« 2021年4月 | トップページ | 2021年6月 »

2021年5月31日 (月)

歌劇「ドン・カルロ」

Img050  単調な生活の中でのたまの息抜きは重要です.特に自分にとっての音楽鑑賞は心の洗濯ともいえる存在です.

 音楽鑑賞といえば,ほぼ90%以上がオペラというほどオペラ好きの我が家ですが,コロナ禍で頻度は減ったものの行けるときには行くようにしています(劇場や音楽家を応援するという意味もある).

 先週末の土曜日,5月29日には初台の新国立劇場で公演中の歌劇「ドン・カルロ」を鑑賞してきました.オペラ観劇と終演後のディナーがセットになる我が家ではいつも電車で行くのですが,現在東京では飲食店での酒類の提供が中止されているため、お酒が飲めないなら無理にディナーにしなくてもよいのと,感染のリスクを減らす意味もあり、今回は自家用車での訪問です(ものすごく久しぶりに首都高を走った 笑).

 今回鑑賞したドン・カルロはマルコ・アルトゥーロ・マレッリによる演出で,2006年に初出,2014年11月に一度再演され今回は2回目の再演となります.2014年の再演の際に鑑賞したはずなんですが,実はあまり記憶がありませんでした(汗).指揮はイタリア人のパオロ・カリニャーニ,ヨーロッパの劇場で活躍している指揮者です.キャストはタイトルロールのドン・カルロがジュゼッペ・ジバリ,フィリッポ2世が妻屋秀和、ロドリーゴが高田智宏、エリザベッタが小林厚子、エボリ公女がアンナ・マリア・キウリ,宗教裁判長がマルコ・スポッティという面々です.コロナ禍ではありますが、メインキャストのうち3人が海外招聘ということで、関係者の努力は大変なものだったろうと想像します.ちなみにフィリッポ2世役は当初ミケーレ・ペルトゥージの予定でしたが、本人の都合でキャンセルになり妻屋さんに変更になったいきさつがあります(妻屋さんは2006年と2014年の公演では宗教裁判長をやっていた).

Img_7414  ヴェルディの「ドン・カルロ」は16世紀スペインに実在したスペイン・ハプスブルク家の親子である国王フィリッポ2世(世界史ではスペイン風にフェリペ2世と呼ばれる)とその長男ドン・カルロの物語です.史実のドン・カルロは資料の少ない人物ですが,18世紀にシラーが設定を大幅に膨らませて戯曲化し,それを原作にヴェルディがオペラ化しました.作曲時期は「運命の力」と「アイーダ」の間でヴェルディの作曲技法が円熟していた時代になります.この作品は元々1867年に開催されるパリ万博(日本が初めて参加した万博,今年の大河「青天を衝け」でもいずれ出てくるでしょう)に合わせてパリのオペラ座から依頼されました.このため当時のフランスのグランドオペラの形式によって書かれた5幕ものでした.言語もフランス語でした.ただ肝心のフランスでの初演が失敗したことと(招待されたナポレオン3世の皇后ウジェニーが熱心なカトリック教徒だったため,反カトリック的な内容を含むこのオペラに嫌悪感を示した),上演時間が長いことから,すぐに改訂が施され,現在主流となっているイタリア語による4幕ものとなっています.今回の公演もこの4幕版です.5月29日公演は千秋楽ということもあり,オケもキャストも非常にまとまってよい演奏だったと思います.劇場の公式ツイッターで,初日に指揮者が登場して拍手が起こったのを聞き,海外招聘キャストが「本当に客がいるんだ!」と感動していたというツイートが流されていましたが、欧米ではまだ客を入れての公演が不可能なんだと実感した次第です.

 

 休憩を含めて3時間半の公演,久しぶりに心の洗濯ができました(ドン・カルロって最後カルロが先代の王(カール5世)に天上に引き上げられるシーンで幕となるんですが、これも一種の地獄落ちだよなと感じました).

| | コメント (0)

2021年5月29日 (土)

緊急事態宣言の延長を受けて

 昨夜政府は東京,大阪など9都道府県に発出されていた緊急事態宣言を6月20日まで延長することを正式に決定しました.沖縄を除く8都道府県の期限が5月31日だったものを,一番最後に発出された沖縄県の期限である6月20日に合わせた形です.それらの自治体の状況を見るとまあ仕方ないなという気がします(沖縄に6月20日期限で出された時に,これは他もそこまで合わせて延長させる布石だろうと思っていた).

 で,この決定を受けて6月上旬に計画していた北海道離島旅行を中止することにしました.

 毎年夏季休暇に旅行に出かけている私です.2019年までは19年連続で海外に繰り出していましたが,昨年はコロナで海外が封印されたため小笠原諸島に行きました.今年も海外は無理なので,普段ならなかなか行く決意をしないところにしようと思い,北海道の礼文島にレブンアツモリソウを見に行こうと計画しました.しかし5月16日に北海道に緊急事態宣言が出たことを受け,礼文町からは宣言期間中の観光目的などの不要不急の来島を自粛するよう要請がありました.また期間中レブンアツモリソウ群生地も閉鎖する旨が告知されました.6月1日以降は未定となっていましたが,宣言の延長を受けこの措置が継続されることは明確です.仮に訪問してもレブンアツモリソウは見られないわけで,これは今回は辞めろという天の声と思った次第です.

 *6月1日追記 5月31日礼文町から、レブンアツモリソウ群生地を6月1日から一般開放するというアナウンスが出ました(不要不急の自粛要請は続くようですが、不要不急でないレブンアツモリソウ鑑賞はできるもよう…)

 ただ,休むことを前提にして準備してきたこともあり(私が外来を休診することで休める職員もいる),今更休暇を全部取り消すのも申し訳ないため,当初よりも短縮して休暇はとることにしました.そして北海道の離島に代わって候補地になっているのが尾瀬です.

5d3_40551012x674  尾瀬は群馬・福島・新潟の3県にまたがっている湿原地帯,歌曲「夏の思い出」に描かれるなど有名な場所です.とはいえ交通アクセスに難があるため,これまで真面目に訪問したことがありませんでした.せっかくだから,今回行ってみたいなと思った次第です.実は当地は今,水芭蕉の季節です(夏の思い出とはいうものの,水芭蕉は春の植物です).今回はせっかく行くので,山小屋に宿泊して湿原の水芭蕉のほかに日本の滝100選になっている三条の滝も訪問したいと考えています(尾瀬は土地には結構混むらしいですが,今回は人の少ない平日に行ってきます).

 *写真はフリー素材から持ってきました.

| | コメント (0)

2021年5月27日 (木)

ノートPCを買い換えました

 仕事や何やらで使うノートパソコン,近年はタブレットが進化していることもあり、webの閲覧やメール程度ならタブレットで十分なんですが,仕事上のプレゼンの作成なんかはマウス操作のPCの方が使い勝手がいい場面が多く,いまだに置き換わるには至っていません.そんなPCですが,特に自分の場合ポータビリティーが非常に重要なため,購入するのはいわゆるウルトラブックというジャンルのものになります.

 とはいえピカピカの新品を購入して喜んでいたのは昔の話、最近ではPCは消耗品であると割り切ったため、数年おきに中古品を買いつなぐ生活になっています.前回購入したのはNECのVersaPro VG-G,これは2018年4月にそれまで使っていた東芝のDynabook R632が突然死してしまったことを受けて急遽購入した中古品です.特に不具合もなく使い続けてきたんですが,粗雑な扱いが災いしたのか液晶画面にヒビが入ってしまいそれが広がってきました.視野がさえぎられるシーンも多くなってきたため,いよいよダメになる前に新しいのに乗り換えることを決意、今日新しいのが到着しました.

 今回購入したのは富士通のLIFEBOOK U938(中古),サイズは13.3型とこれまで使っていたものと変わりません.さっそくセットアップや必要なソフトのインストール等を行いました.かつては新品で買えば20万円くらいしたウルトラブックも今は中古なら数万円ですからいい時代です(どうでもいいですが,これまでの自分のノートPCって SONY → TOSHIBA → NEC → FUJITSU って全く脈絡がありません).

Img_7412 Img_7413 左がこれまで使っていたNEC(見事にヒビが入ってます),右が今回買ったFUJITSUです.

| | コメント (0)

2021年5月26日 (水)

皆既月食

 今日2021年5月26日は日本で皆既月食が見られるということで話題になっていました.皆既月食とはは月に地球の影がかかることにより,月が完全に欠けて見える現象です.太陽-地球-月が一直線上に来ないと起こりえないため,これが見られるのは必然的に満月の夜ということになります(逆に太陽の前面に月が入ることで起こる日食は新月の日に起こる).今回はさらに月が最も地球に近づくためサイズも大きい,スーパームーンと重なったことから注目されていました.

 が,しか~し

 当地は夕方から曇り空,まったく月は見えませんでした😢

 仕方がないので前回2018年1月31日に撮影した皆既月食の写真を載せておきます.ちなみに次回日本で見られるのは2022年11月とのことです.

P1311864 P1311962 写真左は欠けていく途中,右は皆既月食のものです(明るく見えるのは絞りの関係).

| | コメント (0)

2021年5月24日 (月)

第86回日本温泉気候物理医学会

Image2  私の専門は神経内科なんですが、一方でサブ分野として勉強しているのが旅行医学と温泉医学です。それぞれ専門の学会に所属して活動しており、メインの神経内科については日本神経学会がそれです.そして旅行医学については日本旅行医学会,温泉医学については日本温泉気候物理医学会となります.どの学会も基本的に年に1回大きな大会が開催されており、日本神経学会に関しては5月19~22日まで京都で開催されたことはすでに記事にした通りです(緊急事態宣言下の京都でリアル参加をメインにするという強気な設定).

 一方でその神経学会と入れ違いのようにこの週末に第86回温泉気候物理医学会大会が開催されました.こちらは完全web開催です.第86回という数字からもわかるようにこの学会,実はかなり歴のある学会です.設立されたのが昭和9年(1934年)で日本の医学の元締めともいえる日本医学会の加盟団体としてもかなり古い組織です.元々日本には温泉が多く、古くから健康のための湯治文化があったことと,戦前の日本の医学に深い影響を与えたドイツ医学において温泉医学が盛んだった影響と思われます.そんな古い学会が完全webで,歴史が新しくよりアカデミックに思える神経学会がリアルメインというのがなんか興味深いなと思いました.

P5120195 Img_3110 ちなみに日本温泉気候物理医学会の大会は例年温泉地で開かれることが多く,学会に参加するだけで温泉に行けるというのも大きな魅力です.今はコロナ禍で仕方ないですが,落ち着いたらぜひまた温泉地で開催してほしいものです.

Bep2これは別府温泉で開催された際についでに観光に行ったワンショット(もう10年くらい前かな)

| | コメント (0)

2021年5月21日 (金)

平湯温泉と奥飛騨

 先週末のお出かけ最終編です.

 安房トンネルを抜けて岐阜県側に入りました.次の目的地は日本の滝100選の平湯大滝です.トンネル出口から平湯温泉とは反対側に向かい少し行ったキャンプ場から左折します.細い道を進んでいくと数分で平湯大滝展望所の駐車場に到着しました(この駐車場は昨年整備されたもので,それ以前はもう少し手前にある平湯大滝公園駐車場から10分くらい歩く必要があった).

0hirayu (写真1)平湯大滝

 平湯大滝は1~2万年前の噴火で流れてきた溶岩塊の端から落ちてくる滝で,落差64メートルと迫力十分です(平湯大滝).午前中の三本滝は我々以外の環境客がいなくて貸し切り状態でしたが,こちらはアクセスの良さもあるのか数組の観光客がいました.

 この日の宿泊先は平湯温泉なんですが,チェックインまでまだ少し時間があるため,温泉街の外れにあるナガセスッポン養殖場へ.ここは平湯温泉のお湯を利用してスッポンを養殖し,栄養補助食品を製造しているところです(温かい温泉水を利用することで早く成長するのだとか).水槽でスッポンを眺めたり,ここの定番商品スッポン球のお試し版を購入してみました.

Dsc_1689 Dsc_1683 (左写真2)スッポン養殖場,(右同3)水槽のスッポン

 ちょうどいい時間になったため,この日の宿泊先の匠の宿深山桜庵へ.平湯温泉では一番立派な旅館です.チェックインを済ませてさっそく温泉に繰り出します.コロナ禍の今はチェックインと同時に温泉に入るのがミソで,そうするとほぼ貸し切りでお風呂を堪能できます(この日も最初の30分貸し切りでした).昨日の白骨温泉が硫黄泉だったのに対してこちらは鉄泉,なかなか味わい深いものがありました.

Img_uchiburo Img_catch01 (写真4,5 旅館の内湯と露天風呂,浴室内撮影禁止の為公式からいただきました)

 温泉を堪能して部屋で休んだ後,夕食の時間です.この日は飛騨牛がメインのコース,飛騨牛のすき焼き風鍋と炭火焼が中心です.すき焼き風鍋は卵を付けていただくのですが,一般的な生卵ではなく温泉卵だったのが新鮮でした.炭火焼は火力がやや弱めに設定されているため,じっくりと焼くことができ(火力が強いと油断していると焦げてしまうので),時間をかけて味わうことができました.そのほか追肴と食事は選択制だったので稚鮎の南蛮漬けと白海老天のお蕎麦をいただきました.

Dsc_1690 Dsc_1691 Dsc_1694 Dsc_1695 Dsc_1696 Dsc_1698 (左上写真6)前菜とお造り,(左中同7)飛騨牛のすき焼き風鍋,(右上同8)飛騨牛の炭火焼,(左下同9)稚鮎の南蛮漬け,(右中同10)白海老天蕎麦,(右下同11)デザート

 夕食後は部屋でまったり,この日は半露天の温泉付きの部屋だったので,大浴場が混みそうな時間帯は部屋の温泉を堪能しました.

 翌朝の朝食は充実の和定食,飛騨といえばこれ!ともいうべき定番の朴葉味噌ももちろん出てきました.結局チェックアウト時間の11時までゆっくりして宿を出ました.

Dsc_1700 Dsc_1701 (左写真12) 朝食,(右同13)朴葉味噌

 最終日は天気が良ければ上高地に行こうと思ってたんですが,残念ながら雨☔☔☔,仕方ないので雨でも大丈夫な観光地ということで奥飛騨クマ牧場に行きました.ここは100頭くらいのツキノワグマが飼育されている場所です(温泉があって暖かいため冬眠しないらしい).個性様々なクマの観察と共に,ここ名物の小熊との記念撮影にも挑戦しました.

Dsc_1721 Img_9137 (左写真14)たくさんのツキノワグマ,(右同15)小熊との写真撮影

 クマ牧場の後は髙山方面に少し下ったところにある飛騨大鍾乳洞へ.ここも雨とは無縁な観光地です.観光用に整備された鍾乳洞は全国にたくさんありますが,ここは標高900mと観光鍾乳洞としては全国でもっとも高所にあるんだそうです.またここには鍾乳洞の発見者である大橋外吉氏の個人収集品を展示した大橋コレクション館併設されています(鍾乳洞入洞券でコレクションも見学できる).時間が無い人は鍾乳洞だけ見学するようですが,雨降りで時間がいっぱいある我々はコレクションも見学しました.館内撮影禁止なので写真はありませんが,世界各地の様々な壺や絵画などが展示されていました(一番はかつてここに展示されていて盗難に遭った金塊でしょうか).

P5161178 P5161206 P5161200 P5161189 (写真16~19)飛騨大鍾乳洞

 その後洞窟を見学,「竜宮の夜景」,「月の世界」等鍾乳石の作り出す独特の景観を堪能しました.見学後は駐車場の向かいにあった食堂で遅い昼食として奥飛騨ラーメンをいただきました.昭和のあっさり系醤油ラーメンで懐かしい味でした.

P5161248 (写真20)奥飛騨ラーメン

 食事後は帰宅の途に.来た道を引き返して再び安房峠トンネルを通り長野県へ,国道158号線を下って松本ICから長野道,中央道と進みます.日曜日の夕方といえば中央道上り線は渋滞が発生するのが普通ですが,この日はかなり交通量が少なくスムースに走行できました(結局4時間半くらいで自宅に戻れた).こうしてコロナ禍の隠密旅行は無事に終了しました.

| | コメント (0)

2021年5月19日 (水)

第62回日本神経学会学術大会

Shinkei62  表題の第62回日本神経学会学術大会が,今日5月19日から京都市の国立京都国際会館を会場にして始まりました.この学会は私がメインにしている学会なんですが,毎年この時期に行われるのが恒例となっています.

 ただ2020年初め以来のコロナ禍の中で,同年5月に岡山市で予定されていた第61回大会は延期となり,状況がやや好転した同年8月末~9月初頭にリアル参加とWeb参加のハイブリッド形式で開催されました.当時職場付近に引きこもっていた私は,久しぶりに遠方の空気が吸いたくてリアル参加を選択し岡山に行ってきました(当該記事).

 そして年が明けて今年の第62回大会,当初から主催側はやる気満々で,現地開催を基本とし諸事情でやむを得ない場合のみオンラインも認めるというスタンスでした.それは4月に入って世間でいわゆる感染の第4波に入ったとされる時期になっても変わりませんでした.4月25日に会場となる京都府に緊急事態宣言が出される事態になっても,「府に確認したところ今回のような学術大会は不要不急には当たらないことが確認できたため当初の方法で行います」という強気なスタンスは変わらず,結局現地参加メインWeb参加サブという形式のまま始まりました.

 私も当初は京都に出向く形での参加を予定していましたが(久しぶりに京都に行きたかったというのもある),京都に緊急事態宣言が出ている状況から職場からもリアル参加は控えるようにというお達しが出てしまい,泣く泣くWeb参加に変更しました.

 そんな神経学会学術大会,内容が豊富な大会なので複数の会場で各種シンポジウムが同時進行で開催されます.リアル参加ならば移動してそれらのシンポジウムの美味しいところをつまみ食いなんてことができます.webならその特性上,もっとそれができそうに思うんですが,なんと!今回Webで聴講できるのはごく少数の会場のみという,改めて現地参加がメインであるというスタンスを強く感じさせる内容になっています(聴講したければ現地に来い!みたいな感じ).このため興味深いシンポジウムがさっぱり聴講できないという残念な状況になっています.

 そして極めつけが全員懇親会です.学術大会では毎年全員懇親会という名の宴会が行われます.コロナ禍の中さすがに宴会は開催できないため,今年はホールでの着席によるイベントに変更になりました.ただ会費として3000円徴収されるとのことで,アルコールはないとしてもサンドイッチ程度の軽食は出るのではないかと思われます(まあアルコール付きの宴会なら最低でも参加費1万円はとるだろう).で,サイトを見ていて気が付いたのですが,この全員懇親会Web参加もできるらしいのです.しかもその場合でも参加費が3000円かかるらしい…

 Webですから当然懇親と言ってもできることは限られます.しかも仮に出されるかもしれない軽食はなし… こんな懇親会にWebで参加する人がいるんだろうかと不思議に思った次第です(さすが学会上層部は浮世離れしている 笑).

| | コメント (0)

2021年5月18日 (火)

三本滝と安房峠

 先週末の話題その2です.

 白骨温泉をチェックアウトした後は,来た道とは逆方向の乗鞍高原方面に向かいました.狭い林道(一応舗装はされている)を走っていくとやがて乗鞍高原のホテルなどの施設街に出ます.ここから松本方面とは逆の岐阜県境方面へ,約10分ほどで三本滝レストハウスに到着しました.

Sanbon02 P5151143 (左写真1)三本滝レストハウス,(右同2)乗鞍エコーライン入口は閉鎖中

 ここにやって来た目的は日本の滝100選のひとつ三本滝を観瀑するためです(まさにその名の通りのレストハウス!).ちなみにこのレストハウスから先が乗鞍エコーラインで,岐阜県側の乗鞍スカイラインと共に日本一標高の高いところを走る観光道路として有名です(ただし環境保全のために通年マイカーの乗り入れ禁止区間となっているのと,元々夏にならないと開通しないので今はまだ行けない).週末とはいえコロナ禍のしかもGWの後なので,訪れる観光客も少ないだろうと思っていたんですが,さにあらず・・・ 駐車場にはたくさんの車が停まっていました(もっともほとんどの観光客の目的は三本滝ではなく,ここよりもさらに上の春スキーらしい).

P5151141 0sanbon (左写真3)残雪のある遊歩道,(右同4)三本滝

 なにはともあれ滝に向かって歩き始めます.レストハウスから遊歩道を約20分の行程ですが,この時期はまだあちことに残雪があるため,結構歩きにくい箇所も多いです.それでも無事に滝に到着,ここは3つの異なる源流の川が一気に滝になって合流するポイントで,それゆえ三本滝の名があるのでした(訪問記事).直瀑,分岐瀑,糸状の滝と三者三様の姿が見事でした.

P5151123 Sanbon09 (左写真5)本流にかかる直瀑,(右同6)支流にかかる分岐瀑

 観瀑の後は道を戻り乗鞍高原エリアへ.夏には大賑わいとなるこちらは逆に人影も少なくひっそりしていました.ここの観光センター併設の食堂でちょっと早めの昼食を摂ります(信州らしく山菜そばを).

Dsc_1665 Dsc_1662 (左写真7)乗鞍観光センター,(右同8)山菜そば

 食事後は隣接する自然保護センターセンターを見学,ここでは乗鞍の自然環境や現在の問題等がパネルで丁寧に解説されています.そこで地域マップを見ていたらなにやら興味深いものを発見

 コロナ連絡所

Dsc_1664 Dsc_1673 (左写真9)コロナ連絡所って…,(右同10)その名を冠したバス停

 いや、もちろん太陽のコロナ観測に関連した施設なんですが,このご時世ウイルスの方かと一瞬思ってしまいました(同名を冠したバス停もある).

 その後は国道158号線方面に抜けてそのまま岐阜県境を目指します.この国道158号線の長野・岐阜県境となっているのが安房峠という標高1800mの峠です.普通自動車2台がようやく行き交える程度の道幅できついカーブが連続する難路です.有料の新道トンネルができるまでは,松本-高山間はイヤでもこの道を通らなくてはならず,シーズンには観光バスも結構通っていたためこんな山奥でありながら,慢性的に渋滞していた道でした.かつて学生時代は自分も運転したことがありましたが急カーブの連続でちょっと具合が悪くなった記憶があります(特に長野県側はヘアピンカーブが11か所もある).5月中旬はまだ峠は冬季閉鎖ですが,途中までは走行可能ということで,せっかく来たので走ってみることに.数か所のヘアピンカーブを曲がり,当時を懐かしく思い出したのでした.

Img_7404 (写真11)国道158号線旧道

 旧道で安房峠は越えられないため,途中の中の湯温泉で引き返します.今度は1997年委開通した有料トンネルへ.旧道だと夜中でも30分はかかる峠越えがトンネルだとわずか5分で通過してしまいます.改めて文明の力を思い知ったのでした.

| | コメント (0)

2021年5月17日 (月)

白骨温泉

 最近更新が滞っており申し訳ございません(と、謝るほど読者がいるとも思えないのですが 笑).

 学会や講演会がほぼオンラインになり,趣味系のイベントも再開の目途がただない状況の中,ほとんど職場と家を往復するだけの日常となっています.こんな生活だと気が滅入ってしょうがないので,この週末は骨休みを兼ねて長野県と岐阜県の県境,長野県側にある白骨温泉に行ってきました.名前のイメージはおどろどろしいですが,元々は白船温泉とも呼ばれていたのが,中里介山の「大菩薩峠」で白骨温泉と紹介されこちらの名前が定着したと言われています.

 昔からその存在は知っており,いつか宿泊してみたいと思っていた温泉でしたが,なかなか訪問する機会がなかった場所でした.今回山奥の温泉でゆっくりしたいと考えたところ,それなら白骨温泉にしようと思い立ったものです.今回は感染リスクを極力下げるために自家用車での訪問となりました.

 中央道から長野道に進み,松本インターで高速を降りて国道158号線を西に進みます.この道を自分で走るのは学生時代以来だなと感慨に浸ります.道は基本的に昔と大きな変化はなく,カーブやトンネルがたくさんあります(そして狭い💦).上高地に向かう旅行者用の駐車場である沢渡(さわんど)を過ぎて間もなく白骨温泉と書かれた案内板に従って右折します.そこからは対向車とのすれ違いが厳しい区間もある山道になり,さらに標高を上げていきます.7~8分走った先に乗鞍高原方面との分岐点があり,白骨温泉方面へ.この細い道の終点が今回宿泊する湯元斎藤旅館です.この旅館は元文3年(1738年)創業の老舗で,先日下中里介山もここに宿泊して大菩薩峠を執筆したそうです.

Dsc_1660  現在の建物は2003年に全面リニューアルされたものですが,環境にマッチした落ち着いたたたずまいとなっています.チェックイン後部屋に入って荷物を解きさっそくお風呂にへ.ここは俗に硫黄泉と呼ばれる白濁したお湯が有名です.ただ元から白いわけではなく湧出直後のお湯は無色透明,これが空気に触れて参加した結果硫黄や炭酸カルシウムが析出して白くなるのです(なので白い湯は温泉としては劣化したあとということになる).ともあれ,名湯の名にふさわしいお湯でした.

K9fo5w 505du8(写真)湯元斎藤旅館の内湯と露天風呂(お風呂への撮影機材の持ち込みが禁止されているため公式サイトからいただきました)

 お風呂の後の楽しみは夕食です.この日はしなの旬菜料理のコースです.この日は信州牛のしゃぶしゃぶとイワナの温泉蒸しがメインでした.もちろんお酒もセットでしたが日本酒やワインに加え,イワナの骨酒もいただきました(出汁が利いて旨い).

Dsc_1644 Dsc_1645 Dsc_1647 Dsc_1648 Dsc_1652 Dsc_1650(写真)夕食のコース

 その後もお風呂を堪能したり部屋で飲み直したりしながらまったりと過ごしました.

 翌日の朝食も和風です.湯豆腐もありましたが,目玉はここの温泉で炊いたお粥でした.こうして一泊二日の滞在はあっという間でした(二泊三日でも良かったな).

Dsc_1658 Dsc_1656 Dsc_1657 (写真)朝食

| | コメント (0)

2021年5月13日 (木)

ラオス旅行記が完成しました

 2017年2月に訪問したラオス旅行記がホームページの方に完成しました.訪問から4年、だいぶ記憶が薄らいでいる中での作成だったのでちょっと苦労しました💦

 ラオス旅行記

0rao

| | コメント (0)

2021年5月 4日 (火)

みどりの日

 今日5月4日は「みどりの日」です.日本の祝日に関する法律である祝日法(国民の祝日に関する法律)によると,「自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむ」日であるとされています.

 ただ私の世代の人間ならわかると思うのですが,平成の前半「みどりの日」は4月29日でした.元々昭和時代の天皇誕生日だったこの日が,1989年の昭和天皇の崩御によって天皇誕生日では無くなる際に,新しい祝日として制定されたものです.どうしてわざわざ新祝日を制定したのかというと,4月29日がいわゆるゴールデンウィーク(GW)を構成する日だったため,この日を祝日として残したいという強い世論があったためです.

 これが5月4日に移動したのは,GWの連休を強化するために5月3日(憲法記念日)と5月5日(こどもの日)に挟まれた5月4日を祝日にしたいという思惑と関係があります.みどりの日が制定される少し前,昭和60年に祝日法が改正され祝日と祝日に挟まれた平日は休日(国民の休日)にするという規定ができました.当時は移動祝日がほとんどなかった(春分の日と秋分の日くらい)ため,5月4日を狙った法改正であることは明らかですが,これによってとりあえず5月3~5日の三連休は確定しました.

 しかし国民の休日は他の祝日と異なり仮に日曜日とぶつかっても振替休日にはならないという弱点(?)があり,これをどうにかしたいという声がありました.その結果2005年の法改正で4月29日が「昭和の日」という新しい祝日になり,代わりに5月4日が「みどりの日」となって正式な祝日に昇格したわけです(この法改正により,5月3,4,5日のいずれかが日曜日に当たれば自動的に6日が振替休日になる).

 この結果1985年の法改正で制定された国民の休日は意味をなさなくなったように思われましたが,敬老の日が移動祝日になったために敬老の日と秋分の日が中一日で出現する可能性が出現し,実際に2009年と2015年にそうした休日が発生しています.

Parau-057  みどりの日にちなんで,なにか緑色の写真をと思ったんですが,木々の緑では芸がないので,パラオのロックアイランドにあるロングビーチの空撮画像を挙げます(2012年2月撮影).

| | コメント (0)

2021年5月 2日 (日)

5月になりました

 気が付けば5月になりました.一部では5月病なんていうネガティブな言葉もありますが,五月晴れなんていう言葉もあるように春本番で気分が高揚する季節です.

 例年ならば5月第2週末にひの新選組まつりがあるわけですが,コロナ禍のために昨年に続き中止となっています.そして月の後半には自分がメインとしている学会の学術大会が京都で開催されるので,通常ならば学会参加しつつ空き時間に京都観光を目論んでいましたが,京都府が緊急事態宣言下になってしまったため,こちらもリアル参加は厳しい状況です(4月末段階では,大会本部は現地参加をメインにしつつwebとのハイブリッド開催というスタンスなんですが,果たしてどうなることやら・・・).

 閉塞感が漂う世相ですが,なにか楽しみがないと日々のモチベーションが保てないのも事実,そんな自分のモチベーションを高めるのが夏季休暇です.21世紀に入って以降は夏季休暇=海外旅行となっていましたが,昨年来海外との往来が非現実的になってしまったために2020年は,ある意味普通の海外旅行よりもハードルの高い小笠原諸島に出かけました(小笠原旅行記).その流れで今年はどこにしようかと考えていたんですが(実はこの旅行先を考えるのが,旅行の楽しみの半分を占めるというウワサ),いろいろ考えた結果昨年に続く離島シリーズというわけで,利尻島や礼文島といった北海道の離島に行こうと計画しています.

9784894539525  利尻島と礼文島は北海道最北部の稚内から西へ60キロの日本海に浮かぶ島です.細長く全体に標高の低い礼文島と円形で中央に高い山がある利尻島の組み合わせは,鹿児島県の種子島と屋久島の関係を彷彿させます.自分は過去,学生時代の1984年に礼文島には行ったことがありますが,利尻島は未訪です.どちらも自然景観が素晴らしく海産物に恵まれたところなので,その辺が楽しみです.

 5月といえば,16世紀イギリスの作曲家トーマス・モーリーによる "Now is the month of Maying" というマドリガルの名作があります.自分が活動している団体のひとつである東京マドリガル会でも5月の例会では必ず歌っていた一曲です.

| | コメント (0)

« 2021年4月 | トップページ | 2021年6月 »