ハーメルンの笛吹き男
梅雨真っ盛り(?)です.
さて今日6月26日は,グリム童話で知られるハーメルンの笛吹き男の基となった事件が発生した日とされています.1284年のこの日,北ドイツにあるハーメルンの町から130人もの子供たちが忽然と姿を消し,二度と戻らなかったのです.
記録上でたしかなことは,この日ハーメルンから大勢の子供が消えたということのみです.笛吹き男やネズミのくだりはおそらく後世に付けくわえられたものでしょう.しかし,子供たちの大量失踪については今に至るも諸説があり決着はついていません.当時流行した伝染病で死んだのではとか,なにかの自然災害が起こったのでは,はたまた子供十字軍のようなことがこの地域でも発生したのではという説もあります(歴史的に有名な少年十字軍は1212年に発生,この時参加した子供たちの多くは奴隷商人によって外国に売り飛ばされてしまったと言われています).
(写真)ハーメルンのネズミ捕り男の家,2005年当時はレストランになっていました(今もやっているのかな?)
このように謎の多い中世ハーメルンの失踪事件ですが,笛吹き男の物語のおかげでこの町は世界的に有名になりました.実は私も2005年の年末にハーメルンに行ったことがあるんですが,街中いたるところにネズミや笛吹き男のモニュメントがあって,完璧にこのネタで町おこしをしていました(昼食で入ったレストランでは,ネズミのしっぽという料理が出てきます.ネズミのしっぽみたいに細く調理された肉料理でしたが,別にネズミの肉を使っているわけではないそうです 笑).
(写真左)ネズミ捕り男の像の前で(若い!),(同右)街で有名な建物ライストハウス
なおこの話,日本ではハーメルンの笛吹き男といいますが,ドイツ語では Rattenfänger von Hameln といい,これを訳すとハーメルンのネズミ捕り男となります.この時案内してくれた現地のガイドさんが,説明の時盛んに 「ネズミ男」と連呼していて,心の中で「それは,ゲゲゲの鬼太郎では…」 と思ったというのはナイショです(笑).
そんな昔のことを思い出した2020年6月26日でした.
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