ソッサスフレイ観光からロッジに戻ってきました。まずは部屋で一休みですが、なんと向かいの部屋の前にオリックスがいるではないですか!日差しが強くて暑い時間帯にさしかかっているためか、ロッジの日陰で寛いでいるようでした。
(写真1)ロッジの木陰で休むオリックス
一休みした後はロッジ内の散策、ここにはプールもあって何人かの観光客がチェアで休んでいます。暑いとはいえ湿度が低い砂漠のプールってどんな感じだろうと、水に触れてみましたが冷たいのなんの… たしかに誰もプールで泳いでいない理由がわかりました。
その後レストランで昼食(夕食と同じ会場)、さらには昨日も寄ったバーでビールを飲みながらまったりと過ごします。そして夕方4時半午後の観光のためにフロントに向かいます。今度はセスナで上空からナミブ砂漠を堪能しようという企画です。完全予約制ですが、この日は我々の他に5人組の家族が参加していました。さすがに一度に7人は乗れないため(セスナは操縦者込みの6人乗り)2機に分乗です(もう一家族がちょうど5人なので我々は1機貸し切り)。ロッジからトラックの荷台に乗せられて近くの飛行場へ、ここで地図を見ながら簡単な説明を受けます。セスナは飛行場を出ると一路西へ向かい、途中ソッサスフレイからデッドフレイ上空を飛んでそのまま大西洋に出ること、大西洋岸を北上して再び内陸に入りそのまま南東に向かい、途中フェアリーサークル(砂漠の中で草が生えている地帯に所々十円ハゲのように円形に草が生えないスポット)を見ながら飛行場に戻ってくるということでした。
(左写真2)セスナをバックに、(右同3)飛び立ちました!
説明後はいよいよセスナに乗り込み出発です。あっという間に飛行場を後にして飛んでいきます。見下ろすと今朝通ったソッサスフレイへ続く道が見えます。道周囲には草原地帯が広がりその奥に赤い砂丘が、まさにここが砂丘に挟まれた谷のような地形であることがわかります。さらに進んでいくとひときわ道路に迫った砂丘とその麓に停まっている自動車が、これがデューン45です。さすがに夕方の時間のためか人影は少ないようでした。
(左写真4)最初は砂丘が離れた場所にあります、(右同5)上空からのデューン45
この辺から徐々に砂丘が迫ってきて草原地帯が減っていきます。ちょうどソッサスフレイの駐車場があるところです。そこを過ぎるといよいよ全域赤い砂漠が広がるナミブ砂漠の最深部、感動的な光景です。そして赤い砂漠の真ん中に白い円形地帯が… 今朝行ったデッドフレイ、沼地とはよく言ったもので、上空から見ると砂漠の中の特異な空間であることがよくわかります。沼地の北にはビッグダディの姿も見えました。
(左写真6)デッドフレイ付近、(右同7)確かに特異な空間です
ここから先はひたすら砂漠、砂漠、砂漠です。日本では絶対に見られない光景ですが、万一セスナに異常が発生してこの辺に不時着した場合、生き残る自信は無いなぁと感慨に浸ってしまいます。そうした砂漠上空を飛んでいる内に気付いたことが… 砂漠の色彩が変わってきた! そう、ソッサスフレイやデッドフレイ付近はアプリコット色のいかにもナミブ砂漠色でしたが、気がついたら普通の砂漠色に変わっています。ただどこかのポイントで急に変化したわけではなく、徐々に徐々に少しずつ変化してきたものでした。このへんにも自然の不思議を感じます。
(左写真8)アプリコット色の砂漠が…、(右同9)こうして白い砂漠に変わります
そうした白い砂漠地帯を進んでいくと前方に群青色の空間が見えてきました。大西洋です!ついにナミブ砂漠を横断して海まで来ました。陸路では絶対に来られない貴重な体験です。海に出たところでセスナは海岸線に沿って海岸を見ると海岸を見ると砂丘には荒波が打ち付けています。先月ウォルビスベイ観光で行ったサンドイッチハーバーのさらに先ということになります。ウォルビスベイからリューデリッツまでひたすらこういう光景が広がっているんだなと想像すると、そりゃあ陸路での走破は不可能だろうと思うのでした(そもそも道がないし、砂地で波は打ち寄せるわだし、たとえ四駆でも素人がいったら遭難必至、ある意味知床五湖以北の知床半島みたいなものでしょう)。ただそんな海岸部にポツンとロッジのような人工物が見えます。こんなところに建物が… 結構砂に埋もれており今使われているのかは不明ですが、ソーラーパネルも設置されてなど稼働している可能性はありますが… 果たしてどうやってたどり着くのか(あるいは海から上陸するのか)謎の施設です。
(左写真10)砂丘に荒波が打ち寄せる、(右同11)小さくですが建物が見えます
そんな感慨に浸っている内にセスナは再び内陸に入っていきます。白い砂漠が徐々にアプリコット色に変わっていきます。遊覧飛行も終盤ですが、機体は高度を下げていきます。地表を見下ろすと、砂漠の中に円形のスポットがたくさんあるのが見えます。これがフェアリーサークル(妖精の輪)と呼ばれる不思議な現象です。ナミブ砂漠の中の草が生えている部分の所々にあるのですが、どうしてこれができるのかはよくわかっておらず、一説によればシロアリの活動によるものとも言われています。そんな自然の不思議を眺めながらセスナは飛行場に戻り無事に着陸しました。
(写真12)フェアリーサークル
セスナによるナミブ砂漠遊覧飛行、さすがに結構なお値段がするんですが(笑)、これでしか味わえない感動があるのでせっかく来たらぜひお勧めだなと思いました。終了後は再びトラックの荷台に乗ってロッジへ、この頃には日も暮れてきたため部屋で少し休んだ後夕食となったのでした。
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