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2020年12月31日 (木)

2020年十大ニュース

 2020年も残すところわずかとなりました.今年は新型コロナウイルス感染症の世界的な流行により,例年行っていた活動の多くに制限がかかることになりました.このため例年ならトップ10を賑わせているイベントが無くなっています.そんなコロナ下でのビザンチン皇帝十大ニュースです.

第10位 日景温泉

Img_5925  温泉好き,しかも日本温泉気候物理医学会の温泉療法医でもある私です.当然全国各地の温泉に行っているわけですが,その中で以前から行ってみたかったのが秋田県北部,青森県との県境にほど近い日景温泉です.ここの泉質は「含硫黄-ナトリウム-塩化物泉(硫化水素型)」という非常に成分が濃厚なのが特徴で,いわゆる単純泉と呼ばれる温泉の対極に位置するような温泉です.また山奥ということで携帯電話は圏外,テレビもないなど世俗から離れてゆっくりできるのも魅力です.訪問したのはお正月,ゆっくり2泊滞在しました.食事・お湯共に満足で世俗の垢を落とすことができました(関連記事).

第9位 東北大学混声合唱団創立60周年記念特別演奏会

Img034  現在に至る趣味のひとつとなっている私の合唱活動の原点が東北大学混声合唱団です.当時講義室には行かなくても部室には毎日顔を出し,教会音楽や声楽曲について勉強していました.その後紆余曲折があって今の自分があるのですが,そんな自分のルーツといえる合唱団の創立60周年記念演奏会が今年の2月23日に仙台で行われました.3ステ構成で1ステが合唱団ゆかりの曲,2ステがフォーレのレクイエム,3ステが佐藤眞のカンタータ土の歌でした(2ステ,3ステはオケ版).出演者は合唱団のOB・OGで普段は仙台と東京で練習を行うほか,合宿も組んだりして仕上げてきました.私も参加したかったのですが,練習参加が困難で断念,結局客席で聴く側に回りました.少ない練習でもこれだけまとまれるというのがかつての仲間の強みなのでしょう.この演奏会の頃にはすでに新型コロナの流行が始まっていて,おそらく日程があと一週間遅ければ中止のやむなきに至った可能性もあります.そういう意味でも「持っているな」と感じました(関連記事).

第8位 iPad 更新

P6170005  近年はSNSの利用が当たり前となっていること(そのせいでブログやホームページの更新がおろそかになってますが… 汗)から、世間ではスマホは必須のアイテムです.ただ自分の場合はもっと大きい機材でゆったり作業をしたいので,スマホは乗換案内とメール,通話のみで基本的にはタブレット使いです.今では各種いろんな商品が出ていますが,2010年に初代iPadが発売された際に衝動買いしてしまった経緯から,その後もずっとiPadを使っています.2020年春段階で使っていたのが2016年6月に購入したiPad Pro 9.7インチ版でした.特に不具合があったわけではないのですが,うちのKが使っているiPad Air2がそろそろ型的に限界にさしかかっていることから,自分のiPad Pro 9.7をKに譲ってかわりにiPad Pro 11インチ第2世代を購入しました.性能的にはまったく文句はないのですが,iPad Pro 9.7はとにかく軽い機体だったので今回の11インチは少し重くて,持ち運びのストレスが増えたのがマイナスポイントです(関連記事).

第7位 オペラ鑑賞

Dsc_1284  クラシック大好きな我が家ですが,ジャンルは非常に偏っていて生演奏会といえば9割方オペラです(残り1割が宗教音楽).毎年10回以上出かけているのですが,今年は新型コロナウイルスの拡大によって春先から劇場の閉鎖,コンサートの中止が相次ぎました.メインに鑑賞している新国立劇場も3月のコジ・ファン・トゥッテ以降シーズンすべての公演が中止になってしまいました.その中には劇場初のバロックオペラであるヘンデルの「ジュリオ・チェーザレ」や新演出のワーグナーの「ニュルンベルクのマイスタージンガー」など注目作も多かったたけにとても残念でした.ただ夏以降劇場が再開され始め,新国立でも新シーズンは公演が行われています.私も10月のブリテンの「夏の夜の夢」,11月の藤倉大の「アルマゲドンの夢」を観劇し,こうしてオペラを普通に楽しめる環境ってなんて幸せなんだと改めて感じました.同じ11月には東京二期会のオール日本語による「メリー・ウィドウ」公演もあってこちらも良かったです.来年もぜひオペラが楽しめる環境であって欲しいです.

第6位 エアひの新選組まつり

22hino97  毎年春の恒例イベントになっているひの新選組まつり,2006年以降毎年欠かさず参加しているイベントです.ただ3密を避けろと言われる世相の中で,屋外とはいえ基本的に隊士が密になって勝鬨を挙げるイベントですから感染リスクを排除できず,残念ながら今年は中止になってしまいました.今年ひのパレが行われるはずだった時期はちょうど国による緊急事態宣言と重なっていて,"Stay Home!"が叫ばれていた頃です.参加する予定だった人はみな家で悶々としていたわけですが,どこからともなくお祭りの日にツイッター上で盛り上がろうという企画が出てきて当日はまるで今お祭りが行われているかのようなつぶやきや,お祭りこぼれ話などがタイムラインを賑わしました(たぶんこれはその少し前に盛り上がっていたエアコミケに影響されたものでしょう).当日は自分も加わると同時に1年放置されていた2019年のひのパレレポを仕上げたのでした(関連記事).

第5位 日本の滝100選

 100に関連したネタが好きな私,日本100名城スタンプラリーはすでに制覇し,現在は続日本100名城や日本の滝100選,日本の道100選に取り組んでいます.このうち日本の滝100選は近場の楽なところはほぼ制覇してしまったため,ここ数年はなかなか攻略数を増やせない状況になっていました(2018年は2か所,2019年は1か所のみ).ただ今年は海外旅行が封印された結果,細かい国内旅行には何度か行く機会があったのと,学会が岡山だった関係で寄り道できた滝があったりと合計7か所訪問と大豊作の1年でした(唯一青森のくろくまの滝のみ道路が通行止めで行けなかった).どこもそれなりに感慨深かったんですが,往復3時間のトレッキングとなった三重の赤目四十八滝と山深い場所にある福井の龍双の滝は時に印象に残りました(赤目四十八滝龍双ヶ滝).

Akame00 Ryuso1 (写真左)赤目四十八滝の荷担滝,(同右)龍双ヶ滝

第4位 新車購入

Shinsha  自分のような郊外在住者にとって自家用車は重要です.都心や大規模駅前のマンション在住とかなら別に車がなくても問題ないでしょうが,買い物ひとつにしても徒歩圏内にスーパーがないと車があれば便利です.以前岩手の沿岸部に勤務していた頃はまさに一人1台だったんですが,こちらに越してきて通勤が徒歩になったことと,周辺の道が林道レベルに狭いところがあったりするため私の車は手放し,Kの軽自動車1台で生活していました.それでまったく不便はなかったのですが,さすがに購入して14年経つと色々不具合も出てきました(特にカーナビはほぼ使い物にならなくなった).コロナ禍で海外旅行が封印され旅行に回す予算が減ったこともあり,これは買い替えろという天の声だろうとこのたび新車を購入しました.物持ちはいい方なのでこの車もきっと10年は乗ると思われます(関連記事).

第3位 第39回しばれフェスティバル参加

 いよいよベスト3の発表,第3位は今年2月に参加した第39回しばれフェスティバルです.日本一寒いことで町おこしをしている北海道陸別町,真冬の厳冬期にはマイナス30℃に達することもあります.そんな陸別で毎年2月第1週末に開催されているのがしばれフェスティバル,特に目玉の人間耐寒テストは会場のバルーンマンション(かまくらのようなもの)で寒い中一晩過ごすという企画です.こういう極限ネタが好きな自分に合ったイベントと言えます.今回は4年前に続き2回目の参加でした.今年は全国的に暖冬で陸別の気温も下がらず,名物のバルーンマンションが規定数建たないというアクシデントに見舞われ,参加者の多くはテント宿泊という形になりました.前回参加できなかったタオル早回し選手権にも出場しました(予選敗退でしたが 笑).暖冬のせいか4年まに比べると10度以上も高い,極寒とまではいえない晩でしたが,深夜のバーベキューなどをしながら一夜を過ごしました.

Img_6029 Img_6122(写真左)命の火点火,(同右)タオル早回し選手権

 今回はせっかく冬の北海道まで来たのだからとさらにオホーツク方面に遠征,網走から根室を経て釧路まで足を延ばしました(関連記事1関連記事2).

第2位 小笠原旅行

Dsc_0945_20201226171901  そして第2位は9月の小笠原旅行です.夏季休暇といえばここ20年ほどは毎年海外に繰り出していた我が家ですが,新型コロナの感染拡大を受けてさすがに今年は断念しました.とはいえどこにも行かないのは悲しすぎるため,感染状況がやや落ち着いた9月中盤に小笠原諸島に行くことにしました.小笠原諸島へは空路は無く,24時間かかる貨客船でいくしかありません.このため日本国内でありながら1週間程度のまとまった休みがないと行けない場所なのです.今回は海外が封印されたことで決まったわけです.

Dsc_0967 119270075_3344938635603478_2084277914990 (写真左)ハートロック,(同右)闇に光るキノコ

 感染リスクを極力減らすため船はデッキやラウンジも専用の特等船室を,現地滞在は居酒屋等での外食を避けるため2食付きのホテルを選択しました.海の観光では絶景で知られる南島やドルフィンスイム,シュノーケルを,陸の観光では光るキノコやコウモリの観察や,ハートロックへのトレッキングなどに参加しました.久しぶりの南国リゾートの趣でリフレッシュできました(関連記事).

第1位 合唱活動中断

 そして栄えある第1位は・・・ 合唱活動中断です😢.正直言うと1位にネガティブな話題を持ってきたくなかったんですが,やっぱりインパクト的にこれを1位とせざるを得ないのが2020年なんだと思います.

 現在私はいくつかの合唱団に所属しています.メインその1が東京21合唱団でここでは今年の10月にバッハのマタイ受難曲全曲演奏会を行う予定でした.しかし感染症の拡大を受けて2月末から練習休止となりコンサートは延期が決定,その後9月頃から練習再開を模索し10月から対面練習を再開したものの,感染第3波を受けて再び休止になってしまっています.メインその2の小田原医師会合唱団も11月に第12回定期演奏会が予定され今年はボブ・チルコットのジャスミサや東京オリンピック関連の歌などで構成されるステージを計画していました.しかしこちらも2月から練習休止,その後再開の見通しは立っていません(特にこっちは医師など医療関係者の合唱団だけに万に一でもクラスターなど発生させられないのでやむを得ません).その他東京マドリガル会も3月から活動休止中です(こちらは人数は多くないものの高齢会員が多いため).

 合唱という行為自体が感染のリスクになるという状況を思えば仕方がないところはありますが,趣味の大きな部分が中断されてしまったインパクトはまさに今年の第1位なのでした.

Img_6323(写真)幻となってしまったコンサートのチラシとチケット

 中止といえば8月に予定されていた日本寮歌祭も今年は中止です(まあ寮歌祭は高齢者が密になって歌い騒ぐという感染リスクマックスのイベントなので仕方がありません).

 そんなビザンチン皇帝の2020年十大ニュース,来年は楽しい話題が上位を独占する年になることを願っています.

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