濃厚接触者の待機期間
新型コロナウイルス感染の第7波に入っている世相ですが、今日国は新型コロナ感染の濃厚接触者の待機期間を変更する旨を発表いたしました。
濃厚接触者の待機期間 5日間に短縮 社会経済活動の維持のため
従来は原則7日間だったものを5日間に短縮するとのことです。記事には社会経済活動の維持のためとありますが、もちろん医学的な知見がベースにあるのはいうまでもありません。
新型コロナウイルス(COVID19)感染症は当初潜伏期間が長いことが特徴で、感染から発症まで1週間以上かかることもざらでした。しかし変異株の登場に伴って徐々に短縮傾向を示し、2021年秋に出現したオミクロン株では大体2〜3日で発症するケースがほとんどとなりました。それでも従来株も残っていたことから7日間の待機が維持されていましたが、7月下旬に入り市中の株がほぼBA5(オミクロンの亜型)に置き換わったことを受けて今回の措置となったと思われます。
ただ5日間というのは原則で、途中2日目、3日目の2回医療用の認可を受けた抗原定性キットを用いて検査を行い陰性が確認されれば3日目での解除も可能となっています(無症状であることが大前提。従来は4日目、5日目の検査で陰性なら5日目解除だったもの)。これは潜伏期間がほぼ3日以内でありその段階で無症状かつウイルスがある程度検出されなければ、その後発症する蓋然性は極めて低いということでしょう。注意が必要なのは待機解除に用いる抗原定性キットは必ず体外診断用医薬品でなければならず、通販などで見かける研究用と書かれたキットではダメだという点です。これは研究用とされているものは精度が保証されておらず、特に今回のような陰性を確認する目的には適さないからです(偽陰性が出る可能性が高いため)。これらのキットは有症者が自分で陽性であることを確認する目的ならばそれなりに有用です(低リスク者がこれで自己診断し自主的に自宅療養に入れれば医療機関への負荷も軽減できると思います。その場合解熱鎮痛剤などをどのように手配するのかという問題がありますが)
ちなみに待機日数の数え方ですが、感染者との最終接触日(同居者の場合は屋内隔離が開始された日)を0日とし翌日から1日、2日と数えて行きます。最終接触日が1日目ではありませんので注意が必要です。
ともかく私たちにできるのは従来通りの基本的な感染対策であることは言うまでもありません。
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