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2020年5月29日 (金)

コンスタンティノープル陥落の日

 日付が変わり今日は5月29日,この日君府と呼ばれたビザンチン帝国の都コンスタンチノープル(現 イスタンブール)がメフメト2世率いるオスマントルコによる攻撃を受け陥落,1000年続いた帝国の歴史に幕を下ろした日です.普段ビザンチン皇帝を名乗っているものにとっては忘れてはいけない重要な日です.

 コンスタンティノープルはその始まりと終わりがはっきりとわかっている街です.始まりはローマ皇帝コンスタンチヌス1世が開都式を行った西暦330年5月11日ですが,一方で終わりの日はオスマントルコの攻撃で千年の間この街を守ってきた城壁が突破された西暦1453年5月29日となります.今からちょうど567年前ということになります(もちろん街そのものは古代ギリシャの植民市でビザンチオンと呼ばれた時代から存在し,陥落後もオスマントルコの都イスタンブールとして続いていきます).ちなみにこの時,最後の皇帝だったのが奇しくも開都式の際の皇帝と同名のコンスタンチヌス11世でした.

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(写真)コンスタンティノープル攻囲戦の様子(イスタンブール軍事博物館にて)

 このコンスタンチノープルの陥落は世界史的にも時代区分が中世から近世に切り替わる大事件でした.特にヨーロッパのキリスト教世界に与えた衝撃はおおきく,多くの人たちがこの事件を世界が大きく変わる事件と認識していたと思います(当時は教会が東西に分裂した後なので,直接の関係は薄れているものの,コンスタンチノープルはキリスト教の総本山的な街でした).そしてこの大事件をリアルタイムで知った,作曲家のギョーム・デュファイはこの事件について,コンスタンチノープル教会の聖母の嘆きという歌を作っています.10年前の2010年のこの日,私はこの曲を使った動画を作成しここに載せましyoutubeにアップしました.今日は改めて,その作品を載せてこの記念の日をしのびたいと思います.

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