機内アナウンスの変更
いよいよ10月に入りました.朝夕の気温もだいぶ下がってきて,もう完全に秋になったなと感じます.
そんな10月1日,日本航空が機内での英語アナウンスの表現を変更するというニュースが出ていました.
JALやANAなど日系航空会社では,まず日本語のアナウンスを行い,その後でアナウンスします.その際の始まりが ”Ladies and gentlemen" だったのですが,これを性別を意識させない中性的な表現に変更するというのです.具体的には "Hello" とか "all passengers" とかが用いられるようです.性別を前提とした呼びかけは欧米では一般的で,20世紀までのフランス語圏だと "Mesdames, Mesdemoiselles et Messieurs" とさらに女性は未婚既婚で分けられていました(テレビドラマのエルキュール・ポアロも推理の場面に入る際に言ってました).21世紀に入ってからはMesdamesとMesdemoisellesの区別はしなくなり "Medames et Messieurs" になりました.その他ドイツ語だと "Damen und Herren" となります.これが昨今の性同一性障害など性的少数者への配慮という流れの中からこうした変更へと至ったようです.記事によればニューヨークやロンドンの地下鉄などでも同様の流れになっているようです.
考えてみたら日本語だと最初から「ご搭乗のみなさま」という感じに,そもそも性別を前提とした表現はありません.よくグローバル化というと欧米,特にアメリカの形式に合わせる傾向が見られますが,今回の件は日本的な表現スタイルがグローバルになるという興味深い事例なのかと思いました.
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