でよいのではないかと思われますが,日本では古くから精神科の別称として神経科が使われていたため,こういう呼び方になっています.

 そんな神経内科医が多数参加している学会が日本神経学会です.設立は1960年ですが,さらに源流をたどると1902年にできた日本神經學會というのに行き当たります.旧字と新字の違いにしか見えませんが,実はこれが今の日本精神神経学会(精神科医のメイン学会)の前身になります.すなわち日本精神神経学会の中から1960年に分離独立したのが日本神経学会というわけです.これなら現在の診療科名の謎も理解できます.

 日本神経学会には専門医および指導医の制度があります.専門医になるには学会が定めたカリキュラムに従って学習し,試験に合格する必要があります.一方の指導医は専門医になったうえで学術論文の執筆や研修医の指導等の実績により認定されます.どちらも5年ごとの更新が必要で専門医は学会等への出席により5年で50単位の習得が,指導医は指導実績の提出が求められます.私も専門医かつ指導医なのですが,このうち専門医の更新が来年3月に迫っています.そういえば単位の方はどうなっていたかと確認したところ,48単位と2単位足りない状態であることがわかりました.手短なところとして12月初めに関東甲信地方会があったのですが(地方会参加で3単位)、別用のため参加できませんでした.ただ次回の関東地方会は3月なので期限キリギリはいやだなぁと思っていたところ,なんと中国・四国地方会がオンラインで開催されることが判明,しかも参加制限なしという優れものです(地域によっては外部の参加を認めないところも多い).参加費も2,000円と関東甲信(3,000円)よりも安価です.早速申し込んだことは言うまでもありません.

Img_6931  地方会そのものは先週末オンラインで無事に終わりましたが,今日プログラムと参加証が送られてきました.

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2021年11月19日 (金)

部分月食

 今日2021年11月19日は月食が見られました.月食とはは月に地球の影がかかることにより,月の全部または一部が欠けて見える現象です.太陽-地球-月がほぼ一直線上に来ないと起こりえないため,これが見られるのは必然的に満月の夜ということになります(逆に太陽の前面に月が入ることで起こる日食は新月の日に起こる).このうち月が完全に欠けるのを皆既月食,一部だけ欠けるのを部分月食と呼んでいます.今夜見られたのは月の97%が欠けるという限りなく皆既食に近い部分食です.

 当地では月の出の頃からすでに欠け始め,食の最大は午後6時ごろでした.日食でわずかに太陽が顔を出して全体がまるでリングのようになるダイヤモンドリングという現象がありますが,この日のはダイヤモンドリングの月食版という感じでした.

 手持ちのカメラで撮影を試みましたが,手持ちの限界か手振れになってしまいました(泣).

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2021年10月 5日 (火)

ノーベル物理学賞

 ことしのノーベル物理学賞の受賞者に真鍋淑郎氏が選ばれたというニュースが流れてきました.

 授賞理由は「地球温暖化を確実に予測する気候モデルの開発」です(クラウス・ハッセルマン氏,ジョルジョ・パリージ氏とともに受賞)。二酸化炭素濃度の上昇に伴う地球温暖化は今では誰でも認識している内容ですが,1960年代にすでにそのモデルを考えていたことが評価されたものです.ノーベル賞を受賞した日本人(日本出身で他国の国籍を持つもの含む)は5部門(物理学賞,化学賞,生理学・医学賞,文学賞,平和賞)合計で28人目ですが,物理学賞はそのうち12名と最多となっています.

 ノーベル物理学賞といえば,20世紀のそうそうたる物理学者たちが多数受賞していますが,1921年の受賞者がアルベルト・アインシュタインです.相対性理論を確立した物理学者として著名ですが,実はこの時の授賞理由は相対性理論ではなく光電効果によるものだったことは良く知られています(光電効果とは物質に光を当てると電子が飛び出す現象,この現象を起こすには光の強さではなく,特定以上の振動数の光が必要であることから,当時主流だった光を波と考える説ではこの現象が説明できなかった).

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2021年5月24日 (月)

第86回日本温泉気候物理医学会

Image2  私の専門は神経内科なんですが、一方でサブ分野として勉強しているのが旅行医学と温泉医学です。それぞれ専門の学会に所属して活動しており、メインの神経内科については日本神経学会がそれです.そして旅行医学については日本旅行医学会,温泉医学については日本温泉気候物理医学会となります.どの学会も基本的に年に1回大きな大会が開催されており、日本神経学会に関しては5月19~22日まで京都で開催されたことはすでに記事にした通りです(緊急事態宣言下の京都でリアル参加をメインにするという強気な設定).

 一方でその神経学会と入れ違いのようにこの週末に第86回温泉気候物理医学会大会が開催されました.こちらは完全web開催です.第86回という数字からもわかるようにこの学会,実はかなり歴のある学会です.設立されたのが昭和9年(1934年)で日本の医学の元締めともいえる日本医学会の加盟団体としてもかなり古い組織です.元々日本には温泉が多く、古くから健康のための湯治文化があったことと,戦前の日本の医学に深い影響を与えたドイツ医学において温泉医学が盛んだった影響と思われます.そんな古い学会が完全webで,歴史が新しくよりアカデミックに思える神経学会がリアルメインというのがなんか興味深いなと思いました.

P5120195 Img_3110 ちなみに日本温泉気候物理医学会の大会は例年温泉地で開かれることが多く,学会に参加するだけで温泉に行けるというのも大きな魅力です.今はコロナ禍で仕方ないですが,落ち着いたらぜひまた温泉地で開催してほしいものです.

Bep2これは別府温泉で開催された際についでに観光に行ったワンショット(もう10年くらい前かな)

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