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2022年12月 7日 (水)

イスラエル入国の痕跡

 先日海外旅行の記事を書きましたが,海外旅行の必須アイテムといえばパスポートです.仮にお金を持たずに空港に行っても借金をするなりして旅行は続けられますが,パスポートを忘れた場合は問答無用でアウトになってしまいます.パスポートは海外に出た場合,自分が何者であるかを証明する唯一の書類です.日本国籍を持つ日本人が持つパスポートは日本政府が身分を保証しているものとなります.

 一方で外国に入国ためにはパスポートはあくまでも必要条件であって,実際に入国させるかどうかはその国の入国審査官の判断になります.どこの国でも犯罪にかかわりそうな人物や不法就労しそうな人物は入国させたくありませんから,その辺の審査は厳しくなります.一般には入国に当たってビザを求める国が多くあります(ビザを求めることで入国のハードルを上げ,少しでも好ましくない人物を入国させないようにする).こうした中で日本国籍を持つ日本人は比較的そうした悪い例が少ないと評価されています.このため日本のパスポート保持者は現在短期の観光目的の場合,世界192か国にビザなしで入国することができ,これは世界一多い数です(一方でビザが必要なのは北朝鮮やロシア,アフリカの政情不安定国など).

 ただ,こうしたビザ不要国であっても外交的な問題から入国を拒否される場面もあります.有名なのがイスラエル関係,同国に入国した形跡がある場合,サウジアラビアやレバノン,イランなどイスラエルと国交がなく対立関係にある国々への入国が拒否されます.イスラエルの入国スタンプがある場合はもちろんですが,例えばアラブ諸国でありながらイスラエルと国交のあるエジプトから陸路イスラエルに入国し,さらにヨルダンに向けた場合,たとえイスラエルのスタンプがなくともコースからイスラエル入国が判ってしまうため,そのままレバノンなどに入ろうとすると拒否されてしまいます.

Img_9266(写真)イスラエル入国の痕跡になるシール

 そんなイスラエル入国の痕跡ですが,スタンプやルートのほかにシールがあります.これはイスラエル入国の際にパスポートの裏表紙に貼られるものです.数字と日付が記されただけで特に深い意味はなさそうなんですが,これが貼ってあればイスラエルに入国したことがバレてしまう代物です. 何も考えずに貼りっぱなしにして後日アラブ諸国に入国する際問題になることもあるらしく,さっさと剥がした方がいいようです.

 私は2016年にイスラエルに行って以来貼りっぱなしにしていたんですが,今回ようやく剥がすことにしました(まあサウジアラビアやイランに行く予定もないんですが).

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