新型コロナウイルスのワクチン
今も世界中で脅威となっている新型コロナウイルス感染症対策の切り札とされているのがワクチンです.現在日本ではファイザーによるもの(コミナティ筋注)とモデルナによるもの(COVID19ワクチンモデルナ筋注)の2種類による接種が進んでいます(アストラゼネカ製のワクチンも認可はされていますがまだ使用はされていない).
このワクチンに関して興味深い記事がありました.
イスラエル、コロナワクチン3回目接種へ 60歳以上 8月1日から
ただし興味深いというのは3回目の接種を行うところではありません.記事中にある ”これまでに人口930万人の約57%が接種を完了し” という部分です.
イスラエルは世界でも早い段階で国民への接種が進んでいた国です.春先の3月の段階ですでに国民の50%以上の接種が済んだと話題になっていました.その流れからもう国民の8割くらいは接種しているんじゃないかと思っていたんですが,実はまだ6割にも達していないというのが意外だったのです.これに関して Our World in Data というサイトのデータによると
イスラエル国民へのワクチン接種はやはり3月初めの段階で5割を越えたものの,その後伸びが鈍化して今に至っているようです.どうして伸びが鈍ったのかはわかりませんが,今回3回目の接種をと言っているところから供給不足というわけではなく,純粋に打ちたくないという人たちがかなりの数いるということなのかもしれません.
ちなみに世界で最も早く接種が始まったイギリスは,
春以降やや鈍化しているものの順調に伸びていて,7月末の段階で2回接種を済ませた国民が6割弱まできています(イスラエルと同水準).
一方日本ですが,
接種開始時期は遅かったものの6月以降急速に伸びていて,7月28日現在1回接種が国民の38.2%,2回接種が27.2%となっています.世の中には日本政府の対応を「遅い」,「失敗だ」と批判している人たちがいますが,接種率の伸びを見る限り決して遅くも失敗でもないように思えます(接種開始が遅かったのは新しいワクチンの認可に慎重な世論があったからで,政府が怠慢だったからとはいえません).
今後もワクチン接種を粛々と進めていって欲しいです.
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