オリビア・デ・ハヴィランドさん逝去
今日ネットのニュースで女優のオリビア・デ・ハヴィランドさんの訃報が流れていました.
『風と共に去りぬ』メラニー役、オリヴィア・デ・ハヴィランドが104歳で死去
5月にドイツのオーボエ奏者で指揮者のヘルムート・ヴィンシャーマン氏が100歳で存命であることを知り,その記事を書いた際に(ヘルムート・ヴィンシャーマン),そういえばオリビア・デ・ハヴィランドがまだ健在だったなぁと思いだしたものでした.あれから2か月,そんな彼女の訃報です.
オリビア・デ・ハヴィランドは1916年7月1日にイギリス人の両親のもとに東京で生まれました.これは彼女の父親が当時日本で仕事をしていたからです.ただ1919年には両親とともに離日し,イギリスに戻ろうとしますがオリビアが病気になってしまったためにアメリカのカリフォルニアに滞在,結局そのままアメリカにとどまることになりました.
高校生の頃から女優の道を志し,卒業後の1935年に「真夏の夜の夢」で映画デビュー,その後さまざまな作品に出演しスターへの道を駆けあがります.1939年に公開された「風と共に去りぬ」のメラニー役はとりわけ有名です.その後1946年の「遥かなる我が子」,1949年の「女相続人」にてアカデミー主演女優賞を受賞しています.1950年代以降は映画での出演は減少するものの,印象的な作品が残されています.
キャリアの後半からはパリに在住し,2000年以降は公の場に姿を現すことはほとんどなくなりましたが,2008年アメリカの国家芸術メダルの受賞,2010年のフランスのレジオンドヌール勲章シュヴァリエ章受章などの際に元気な姿を見せていました.
(写真)風と共に去りぬの宣材写真(この時23歳のハズですが,そうは見えない)
オリビア・デ・ハヴィランドといえば妹で同じく女優であるジョーン・フォンテインとの不仲で知られています.幼少期からいろいろな葛藤があったと言われていますが,オリビアとジョーンは姉妹でアカデミー主演賞を受賞した唯一の例となっています(ジョーンは1941年の「断崖」で主演女優賞を受賞).結局この仲たがいは2013年にジョーンが死ぬまでそれは解消されませんでした(ジョーンの死を知らされた時オリビアは「衝撃をうけ、悲しみに襲われています」と談話したそうです).
そんなオリビアの訃報に接して,最後の銀幕のスターが亡くなったんだなと感慨深く思ったのでした.
追記: 2013年に妹のジョーン・フォンテインが亡くなった際のブログ記事を貼っておきます(ジョン・フォンテーン死去).
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