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2023年10月31日 (火)

宗教改革記念日

 今日は10月31日,近年日本ではハロウィンのイメージが定着している日ですが,世界史的にはマルティン・ルターの宗教改革記念日として知られています.

 帝政ローマ初期に誕生したキリスト教は,時の皇帝によるたびたびの迫害に会いながらも徐々に地中海世界に広まり,3世紀には社会的に無視できない勢力となっていきました.そして4世紀前半の皇帝コンスタンティヌス大帝による公認を経て,5世紀のテオドシウス帝の時代に至り帝国の国教とされるまでになったのです.

 中世に入ると特に西ヨーロッパで世俗権力が弱体化し,小国分立の様相を呈してきたこともあって,超国家的な組織である教会の権威・権力は大いに高まりました.この間イスラム勢力の勃興や聖像礼拝を巡る問題もあって,西のローマ教会と東のコンスタンティノポリス教会の対立が深刻化し,11世紀に決定的な分裂にいたります.以後西ヨーロッパはローマカトリック教会の独壇場となり,その権力は11世紀末から13世紀の十字軍時代に絶頂期を迎えました.

 十字軍の失敗後は,さすがにその権勢に陰りが見え始めましたが,世俗領主の側面も持つ高位聖職者の実力はまだまだ強いものがありました.一方でこうした聖職者の堕落も著しく,中世末期から近世にかけてはしばしば教会改革の動きも見られました(この時代の教会の歴史は高位聖職者が堕落してくると,修道院出身の気合の入った聖職者が登場して引き締めに走るといったパターンが多い).一方で学者など外部からの教会批判に対しては厳しい押さえつけが行われていました(15世紀ボヘミアのフスの処刑など).

 ルネサンス期になるとフランスやイギリス,スペインなどヨーロッパ西部では国王による中央集権化が進んだ結果,これらの地域からの教会収入は大きく減ってしまいます.このためローマ教会側は,中央集権が進まず中小諸侯が乱立し,教会領も多かった神聖ローマ帝国(ほぼ現在のドイツ語圏)に目をつけ,この地を主な収入源とするようになりました.こうした中16世紀初めのローマ教皇レオ10世はサン=ピエトロ寺院修復などを目的として,ドイツ国内で大量の免罪符の販売を開始したのです.

Lucas_cranach_i_workshop__martin_lu  これに異議を唱えたのがヴィッテンベルク大学で教鞭をとり,自らも下位聖職者だったマルティン・ルターでした.彼は免罪符販売を批判し,当地の教会にいわゆる「95か条の論題」を打ち付けたのです.時に1517年10月31日,これが宗教改革の始まりとされています.このルターの宗教改革以後も多くの動きがあり,その後西ヨーロッパのキリスト教世界はローマカトリック教会とプロテスタント諸教会に分かれていくことになります.

 今日はそんな宗教改革記念日なのでした.もっともルター派の多いドイツではそれなりに盛り上がりそうですが,キリスト教世界の中では多数派であろうカトリック教徒や正教徒にとっては,宗教的な意味は全くない普通の日となっています.一方でハロウィンはそもそもヨーロッパ原住民であるケルト人のお祭りなので、カトリック、プロテスタント問わず教会関係者には煙たがれるイベントです(子供が絡むイベントだけに無下にもできないようですが…).案外世界で一番ハロウィンが盛り上がるのは日本なのかもしれません.ちなみに私が住んでいるナミビアのウィントフックは10月に入るとハロウィンを飛び越えて一気にクリスマス飾りが売り出されています。

 そんなことを考えた2023年10月31日でした。

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2023年10月27日 (金)

脳の血管

 私が住んでいる住居の浴室には絵が飾ってあります。それは私が飾ったものではなく、この住居備え付けのものです。

Angio1  最初見た時から、なにか見覚えのあるデザインだなぁと思っていたのですが、気が付きました。それは脳の動脈を側面から見た構図に類似しているのです。

Angio2  これは脳のMRA画像です。向かって左側(前方)に走っているのが内頚動脈、右側(後方)が椎骨・脳底動脈です。くだんの絵は前後が逆になっていますが、こうした脳動脈のように見えるわけです。しかも椎骨動脈から分岐する後下小脳動脈や脳底動脈から分岐する前下小脳動脈、上小脳動脈、後大脳動脈まできちんと描出されているのがすごいなと思ったのでした。

 ここまでくると完全に職業病ですが、なんかそんなことを考えてしまった我が家の浴室でした。

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2023年10月25日 (水)

ドライクリーニング

 こちらに越してきてから3か月になりました。仕事上スーツを着ることが多いのですが、複数着持ってきたとはいえそろそろクリーニングに出したくなります(残念ながら水洗い不可なスーツのため)。日本だとどこに出してもハズレは少ないですが、当地ではやっぱり不安になります。というわけで職場の現地人の人に聞いたところ、スーツを出すならここだろうという店を紹介されました。

Photo_20231104123901  場所は市内中心部、この町一番の高級ホテルヒルトンもほど近い場所です。お店の名前はWindhoek Dry Cleaners CCというそのまんまの店名です。営業時間が自分の勤務時間とほぼ被っているため、昼休み時間を利用して出しに行きました。カウンターにはコロナ時代の名残か、ビニールシートがかけられていました。ここで洗濯物を出し、名前と電話番号を伝えます(めんどくさいのでいつも名刺を出す)。その場で料金を払い、レシート(兼受付表)をもらっておしまいです(大体2~3日で仕上がるらしい)。

Img_0436  3日後、スマホのSMSに仕上がったらしい旨の連絡が入ったため、その日の昼休みに取りに行きました。針金製のハンガーに吊るされて返却、この辺は世の東西を問わないようです。仕上がりは上々でした。

 

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2023年10月20日 (金)

とんがらし麺

 だいぶ前に記事に挙げたんですが、当地でもカップ麺は売っています。ただし日本製のものは無く、南アフリカ製とかそんな感じです。フレーバーによりけりですが、それなりに食べられる商品もあるので購入することもあります。

 で、先日スーパーを歩いていたら興味深い商品を発見しました。韓国製のカップ麺です。キムチフレーバーと書いてあります。これは面白そうだと購入し、さっそくいただきました。

Img_0403 Img_0404  感想です。味は日本で日清から出ているとんがらし麺に似ています。さらに言えばとんがらし麺ほど辛くないため食べやすいです。そして麺はさすがカップ麺激戦区の東アジアで揉まれているせいか、レベルが高いです(少なくとも南ア製に比べれば)。お値段の方もそれなりになってしまいますが、リピートしてもいいなと思いました。ちなみにこの商品、キッコーマン醤油、キューピーマヨネーズといった日本食材のコーナーにありました(笑)。

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2023年10月19日 (木)

キリンが来る!

 こちらに来てから運動不足を痛感しています。まあ日本にいた頃からそんなに運動をしていたわけではないのですが、定期的に東京に繰り出した際などはよく歩いていたのですが、当地は基本的に車でdoor to doorの生活なので本当に歩かなくなりました(日本の田舎もそうだというウワサはありますが…)。

 これではいけないということで、先日の日曜日自宅から車で30分ほどの場所にあるハイキングコースのある自然公園に行ってきました。場所は市内西部のダン・ヴィジョアン自然公園、ロッジやレストランも併設したちょっとしたリゾート地です(東京から見れば箱根みたいな感じか)。この日は日帰りなので受付で入場料を払って散策に向かいます。ここのハイキングコースには3キロコースと9キロコースがあって、何も考えずに9キロの方に向かったらスタッフがやってきて、「今日はこれから暑くなるし(出発時大体11時頃)、9キロはマジで大変だから3キロにしろ」と言われたため3キロコースに変更しました。

Img_0397 Img_0381(左写真1)レセプション、(右同2)これがハイキングコース

 道路からハイキングコースに入ります。コースとはいっても枯れた川底がコースになっている感じで歩いて行きます。この日は気温は30℃ほどでしたが乾燥が激しく後で調べたらこの時間帯湿度ほぼ0%でした。これくらい乾燥していると汗をまったくかかず不快感がありません。しかし確実に不感蒸泄があるため、こまめに水分を取らないと悲惨なことになります(一人水1.5Lを用意)。水を飲みながら散策しました。

Img_0394(写真3)古いお墓

 10分ほど歩くとなにやら墓地のようなところに到着、見ると墓石には1870年とか書いてあります。ヨーロッパ人がこの辺に進出してきた頃のお墓のようです。

 そこからさらに歩いて行くと前方に小高いところがあって何やら動くものが… なんだろうと見たらキリン🦒でした! 普段サファリでは車で移動するので何も考えてませんが、徒歩であんな巨大な動物に遭遇するとちょっとドキッとします。まあキリンは嗅覚がよく、こっちが余計なことをしなければ人間の気配を察して去っていくので、いま日本で話題のクマに比べればずっとマシです。

P1010596 P1010608(左写真4)キリンがこっちを見ています、(右同5)バブーンの群れ

 そんなことを思いながら歩いていました(その後遠くにバブーンの姿を見つけたがこっちの方が怖い)。それにしても首都から30分で野生のキリンに会えるとは… ウィントフックってすごいところだなと改めて思いました。

 その後しばらく歩いてダムに到着、これだけ乾燥しているので干からびているんだろうと想像していましたが、一応水がありました。ここで3キロコースはお終い、来た道を引き返したのでした(帰りにフロントで買って飲んだスプライトが美味かったです 笑)。

Img_0392 Img_0387(左写真6)ダム、(右同7)芽をあるとついこうして遊びたくなります

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2023年10月17日 (火)

谷村新司さん死去

 インターネットの発達でこちらにいても日本のニュースは自由に入手できます(ナミビアが報道や通信の自由がある国というのも多いいですが)。今日シンガーソングライターの谷村新司さんが亡くなったというニュースが飛び込んできました。

 谷村新司さん死去 74歳 「冬の稲妻」「昴」など数々のヒット曲

 昭和50年代半ばに多感な中高生時代を過ごした私にとってアリスや谷村新司というキーワードは強烈なものがあります。ジョニーの子守唄がヒットしたのが中一の夏、チャンピオンがその年の冬のことでした(チャンピオンを最初に聴いたのがたしか深夜放送だった 笑)。

 その後自分の趣味がクラシックメインになった後も、彼やアリスの曲はカラオケなんかではよく歌わせていただいただけに、今回の訃報はショックが大きいです。74歳だったとか、今の時代だとまだ若いのにという印象です。谷村新司さんのご冥福をお祈りいたします。

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2023年10月15日 (日)

ステーキ

Img_0377  今週も外食の土曜日がやってきました。この日行ったのは以前も行ったことのあるステーキ屋さんThe Stellenbosch Wine Barです。スターターはエビと野菜の天ぷら、ほぼ98%フリッターですが美味しかったので許します(笑)。メインはナミビア牛のサーロインステーキ200g、昔なら500gくらい食べられたような気がしますが、近年の自分の胃腸にはこれで十分です。この日は店名であるStellenbosch(南アフリカのワイン(カベルネ・ソーヴィニヨン)も頂きました。いやぁ~、やっぱりステーキは美味いです。

Img_0378 Img_0379(左)ほぼフリッターの天ぷら、(右)サーロインステーキ

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2023年10月13日 (金)

野菜ジュース

 こちらで生活し始めて感じていることの一つに日本に比べて飲み物のヴァリエーションの少なさがあります。日本ならコンビニの冷蔵庫を想像すればわかりますが、清涼飲料水だけでものすごい量の選択肢があります(お茶はいうまでもなく、炭酸飲料やジュース類含め)。一方こちらではスーパーなどに行ってもミネラルウォーターのほかにはコカ・コーラ、スプライトなど世界的に知られた炭酸飲料、ジュース類もオレンジ、アップル、マンゴーくらいしか置いてありません。そんな中こちらに来てから気になっていたことが…

 野菜ジュースがありません💦

Img_0398  日本だとトマトジュースはもちろん、各社から様々なブレンドの野菜ジュースが売られています。そうした健康系ジュースがこちらには皆無なのです。当初は本当に見かけないので、そうしたジュースはないものと諦めていたんですが、とあるスーパーで陳列棚の片隅にトマトジュースを発見、さっそく買って飲んでみました。

 その感想ですが、

「うん、昭和時代のトマトジュースだ」

 どういうことかというと、トマトの生臭さを誤魔化すために食塩を添加していることです。思えば子供時代のトマトジュースはトマト自体の品質が今ほどよくなかったことから味を調えるために食塩を添加していたのです。もちろん健康のためにトマトジュースを飲もうと思えば余計な塩分はない方がいいわけですが、当時はそういう事情があったわけです。それはトマトベースで各種野菜をブレンドしていた野菜ジュースも同様で、大手のカ〇メ製ですらそうでした.

 しかし昭和末期から平成になると健康志向の高まりや原材料の品質向上などにより食塩無添加でも美味しいトマトジュース・野菜ジュースが作れるようになり、今に至っているわけです。ナミビアのトマトジュースはそういう意味では40年以上前の日本のトマトジュースを思い出させるものでした。まあ、たしかにこれなら喜んで飲むやつは少ないだろうなと思いました。

 トマトジュースでこれなので、野菜ジュースなんて存在しないんだろうと思っていたんですが、先日某スーパーのヴィーガンコーナー(私はここを意識高い系コーナーと呼んでいる)を覗いたら、なんと!野菜ジュースがあるじゃないですか! さっそく購入したのは言うまでもありません。

Img_0348  で、飲んでみたんですが、たしかに食塩添加の限界はあるものの、トマトジュースよりははるかに飲みやすく、さすが意識高いコーナーだなと感心したのでした(まあその分値段も意識高いですが 笑)。

 そんな当地の野菜ジュース事情でした。

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2023年10月11日 (水)

クリスマス飾り

 今日近所のスーパーに行ったのですが、

Img_0363  クリスマス飾りのコーナーが設置されていました(;・∀・)

 ナミビアはキリスト教徒の多い国ではありますが、クリスマス本番までまだ2か月以上あります。ちなみに教会のクリスマスシーズンの開幕ともいえる待降節第1主日ですが、今年2023年は11月27日なので、そこまででもひと月半以上あります。こっちの人はずいぶんと気が早いようです(笑)。

 ちなみにキリスト教徒の割合が低い日本では10月中はハロウィーン商戦真っ最中なので、本格的なクリスマス商戦が始まるのは11月からになります。そういえば日本の商売系の1年を考えてみると

 新年 バレンタイン商戦→ひな祭り商戦→ホワイトデー商戦→卒業・入学祝商戦→子供の日商戦→七夕・お中元商戦→ハロウィーン商戦→クリスマス商戦→お正月商戦 年末 のような気がします。

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2023年10月 9日 (月)

ポルトガル料理

Img_0366  週末になると外食に繰り出す我が家、先週末はエトーシャに行ったためその機会は無かったわけですが、今週からさっそく再開、この日はポルトガル料理屋さん "Kubata Restaurant" に繰り出しました。日本だとスペイン料理店は数あれどポルトガル料理店はあまり見かけないんですが、ここウィントフックには複数のポルトガル料理屋さんがあります。ナミビアとポルトガルにどういう関係がと思いますが、実は隣国のアンゴラがポルトガルの植民地だった関係で、結構ポルトガル資本のものが入っているのです(コンビニ等)。

 そんなポルトガル料理ですが、大西洋に面した国ということで海鮮も美味しものがあります。この日はスターターとして生牡蠣とハマグリ、メインはキングクリップのエビ添えとタラの焼き物をいただきました。お供はもちろんポルトガルのワインです。

Img_0370 Img_0369 Img_0371 Img_0372

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2023年10月 7日 (土)

ジャガランダ

 日本で春の花といえば桜🌸ですが、こちら南部アフリカの春の花はジャガランダです。

Img_0359  桜のピンクに対してジャガランダは紫、この時期になると市内のあちこちで見事な紫の花を咲かせています。自分の勝手なイメージでは桜のピンクは快晴の青空よりもやや曇った空の方が映える印象があるんですが、一方のジャガランダはナミビアの青い空によく映えます。

Img_0367 Img_0365  桜といえば日本では公園の花見ですが、さすがに当地でジャガランダの花の下でバーベキューをやっているのを見たことはありません(そもそも法的に可能なのか? 笑).ちなみに日本の桜の名所のようにジャガランダの並木道みたいなのがあったら素敵だろうなと思います。寡聞にしてウィントフックでそういう場所を知らないのですが、隣国南アフリカの首都プレトリアにはそうした場所があると聞いたことがあります。

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2023年10月 6日 (金)

物資が届きました!

 エトーシャ国立公園から戻ってきた休み明け、職場にいったところ日本から物資が届いていました。これは仕事関係で日本食材の配送が得られる企画がありそれに乗っかったものです。

Img_0350 Img_0352  夕方自宅に持ち帰って開けてみました。さすがに生鮮食品は無理ですが、カレーのルーや麻婆豆腐の素、調味料系などこちらでは入手困難なものが多数入っていました(これでしばらくは頑張れるな 笑)。

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2023年10月 4日 (水)

エトーシャ国立公園に行ってきました③

 さてエトーシャ国立公園も最終日となりました。この日も6時前に起きて支度し朝食会場へ。メニューは昨日と大差はなく、この日の卵料理はスクランブルエッグにしました。食事後コーヒーを飲みながら周囲を見渡していたら、鳥が隣のテーブルのパンくずを啄んでいました(こんな光景昔セイシェルで見たなぁ)。

Img_0322 Img_0323(左写真1)ロッジのレストラン、(右同2)鳥が来ています

 その後は一旦部屋に戻って荷物だし、そのままチェックアウトとなります(この辺の手続きはすべてドライバーがやってくれる)。2日間お世話になったロッジを後にしこの日は11時ごろまで最後のサファリを楽しみます。過去2日間は主に公園の西側を散策したのですが、この日は東側を回ります。出発してまもなく、シマウマの群れが道路を横断していました。国立公園内は動物優先、やり過ごそうと待っていたら次から次へと現れて、一族郎党大移動かと思いました(笑)。

P1010515 P1010174(左写真3)シマウマの横断、(右同4)エトーシャ塩湖

 その後もキリンやクドゥ、ヌーやダチョウなど比較的大型の動物と遭遇しました。豹やチーターには残念ながら会えませんでしたが、この日はジャッカルの姿を目撃できました。

385068454_6652209064876402_2453535037282(写真5)ジャッカル

 ところでエトーシャ国立公園はエトーシャ塩湖と呼ばれるアフリカ最大の塩原の周辺に広がっています。塩湖といえばウユニ塩湖が世界的に有名ですがああいう真っ白な塩湖ができるのは奇跡に近く、実際の世界の塩湖は大体茶色をしています(アタカマ塩湖など)。ここエトーシャ塩湖もやっぱり茶系の色彩です。

P1010533 P1010537 P1010540 P1010583(左上写真6)キリンのアップ、(右上同7)ヌー、(左下同8)ダチョウ(色の薄いのがメス)、(右下同9)クドゥ

 こうしてサファリを4時間近くサファリ堪能して、いよいよ名残惜しいですが帰る時間になりました。往路は西のアンダーソンゲートから入りましたが、帰りは公園の東の出口、ナムトニゲートから出ます。ここにもロッジがあり休憩がてら停車、近くに博物館があったため覗こうとしたら閉鎖中でした(💦)。

Img_0335 Img_0263(左写真10)ナムトニのロッジ、(右同11)今回お世話になったランクル

 ゲートを出て国道を南東に下っていきます。約1時間ほどでツメブという町に到着、ここを逃すとしばらく町らしい町がないということで、ここのホテルのレストランで昼食となります。ツメブは銅をはじめ金、銀、鉛などたくさんの鉱物が採掘されるツメブ鉱山を擁する鉱業都市として栄えている町です。ここもドイツによって開拓された歴史があるため、ドイツ風の街並みが広がります。この日はホテル周辺にピンクの花が咲いていて、空の青との対比が素晴らしかったです。昼食はスープとパスタを選択(もちろんビールも)、パスタがソフト麵なのは想定内ですがまあまあ美味しかったです。

Img_0338 Img_0339 Img_0343 Img_0344(左上写真12)昼食のレストラン、(右上同13)当然ビール付き!、(左下同14)トマト系スープ、(右下)パスタ

 昼食後はウィントフックに向かってひたすら南下、ツメブを出て約5時間ようやく家に着いたのでした。ウィントフック-エトーシャは約500キロ、ナミビアの高速道路は空いていてまっすぐなので5時間で走破できますが、日本の新幹線ならおそらく2時間ちょっと(東京-盛岡とほぼ一緒)で行ってしまいます。新幹線の偉大さをこんなところで再認識したのでした(新幹線開業前の特急やまびこの時代は盛岡-上野が6時間だった)。

 そんなことを思いながら帰宅したナミビア赴任後最初の休暇でした。

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2023年10月 3日 (火)

エトーシャ国立公園に行ってきました②

 エトーシャ旅行2日目です。この日は6時ちょい前に起きて身支度、そのまま朝食会場に向かいます(昨夜の夕食と同じ場所)。食事の内容は卵料理もあるスタイル,いわゆるアメリカンブレックファストです。この日はオムレツにしていただきました。

Img_0261 385000477_6652208451543130_7989626163025(左写真1)朝の公園内、(右同2)ライオンがいます

 朝食後はさっそくサファリに出かけます。まずは昨日ライオンが寝そべっていた水場へ、彼らがその後どうなったかです。行ってみるとまだいました。ただ朝早くて涼しいということもあるのか起きて動いている姿も見られます(望遠なので写真を撮るのは大変ですが💦)。その後は公園内をあちこち走り動物を探します。この日はダチョウやサイの姿をよく目撃したほか、小型の鳥類も見つけられました。豹が出没する地域があり、もしかしたらいるかもしれないということで走ってみましたが、この日は非番なのか(笑)巡り合えませんでした。

P1010261 P1010299_20231014153001 P1010269_20231014153201 P1010327(左上写真3)キリン、(右上同4)サイ(おそらくクロサイらしい)、(左下同5)シマウマ、(右下同6)ダチョウ

 しばらく走った後は昼食タイム、この日はアンダーソンゲート付近のロッジのレストランです。昨日トイレ休憩で寄った場所ですが、なかなかお洒落なロッジでプールも完備しているなど。次来たら泊まってみたい感じでした。この日はスープとラムチョップを選択、ビールも注文したのは言うまでもありません(この辺がツアーのいいところ)。食事後は昨日も見た水場へ、この日は当初ゾウがおらず、オリックスなどレイヨウ類が水を飲んでいましたが、しばらくしてゾウの軍団が現れると彼らはすごすごと退散していきました(やはり自然の世界は厳しい)。

Img_0270 Img_0271(左写真7)スープ、(右同8)ラムチョップ

Img_0273(写真9)ビールです

 午後も国立公園内の散策が続きます。次第に気温が上がって来る時間帯のため、レイヨウ類も集団で木陰に入って休んでいます。豹やチーターもその辺の木陰に隠れているんじゃないかと必死に目を凝らして探したのですが、残念ながらそれらしい姿は見つけられません。やっぱりオフロードに入れないのは厳しいなと感じました。

P1010428 P1010446(左写真10)ゾウがいないと他の動物が水場にやってきます、(右同11)ゾウが現れるとこの通り(後方にいるのがオリックス)

P1010449 P1010284(左写真12)木陰に集まります、(右同13)さすがにキリンは隠れられません(笑)

 この日は朝早くから走り回ったため、夕方は早めにロッジに戻ります(ドライバーもくたびれているだろうし)。2時間ほど部屋で休むとちょうど日没の時間、この日は夕食前に水場でサンセットを見学します。同じような考えのお客さんで結構賑わっていました。ナミビアに来てからいつも思うんですが、こちらでは日が落ちるのが本当に速いです。なんか地平線のちょい上まではゆっくり来るのに最後の瞬間一気に落ちる感じ、北海道にでもいかないと地平線が見られない日本と違い、ここはいたるところに地平線があります。世界にはいろんなところがあるんだなと改めて感心しました。

Img_0286(写真14)エトーシャ国立公園のサンセット

 サンセット鑑賞の後は夕食の時間、レストランに向かいます。昨夜はアジア系は我々以外誰もいなかったんですが、この日は中国系の団体客が来ていました(大陸なのか台湾なのか香港なのかは不明)。それと関係があるのかはわかりませんが、この日の肉はゲームミートではなくオーソドックスな牛肉でした。この日もワインを注文したのはいうまでもありません。

 夕食後は一旦部屋に戻って休んだ後、再び水場に行ってみることにしました。空を見上げると美しい満月が輝いています。そういえば日本では中秋の名月だったなぁと感慨にふけったのでした。南半球だからと言って見える月に違いはないんですが、日本からだとちょうど逆立ちしてみているイメージなので、海の模様が逆に見えるのが興味深いです。

P1010510 Img_0311(左写真15)ナミビアの満月、(右同16)サイの大群

 さて水場に行ってみると昨日あれだけいたゾウが一匹もいません。その代わりこの日ここを占拠していたのはなんとサイ! 最初は2,3頭でしたが次々に現れて最大7頭もの大群になりました。現在アフリカでもサイは激減していて希少な存在となっていますが(あのオカバンゴにもサイはいない)、こんなに大量に見られたのはラッキーだと感じました。

 さあ明日はいよいよ最終日です。

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2023年10月 2日 (月)

エトーシャ国立公園に行ってきました①

 ウィントフックに引っ越してから約2か月、この間生活の立ち上げがメインだったため、ほとんど市内から出ることがありませんでした。しかし周辺がようやく一段落したということと、夏季休暇を9月中に消化する必要があったことからこの月末に休みを取って、ナミビア北部のエトーシャ国立公園に行ってきました。

 実は我々は2008年に観光でナミビアを訪問したことがあるのですが、日程の関係でエトーシャには寄っていなかったのです。ナミビアを代表するたくさんの動物が見られる場所であり、今回ナミビアに滞在するにあたりぜひ行きたいと願っていた場所です。

 で、行き方ですが、自家用車を入手したこともあり、自力で行くことも不可能ではありません。ただまだ遠乗りには慣れていないことと、サファリ的な場所ではガイドがいた方が圧倒的に楽しめます(我々のみだとゾウやキリン、シマウマなどの大型獣は見つけられても、肉食獣や鳥などは絶望的)。そんなわけでガイド兼運転手付きの個人ツアーを組んでもらい、それに参加することにしました。

 9月28日朝、自宅まで迎えに来た車に乗り込みます。車種はトヨタのランドクルーザー、サファリ系の定番です。車は市内の高速道路に入り北上、すぐに周辺は一面の荒野に変わりその中をまっすぐな道路が続いています。そんな環境を時速100~120キロで快調に走っていきます(この辺の高速道路は基本的に120キロ制限)。約1時間ほどでオカハンジャの街に到着、ここで最初のトイレ休憩です(当地ではトイレ休憩といえば大体ガソリンスタンド)。オカハンジャは北のエトーシャ国立公園などの北部地方へ向かう国道1号線と、西の大西洋岸のスワコプムントに至る2号線が分岐する交通の要衝です。今回我々は1号線を北上します。オカハンジャからしばらくは大きな町はなく120キロでひた走ります。基本的にサバンナが広がっていますが、途中左手には円錐形(コニーデ式)をした2つの山が聳えるポイントがありました。

P1010009 P1010015(左写真1)こんな道をひた走ります.(右同2)2つの円錐山

Img_0173(写真3)ワニが食べられるレストラン

 オカハンジャから2時間ほど走るとオチワロンゴの街に到着、ここで昼食休憩となります。さっそくレストランに向かうのですが、店名がCrocodile Farm、日本語訳するとワニ牧場でしょうか。そう実はここワニの飼育を行いその肉や革製品を販売している店なのです。別料金でワニ牧場も見学できるらしいのですが、今回我々はあくまでも昼食に立ち寄っただけのため見学は無しでした(💦)。とはいえ昼食はしっかりいただこうということで、この日はワニのステーキとワニ肉のスペリアリブを注文しました。ワニ肉は非常に濃厚な割にはあっさりした鶏肉のような感じです。15年前のナミビア旅行の際にも食べましたが、ここのワニの方が美味しいと感じました。

Img_0184 Img_0058_20231014084901(左写真4)ワニのステーキ、(右同5)ワニのスペアリブ

 昼食後は再び北上します。オチワロンゴからは北西に向かうとエトーシャ国立公園西側のアンダーソンゲート、北東に向かうと同じく東側のナムトニゲートに至るのですが、この日の目標は北西のアンダーソンゲートです。再びサバンナの中をひたすら走ります。途中国立公園前の最後のトイレ休憩に寄ったのですが、異様に敷地の広いガソリンスタンドで、大昔に見たウルトラセブン第43話「第四惑星の悪夢」を思い出しました(わかる人はわかる 笑)。

Img_0195Img_0060 (左写真6)無駄に広い空間、(右同7)アンダーソンゲート

 そこからさらに20分ほどで国立公園の入口のひとつであるアンダーソンゲートに到着、ここで手続きをしていよいよエトーシャ国立公園に入ります。中に入ると早速レイヨウが歩いているのを目撃、一気に気分が高揚します。さらに20分ほど北上するとオカウクエジョ リゾートという国立公園内では一番立派なリゾートホテルに到着です。ここではトイレ休憩のほかに付近の水場で動物見学です。ここの水場はかなり規模が大きく、この日はたくさんのゾウが水浴びをしていました(一方でゾウに圧倒されて他の草食獣はすみっこで小さくなっているなど大自然の厳しさを感じた)。このリゾートは快適なプールもあるなどいつか泊まってみたいなと思ったのでした。

P1010026_20231014085601 P1010092(左写真8)公園内に入るとさっそくいます、(右同9)水場のゾウ

 トイレ&観察の後はいよいよ公園内の奥地に入っていきます。オカウクエジョまでは舗装されていた道路もここからは未舗装の砂利道になります。エアコンがイマイチなランクルだったため基本窓を開けて走っていましたが、対向車が来ると土煙がひどいためその都度窓を閉める作業が必要になります(笑)。ここからはガイドさんが鳥やいろいろな動物を見つけては停車して観察する感じになります。

P1010134 P1010395(左写真10)キリンの姿が、(右同11)別な水場にて

 ゾウをはじめ、キリン、シマウマ、ダチョウといった定番が次々と目の前に現れました。さらに進んでいき大きな水場に到着、ここでは対岸に数頭のライオンが寝ているのが見えました。今回初の肉食獣です。ガイドの話によるとライオンは大型で無敵なので一か所に留まる傾向があるが、豹やチーターはあまり強くないため留まることがなく、見つけられるかどうかは運次第とのこと、かつてオカバンゴに行ったときはサバンナのオフロードにバンバン入って動物を探しましたが、ここでは基本的にオフロードに入ることは禁止されているらしく、道路付近にいなきゃどうしようもないため難易度が高いことはわかります。

Img_0227 Img_0231(左写真12)こんな感じの部屋、(右同13)クドゥのステーキコーナー

 それでも動物がいないか探しながら公園内を走り、この日宿泊するハラリ・リゾートに到着したのは18時30分でした。ハラリはエトーシャ国立公園のちょうど中心に位置するポイントです。入口であるアンダーソンゲート付近のロッジに比べると素朴な感じです。

 チェックインを済ませ部屋で少し休んだ後は夕食へ。ここのレストランはブッフェスタイルでした。サバンナゆえ肉メインでしたが、チキンともう一つはクドゥのステーキでした(当然こちらを選択)。ワインを別注文したことはいうまでもありません(笑)。食事の後はロッジそばの水場へ。この日は主としてゾウが水を飲みに来ていましたが、その後ろでサイの姿も見られ感動したのでした。

Img_0256 (写真14)夜の水場(奥にサイの姿)

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2023年10月 1日 (日)

サイトを引っ越ししました

 私のホームページ本編の「ビザンチン皇帝の部屋」ですが、サイトとしてniftyのホームページサービスを使っています。理由としては開設当時から利用しているプロバイダーであることに加えて、昔から契約していることによる価格の安さがあります(年間維持費1,000円台)。

 が、しか~し! どうやらこのサービスは国内限定らしく、こちらに来てからは更新しようとしても接続できない状態が続いていました。安いのだから文句をいう筋合いはないのですが、これでは困るため今回サイトを引っ越しました。題して

 新ビザンチン皇帝の部屋

 URLは byzantine21.info です(従来はbyzantine21.com).niftyの方も解約したわけではないため旧来の方もこれまで通り閲覧はできますが、ブログ以外は今後帰国するまで更新ができません。もしフォローして下さっている方がおりましたら新しいURLの方に変更していただけると幸いです。今後ともよろしくお願いいたします。

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