日景温泉
新年が明け,あっという間に日常が再開される日になってしまいました.
今回の私の年末年始はというと,年末の30日から年明けの元旦まで仕事で拘束されていたため,2日の朝に盛岡に帰省しました.そしてその日は実家に泊まり,翌3日から家族で温泉に繰り出しました.今回行ったのは秋田県大館市の北部,青森県との県境に近い日景温泉です.県境を挟んで青森県側にある古遠部温泉と並んで泉質が素晴らしい温泉です.いつか泊まってみたいと思いつつ,なかなかその機会がなかったんですが,今回とうとう宿泊することができました(しかも2泊!).
1月2日の昼過ぎに車で盛岡を出発,東北自動車道に乗って北上し,青森県の碇ヶ関ICで降りて国道7号線を南下します.秋田県に少し入ったところから狭い道に入って進んでいくと目指す日景温泉の旅館に到着しました.
この旅館は明治26年に開業した老舗です.名前の日景は開業者の名前日景弁吉に由来します.過去には5・15事件で暗殺された首相,犬養毅が逗留したこともあります.施設の老朽化によって2014年に一時閉館しましたが,2017年に改装され再営業となっています.かつては湯治メインの素朴な宿でしたが,今は和洋室など高級感のある部屋や貸切風呂もある高級旅館としての側面も見せています.山奥にあるということもあって、携帯電話は圏外,テレビもないなど世俗を離れてゆったりするには最高の環境です(さすがにWiFiが飛んでいるのは現代的).宿泊客は図書室やマッサージチェアを常時無料で利用できるのも魅力でした.
チェックイン後部屋で少し休み,16時過ぎてから大浴場に向かいます(16時までは日帰り入浴客がいて結構混むらしいので).ちょうど人がいなくなった時間なのか,ほぼ貸し切り状態でした.ここの温泉は「含硫黄-ナトリウム-塩化物泉(硫化水素型)」といい,非常に成分が多いのが特徴です(成分が少ない単純泉の対極に来そうな感じ).しかも白濁した見た目のわりに酸性が強くない(pH 6.4程度)ので肌への刺激もまろやかです(成分が濃いので刺激がないわけではない).久しぶりにのんびりとお湯に浸かりました.
(左)イトウの刺身,(中)ハタハタ飯寿司,(右)アユの塩焼き
こういう旅館では食事も楽しみのひとつ,2日間にわたって地元秋田の様々な食をいただきました.定番のきりたんぽや比内地鶏はもちろんのこと,イトウの刺身やハタハタ飯寿司なども出てきました.さらに朝食ではあきたこまちの白米か比内地鶏のお粥が選択できるので,初日は白米,2日目はお粥と両方にチャレンジしました(どちらも美味しいです).
ただひたすらお風呂に入って,食べて(そして飲んで)の充実した(?)2泊3日でした.
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