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2022年6月21日 (火)

2022年夏至

 今日6月21日は夏至です.夏に至るとはいうものの,暑さの夏としてはむしろこれからが本番となります.ただ日の長さという意味でいえば,明日の夏至がピークとなり,それ以降12月下旬の冬至に向かってどんどん日が短くなっていくことになります.

 ひと口に日が長いといいますが,実際には緯度によってその様相は大きく異なります.東南アジアやインドなどの低緯度地方では夏と冬の昼の長さはそれほど変わらないのに対して,北欧やアラスカといった高緯度地方ではその差が極端に大きくなります.試みに東南アジアのクアラルンプール(北緯3度)の夏至と冬至の昼の長さを調べてみると,夏至が12時間20分,冬至が11時間58分とその差は22分しかありません.一方で北欧のストックホルム(北緯59度)の夏至の昼は18時間43分,冬至のそれは6時間9分とその差はなんと!12時間以上となります.

 昼が長く,しかも温かいこの季節は大勢の人間を混乱なく動かすには都合がいい時期でもあり,歴史的には大きな軍事作戦がこの時期に行われています.具体例を挙げると,古くは古代ローマ末期にアジアから西進してきたフン族と西ローマ・ゲルマン連合軍が戦ったカタラウヌムの戦いが451年の6月20日に起こりました.また有名なナポレオンのロシア遠征が1812年6月23日,ワーテルローの戦いが1915年6月18日,第二次世界大戦の独ソ戦の開始であるバルバロッサ作戦が1941年6月22日,同大戦のソ連側の大規模な反撃であるバグラチオン作戦が1944年6月22日に開始されています.日本史方面を見ると本能寺の変が1582年6月21日(天正10年6月2日)のことですし,応仁の乱も本格的な戦いが始まったのは1467年(応仁元年)のこの時期です.

 一方で北回帰線以北では夏至の日は太陽高度が最も高くなる日です.普段よりも高い位置にある太陽を拝めるわけですが,残念ながら日本はこの時期は梅雨に当たるため、なかなか太陽が拝めません.昨年は珍しく良く晴れた夏至となっていましたが,今年は例年通りどんより曇った夏至となりました.

Dsc_1808(写真)2021年夏至の太陽

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