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2022年8月10日 (水)

医局中法度

 今日は8月10日、語呂合わせ記念日としては帽子の日(帽子=ハット(8+10)が有名ですが、そのものズバリの法度の日があってもいいでしょう。

 試みに調べてみると法度とは、中世から近世にかけて作られたおきて、法とされています。江戸時代の武家諸法度や禁中並公家諸法度が有名です。一方で法度には禁じられていること、してはならないことという意味もあります。「◯△はウチの会社ではご法度だよ」なんていうのは後者の例です。

 今に知られる法度の一つである新選組の局中法度は法というよりも後者の禁令の意味が強いものとなっています。一般には

一、士道ニ背キ間敷事
一、局ヲ脱スルヲ不許
一、勝手ニ金策致不可
一、勝手ニ訴訟取扱不可

 の4章からなっています。基本的に全て「◯△してはならない」という禁令です。上記項目に違反した者は切腹となっていますが、第一章の「士道ニ背キ間敷事」はいかようにも解釈可能であるため、一般隊士にとってはかなり恐ろしい項目です。新撰組は内部粛清によって多くの隊士を失ったという歴史があり、この法度がそれに影響を与えたことは間違い無いでしょう。

 で、この局中法度にヒントを得て思いついたのが医局中法度です。新選組のトップは組長ではなく局長と呼ばれます。これは元々会津藩預かりの組織だったため自らを会津藩の一部局と位置付けたからとも言われています。一方で大学病院などである専門領域の医師の集団を医局といいそのまとめ役を担当する人物を医局長と呼びます(こちらはあくまでもまとめ役であって、組織のトップではない)。新選組の局中法度をアレンジして医局中法度を作ってしまおうという企画です。実はこれ2007年の第10回ひの新選組まつりの隊士コンテストのネタとして作った者です。当時結構ウケて私は無事にコンテストに合格、この年5番組長武田観柳斎役を頂いたのでした。

Ikyokuhatto  そんな医局中法度は

一、医道ニ背キ間敷事(医の心を忘れるなということ)
一、医局ヲ脱スルヲ不許(つらくても勝手に病院をやめるなという意味)
一、勝手ニ副業致不可(お金が欲しいからと,勝手に他所の病院でアルバイトをするなということ)
一、勝手ニ診断書取扱不可(自分ひとりの判断で診断書を書くなということ)

 という内容になりました。昭和から平成前半ならともかく、今の大学医局には医師を縛る力はないので若い先生は嫌ならいつでも医局を辞めてしまうと知り合いの教授が言っていました(笑)。そんなことを考えた2022年8月10日でした。

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