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2020年9月24日 (木)

小笠原旅行記① ~出発編~

 先日夏季休暇で行ってきた小笠原旅行記をアップします(今回はさほど長くないので三日坊主を免れるか 笑).

 新型コロナウイルスの世界的な流行に晒されている2020年,夏季休暇といえばイコール海外旅行となっていた我が家(少なくとも21世紀に入ってからは毎年1回は海外に出かけていた)ですが,さすがに今年の海外は無理だろうと早々に諦めました.

 で代わって急浮上したのが小笠原諸島です.東京都心から南へ1000キロ,ほぼ北回帰線付近に位置する島嶼です.現地には飛行場がなく行く手段がほぼ週に1便の貨客船(おがさわら丸)に限られるため,日本国内でありながら最低6日間の連続した休みがなければ行くことのできない場所です(行った場合基本的に次の船まで帰る手段はない.ただし命に関わる急病などの際は自衛隊のヘリ等での搬送はありうる).歴史上大陸と地続きになったことがないため固有種が多く,世界遺産にもなっている魅力的なところです.海外優先で出かけている間はどうしても後回しにされていた場所でしたが,コロナの蔓延で海外旅行が封印された結果,俄然行ってみようということになったのでした.

 ただ5~6月段階では感染防止の観点から,観光目的での来島自粛要請が出されていました.その後国の緊急事態宣言が解除されたこともあり,7月から観光客の受け入れが再開されましたが,医療環境の脆弱な島嶼であることから,唯一の渡航手段であるおがさわら丸の運行も定員を半分程度に抑制したものとなっています.

 私は病院勤務という特性上,感染対策は人一倍気を遣わなくてはならない立場です.移動中の船内での密はもちろん,現地でも大勢が集まる状況を回避しなければなりません.ということで船は個室(しかもデッキやラウンジも専用となる特等室)を,現地の滞在は上皇上皇后ご夫妻が宿泊されたこともあるホテル・ホライズンさんとなりました(手配は例によってメインクレカのコンシェルズデスクに丸投げ 笑).旅行期間は当初9月第1週を考えていたのですが,その週に職場でイベントがあったため1週ずらして9月13日(日)出発,同18日(金)帰宅としました.

 8月から9月にかけては例年通り忙しく過ごし(この間内科学会や神経学会の大会もあった),出発前日の9月12日は船が出る竹芝桟橋近くのホテルに前泊しました(出航は11時なので当日家を出てもどうにかなるんですが,朝寝坊の恐怖があったので).

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(左写真1)おがさわら丸の雄姿,(右同2)竹芝桟橋

 13日朝起きてホテルの窓から外を見ると,大きな船が停泊しています.ガイドブックで見たおがさわら丸です! 早くも感動する朝でした.その後チェックアウトして桟橋へ,窓口で乗船手続きをして乗船券と船室のカードキーを受け取ります.特等室と書かれた乗船券を受け取ると,なんとなく気分が高揚します(小市民的だ 笑).その後乗船の時間に,飛行機と同じくグレードの高い船室から乗船となるため特等の我々はいの一番になるはずでしたが,ウチのKが売店に寄っていた関係でちょっと出遅れてしまいました(笑).乗船口では最近恒例の検温が実施されています.私は安定の36.4℃でクリア―しました(実際に発熱者が何人いたのかは不明).

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(左写真3)4デッキの案内所,(右同4)我々の部屋701号室

 乗船した地点は4デッキ,案内所やレストランがある階です.特等室のある7デッキまでは3フロア上がらなければならず,係員に誘導されるがままにエレベーターに行ったらすでに多くの人が並んでいる状態でした.ぼーっと待っているのも何なので,荷物を抱えて階段で上がることに.幸い船のフロアは天井が高くないためそれほど苦労せずに上がれました.

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(左写真5)これが特等室です,(右同6)特等専用ラウンジ

 7デッキは船尾方面に展望ラウンジがあり,船首方面が客室になっています.手前14室が特1等船室で,その奥4室が特等船室でした.我々の部屋は一番奥の701号室,さっそく入ってみると,シティホテルのような趣でした(アメニティ類完備).荷物を置いて続いては隣にある特等専用ラウンジに行ってみます.ここにはフリーのミネラルウォーターやお茶,コーヒーに加えてマッサージチェアも完備されていました.その専用ラウンジから続くドアを開けて外に出ると,そこが特等室専用デッキになっています.ちょうど701号室と702号室の外部分になっており,カーテンをしておかないと部屋が外から丸見えという構造でした(もっともここを利用するのは4室最大8人のみ).

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(左写真7)出航です,(右同8)レインボーブリッジ

 やがて11時になり出航の時間です.船は竹芝桟橋を離れゆっくりと東京湾に進んでいきます.岸壁を見ると関係者の方が見送りしている姿がありました.出航後しばらくは東京湾クルーズの趣,まずはレインボーブリッジをくぐります.そのまま南下していくとやがて羽田空港が,コロナの影響で航空便数は減ったというウワサですが,さすが離着陸回数日本一の空港,たくさんの飛行機が入れ代わり立ち代わり飛び交っていました.この日の天気は朝から曇り空,ただこの後小笠原方面に向かうと晴れるという予報になっています.

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(左写真9)羽田空港から離陸する飛行機,(右同10)島塩ラーメン

 湾内の景色を眺めているうちにお昼時に.船内放送でレストランの営業が始まったとのことで,さっそく繰り出します.この日は島塩ラーメン(と島レモンチューハイ 笑)をいただきました.その後南下していくうちに天気予報通り,徐々に晴れ間が広がってきました.出航から3時間ほどして房総半島の南端,館山にある洲崎灯台が見えてきます.ここを過ぎると外海,そして携帯電話は圏外になるのです(おがさわら丸には船内WiFiがないのでこれ以降、基本的父島到着までネットが使えなくなる).ここまでは東京湾内ということもあり全く揺れを感じませんでしたが,外海に出るとさすがに揺れるかなと多少の覚悟はしてたものの,この日はほとんど揺れがありませんでした(日頃の行いがいいからとほくそ笑む).この時間帯はラウンジで淹れたコーヒーを飲んだり,客室のテレビを見たり(BSが映る)して過ごします.やがて夕暮れになり周囲は徐々に暗くなってきました.

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(左写真11)専用デッキでワインをいただく,(右同12)館山の洲崎灯台

 やがて夕食時となったため再びレストランへ,今度は島塩のステーキを選択しました(お供はワイン🍷).その後は部屋に戻ってシャワーを浴びて,明日以降の活動に備えてさっさと寝ることにしたのでした.

Dsc_0785 Dsc_0784 (左写真13)島塩ステーキ,(右同14)レストランもソーシャルディスタンス

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