歌劇「愛の妙薬」
一週間以上経ってしまったんですが,新国立劇場の愛の妙薬公演に行ってきました.
19世紀前半に活躍したイタリアの作曲家ドニゼッティの代表作のひとつとされています.同じく代表作のルチアが貴族社会の争いと復讐に翻弄されるヒロインの悲劇なのに対して,こちらは農村における素朴な若者の恋を扱った喜劇的作品です.本を効果的に使ったチェーザレ・リエヴィの演出は2010年の初出から、2013年の再演に続き今回が3回目の公演です.自分にとっても3度目の鑑賞になります(自分の中ではもう少し頻繁にやってた印象だったんですが,ようやく3回目なのね).
今回の公演は去年の段階でにアデーレ役がルーシー・クロウからルクレツィア・ドレイへの変更に出ていましたが,さらに直前になって指揮者のギレルモ・ガルシア・カルヴォがフレデリック・シャスランに変更になる旨が発表されていました(健康上の理由とのこと).オペラでは歌手の交代は日常茶飯事ですが,指揮者の交代はあまり見たことがありません.代役で入った指揮者も,すでにさんざん稽古が進んでいる状態でいきなり独自色を出すのは困難でしょうから,演奏者任せの無難なまとめ方になるのでしょうね.
公演の方はみなさん美しい声を聴かせてくれて,やっぱりベルカントオペラはこうでなくちゃと思いました.新国立劇場合唱団は相変わらずハイレベルな合唱でしたが,この日の合唱指揮者はいつもの三澤洋史さんではなく冨平恭平さんでした.
このオペラのタイトルにもなっていおる愛の妙薬とは,トリスタンとイゾルデに登場する媚薬のことです.もっとも劇中登場する媚薬(愛の妙薬)はただのワインです.この日のホワイエにもワインが並んでいたので幕間にはカベルネ・ソーヴィニヨンをいただきました (^^)v.
一方で,愛の妙薬にあやかった率100%のワインが売られていて,自分も思わず購入してしまいました.
その名もドゥルカマーラと名付けられたワインでした(安物ではなく,結構なお値段…).なにか家でご馳走を食べるときにいただきたいと思います (^.^).
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