ウィーンフィルのニューイヤーコンサート
旅行好きの我が家,21世紀になってから年最低1回は海外旅行に出かけていました.しかしながら新型コロナウイルス感染の世界的な流行に伴い,日本と海外との往来は急減し,春以降外務省は世界ほぼ全域に渡航中止勧告を出すなど,少なくとも観光目的での渡航は絶望的な状況になっています.もっとも日本国憲法には国民の権利として渡航の自由があるので,外務省の出す勧告も法的な拘束力はなく,有効なパスポートを所持する日本国民に対して出国することを妨げることは国といえども基本的にはできません(逮捕状が出ているとか,保釈中だとかの場合は制限を受ける).もっとも出国したとしても,渡航先の国が受け入れてくれるかどうかはまた別問題ではあります.
日本は現在も多くの国からの観光目的での入国を拒否していますが,EU諸国では夏ごろから域外の人の入国を認める政策に切り替えています.このため日本国民がEU諸国に渡航することは原理的には可能です.ただし旅行会社は国の勧告に従って旅行商品を出すので,現在渡航中止勧告が出ている地域へ行く商品はありませんから,行くとすれば自分で航空券等すべてを準備する個人旅行とはなります.この国の勧告と旅行会社の対応には会社ごとに違いがあり,レベル1の「十分注意してください」ならばほとんどの旅行会社が商品を出しますが,レベル2の「不要不急の渡航は止めてください」になるとJTBや近ツリなど大手旅行会社では商品を出さない一方,地域に特化した専門的な会社では出すという風に対応が分かれます.そしてレベル3の「渡航中止勧告」になるとすべての旅行会社が商品を出さなくなるわけです.
10月に入ってから政府では海外の安全情報の見直しに着手しており,EU諸国などは1段階レベルが下がるのではと言われています.そうした世相を反映したのか,2019年1月にザルツブルク・モーツァルト週間でお世話になった郵船トラベルさんがツアーを再開する模様です.
元旦恒例ウィーンフィルのニューイヤーコンサートを鑑賞するツアーです.オーストリアといえば,今年の夏のザルツブルク音楽祭も中止にせず開催するなど音楽面では気合の入った国です.このニューイヤーコンサートも,もし開催しないなんてことになったら暴動が起こるレベルなのかもしれません.
そんなニューイヤーコンサート,毎年テレビで鑑賞してますが,いつかは生で見たい.で,ツアーの日程を見たら・・・
12月29日出発1月3日帰国
おおっ!暦通りの休みに一致する,もしかしてこれは!
と思ったのですが,値段を見てびっくり(マチュピチュや南アフリカに2回行ける金額です💦).おまけに仮に行った場合,国から帰国後2週間の自宅待機が要請される状況には変わりないため,やっぱり不可能だと悟ったのでした.ちなみにこのツアーもオーストリアへの渡航がレベル2に下がることが開催の条件なようです.
今後海外旅行商品は徐々に出てくると思いますが,帰国後2週間待機のハードルは高く,これが解除されない限り勤め人の自分には手が出せないと思います.
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