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2021年10月27日 (水)

海峡ライン

 鉞の形をした下北半島の刃の部分,津軽海峡に面した地域を走っているのが国道338号線,通称海峡ラインです.今回約15年ぶりにこの道を走行する機会がありました.

 海峡ラインの北の出発点は本州最北端の大間崎です.マグロでも有名な場所なので岬には最北端の碑のほかにマグロをモチーフにしたモニュメントもあります.一方でここは2000年に放送された朝ドラ「私の青空」の舞台になった地でもあり,ロケ関係の資料を展示した観光案内所(大間崎レストハウス)もありますが,コロナ禍のせいか閉鎖されていました.

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(左写真1)大間崎にて,(右同2)マグロのモニュメント

 大間崎を出発しいよいよ海峡ラインに入ります.大間市街地を抜けて海沿いに南下,15分ほどで佐井村に入ります.同村は下北半島西部の海岸沿いに位置する細長い自治体です.村内に大きな平野はなくいくつかの小さな湾内に開けた土地に集落が点在しています.村境を過ぎて8分ほどで村最大の集落である佐井地区へ,ここに村役場や文化館アルサスなどの大型施設があります.

 佐井地区を過ぎると人工物が一気に減り,周囲は大自然の雰囲気が強くなります.しばらくは津軽海峡をそばに見ながらの爽快なドライブですが,約25分ほど南下したところにある福浦地区を過ぎたところから道は山の中に入り急こう配と急カーブが連続する険しい道となります.この部分は今でこそ舗装されて車線通行帯もある2車線道路になっていますが,私が初めてここに来た昭和60年頃はほぼ全線未舗装の林道状態でした.実は昭和の半ば頃までここにはそもそも道路がありませんでした(昭和40年代に陸上自衛隊の施設大隊により作られた).じゃあこの辺の人たちはどうやって移動していたのかというと,船での移動が一般的だったそうで今も航路があります(シィライン).

Img_6640(写真3)仏が浦展望スポット

 福浦漁港から10分ほど南下したところに仏が浦を上から眺められる展望スポットがあり駐車場やトイレも併設されています.休憩を兼ねて寄ってみましたが,ここからの眺めも壮大です(過去写真を調べてみたら,15年前にも訪れていたことが判明!).

Hotoke2 Hotoke1(左写真4)仏が浦を遠望します,(右同5)2006年8月の同じスポット

 展望スポットから数分南下したところが仏が浦駐車場,ここから歩いて仏が浦に行くことができます.ちなみにこの日は佐井港から観光船で仏が浦に行く予定だったんですが,強風のため結構になってしまいました(泣).

 駐車場からは木の階段をひたすら下っていきます.先に述べたようにこの付近の海峡ラインは結構標高が高いところを走っているためです(高低差80m).なので行きはともかく帰りはひたすらな登りで結構堪えます.

Img_6659 Img_6654(左写真6)何年たっても変わらない景色,(右同7)結構な波です

 この日の仏が浦は緊急事態宣言も明けた日曜ということもあり,それなりに人がいました.学生時代も含めると4~5回は来ている場所ですが,年月が経っても変わらない景色というのは素晴らしいものです(以前はここから乗船して軽い散策をする遊覧船があったんですが,今はもうないようです).

 仏が浦といえば奇岩が立ち並ぶさまが見事で,巨大な仏像を彷彿させますがそれ以外にも興味深い岩があります.その一部をご覧ください

Img_6687_20211029150801 Img_6686 Img_6683 Img_6684(左上写真8)犬の横顔のよう,(右上同9)鳥の顔みたい,(左下同10)これも動物の横顔,(右下同11)ウサギかハムスターの立ち姿

 仏が浦を後にして再び海峡ラインを南下します.佐井村最南部の牛滝集落を過ぎるとその先は南端の脇野沢まで完全に自然公園地帯です.途中店などはまったくありません.相変わらず急勾配と急カーブが続く道をひた走ります(昭和60年ごろはひたすらなダートで具合が悪くなったのを思い出す 笑).

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(左写真12)海峡ライン,(右同13)津軽海峡が見えます

 走ること40分強でやがて周囲が開けてくるとまもなくむつ市脇野沢地区に入ります(未舗装時代は脇野沢まできてようやく舗装道路になりホッとした).約15年ぶりの海峡ラインドライブを堪能したのでした.

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