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2025年2月13日 (木)

音名

 音楽用語に階名音名があります。階名は日本で言えばドレミファソラシドで表される一連の音階で、どこか適当な音をドに指定すると、そこから全音ー全音ー半音ー全音ー全音ー全音ー半音と上がりながら自動的に決まるものです。これは音階は一定ですが音そのものは何を主音にするかによって決まるため絶対なものではありません。

 一方で音名は音そのものに与えられた名前で、例えばピアノの鍵盤でいえば黒鍵が2つ並んだ左側の白鍵を日本語ではハ音、英語やドイツ語ではC音とし、そこから右に向かって白鍵に日本語ならニホヘトイロ… と名付けられるものです。この音は前述の階名と違って絶対的な音を表します。

 そんな音名、日本では和名が使われるのは稀で、一般的にポピュラー音楽の世界では英語名が、クラシック音楽の世界ではドイツ語名が使われます。英語とドイツ語なんて発音が違うだけで使う文字は一緒だろうと思われますが、さにあらず、和名でいうロ音を英語ではB、ドイツ語ではHと表します。英名ならばCDEFGABCですが、ドイツ名ではCDEFGAHCとなるわけです。じゃあドイツ語のBはどこに行ったんだと思われる向きもありそうですが、ドイツ語のBはHの半音下、すなわちB♭を意味します。英語とドイツの違いはピアノの黒鍵の表現にもあって、英語だと白鍵音の半音上を♯、半音下を♭で表記し、例えばF♯、D♭のように表しますが、ドイツ語では半音上には-is、半音下には-esを付け、Fis、Desのように表すという違いがあります(ちなみに日本語では半音上を嬰、半音下を変と表記し先の例だと嬰へ、変二などと表します)。

Img_4583  当地の合唱練習はドイツ人学校の音楽室を使用しているんですが、そこにこの音名についての英語とドイツ語の説明があって面白かったです。

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