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2023年3月 4日 (土)

日本医学会総会

 医学関係の学会はそれこそ数え切れないほどあります.医師は自らが専門としている基幹学会のほかに関連した様々な学会に所属している場合が多いです.たとえば神経内科医の場合は基幹学会として日本内科学会と日本神経学会に所属し,さらに各自の専門や興味・関心に応じて,脳卒中学会や神経治療学会,神経生理学会,頭痛学会,てんかん学会といったより専門的な学会にも所属します.私の場合は加えて日本旅行医学会,日本渡航医学会,日本温泉気候物理医学会などにも入っています.また直接専門とは異なりますが,産業医業務を行うための資格として日本医師会が認定する産業医資格もあります.

 こうした学会ではその専門性や会員のレベルを維持するために専門医や認定医を定めていることが一般的です.大抵は入会から一定年数を経て受験資格を得て,試験(筆記試験や口頭試験,学会によっては症例の提出なども)を受け合格すれば専門医や認定医となります.資格としての医師は特に問題を起こさない限り資格は維持されますが,専門医・認定医はそうではなく,決められた期間ごとに更新しなければなりません.一般には学会への参加や教育講演の聴講など,学会の定めたルールに従って単位を取得し申請を行うことで更新されます.なので持っている専門医・認定医の数が多ければそれだけ更新のための労力も大きなものになります.

 私もいくつかの専門医・認定医(産業医含む)を持っているのですが,諸事情があり今年の夏までにそれらの更新に必要な単位を揃える必要が出てきました.このうち日本内科学会,日本旅行医学会はすでに規定の単位が集まっているので問題ないのですが,そのほか日本神経学会や産業医はまだまだ数が不足しています.現在そうした学会の単位を集めようキャンペーン(笑)を行っているのですが,日常業務の合間にやる必要があるためなかなか大変です.

 そこで登場するのが表題の日本医学会総会です.名前のイメージから日本の医学の総元締め的な印象を受ける学会ですが,実はこれ日本医師会が主宰している学会で,必ずしも医学の総元締めというわけでもありません.ただ影響力はそれなりにあって,この学会の総会に参加すると主要な学会の単位になるというメリットがあります.しかも1回の参加で複数の学会の単位がもらえるというポイントの二重取り三重取りみたいな感じです.特に産業医の単位が最大6単位とれるのは大きなメリットです(産業医は1時間の講習で1単位と決まっているため,普通の講習会ではせいぜい2~3単位).

 なんかいいこと尽くしのように思えますが,この学会参加費が非常に高いという欠点(?)があり,これまでほとんど参加したことがありませんでした.ただ今回背に腹は代えられないということで,参加することにした次第です.今年の日本医学会総会は4月21日(金)~23日(日)の3日間,東京国際フォーラムで行われます.

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