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2020年10月27日 (火)

新型コロナウイルス検査証明

 医師会から回ってきたお知らせです.

 海外渡航を行う事業者に対して新型コロナウイルス検査証明を行う医療機関の正式登録申請の受付を本日より開始します

Img_6748  お知らせ自体は先月のものなんですが,要するに仕事で海外に渡航する際,現地政府から新型コロナのPCR検査の結果を証明する書類を求められることが多くあるため,そうした検査・証明書の発行を行う医療機関をあらかじめ国に登録しますよという内容です.

 実際には現地に到着する前に日本国内でPCR検査を行い,陽性ではなかったという証明書を発行する医療機関ということになります.マスコミなんかでは「陰性証明」という言葉で語られることがあります.

 もっとも医学的には「PCR検査陰性≠コロナに感染していない」なので,この場合の陰性とはあくまでも検査結果としての陰性であって,感染していないことを証明するものではありません.世間ではその辺を勘違いして(あるいは意図的に?)「PCR検査が陰性だったから安心だ」みたいな使われ方が行われているのはとても残念です.PCR検査陰性が非感染を証明しないことは,先月あった父島での最初の感染例を見れば明らかです(本土から父島に戻る島民が,おがさわら丸乗船前にPCR検査を受け陰性だったものの,帰島後発症した事例).

 今回の経済産業省(および厚生労働省)のお知らせでも,「検査証明」と銘打っているのも,そうした混同をされたくない行政のプライドみたいなものを感じたのでした.

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2020年10月26日 (月)

Go To イート

 食欲の秋です.世間ではGo To トラベルに続き,Go To イートも始まっているということで,出かけることにしました.行先は小田原駅前にあるステーキハウス金井さん.今回は黒毛和牛のコースにしました(お供はもちろんワイン🍷).

Dsc_1332_original  アミューズで登場したのは伊豆産猪のスモーク,ウチの近所にもイノシシは出没しますが,そのうち小田原産として出てきたらどうしようと思いました(さっぱりして美味でした).

 続いては前菜とサラダ,前菜は冷製スープにカルパッチョ,柿と生ハムの組み合わせです.一方のサラダは色鮮やかな盛り付けでしたが,トマトが入ったグラスの上についている赤や黄色の網状のもの,最初プラスチックかと思ったら食べられる飴状のものでした(💦)

Dsc_1334_original Dsc_1340_original  お魚料理は白身のポワレとアワビのステーキです.個人的にはアワビは刺身よりもステーキの方が好みです.

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 そしていよいよメインの黒毛和牛が登場,この日はサーロインではなくフィレを選択しました.菜食主義じゃなくて良かったと思う瞬間です.炭水化物はガーリックライスを選択しました.

Dsc_1345_original Dsc_1347_original  最後はデザートの盛り合わせとコーヒーで締めます.久しぶりに贅沢をした夜でした.

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2020年10月23日 (金)

小笠原旅行記③ ~海編~

 また間隔が開いてしまいましたが小笠原旅行の続きです.

Dsc_0827 (写真1)朝食

 一夜明け9月15日となりました.この日は父島周辺の海を観光する予定です.身支度をして朝食のためにレストランへ.テーブルも昨夜と同じ場所でした.このホテルの朝食は基本的に和食と洋食が日替わりということで,この日は和食です(豆腐,納豆,塩サバという極めてオーソドックスなパターン).前夜に頼んでおいたランチのお弁当を受け取り部屋に戻りました(海外のツアーだと昼食付が多いが,小笠原では基本的に弁当持参).その後準備,泳ぐことも想定して水着を着こみ,タオルやシュノーケルセット類をバッグに詰め込みます.

 準備ができて8時15分頃にロビーへ.この日は集合場所の桟橋までホテルの車で送迎してもらうことになっています.我々の他に同じツアーに参加する3人の方が同乗でした.10分ちょっとで大村の桟橋(通称青灯台)に到着,おがさわら丸が停泊する場所の隣でした.父島で海の観光を催行している会社はたくさんあるんですが,今回はピンクドルフィンさんという会社です.ここにしたのは船の規模が比較的大きかったから.小型船の方が小回りが利くというメリットもありますが,何より小型船は参加者も気合が入った人が多そうで,我々のような素人が混じると完全に浮いてしまう恐れがあるからです.その点大きめの船だと参加者も多様なので大丈夫だろうという算段です.

Dsc_0829 Dsc_0840 (左写真2)ピンクドルフィン号,(右同3)乗り込みます

 ホテルの車を降りて海の方に向かうと目の前にピンクに塗装された船が見えました.これがピンクドルフィン号であることは明白です(笑).船の前で待っていた係員に受付をして乗り込みます.この日の乗客は20人ちょっとで,若い方から自分よりも年配と思しき人まで様々でした.全員の乗船が終わるといよいよ目の前の青い海に向かって出航.この日のコースは父島を一周しながら,絶景の南島訪問,ドルフィンスイム,シュノーケリングを堪能するコースです.島生まれでこの道云十年の南スタンリー船長の解説付きです.

Dsc_0857 (写真4)鮮やかなブルーの海

 二見港を出たクルーズ船は湾を出て島の西岸に沿って南下します.父島の海岸部は基本的に断崖の連続ですが,所々に白砂のビーチが見られます.昨夜のナイトツアーで散策した小港海岸や島南西部にあるジョンビーチやジニービーチなどで,ジョンビーチはトレッキングでようやくたどり着ける,ジニービーチは陸路のアプローチは困難でボートを使って上陸するしかないところです.この後島の南岸に回り込みイルカを探します.

Dsc_0852 Dsc_0859 (左写真5)ジョンビーチ,(右同6)ジニービーチ

 が,まったく姿が見えません.船長も「今日はなかなか見つからないな…」とつぶやいていました.30分ほど周辺を探しても見つからなかったため,そのまま父島の南西に浮かぶ南島へ.ここは冠水カルスト地形(氷河期のように現在よりも海面が下がっていた時期に形成されたカルスト地形が,その後の温暖化による海面上昇によって冠水した地形)として有名な島で,ウミガメの産卵地ともなっています.保護区に指定されているため,上陸できるのは1年のうちで3月から10月まで,東京都自然ガイドの同行が義務付けられ,1日100人,1グループ最大2時間までの滞在と厳しい制限が課せられています.

Dsc_0877 Dsc_0880 (左写真7)鮫池の入江,(右同8)南島に上陸

 船は島の南側の入江(通称鮫池)から進入,この入口は非常に狭く,岩が海面に顔を出すなど大きな船が抜けるのは難しそうです.ただ船長は過去一度も失敗したことがないそうで,この日もスーッとすり抜けていました.そのまま進入し舳先を岸壁に着け,そこから一同上陸です.岩場に設置された仮設階段を上がり島の内部へ.周囲は石灰岩質の地面に丈の短い草が生えており,その中を一条の小道が通っています(この小道から外れないようにと注意あり).

Dsc_0884 Dsc_0893 (左写真9)カツオドリの姿が,(右同10)扇池

 小道を進んでいくとやがてガイドブックに必ず出てくる扇池が見えてきました.奥のコバルトブルーの池とそれを取り囲むように広がる扇形の白い砂浜が絶景です.ここで希望者は遊泳を楽しみます.我々は水に足を付けたり(とても温い 笑),浜を歩いているカニの大群を観察していました.ちなみにここ南島はウミガメの産卵地としても有名で6~7月の産卵ピーク時にはここにもたくさんの母ガメが上陸してくるそうです(砂浜には海に入れず息絶えた子ガメの死骸がありました).

Dsc_0897 Dsc_0907 (左写真11)泳ぐ一同,(右同12)カニの軍団

 そうこうしているうちに次のグループがやってきたため場所を空けて先に進みます.扇池の砂浜をさらに奥に向かって歩いていると,周辺にはたくさんの巻貝の貝殻が散らばっていました.これはヒロベソカタマイマイという今から数百年から千年前に絶滅したカタマイマイの1種です(カタマイマイは貝殻が固いことからの名前).小笠原はカタツムリ王国と呼ばれるほど多くのカタツムリが生息している場所ですが,その中の絶滅種の姿をこうして見られるというのが感慨深いなと思いました.

Dsc_0919 Dsc_0926 (左写真13)ヒロベソカタマイマイの半化石,(右同14)陰陽池

 カタマイマイの砂浜を通った先にはまた大きな池が広がっています.ここは陰陽池と呼ばれる淡水と海水が混じったいわゆる汽水湖です.とは言っても宍道湖やサロマ湖のように海とつながっているわけではなく,雨水と台風などの際に流入してくる海水が混ざってできたものだそうです.池底には水草が生えているなど風情は扇池とはかなり異なります.観察していたら小さなウミガメの姿も.これは孵化後,道を間違えて(あるいは風に飛ばされて)陰陽池にたどり着いてしまった個体とのこと.陰陽池は海とは連絡していないのでこの個体は一生ここで過ごすしかないのだそうです.

Dsc_0945 (写真15)展望スポットからの扇池

 陰陽池を観察した後はこの島の展望ポイントを目指します.途中からキツイ上り坂になるということで,高齢の方数名が分岐点に残り,我々を含めた若者(?)がアタックします.たしかに途中きつい登りはあるものの,時間的にはさほどでないためそれほど苦にはなりませんでした.展望スポットからの眺めは絶景で,扇池や鮫池はもちろん,反対側には父島南岸の名スポット,ハートロックも見えました(海から見ると赤い岩肌がハート型に見えるところ,明日陸路チャレンジする予定).

Dsc_0948 Dsc_0934 (左写真16)鮫池(船が見えます),(右同17)右奥にハートロックが

 360度の展望を堪能した後は来た道を下山,居残り組と合流して鮫池方面に戻ります.途中○△の雛の姿も見えました.鮫池から再び船に乗り込んで出航します.鮫池入口の難所もなんなく抜けて,また外洋に出ました.

 ここから再びイルカを探す時間帯なのですが・・・

 やっぱり見つかりません💦.もしかして今日は定休日なのでは、などとウワサしていました(笑).

Dsc_1003 (写真18)猫の後ろ姿のように見える岩とその左隣のゴリラ岩

 いないものは仕方がないということで,この後はお昼タイム!付近の湾に入り錨を下ろして休憩です.各自持参したお弁当を食べながら寛ぎます.ガイドさんが「あそこの岩,ネコの後ろ姿に見えるんですよ」と指さす方を見ると,たしかにそれっぽい形状をしています(その左隣の岩はゴリラの横顔に見える).

 その後ガイドさんは海に潜って船底のガラス磨きを開始,この船はグラスボートになっていて水中が覗けるんですが,こうして定期的に掃除をしないと汚れて見えにくくなってしまうのです.参加者の一人が「ここでシュノーケリングができますか?」と聞いていましたが,船長は「ここはほとんど魚がいないからもう少し先に行ってからの方がいい」とのことで,そろそろ出航となります.錨を挙げろ!という場面ですが,何かに絡まったらしくスムーズにいかない・・ それでも何とか作業が完了して湾外に出ました.

Dsc_0967 (写真19)ハートロックをバックに

 午後もまずはイルカを探します.どうせ今日は定休日だろうと半ばあきらめていたら,ついに船長が群れを発見した模様,しかも10頭以上という大群! 「泳ぐ人は準備してくださ~い」というガイドさんの声で皆一斉に準備を始めます(シュノーケルセットの装着等).船長がイルカの進む方向に合わせて船を操作,ちょうどよいポイントに着いたタイミングで「入って!、右!」などと指示を出します.参加者は5人ずつ順番に海に入ってドルフィンスイムとなります.我々も順番に泳いだんですが,上手な人達はまさにイルカと泳ぎますが,私のような素人はイルカの周囲でバタバタするという表現が正解ではと思いました.

P9150045 P9150097 (左写真20)ついにイルカが!,(右同21)他の船の方々

 当たり前ですがイルカたちは自分の意志で場所を変えますから,船も適宜場所を移動しながらスイムを行っていきます.さんざん泳いで船長が「みんな、思い残すことはない?」といって全員うなずいたタイミングでドルフィンスイムは終了となりました.

 その後船は父島の東岸を北上し,北側の兄島との狭い水道にある兄島海中公園に到着,ここは美しい珊瑚とたくさんの魚がいる小笠原有数のシュノーケルスポットです.元々魚が多い場所なんですが,さらに船長がウミヘビの餌やりの仕掛けでたくさんの魚をおびき寄せてくれるため,水面下は素晴らしいことになっています.さきほどのドルフィンスイムと違い,ここでは船は動かないため安心してシュノーケリングに集中できるのが魅力です.南国の海独特の珊瑚とカラフルなお魚の組み合わせを堪能した時間でした.

P9150113 P9150111 (左写真22)シュノーケルの開始,(右同23)大きな魚が!

 シュノーケリングタイムが終わるとツアーもお終いです.船はそのまま父島の北岸を西に向かい,そのまま回り込んで二見港に入港します.下船後はホテルに電話をして迎えに来てもらいます.10分ほどで車が到着,そのままホテルに戻りました.

 部屋に入ったのは夕方4時,昼間にツアーでくたびれたためゆっくり過ごすことにしました.そして6時になり夕食の時間となったためレストランに向かいます.この日のメニューは郷土料理,島野菜の天ぷらやウミガメの刺身や煮込み,島寿司などが並びました.この日のお供は日本酒です(量が多くてご飯まで入りませんでした 💦).

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(写真24~26)夕食の郷土料理

 明日はいよいよハートロックへのトレッキングです.

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2020年10月21日 (水)

ウィーンフィルのニューイヤーコンサート

 旅行好きの我が家,21世紀になってから年最低1回は海外旅行に出かけていました.しかしながら新型コロナウイルス感染の世界的な流行に伴い,日本と海外との往来は急減し,春以降外務省は世界ほぼ全域に渡航中止勧告を出すなど,少なくとも観光目的での渡航は絶望的な状況になっています.もっとも日本国憲法には国民の権利として渡航の自由があるので,外務省の出す勧告も法的な拘束力はなく,有効なパスポートを所持する日本国民に対して出国することを妨げることは国といえども基本的にはできません(逮捕状が出ているとか,保釈中だとかの場合は制限を受ける).もっとも出国したとしても,渡航先の国が受け入れてくれるかどうかはまた別問題ではあります.

 日本は現在も多くの国からの観光目的での入国を拒否していますが,EU諸国では夏ごろから域外の人の入国を認める政策に切り替えています.このため日本国民がEU諸国に渡航することは原理的には可能です.ただし旅行会社は国の勧告に従って旅行商品を出すので,現在渡航中止勧告が出ている地域へ行く商品はありませんから,行くとすれば自分で航空券等すべてを準備する個人旅行とはなります.この国の勧告と旅行会社の対応には会社ごとに違いがあり,レベル1の「十分注意してください」ならばほとんどの旅行会社が商品を出しますが,レベル2の「不要不急の渡航は止めてください」になるとJTBや近ツリなど大手旅行会社では商品を出さない一方,地域に特化した専門的な会社では出すという風に対応が分かれます.そしてレベル3の「渡航中止勧告」になるとすべての旅行会社が商品を出さなくなるわけです.

 10月に入ってから政府では海外の安全情報の見直しに着手しており,EU諸国などは1段階レベルが下がるのではと言われています.そうした世相を反映したのか,2019年1月にザルツブルク・モーツァルト週間でお世話になった郵船トラベルさんがツアーを再開する模様です.

Img_6745 元旦恒例ウィーンフィルのニューイヤーコンサートを鑑賞するツアーです.オーストリアといえば,今年の夏のザルツブルク音楽祭も中止にせず開催するなど音楽面では気合の入った国です.このニューイヤーコンサートも,もし開催しないなんてことになったら暴動が起こるレベルなのかもしれません.

 そんなニューイヤーコンサート,毎年テレビで鑑賞してますが,いつかは生で見たい.で,ツアーの日程を見たら・・・

 12月29日出発1月3日帰国

 おおっ!暦通りの休みに一致する,もしかしてこれは!

 と思ったのですが,値段を見てびっくり(マチュピチュや南アフリカに2回行ける金額です💦).おまけに仮に行った場合,国から帰国後2週間の自宅待機が要請される状況には変わりないため,やっぱり不可能だと悟ったのでした.ちなみにこのツアーもオーストリアへの渡航がレベル2に下がることが開催の条件なようです.

 今後海外旅行商品は徐々に出てくると思いますが,帰国後2週間待機のハードルは高く,これが解除されない限り勤め人の自分には手が出せないと思います.

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2020年10月18日 (日)

幻の演奏会の日

 今日2020年10月18日は、本来ならば東京21合唱団とCollegium Armonia Superiore japan(ARS)の共催によるJ. S. バッハのマタイ受難曲公演が行われるハズだった日です.

 バッハのマタイ受難曲は合唱人ならば誰でも憧れる大曲です.この企画は2018年夏に立ち上がり,同年暮れから練習を開始して準備してきました.しかしながら新型コロナの流行を受けて合唱団活動が休止のやむなくに至り,残念ながら3月末段階で延期が決まってしまいました(代替日程は来年10月17日).

 ちょうどチラシとチケットが刷り上がり,いよいよこれからというところだっただけにとても残念です.歴史に if は禁物ですが,もしもコロナの蔓延がなかったパラレルワールドがあったら,どんな1日になったのだろうかと非常に感慨深く思いました.

Img_6323  幻となったチラシとチケット

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2020年10月15日 (木)

都道府県魅力度ランキング

 ブランド総合研究所が第15回地域ブランド調査2020を発表しました.その中で一番注目されているのが都道府県魅力度ランキングです.これは回答者に対して,それぞれの地域名(この場合は県名)が「どの程度魅力的に思うか」という質問に対し「とても魅力的」から「まったく魅力的でない」までの5段階で回答してもらい,そのうちの「とても魅力的」と「やや魅力的」という回答を点数化,順位付けしたものです.

 第15回「地域ブランド調査2020」発表

 結果1位は北海道,12年連続だそうです.以下2位京都府,3位沖縄県,4位東京都と続きます.この辺は常連ですが昨年は3位が東京,4位沖縄でした.東京の順位が下がったのは新型コロナの影響ではないかと考えられています.

 一方で下位の方では,直近7年間連続で最下位だった茨城県が今年は42位と5つ順位を上げました.代わって最下位となったのがお隣の栃木県です(その他下位には44位福井県,45位佐賀県,46位徳島県が入っている).宇都宮餃子などのグルメは別として,日光や那須などの有名な観光地を抱えている栃木県が最下位とは,ちょっと意外な気がしました.実は都道府県別の他に,市町村別のランキングもあるんですが,それでは日光市が堂々13位にランクインされています(他の下位県にはベスト25入りした市町村はない).これはもしかして,世間では日光が栃木県だと知らない人が多いのではと考えてしまいました(そのほか,最近那須塩原で話題のPCRの件もイメージに影響していたりして…).

 その他の下位県となったところでは徳島県は阿波踊りが有名ですが今年は中止になってしまいましたし,そもそも内部でのもめごとのウワサが聴こえていたのでその辺のイメージダウンはあったのでしょう.佐賀県はミュージシャンの”はなわ”がネタにするほど地味な県とされています(実際には佐賀牛や唐津など魅力的な素材は多いのでPR不足ではないかと思う).福井県は隣県石川県が100万石で有名な点で,佐賀と福岡の関係に類似していますが,ここも東尋坊や永平寺,越前ガニなど魅力いっぱいのところです(さらに今年は大河「麒麟がくる」の舞台にもなった一乗谷もある).なのでこの魅力度はPR具合や周辺との関係も考慮しなければならないでしょう.

 そんなことを想像した2020年の魅力度ランキングでした.

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2020年10月10日 (土)

GoToのゆくえ

 7月から国の肝いりで始まった観光業の需要喚起策 "GoTo トラベルキャンペーン",10月からはこれまで除外されていた東京発着の旅行も加わり,さらには旅行地での買い物にも使えるクーポン券の配布も始まり,いよいよこれからが本番という感じになってきました.

 が,そんな時に飛び込んできた話題です.

 Go Toで旅行者に激震。楽天トラベル・じゃらんなど配分枠不足で割引が大幅制限。

 記事によると,GoTo用の予算は,あらかじめ各旅行会社や予約サイトに配分されているらしいのですが,密や大規模での宴会を控えるなどの消費行動の変化,あるいは対面からオンラインへという世間の流れを受けて,対面である旅行会社の窓口を避け,オンラインですべてが完結する予約サイトを利用する流れが加速,結果こうしたオンラインサイトに配分されていた予算が底をつきそうになっているのだそうです.これを受けて楽天トラベルやじゃらん,一休comといった旅行サイトでは,10月9日以降GoTo適応回数や金額の制限を行うのだそうです(10月9日よりも前に予約が完了している分はノーカウント).状況が変わるまでは予約サイトの分散化あるいはホテルの公式サイト利用などで対応していくしかないのかと思っています.

 GoTo自体の全体予算はまだまだあるらしいので,今後こうした予約サイトに予算が再配分されればいいのですが,そうでないと,いったい何のためのキャンペーンなのかわからなくなってしまいます.国には是非とも善処していただきたいところです(とりあえず11月に出かけようと思っていた分はすでに予約済みなので一安心).

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2020年10月 9日 (金)

歌劇「夏の夜の夢」

Img043  オペラ大好きな我が家です.ただ,新型コロナの流行によって2月下旬から公演の中止が相次いでいたため,最後に鑑賞したのは2月11日の新国立劇場のセビリアの理髪師(ロッシーニ)ということになります.同劇場ではそれ以降2019/2020シーズンの全ての公演が中止になってしまいました.以来8か月関係方面の努力により,ついに2020/2021公演が開催されることになりました.最初の演目はB. ブリテンの夏の夜の夢,シェークスピアの同名の戯曲をオペラ化したものです(シェークスピア作品のオペラ化はヴェルディのオテロやマクベスを始めたくさんあるが,普通は原作から台本を起こすのが通例なのに対し,ブリテンの夏の夜の夢は基本的にシェークスピアの英語を極力使用しオペラにしているのが特徴).10月8日の木曜日,満を持して公演に行ってきました.

 指揮者は当初マーティン・ブラビンスが当てられていましたが降板したとのことで,飯森範親氏が担当,主要外国人キャストも感染症関連で日本への入国が困難であり,すべて邦人歌手に差し替えとなるなど,国産色の高い公演でした(演出はレア・ハウスマン氏が巨大モニターを使ってリモートで行ったらしい).

Dsc_1284  夏の夜の夢は妖精王オベロンとその妻タイターニアの夫婦喧嘩に、人間界の恋人たちや職人たちが巻き込まれて騒動が発生するが,結局丸く収まるという喜劇になっています.メインである妖精王オベロン役にカウンターテノールを当てている(今回は藤木大地さんが担当)ことは,パーセルやヘンデルなどバロックオペラを意識していると思われます.

 非常にまとまっていい舞台でした.個人的には3幕の劇中劇が良かったです(笑).

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(写真左)ブッフェカウンターがありません😢,(同右)ソフトドリンクペットボトルの屋台のみ

 オペラ公演といえば自分的には幕間にいただくワインやシャンパンもセットなんですが,感染対策でブッフェがお休みだったのは残念でした.ただ終演後に劇場レストランで食事をしたので良しとします(笑).

Dsc_1285 Dsc_1286 Dsc_1287 (左)前菜 ノルウェーサーモンのマリネと南瓜のブリニ,(中)小海老とトレヴィスのトマトソース,(右)無花果と柿のミルフィーユ

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2020年10月 6日 (火)

イグノーベル賞

 日本時間の10月5日から今年のノーベル賞の発表が行われています.同賞はダイナマイトの発明で巨万の富を得たスウェーデンのアルフレッド・ノーベルの遺言により設立されたものです.物理学,化学,医学・生理学,文学,平和,経済学の6つの分野で著名な功績を挙げた人物にノーベル財団から授与されます.ただし経済学賞はノーベルの遺言に基づくものではなく,ノーベル財団ではノーベル賞ではないとしているそうです.1901年から現在まで続く非常に歴史が長く権威のある賞であり,日本人の受賞例も数多くあります.

 他の学術賞を知らない人でもその名を知らない人はないだろうと思われるほど有名な賞なので,様々なところでパロディのネタとして使われることもあります.私が幼少期に愛読していた雑誌「テレビマガジン」(講談社)でも,天才バカボンのノーベル賞みたいな企画が組まれ,そこではノーベル賞の新しい部門として残念賞なんてのもありました(授与されるのはメダルの付いていない紐だけという残念ぶり💦).これは子供心に面白い企画だなと思っていたのですが,1991年に微妙に趣旨は違いますが,イグノーベル賞が創設されたので,やはり先見の明があったんだなと感じます.

 イグノーベル賞というのはもちろんノーベル賞のパロディで,毎年世界で「笑えて考えさせる」研究に対して贈られる賞です.例えば今年のイグノーベル音響学賞(ノーベル賞と違いイグノーベル賞は毎年部門が微妙に変わる)は,「ヘリウムガスを使うとワニのうなり声も高くなることを発見した」京都大学霊長類研究所の西村剛博士が受賞しています.ヘリウムガスの中で喋ると声が高くなることは知られていますが,ワニの鳴き声がどうなるかを研究したわけです.イグノーベル賞は決してふざけているわけではなく,大真面目に笑える研究をしていることが評価されるようです.実はイグノーベル賞分野では日本人は14年連続で受賞者を出しており,こうした真面目に変わった研究をする学者が多いお国柄だというのがよくわかるのでした(そういえば「チコちゃん」でも,変わったことを研究する専門家が毎回出てくる).

 そんなことを思った10月第1週でした.

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2020年10月 5日 (月)

小笠原旅行記② ~ナイトツアー編~

 時間が開いてしまいましたが小笠原旅行記の続きです.

 外海を航海しているとは思えないほど穏やかな夜があけ9月14日です.目が覚めて船室の窓から外を見ると見事な青空が広がっていました.嬉しくなってデッキに出ると,前日とは明らかに色の違う青い海が一面に広がっています.「これが南の海だよ~」と感慨に浸ります.船の周囲にはカツオドリが舞っていて,時々海面に姿を現すトビウオをめがけて急降下する姿が見えました(それにしても上手に捕まえるものだ 笑).

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(左写真1)カツオドリ,(右同2)魚を採っています

Img_6606 (写真3)朝食の厚切りトースト

 しばらく朝の海を眺めていましたが,おなかがすいてきたので朝食を摂ることに.昨日は昼夜とレストラン利用だったのでこの日は展望ラウンジの軽食をいただくことにします.ただ展望ラウンジはコロナ対策で座席が大幅に間引かれているために満席状態だったので,テイクアウトして部屋でいただきました(この辺は個室の特権).

 この時間帯になると進行方向左側に聟島列島が見え始めます.携帯電話の電波も徐々に立ち始め人里に近づいてきたことがわかります.10時ごろに船内放送でそろそろ下船の支度をするよう案内があったため準備をします(下船は特等,特1等から始まる).快適な船旅もお終いかと寂しい思いと同時にこれから始まる父島観光の期待でワクワクしてきます.10時30分過ぎに下船口である4デッキにおりてしばし待機,船は岬のようなところを回り込んで湾内に入り,その先に集落が見えてきました.これが父島一番の集落である大村のようです.いよいよ来たと感慨に浸る我々,そうこうしているうちに船は無時に接岸し下船が始まりました.

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(左写真4)着きました! (右同5)南国の風景

 船から降りるとこれぞ南国という灼熱の太陽が照り付けてきます.荷物を転がしながらターミナルの建物に向かうとホテルや民宿,現地旅行社の方々がそれぞれの看板を掲げて迎えに出ていました(この辺はリゾート地の空港到着ロビーの雰囲気,我々はこの日から3泊するホテル・ホライズンさんのところに行って手続きをします.曰く,大きな荷物はホテルまで届ける.チェックインは14時から,14時に一度ここに迎えに来る.それ以降は連絡をすれば随時迎えに来る.ということだった.この日の日中は特にツアーの予定は入れていなかったので,周辺を散策して過ごすことにした.

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(左写真6)ペリーの碑,(右同7)聖ジョージ教会

 フェリーターミナルを出て目の前のメイン道路を西に向かいます.右手には様々な飲食店が並び,左手には島最大(?)の店である生協がありました.そのまままっすぐ進んでいくと左手に大神山公園が開けます.まずは公園内にある小笠原ビジターセンターに入りました.ここでは小笠原の歴史や自然がパネルで展示されています.島の固有種や問題になっている外来種などの他,今回観光する南島やハートロックなどに関する案内もあり興味深く見学しました.

P9140128 (左写真8)ハートロックカフェ

 センターは12時30分に昼休みに入るということで全員退出,ちょうどいいのでランチにすることにしました.この日はターミナル近くにあるハートロックカフェへ.アメリカ料理レストランの響きがするネーミングですが(笑),ハートロックとは父島南部にある海から見るとハート型をした岩場のことです(別名千尋岩).あっさりフィッシュバーガーとサラダ,そしてビールをいただきました(笑).

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(左写真9)フィッシュバーガー,(右同10)ビールをいただきます

 昼食後は再び市街地の散策,聖ジョージ教会の外観を見学(中は鍵がかかって入れなかった)したり,お土産物屋を覗いたりした.途中小笠原村役場前を通ったら,「小笠原空港 早期開港!!」の横断幕が… 小笠原諸島には空港がなく本土との往来はおがさわら丸のみという状況のため,空港は住民の悲願なんですが,山がちな地形に加えて世界遺産に指定されたことから新規の開発も難しい状態になっています.一応戦中には島中部の洲崎地区に海軍の飛行場があったんですが,滑走路が500mと短くあまり使われなかったようです(この洲崎地区は世界遺産地域から外れているため開発可能であり,旧海軍飛行場部分を延長して海の一部を埋め立てるなりすれば作れるか?).

P9140122 (写真11)空港誘致の看板

 そうこうしているうちに14時になったためターミナルに移動,待っていたらホテルの車がやってきました.車内は感染対策で窓が開けられ,運転席にビニールシートが張られていました.この時同乗者が7人ほどいました.車が出発して大村市街地から南へ.海沿いを走る快適なドライブです.途中の境浦湾には大戦中に大破した輸送船濱江丸の残骸が見えました.大村から10分ほどでホテルに到着,扇浦海岸を目の前に臨む好立地なホテルです.手指消毒と検温を経てチェックインの手続きを.キーを受け取り部屋に入ります.部屋は床がタイル張りの南国ビーチリゾートでよくあるパターン,浴室は浴槽と洗い場が別々になっているタイプなのが嬉しいです.

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(左写真12)ホテル・ホライズン,(右同13)扇浦海岸

 一休みした後,私だけちょっと目の前の扇浦海岸を散策,ほとんど貸し切り状態で気持ちのいい風を浴びました.その後再び部屋でまったりしているうちに夕食の時間に(このホテルの夕食は基本的に18時).レストランに行くと部屋ごとに座席が指定されており,各テーブル間には飛沫予防のプラ板も設置されるなど感染対策が施されていました.

 この日の夕食はイタリアンのコース料理,前菜として島魚のカルパッチョ,ダブルコンソメスープ,パスタがボンゴレビアンコと続き,魚料理が島魚のポワレ,肉料理がリブロースステーキ,デザートにパンナコッタという流れでした.シェフ自慢のコースらしく美味しかったです.この日のお酒はスパークリングワインのハーフボトルを選択,なぜフルにしないかというと,この後ナイトツアーに参加するためです.

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(写真14~19)この日のコース料理

 19時20分頃に食事を終えいったん部屋に戻り準備をします.19時40分に今回ナイトツアーを頼んでいたオガツアーの方がやってきました.小笠原さんという島に20年くらい住んでいる方だそうです(小笠原諸島の小笠原さんという非常に楽しい感じ).ナイトツアーは夜ならではの小笠原の自然を観察するツアーです.まずはグリーンペペと呼ばれる光るキノコを見に行きます(正式名ヤコウタケ).

 このキノコは年中みられるわけではなく,平均気温が18℃以上あって雨が降った数日後に生えてくるんだそうです.キノコがよく生えているスポットに行くと,他のツアーの方々が見つけた個体があったので観察しました.まずは懐中電灯を照らして明るい状態で観察,白くて小さなキノコです(エノキダケの先端みたいなイメージ).その後懐中電灯を消すと,見事に緑色に光っているのがわかります.ちなみにグリーンペペが光る原理はよくわかっていないらしいです(夜光塗料のように光をため込むわけではなく,蛍のように自ら発するパターン).

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(左写真20)明るいところのグリーンペペ,(右同21)暗いとこうなります

 続いては小笠原の固有種,オガサワラオオコウモリを探します.内地だと洞窟などに潜んでいることの多いコウモリですが,この品種は屋外に生息しているのが特徴です.ただ夜行性なので昼に見つけるのは至難であり,ナイトツアーの定番コースとなっています.アフリカのサファリでもそうですが,どこで目撃されたかの情報はガイド同士で共有されるらしく,いるらしい所に行ったらすでに何台かの車が停まっていました.グループごとに順番に観察,街灯も何もない場所なのでコウモリには見えない赤い光を照らしての観察です.ちょうどタコノキの実を齧っている様子を観察できました.

P9140160 (写真22)真ん中にいますがわかりにくいです💦

 オオコウモリの後は南部の小港海岸に移動,道路の終点で車を降りて徒歩で向かいます.街灯など人口の明かりが全くないためガイドさんの懐中電灯が頼りです.歩き始めたら遊歩道にオカヤドカリやカニの姿がありました.数分で海岸に到着,この日は月齢20以上なので月もなく周囲は漆黒の闇,でもそのおかげで素晴らしい星空を拝むことができました.まさに星が降ってきそうな感じ.2018年にアタカマ高地に行った際に見た星空もきれいでしたが周囲に何も無い度はこちらの方が上なので余計きれいに感じました(アタカマでは近くにロッジがありそこに明かりがある).

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(左写真23)オカヤドカリ、(右同24)カニ

 しばし星空を観察した後は夜光虫を探します(虫と付いているが実はプランクトン).足で波打ち際の砂を擦るとぴかっ、ぴかっと光る夜光虫が確認できました.

 そんな感じでナイトツアーは終了,駐車場から車でホテルへ.部屋に入った後はシャワーを浴びて,ビールで乾杯,その後は明日に備えてさっさと眠りについたのでした.

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2020年10月 1日 (木)

機内アナウンスの変更

 いよいよ10月に入りました.朝夕の気温もだいぶ下がってきて,もう完全に秋になったなと感じます.

 そんな10月1日,日本航空が機内での英語アナウンスの表現を変更するというニュースが出ていました.

 JAL 「レディース・アンド・ジェントルメン」取りやめ

 JALやANAなど日系航空会社では,まず日本語のアナウンスを行い,その後でアナウンスします.その際の始まりが ”Ladies and gentlemen" だったのですが,これを性別を意識させない中性的な表現に変更するというのです.具体的には "Hello" とか "all passengers" とかが用いられるようです.性別を前提とした呼びかけは欧米では一般的で,20世紀までのフランス語圏だと "Mesdames, Mesdemoiselles et Messieurs" とさらに女性は未婚既婚で分けられていました(テレビドラマのエルキュール・ポアロも推理の場面に入る際に言ってました).21世紀に入ってからはMesdamesとMesdemoisellesの区別はしなくなり "Medames et Messieurs" になりました.その他ドイツ語だと "Damen und Herren" となります.これが昨今の性同一性障害など性的少数者への配慮という流れの中からこうした変更へと至ったようです.記事によればニューヨークやロンドンの地下鉄などでも同様の流れになっているようです.

 考えてみたら日本語だと最初から「ご搭乗のみなさま」という感じに,そもそも性別を前提とした表現はありません.よくグローバル化というと欧米,特にアメリカの形式に合わせる傾向が見られますが,今回の件は日本的な表現スタイルがグローバルになるという興味深い事例なのかと思いました.

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