リューデリッツ旅行②
明けて5月2日です。アウスのホテルで朝食を済ませた我々はそのままチェックアウトをして一路西を目指します。いよいよリューデリッツ観光が始まるわけです(ここまでで丸一日かかっている 笑)。周囲は相変わらず砂漠が広がっています。この日はまずリューデリッツから東へ10キロほど内陸のコールマンスコップというところを観光します。リューデリッツは19世紀に最初にドイツが進出した拠点ですが、その内陸でなんとダイヤモンドが発見されたのです。そのダイヤ鉱山を中心にできたのがコールマンスコップの集落でした。しかし第一次世界大戦後になるとこの地のダイヤ鉱山は衰退し、集落は見捨てられてゴーストタウンになってしまいます。ただ当時の建物がいまだに残っており、今では砂漠の中のゴーストタウンを見学できる場所として人気の観光スポットになっています。ただ観光できるのは午後1時までなので午前中に来なければならない場所なのでした。
(左写真1)途中でダチョウを発見、(右同2)コールマンスコップ
我々が到着したのは午前10時頃、入り口で料金を払ってそのまま車で構内に入ります。駐車場に車を置いてさっそく見学開始、実は朝9時30分と11時に専用ガイドツアーがあるので1時間待ってツアーに参加することも考えたのですが、じっくり見学したいなと思い結局自力で回ることにしました。
まずは受付や土産物屋が入っている建物へ、ここはかつて村の集会所だったところで舞台付きのホールやなんと!ボーリング場も併設されていました。今は資料館として村の歴史や当時使用されていた物品の展示などがされています。ちなみにボーリング場はピンが9本のスタイルです(今の10本ピンスタイルは禁酒法時代のアメリカが発祥とされているので時代的にもそうなるんでしょう)。
集会場から駐車場とは反対側の外に出ると、砂漠の中にゴーストタウンが広がる光景が目に入ります。ここからは各建物を見学、技師の家、鉱山管理者の家等からさらには病院までありました。基本的に自由に出入りできますが自己責任でという注意書きがあります。実際内部はかなり砂に埋まっており、それなりに注意が必要です(とはいえ100年以上前の建物とはいえ比較的良く保存されていると感じる)。結局午後1時まで3時間じっくりと見学できました。
(左上写真6)建築家の家、(右上同7)内部、(左中同8)当時の病院、(右中同9)内部、(左下同10)製氷施設、(右下同11)内部
コールマンスコップを後にしていよいよリューデリッツ市内に入ります。ナミビア最古の近代的な街ではありますが、首都機能が内陸のウィントフックに、港湾機能が北のウォルビスベイに移ってしまったことで、今は人口1万人あまりの小さな街です。ただ市内に入ると繁華街には大勢の人がいました。やっぱりエビ祭りでたくさんの観光客が来ているようです。とはいえエビ祭りの見学は後に回してまずは市内西部の北に突き出すシャークアイランドと呼ばれる半島の先端を目指します。ここには展望が美しいビューポイントがあります。大西洋の青い海が広がっていますが、見ただけで冷たそうな感じ、さすが寒流の影響だなと思いました。またここには20世紀初頭にドイツ人によって虐殺されたナミビアの原住民(ヘレロ族、マナ族)を慰霊する碑もあるなどナミビアの負の歴史の一面もうかがえます。
(左写真13)シャークアイランド先端の碑、(右同14)岬からの大西洋
シャーク島を見学した後はちょっと遅い昼食、この日はこの町で一番旨いとされるポルトガル料理店The Portuguese Fisherman Restaurantへ。まだ車移動中のためアルコールは無しでしたが、ここのおすすめメニューの一つである海鮮煮込み(?)をいただきました。
(左写真15)ポルトガル料理レストラン、(右同16)海鮮煮込み
昼食後は再び車で移動、今度は市街地よりも西側にあるリューデリッツ半島の北ディアス・クロスと呼ばれるポイントを目指します。ここにはヨーロッパ人としてはじめて喜望峰に到達したポルトガル人バルトロミュー・ディアスが1488年にこの地に上陸したことを記念する十字架が立てられています(今あるのはレプリカで、本物は本国にあるらしい)。市街地からここへ向かう道路はほぼ砂利道ですが、観光地に向かう道だけあって決して悪路ではありません。途中にはフラミンゴの姿も見られました。
市街地から30分ほどで目的地の駐車場に到着、ここからは歩いてポイントへ、ですが岬に向かう木道が壊れています。どうしようかと思ったのですが、どうやら磯を歩いてもいけそう(この時間帯は干潮なので)ということで岩場を歩きながら十字架スポットに着きました。ここも絶景です。他の方の旅行記などでリューデリッツはとにかく風が強いという話があったのですが、この日は穏やかで快適に観光ができました。
(左写真19)ディアスクロス、(右同20)本当は木道で行くのですが壊れています
ディアス・クロス見学の後はフラミンゴや海鳥を観察しながら市街地に戻ります。そしてこの日から連泊のホテルにチェックインしたのでした。
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