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2020年10月23日 (金)

小笠原旅行記③ ~海編~

 また間隔が開いてしまいましたが小笠原旅行の続きです.

Dsc_0827 (写真1)朝食

 一夜明け9月15日となりました.この日は父島周辺の海を観光する予定です.身支度をして朝食のためにレストランへ.テーブルも昨夜と同じ場所でした.このホテルの朝食は基本的に和食と洋食が日替わりということで,この日は和食です(豆腐,納豆,塩サバという極めてオーソドックスなパターン).前夜に頼んでおいたランチのお弁当を受け取り部屋に戻りました(海外のツアーだと昼食付が多いが,小笠原では基本的に弁当持参).その後準備,泳ぐことも想定して水着を着こみ,タオルやシュノーケルセット類をバッグに詰め込みます.

 準備ができて8時15分頃にロビーへ.この日は集合場所の桟橋までホテルの車で送迎してもらうことになっています.我々の他に同じツアーに参加する3人の方が同乗でした.10分ちょっとで大村の桟橋(通称青灯台)に到着,おがさわら丸が停泊する場所の隣でした.父島で海の観光を催行している会社はたくさんあるんですが,今回はピンクドルフィンさんという会社です.ここにしたのは船の規模が比較的大きかったから.小型船の方が小回りが利くというメリットもありますが,何より小型船は参加者も気合が入った人が多そうで,我々のような素人が混じると完全に浮いてしまう恐れがあるからです.その点大きめの船だと参加者も多様なので大丈夫だろうという算段です.

Dsc_0829 Dsc_0840 (左写真2)ピンクドルフィン号,(右同3)乗り込みます

 ホテルの車を降りて海の方に向かうと目の前にピンクに塗装された船が見えました.これがピンクドルフィン号であることは明白です(笑).船の前で待っていた係員に受付をして乗り込みます.この日の乗客は20人ちょっとで,若い方から自分よりも年配と思しき人まで様々でした.全員の乗船が終わるといよいよ目の前の青い海に向かって出航.この日のコースは父島を一周しながら,絶景の南島訪問,ドルフィンスイム,シュノーケリングを堪能するコースです.島生まれでこの道云十年の南スタンリー船長の解説付きです.

Dsc_0857 (写真4)鮮やかなブルーの海

 二見港を出たクルーズ船は湾を出て島の西岸に沿って南下します.父島の海岸部は基本的に断崖の連続ですが,所々に白砂のビーチが見られます.昨夜のナイトツアーで散策した小港海岸や島南西部にあるジョンビーチやジニービーチなどで,ジョンビーチはトレッキングでようやくたどり着ける,ジニービーチは陸路のアプローチは困難でボートを使って上陸するしかないところです.この後島の南岸に回り込みイルカを探します.

Dsc_0852 Dsc_0859 (左写真5)ジョンビーチ,(右同6)ジニービーチ

 が,まったく姿が見えません.船長も「今日はなかなか見つからないな…」とつぶやいていました.30分ほど周辺を探しても見つからなかったため,そのまま父島の南西に浮かぶ南島へ.ここは冠水カルスト地形(氷河期のように現在よりも海面が下がっていた時期に形成されたカルスト地形が,その後の温暖化による海面上昇によって冠水した地形)として有名な島で,ウミガメの産卵地ともなっています.保護区に指定されているため,上陸できるのは1年のうちで3月から10月まで,東京都自然ガイドの同行が義務付けられ,1日100人,1グループ最大2時間までの滞在と厳しい制限が課せられています.

Dsc_0877 Dsc_0880 (左写真7)鮫池の入江,(右同8)南島に上陸

 船は島の南側の入江(通称鮫池)から進入,この入口は非常に狭く,岩が海面に顔を出すなど大きな船が抜けるのは難しそうです.ただ船長は過去一度も失敗したことがないそうで,この日もスーッとすり抜けていました.そのまま進入し舳先を岸壁に着け,そこから一同上陸です.岩場に設置された仮設階段を上がり島の内部へ.周囲は石灰岩質の地面に丈の短い草が生えており,その中を一条の小道が通っています(この小道から外れないようにと注意あり).

Dsc_0884 Dsc_0893 (左写真9)カツオドリの姿が,(右同10)扇池

 小道を進んでいくとやがてガイドブックに必ず出てくる扇池が見えてきました.奥のコバルトブルーの池とそれを取り囲むように広がる扇形の白い砂浜が絶景です.ここで希望者は遊泳を楽しみます.我々は水に足を付けたり(とても温い 笑),浜を歩いているカニの大群を観察していました.ちなみにここ南島はウミガメの産卵地としても有名で6~7月の産卵ピーク時にはここにもたくさんの母ガメが上陸してくるそうです(砂浜には海に入れず息絶えた子ガメの死骸がありました).

Dsc_0897 Dsc_0907 (左写真11)泳ぐ一同,(右同12)カニの軍団

 そうこうしているうちに次のグループがやってきたため場所を空けて先に進みます.扇池の砂浜をさらに奥に向かって歩いていると,周辺にはたくさんの巻貝の貝殻が散らばっていました.これはヒロベソカタマイマイという今から数百年から千年前に絶滅したカタマイマイの1種です(カタマイマイは貝殻が固いことからの名前).小笠原はカタツムリ王国と呼ばれるほど多くのカタツムリが生息している場所ですが,その中の絶滅種の姿をこうして見られるというのが感慨深いなと思いました.

Dsc_0919 Dsc_0926 (左写真13)ヒロベソカタマイマイの半化石,(右同14)陰陽池

 カタマイマイの砂浜を通った先にはまた大きな池が広がっています.ここは陰陽池と呼ばれる淡水と海水が混じったいわゆる汽水湖です.とは言っても宍道湖やサロマ湖のように海とつながっているわけではなく,雨水と台風などの際に流入してくる海水が混ざってできたものだそうです.池底には水草が生えているなど風情は扇池とはかなり異なります.観察していたら小さなウミガメの姿も.これは孵化後,道を間違えて(あるいは風に飛ばされて)陰陽池にたどり着いてしまった個体とのこと.陰陽池は海とは連絡していないのでこの個体は一生ここで過ごすしかないのだそうです.

Dsc_0945 (写真15)展望スポットからの扇池

 陰陽池を観察した後はこの島の展望ポイントを目指します.途中からキツイ上り坂になるということで,高齢の方数名が分岐点に残り,我々を含めた若者(?)がアタックします.たしかに途中きつい登りはあるものの,時間的にはさほどでないためそれほど苦にはなりませんでした.展望スポットからの眺めは絶景で,扇池や鮫池はもちろん,反対側には父島南岸の名スポット,ハートロックも見えました(海から見ると赤い岩肌がハート型に見えるところ,明日陸路チャレンジする予定).

Dsc_0948 Dsc_0934 (左写真16)鮫池(船が見えます),(右同17)右奥にハートロックが

 360度の展望を堪能した後は来た道を下山,居残り組と合流して鮫池方面に戻ります.途中○△の雛の姿も見えました.鮫池から再び船に乗り込んで出航します.鮫池入口の難所もなんなく抜けて,また外洋に出ました.

 ここから再びイルカを探す時間帯なのですが・・・

 やっぱり見つかりません💦.もしかして今日は定休日なのでは、などとウワサしていました(笑).

Dsc_1003 (写真18)猫の後ろ姿のように見える岩とその左隣のゴリラ岩

 いないものは仕方がないということで,この後はお昼タイム!付近の湾に入り錨を下ろして休憩です.各自持参したお弁当を食べながら寛ぎます.ガイドさんが「あそこの岩,ネコの後ろ姿に見えるんですよ」と指さす方を見ると,たしかにそれっぽい形状をしています(その左隣の岩はゴリラの横顔に見える).

 その後ガイドさんは海に潜って船底のガラス磨きを開始,この船はグラスボートになっていて水中が覗けるんですが,こうして定期的に掃除をしないと汚れて見えにくくなってしまうのです.参加者の一人が「ここでシュノーケリングができますか?」と聞いていましたが,船長は「ここはほとんど魚がいないからもう少し先に行ってからの方がいい」とのことで,そろそろ出航となります.錨を挙げろ!という場面ですが,何かに絡まったらしくスムーズにいかない・・ それでも何とか作業が完了して湾外に出ました.

Dsc_0967 (写真19)ハートロックをバックに

 午後もまずはイルカを探します.どうせ今日は定休日だろうと半ばあきらめていたら,ついに船長が群れを発見した模様,しかも10頭以上という大群! 「泳ぐ人は準備してくださ~い」というガイドさんの声で皆一斉に準備を始めます(シュノーケルセットの装着等).船長がイルカの進む方向に合わせて船を操作,ちょうどよいポイントに着いたタイミングで「入って!、右!」などと指示を出します.参加者は5人ずつ順番に海に入ってドルフィンスイムとなります.我々も順番に泳いだんですが,上手な人達はまさにイルカと泳ぎますが,私のような素人はイルカの周囲でバタバタするという表現が正解ではと思いました.

P9150045 P9150097 (左写真20)ついにイルカが!,(右同21)他の船の方々

 当たり前ですがイルカたちは自分の意志で場所を変えますから,船も適宜場所を移動しながらスイムを行っていきます.さんざん泳いで船長が「みんな、思い残すことはない?」といって全員うなずいたタイミングでドルフィンスイムは終了となりました.

 その後船は父島の東岸を北上し,北側の兄島との狭い水道にある兄島海中公園に到着,ここは美しい珊瑚とたくさんの魚がいる小笠原有数のシュノーケルスポットです.元々魚が多い場所なんですが,さらに船長がウミヘビの餌やりの仕掛けでたくさんの魚をおびき寄せてくれるため,水面下は素晴らしいことになっています.さきほどのドルフィンスイムと違い,ここでは船は動かないため安心してシュノーケリングに集中できるのが魅力です.南国の海独特の珊瑚とカラフルなお魚の組み合わせを堪能した時間でした.

P9150113 P9150111 (左写真22)シュノーケルの開始,(右同23)大きな魚が!

 シュノーケリングタイムが終わるとツアーもお終いです.船はそのまま父島の北岸を西に向かい,そのまま回り込んで二見港に入港します.下船後はホテルに電話をして迎えに来てもらいます.10分ほどで車が到着,そのままホテルに戻りました.

 部屋に入ったのは夕方4時,昼間にツアーでくたびれたためゆっくり過ごすことにしました.そして6時になり夕食の時間となったためレストランに向かいます.この日のメニューは郷土料理,島野菜の天ぷらやウミガメの刺身や煮込み,島寿司などが並びました.この日のお供は日本酒です(量が多くてご飯まで入りませんでした 💦).

Dsc_1019 Dsc_1022 Dsc_1025

(写真24~26)夕食の郷土料理

 明日はいよいよハートロックへのトレッキングです.

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