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2024年12月 4日 (水)

コプト正教のクリスマスコンサート

Img_4325  昨夜は当地のエジプト大使館とコプト正教会主催によるクリスマスコンサートを鑑賞してきました。コプト正教会というのは5世紀のカルケドン公会議(いわゆる第4公会議)の際に分離した東方諸教会(非カルケドン教会とも呼ばれる)のひとつです。同じ時期に分離した教会としてアルメニア正教やシリア正教があります。コプト正教会は古代に五大総主教座とされたうちのひとつ、アレキサンドリア教会の流れをくむ非常に影響力の強い教会でした。5世紀以降エジプトを中心とした北アフリカ地域の重要な教会となりましたが、7世紀以降この地域がイスラム教に席捲された後も一定数の信者を維持しながら現在に至っています。これまでにこうした東方諸教会関係のコンサートに触れたことがなかったため楽しみにしていたのでした。

Img_4312 Img_4313  会場は市内中心部にある国立劇場、日本では国立劇場と言えば歌舞伎や文楽を上演する場所ですが、ナミビアの国立劇場はその名の通りの劇場です。今回初めて入ったのですが、建物の古さからかつての小田原市民会館を思い出しました。ロビーではエジプトのドリンクやフードのサービスがあります(たしかに開演6時なので夕食を食べてくる人は少ないだろうし、終わってからだと遅いしちょうどいいのかも)。ホール内は中央の指定席部分以外は自由席だったので、前の方に座りました。

Img_4319  開演は6時の予定でしたが、結局20分遅れくらいでスタートです。曲は西方教会の賛美歌もありましたが、曲調が中東風で歌詞はキリスト教という非常に興味深いコプト教の賛美歌も登場しました。一方でエジプト国民の歌も披露されました。こちらはやや政治的で、アラブ諸国の団結を願う歌詞の曲が目立ちました。とはいえ、こうした現代中東の政治的な雰囲気と、あくまでもイエス・キリストの隠喩とはいえ「イスラエルの王」という歌詞が登場する曲を同じ合唱団が歌うというのが感慨深いと感じました。

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