時の記念日
今日6月10日は「時の記念日」です。日本書紀に天智天皇10年4月25日(西暦では671年6月10日)に「置漏尅於新臺。始打候時動鐘鼓。始用漏尅。(漏尅を新しき台に置く。始めて候時を打つ。鐘鼓を動す。始めて漏剋を用いる。 漏尅は水時計のこと)」とあるように,日本で初めて時計を用いて鐘を打った故事に由来しています.記念日として制定されたのは大正9年で,この年東京教育博物館(今の国立科学博物館)で「時」展覧会を開催したところ好評だったことから,制定に至ったとされています.この時制定の意義として「時間を正確に守ること」が挙げられました.今でこそ日本人の時間意識は世界トップレベルと言われますが,当時はとてもルーズだったようです.
時=時間といえば,縦・横・高さという三次元空間に続く4つ目の軸と言われています(時空 四次元空間).19世紀までの古典物理学では時間は空間からは独立した全く別のものと考えられていましたが,アインシュタインの相対性理論によって時間と空間はお互いに影響しあうことが分かったからです.とはいえ私たちは空間は自由に行き来できますが,時間はそうではありません(特に過去に戻る移動については「親殺しのパラドックス」などSFで取り上げられるようなテーマになります).時間は貧富に関係なく誰にも平等に与えられます.Time is moneyという言葉があるように,有意義に活動していきたいものです.
時ついでに,現在放送中の大河ドラマ「鎌倉殿の十三人」に登場する北条氏のメンバーはその名前に「時」の字が付きます.これは通字と呼ばれるもので,例えば源氏なら「頼」や「義」,平氏なら「盛」に相当します.
そんなことを考えた2022年時の記念日でした.
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