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2019年12月27日 (金)

ペーター・シュライヤー氏逝去

 今日飛び込んできたニュースです.

 歌手のシュライヤー氏死去

 ドイツの著明なテノール歌手で指揮者でもあったペーター・シュライヤー氏が亡くなったそうです.

 シュライヤー氏は1935年ドイツ東部のザクセン州に生まれ,10歳の時にドレスデンの名門聖十字架合唱団に参加し歌の活動に入りました.成人後はモーツァルトやワーグナーなどのオペラや,バッハの宗教曲のソリストとして活動し高い評価を得ました.1970年代からはバッハやハイドンなどの宗教曲の指揮者としても活動しています.

 私がシュライヤー氏を知ったのは1984年に大学に入学,合唱団に所属した後です.上級生にバッハの宗教曲が大好きという人がいて,その人のお宅で聴いたカンタータのレコード!で歌っていたのです.つややかで伸びのある独特な声はとても印象に残りました.

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(写真左)VHDビデオディスクのマタイ受難曲ソフト,(同右)VHDプレイヤー

 その上級生の影響からか自分も宗教音楽好きになり,当時普及し始めていたCDプレイヤーを購入し,アナログレコードと共にその手のソフトを買い漁りました.特に当時バッハ演奏の大家とされていたカール・リヒター指揮の演奏は当時市販されていたものはほぼ買いそろえたほどです.そんなソフト群のなかでも特筆すべきものが,日本ビクターから発売されたリヒターのマタイ受難曲のVHDビデオディスクです.当時リヒターのマタイは3つの音源(1958年録音盤,1969年日本公演版,1979年録音盤)があったのですが,このVHD版はそれとは異なる1971年スタジオ録画版だったのです.で,この演奏で福音史家を歌っていたのがシュライヤー氏でした.当時は動いているシュライヤー氏を見ること自体が凄いことだったので(なにせインターネットもDVDもなかった時代),自分はこの映像が見たいあまりにVHDプレイヤーを購入したのです(その結果私の赤貧状態が確定したことは言うまでもありません).この演奏のシュライヤー氏も素晴らしく,当時宗教曲好きの仲間が私の家に集まってこのVHDを鑑賞したのでした(当時の仲間の多くが今でも何らかの形で宗教音楽を歌っているのは,このソフトの功績もあるだろうと自負している).

 そんなシュライヤー氏の訃報に接し,当時を懐かしく思い出したのでした.それにしてもリヒター指揮のバッハ演奏というとシュライヤー氏とともにエルンスト・ヘフリガー氏が思い出されますが,ともに亡くなったのは80歳代,やっぱり節制していたんだと思います.

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