ボリビア&チリ旅行記②
ボリビア&チリ旅行記その2 出国&アメリカ乗り継ぎ編です.
出発の日,6月9日は土曜日である.前夜は合唱団の練習だったため,そのあと市内の海鮮居酒屋にで前夜祭としゃれこんだのだった.家を出る直前に風呂に入る.なぜなら,これから長い移動が控えており,おそらくラパスのホテルに入るまで,入浴はあり得ないだろうからだ.入浴してさっぱりしたのち,自宅を出て,そのまま最寄り駅から電車に乗った.日本から海外に向かう主たる空の玄関口は成田だが,近年は羽田空港国際線の充実も著しい.今回は自宅からも近い羽田からの出発である(羽田→ロサンゼルス→マイアミ→ラパス と飛ぶ).
お昼過ぎのJR東海道線に乗って東へ,横浜駅で京急に乗り換えて羽田空港国際線ターミナルに着いたのは13時50分ごろだった.
空港についてそのまま出発ロビーに上がると,まず向かったのはイモトのWIFI!,今回の渡航先は基本的に辺境地区なので,こうしたポータブルWIFIが活躍する機会は多くないだろうと予想されたが,街歩きの日程もあるので,何か使い道もあるだろうということで念のためレンタルすることになったのだ(これが後から重要な意味を持ってくるとはまだ知る由もない).
イモトの次は空港宅配カウンターで事前に送っておいたスーツケースを受け取る(普段使いのクレジットカードのサービスなので無料).そのままこの日利用するアメリカン航空のカウンターに向かった.手続きをしようとしたら,係員から「自動チェックイン機を使え」という指示が出たのでまずはそちらへ.パスポートを読み込んで,行先(この場合はラパス)を入力すると,搭乗予定便の一覧が表示される.OKをタッチすると,「あと○△円追加すればプレエコにアップグレードできますよ」という悪魔の囁きが… しかし,ここは黙ってNOをタッチして進むと,搭乗券と荷物に着ける細長いタグが出てきた.これら搭乗券とタグを持って今度こそ航空会社のカウンターへ,ここでスーツケースを手放して身軽になった.そのあとは外貨(米ドル)の両替をして,そのままセキュリティに向かう.
(左写真2) 羽田空港国際線ターミナル,(右同3) 自動チェックイン機
セキュリティのゲートではノーマルタイプとCTスキャンタイプが並んでいた.面白そうなので自分はCTへ.何か所からチェックが入ったらしくボディーチェックを受けた(日本出国でこれなら,アメリカではどうなるんだとちょっと不安になる).その後の出国審査はあっさり終了して出発ロビーに出た.まだ時間があるので,ラウンジへ.ワインを飲んで寛いでいたら,我々の搭乗便の出発が早まったらしい.こりゃ大変だと搭乗ゲートに行くと,ちょうど優先搭乗が始まったところだった.
(左写真4) ラウンジでワインをいただく,(右同5) 先月のひのパレの記念品が役立ちます
少し待って我々の搭乗が始まる.今回の座席はもちろんエコノミークラス(アメリカン航空ではメインキャビンと称する)なのだが,その中でも前方に位置し,ちょっとだけ(約10センチ)シートピッチの長いメインキャビンエクストラを選択していた.これは少しでもゆったりしたいというほかに,ロサンゼルス着後なるべく早く降機して入国審査の列に並びたいからという理由からでもあった.着席してシートベルトを締め,まもなく飛行機は動き始める.そして16時35分無事に離陸した.
(左写真6) 前方プレエコ席の後ろがメインキャビンエキストラです,(右同7) そういわれるとちょっと足元がゆったり
安定飛行に入り,シートベルト着用サインが消えたところで,時計を現地時刻に合わせる(いつもの習慣).現在日本とロサンゼルスの時差は16時間なので,現地は6月9日深夜1時頃である.しばらくすると夕食のサービスが始まった.この日はチキンとポークの選択,自分がポーク,Kはチキンを選択したのだがチキンはカレーだった.飲み物はもちろんワインである.料理はもっとアメリカンなものをイメージしていたのだが,野菜も多く意外にアメリカンじゃなかった.
(写真8) 夕食は思ったほどアメリカンではない(笑)
食事を済ませた後はこれからの長い旅路に備えて少しでも寝ておこうと,眠剤をキメて眠る体制に入る.そのままうとうとして眠りに入り,気が付いたら日付変更線を越えていて,ロスまであと3時間らしい.目の前のテーブルにはパンが置かれていた(この辺は3年前のアメリカン航空でも経験したが,これは朝食ではなく単なるおやつ).この辺から少し揺れるスポットに突入したらしく,機体はけっこう揺れている.ふと隣を見たらKが意外に落ち着いている.昔ならビビッて震え上がっていたものだが,旅慣れて成長したらしい.
そうこうしているうちに朝食が配られ始めた.サーモンとスクランブルエッグの選択,自分はサーモン,Kはエッグを選んでいたが,今回も思ったよりアメリカンではなかった(さすがにもうすぐ着陸なのでアルコールは控えた).
朝食が終わり,9時過ぎから徐々に降下を開始する.予定到着時刻は10時45分だが,大幅に早まりそうだ(アメリカの場合入国審査時間が読めないので,早く着くのは歓迎である).耳が思ったよりキーンとならないのは,与圧の高いB787だからだろう.そのままどんどん高度を下げ,9時35分無事にロサンゼルス空港に着陸した.
ボーディングブリッジが連結されるのかと待っていたが,そのままタラップで降機,バスで運ばれるパターンだった.メインキャビンエクストラの特権で最初の方のバスに乗ることができ,そのままロサンゼルス空港のTom Bradley国際ターミナルに入る.入国審査は予想通り長蛇の列だった.
ESTAと書かれた方に歩いていき,まずはAPCの列に並ぶ.こちらは比較的スムーズに順番が回ってきた.言語は日本語を選択してまずはパスポートを読み取らせる,その後質問に答えて,右手の指紋をスキャンするのだが,やり直しの指示が… 顔写真を撮った後レシートが出てきたが見事に×が付いていた(家族は一蓮托生なのかKも×).そのあとは係員に促されるままに審査官の列に並ぶのだが,これが大行列,到着が1時間早まったので余裕があったが,乗り継ぎ時間がタイトだとこりゃかなり焦るなと思った.
それでもようやく審査の順番が回ってきた.待ち時間は長いが,単なるトランジットの善良な日本人相手の審査は短い.指紋と顔写真を取り直して無事パスポートに入国スタンプが押された(結局ターミナルに入ってスタンプをもらうまで正味1時間かかった).
審査場を抜けると目の前のエスカレーターを下って今度はターンテーブルのある所に出る.荷物のタグはラパス行きになっているのだが,ここで一度ピックアップして税関を通さなければならないからだ.我々の乗ってきた便のレーンに行ってみたらすでに荷物は出てきていて脇に置かれていた(まあ1時間かかってるからな).その荷物をもって税関へ.申告するものはないので,係員に申告書を渡してそのまま通過した(特に荷物チェックはなし).EXITと書かれた方向に進み,ドアの外に出る.ここで道が左右に分かれているので,我々は右側に進む.なんとなく上り坂の道をスーツケースを引きずって歩く.近くにいた係員がタグを見て,「マイアミ? そっちだ」というので指示された方向に進むと,再預けカウンターがあった.ここで再び荷物を手放す.
カウンターの目の前には自動ドアがあるが,そこには行かず直前の通路を右に向かう.ここは乗り継ぎ客専用のセキュリティで,ここを通ると大幅に乗り継ぎ時間が短縮される(逆に件の自動ドアから外に出てしまうと,一からターミナルに入り直しになるため大変である).次の搭乗券を見せてセキュリティに入ったが乗り継ぎ客しかいないため空いていた(トランプ政権になって初のアメリカセキュリティだったが,特に厳しくなったとは感じなかった).
セキュリティを抜けて目の前のエスカレーターを上ると,そこがアメリカン航空の専用ターミナル4だ.この国際線から国内線への乗り継ぎ距離の短さがアメリカン航空(ワンワールド)利用の最大のメリットである(これがANA-ユナイテッドのスターアライアンス系だとターミナル間の移動が長い).まずはマイアミ便の出る46Bゲートに行って確認する.モニターを見たら出発が15分遅れの13時30分になっていた.その後ラウンジで時間をつぶし搭乗時間に再びゲートに行ったら,出発がまた伸びている.当初予定でもマイアミでの乗り継ぎ時間は1時間15分くらいしかない.それがこんなに出発が遅くなって大丈夫なのかと不安になる(まあ,同じアメリカン航空の乗り継ぎなので大丈夫とは思うが…).結局13時30分に搭乗開始となり14時(すなわち当初予定より45分遅れ)で出発した.
(左写真12) ターミナル4のゲート46B付近,(右同13) すでにワインをしこたま飲んでいます
安定飛行に入ったところで時計をマイアミ時間に合わせる.ロスとマイアミは3時間差なので針を3時間進める(日本とは13時間差,ちなみにこれ以降再びロスに戻るまで時計はこのままになる).この後飲み物と軽食がやってきたが,国内線のため基本的に有料である.ただこの後マイアミで食事が摂れる時間は絶対なさそうなので,サンドイッチとワイン(笑)を購入して食べた(水はロスのターミナルで購入済み).我々の斜め前方にやたら落ち着きのない黒人のお兄さんがいて,足を通路に投げ出してくつろいでいて,カート移動の邪魔になるため何度も客室乗務員に注意されていた.それに対してなにやら反抗的な態度をとっていたのだが,最後に恰幅の良い男性乗務員に呼び出されて前方に消えていった… と思ったら戻ってきた後は別人のようにおとなしくなっていたが,何か怖いことをされたのだろうかと気になった(笑).
(左写真14) マイアミ便の機内,(右同15) 有料のサンドイッチとワイン
食事後眠気がやって来たのでそのままうとうとする.ふと気が付いたらモニターのマップにはカリブ海が! やがて徐々に高度を下げ始め,21時45分マイアミ空港に着陸した.そのまま駐機場に入り,ボーデイングブリッジを通ったのは21時55分だった.当初の遅れに比べると挽回したとはいえ,それでも30分遅れである.乗り継ぎ時間は45分だ.大丈夫だろうかと思いターミナルに入ったら,なんとそこは出発ロビーではないか! 乗り継ぎの際にまたセキュリティがあったら面倒だと思っていただけにラッキーである(天は我を見放していない).そのまま次のラパス便のゲートまで早歩きで向かう(アメリカは出国審査がないので,国内便と国際便が同じターミナルに同居している).
ゲートに到着したらちょうど搭乗が始まるところだった.我々はそのままラパス行きの便に乗り込み出発を待つことになる.
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