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2021年10月 5日 (火)

ノーベル物理学賞

 ことしのノーベル物理学賞の受賞者に真鍋淑郎氏が選ばれたというニュースが流れてきました.

 授賞理由は「地球温暖化を確実に予測する気候モデルの開発」です(クラウス・ハッセルマン氏,ジョルジョ・パリージ氏とともに受賞)。二酸化炭素濃度の上昇に伴う地球温暖化は今では誰でも認識している内容ですが,1960年代にすでにそのモデルを考えていたことが評価されたものです.ノーベル賞を受賞した日本人(日本出身で他国の国籍を持つもの含む)は5部門(物理学賞,化学賞,生理学・医学賞,文学賞,平和賞)合計で28人目ですが,物理学賞はそのうち12名と最多となっています.

 ノーベル物理学賞といえば,20世紀のそうそうたる物理学者たちが多数受賞していますが,1921年の受賞者がアルベルト・アインシュタインです.相対性理論を確立した物理学者として著名ですが,実はこの時の授賞理由は相対性理論ではなく光電効果によるものだったことは良く知られています(光電効果とは物質に光を当てると電子が飛び出す現象,この現象を起こすには光の強さではなく,特定以上の振動数の光が必要であることから,当時主流だった光を波と考える説ではこの現象が説明できなかった).

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