第61回日本寮歌祭中止
昨日帰宅してポストを覗いたら一通のハガキが入っていました。見てみると日本寮歌祭実行委員会からのもの,どうやら今年8月14日に予定されていた第61回日本寮歌祭の中止が決まったようです.
日本寮歌祭は戦後の学制改革以前に存在した旧制高等学校の寮歌を懐かしむことを目的に日本寮歌振興会の主催で,1961年第1回が文京公会堂で開催されました.以来形を変えながら毎年行われていましたが,現役で旧制高校を知る人たちの減少,高齢化が進んだことから2010年の第50回を持っていったん終了となりました.しかし寮歌文化を後世に伝えたいと願う方々の努力により,2019年に第59回として復活しました(2011年から2018年までは中央寮歌祭として活動).
予定では2020年8月に第60回が行われるはずでしたが,新型コロナのパンデミックを受けて中止,2021年に改めて第61回として開催される予定だったものです.
しかしながらその後いわゆる感染第3波と呼ばれる状況に入りそのまま年を越えて今に至っています.最近になってようやく新規感染者の発生が減少傾向になり,日本でもワクチン接種が始まろうとしています.そうしたなか日本寮歌祭の2年連続での中止が決まりました.
以前もここで述べたことですが,寮歌祭って「大勢の(400人規模)」「高齢者が(90歳以上もザラ)」「閉鎖された会場に」「密集して」「長時間に渡って(約半日)」「大声で歌い飲む」という今回の感染症に関して専門家からやってはいけないとされていることを全てやってしまうイベントです.おそらく世界中探してもこれ以上のリスクの高いイベントはないだろうというほど,リスクの塊です.開催してクラスターなど発生したら世間から非難されることは必須であり,今回の判断はやむを得ないと思います.
この写真は過去の寮歌祭の様子ですが,高齢者が密集して歌っている様子がわかります.
実行委員会ではワクチンが普及した後、来年以降改めての開催を模索するとのことですが,果たしてどうなるか注視していきたいと思います(個人的には楽しみなイベントなのでいつか再開してほしいです).
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