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2018年2月 9日 (金)

南部アフリカ旅行記④

 南部アフリカ旅行記録,今日はケープ半島編です.

 ケープタウン到着の翌日,2月21日になった.前夜は緊急用ウィスキーを飲んで寝たのだが,未だ体が日本時間から抜け出せていないのか,午前2時30分,午前4時と2度目が覚めてしまい,その都度寝なおすことになった.そして午前5時45分今度は本当に起床した(その後6時に予定通りモーニングコールが来た).

P1210092 P1210091 (左写真1) 朝食のレストラン,(右同2) 朝食

 身支度を整えて,6時半にレストランへ,昨夜の夕食で利用したのと同じ場所である.形式は一般的なビュッフェスタイルで,卵料理も作ってもらえるアメリカンスタイルである.ハムやチーズ,チキンやフィッシュなどに交じってお粥や"miso soup"と称するスープもあった.試しに飲んでみたのだが,出汁が利いていない,純粋にお湯に味噌を溶かしただけという感じがした.食事後8時に出発ということで5分前にロビーへ,すでに全員揃っていて我々が最後だった(団体ツアーの場合,毎回遅れてくる人とかがいたりするが今回はそのような人はいないっぽい).

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(写真3) 日曜日のせいかとても空いている

 時間になり昨日と同じバスに乗ってホテルを出る.朝のケープタウンは渋滞がひどいと聞いていたが,この日は日曜日だったせいか驚くほど空いている.昨日とは打て変わって今日は一面の曇り空,もしかして雨が降って水不足がちょっとは改善するのだろうか.そんなことを考えているうちにバスは海沿いを走っていく.市の中心部にほど近いウォーターフロント地区にはマンションが立ち並んでいる.ここはこの町の最高級住宅地らしく,日本円でワンルーム6000万円くらいするそうだ(!).いったいどんな人たちが住んでいるのか興味深いのだが,見ると意外にたくさんの人が海辺を散策している.一般に治安が悪いといわれる南アフリカだが,この辺りは普通に散歩ができるくらい安全らしい.

P1210101 P1210112 (左写真4) 散歩している人も多い,(右同5) 高級そうな住宅

 海沿いの道を郊外に出るとまもなく,クリフトンベイというエリアに差し掛かる.ちょうど大西洋から入り込んだ湾を形成している地区である.ケープタウン周辺はとにかく風が強いことで知られ,塵や埃だけでなく疫病まですべて吹き飛ばしてくれる(?)様からケープドクターなどと呼ばれているが,このクリプトン・ベイエリアは例外的に風が穏やかである.そのため湾周辺の高台は眺めが良くて風も穏やかと絶好の住宅環境となっている.当然価格は高く,ここも2ベッドロームで2億円くらいするらしい.

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(写真6) 徐々に晴れ間が…

 そんな住宅エリアを後にしてバスは大西洋岸を南下する.ケープ半島はなんとなく千葉県を彷彿させる形をしているが,最初の目的地は半島北西部,ちょうど浦安から市川の海岸部に相当するハウト・ベイである.この港から遊覧船に乗って近くのドイカー島に行き,オットセイの群れを見に行く趣向だ.ホテルを出発した頃は曇り空だったが,この頃から晴れ間が広がって来た.

 8時40分に港に到着,船は100人は優に乗れるサイズの中型船である.乗船しようとしたら,さっそく付近にオットセイの姿が… 写真を撮っていたら現地人がなにやらチップを要求している.ただ飼いオットセイじゃあるまいに,彼の所有物でもあるまいと無視した.我々の乗船は比較的早かったので,中央の見晴らしがよさそうな場所を確保できた.ふと見ると湾の対岸の山に霧が立ち込めていて風情を感じる.

Img_3622 P1210240 (左写真7) ハウトベイ,(右同8) 我々の乗り込む船

 その後も続々と客が乗り込んできて,9時頃に出航となる.湾内ということもあって海は非常に穏やかである.しばらくするとさっそくオットセイの群れに遭遇した.オットセイといえば一匹の強いオスが多数のメスを独占しハーレムを形成し,エサの確保に有利な海岸部に住み,その他のオスはオスどうして群れを作って内陸のやや不便なところに生活するという自然界の厳しい掟に従った社会だ(ライオンやインパラなどサバンナの生き物にも通じる).小さな島にたくさんのオットセイがひしめくさまは壮観である.一方で島の付近には巨大な海藻(昆布のようなもの?)もたくさん漂っていた.

P1210254 Img_3628 (左写真9) 出航!,(右同10) 霧が凄い

P1210271 P1210274 (左写真11) 浮かんでいるのは海藻,(右同12) オットセイの群れ

 40分ほどの遊覧で元の港に到着,下船しようとしたら現地人のバンドが出迎えてくれた(こちらは本当にチップ目当て).その後はトイレ休憩と土産物屋さんの散策をして10時過ぎに再びバスで出発となる.

P1210333 P1210153 (左写真13) 歓迎のバンド,’右同14) これから船に乗る人達

P1210351 (写真15) ハウトベイの展望

 ハウトベイからさらに南下する.ここの大西洋岸を走るコースはチャップマンズ・ピーク・ドライブという風光明媚なドライブコースである.有料道路のゲートを過ぎてすぐに展望の良いスポットがあって,ここで10分ほど景色を堪能した後,いよいよドライブコースの本番となる.道路は海岸沿いの崖に沿ってくねくね曲がりながら走っている.絶景ではあるが,道幅が狭く,ところによっては崖の一部をくりぬいて道路を通した洞門地帯もあり,日本でいえば新潟と富山の県境を走る国道8号線の親不知を彷彿させた(道が狭いため,バスなどの大型車両は南行きの一方通行となっている).

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(左写真16) チャップマンズ・ピーク・ドライブの車窓,(右同17) 洞門地帯も

 こうしたケープ半島西海岸を走った後,道はそのまま半島を横断する形で峠を越え,東海岸に入っていく.しばらくしてサイモンタウンの町に入っていった(ちなみにサイモンタウンを擁する一帯はFalse Bay=ウソ湾と呼ばれるが,これはインド方面からヨーロッパに向かう船がこの湾を喜望峰と勘違いして迷い込むことが多かったからという).

P1210401 P1210396 (左写真18) サイモンタウンの町,(右同19) 砂地を進んでいく

 サイモンタウンは半島東海岸の観光の中心地であり,レストランや洒落た土産物屋が立ち並ぶほか,海軍基地もあるなど南アフリカでも非常に重要な町である.鉄道も通っていて駅もあるのだが,線路やホームが砂に埋もれていて実際に使われているのかは不明である.この町の観光スポットは何といってもケープペンギンのコロニーであり,今回我々の目的ももちろんそこだ.駐車場でバスを降りてそのままコロニーに向かう(最初砂地のところを歩かされたので,これは結構大変かもと思ったが,すぐに普通の舗装路になった).

P1210415 (写真20) コロニー案内図

P1210413 (写真21) ペンギンコロニーの入り口

 渡されたチケットを入り口で提示して中の木道を順路に従って進んでいく.海岸に出ると,おおっ!いるいる,たくさんのペンギン🐧が群れを成して過ごしていた.一人でたそがれて波に打たれている個体もいれば,真昼だというのにイチャついている♥カップルもいる(笑).これだけの数のペンギンを生で見られる機会はそうないだろうと思われた(ペンギン自体その生息域は基本的に南半球である).園内での自由時間もあったため,我々は反対側の観測スポットも散策した(こちらは入り口から階段を下りていかなくてはならないため,行く人が少なく貸し切りに近かった).途中にネグラの様なところがあって,そこで休んでいる個体がいたのだが,「彼は今日非番なんだろうな 笑」などとも考えた.

P1210504 P1210495 (左写真22) 海岸はペンギンで一杯,(右同23) コロニーです

P1210499 P1210475 (左写真24) 黄昏ている個体,(右同25) イチャついている方々

 ペンギン観察を終えるとちょうどお昼時間,この日はサイモンタウンのレストランでランチである.だいたいこの地域のツアーではお昼は名物のロブスターが登場するのだが,近年当地のロブスターが希少になっていることもあり,大型のツアーでは提供されないケースも増えているらしい(我々が当初申し込んでいた10月の阪急のツアーもそうだった).が,今回は少人数のツアーということでやや小ぶりながらもロブスターが振る舞われ,一同感謝していただいた.その他のメニューは前菜のサラダと付け合わせのイカフライ,温かいデザートも美味しかった.

P1210513 P1210517 (左写真26) サラダ,(右同27) これが名物のロブスター

 昼食後はバスに乗り,さらに半島を南下する.この辺りまで来ると周辺には木が少なくなり,荒涼とした原野が広がるなど最果てムードが漂ってくる.ケープ半島南部は緯度にすれば南緯34度で大阪市とほぼ一緒なのだが,当地には南極からやって来る強力な寒流(ベンゲラ海流)が流れているために緯度の割には冷涼で,こうした高緯度っぽい原野が形成されているのである(この寒流のおかげで周辺は一大漁場となり,魚介類が美味い).

P1210543 P1210522 (左写真28) 荒涼とした原野,(右同29) 猿が!

 途中でこの地域特産の猿と遭遇しながら,そうした原野の中の道を進み,ついに半島の突端付近の海岸に到着した.ここが世界史や世界地誌の授業にも登場する有名な喜望峰である.付近には”Cape of Good Hope”と書かれた看板があるが,それがなければただの海岸である(笑).ともあれ,世界的有名地にやって来たわけで,嬉しそうに記念写真を撮ったのだった.

26907718_1601110546652971_406496703 P1210560 (写真30、31) 喜望峰にて,嬉しそう

 海岸での記念写真の後はまたバスに乗り,今度は付近のケープポイントと呼ばれる展望スポットに向かう.実は本物(?)の喜望峰は険しい岬の突端であり,一般人が立ち入るのは極めて危険である.このため付近に観光用の看板が置かれているのだが,この本物の喜望峰を展望できる高台がこのケープポイントなのである.

P1210630 P1210571 (左写真32) ケープポイントにて,(右同33) 登山電車の駅

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(写真34) 岬の突端を望む

 駐車場でバスを降り,そのまま登山電車と呼ばれるケーブルカーに乗って山の上に登る.そこから歩いてほど近いところが展望スポットである.先ほどの海岸とは異なる岬の険しい風景が素晴らしく,アフリカ大陸の端に来たんだなぁという実感がわいた.

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(左写真35) 城塞の様な展望台,(右同36) こちらは喜望峰の海岸方面

 ケープポイントの観光後,駅でトイレを使い,喉が渇いたので水を買って飲んだりして過ごす(この時間違って炭酸水を買ってしまった (゜o゜)).帰路は登山電車利用でも徒歩で下山でも良いと言われていたので我々は景色を堪能しながら徒歩で下山した.その後バスに乗り込み,ケープタウンの町に戻る.

 帰路はチャップマンズ・ピーク・ドライブが一方通行のため,基本的に半島の西岸を北上する.往路ほどの展望はないため疲れたのか眠っていた人が多かった.1時間半くらいでケープタウンに到着,そのままテーブルマウンテンに向かうロープウェイ乗り場に向かった(昨日は強風のため終日運休していた).で,着いてみると… 長蛇の列!! 日曜日というせいもあるのだろうが,凄い人である(昨日運休だった影響もあるだろう).いったいいつ乗れるのやら…(ガイドさんの話では待ち時間1時間くらいとのこと).待つのはいいのだが,直射日光が結構堪える.一同なんとか日陰を探して避難した.

P1220668 (写真37) テーブルマウンテンへのロープウェイ

 それでもなんとか1時間待たずに18時頃にロープウェイに乗ることができた.いよいよ出発である.ガイドさんに床が回転するので窓に捕まらないようにと注意されていたのだが,動き始めると本当に床が動き始める(というか,乗っている立場では窓枠が回転しているように感じる).これはどこに立っていても平等に景色が堪能できるようにとの配慮らしかった.

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(左写真38) テーブルマウンテンの山頂,(右同39) ケープタウンを一望

 10分もかからずにロープウェイは山頂の駅に到着,ここがテーブルマウンテンの上である.駅から外に出るとごつごつした岩場が広がっている.ただ,同じテーブルマウンテンといっても,我々が2010年に行ったギアナ高地のロライマ山に比べると圧倒的に開発が進んでいた(都市に近いのだから当たり前だが).ちなみに山頂のレストハウスでトイレを使ったのだが,水が流れないのはもちろん,手洗い用の水も出なかった.これはもちろん当地を襲っている水不足の影響である(ホテルで水が出ること自体が特別待遇ということだろう).

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(写真40) 中央やや下にある黄色い建物がケープタウンの五稜郭です

 山の上からはケープタウンの町が一望できる.港に沿った市街地やライオンヘッドと呼ばれる小高い丘もきれいに見えた.中心部の我々が宿泊しているホテルもよくわかる.ここで我々は以前から気になっていたことをガイドさんに尋ねる.「ケープタウンの五稜郭はどこですか?」,そう,ケープタウンには函館と同じように五稜郭が存在するのである(17世紀に建てられた旧オランダ領時代の植民地総督の居城).ただ函館と違って付近にタワーがあるわけではないので,なかなかその全貌が拝めないのだ.このテーブルマウンテンからなら見えるかもと思ったからである.するとガイドさん,「中央駅近くの黄色いのがそうですよ」と,見るとたしかに! 五角形の施設があるではないか,この町に来たからにはぜひ見たいと思っていた五稜郭が見れて大満足の我々だった(特にウチのKは函館出身なので感慨深そうだった).

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(左写真41) 往路のライオンヘッドと市街地,(右同42) 帰路には見事なテーブルクロスに

 山の上を一通り散策した後,18時40分過ぎにに再び帰りのロープウェイを待つ行列に並ぶ.今度も1時間近くかかりそうだ(笑).予定では19時から市内で夕食なのだが到底間に合いそうもないのでガイドさんがレストランにその旨を連絡していた.それでもなんとか19時30分にはロープウェイに乗り下界へ向かう.が,この時我々が目にしたのは来た時とは全く異なる景色だった.さきほどまで市街地から海まで晴れ渡っていたのだが,この数十分の間に大きく様変わりし,海は一面の雲に覆われその一部がライオンヘッドの丘を乗り越えて市街地に流れ込んでいるではないか! いわゆるテーブルクロスと呼ばれる光景である.ケープタウンはこの現象が出現しやすいと言われているのだが,まさかジャストタイミングでお目にかかれるとは思ってもいなかった.これもやっぱり日頃の行いの良さなのであろう(笑).

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(写真43) 夕食のイタリアンレストラン

 思いがけずテーブルクロスまで見ることができて大満足で下山,バスに乗り込んで市街地へ.上から見た通り市街地は深い霧に覆われていた.このまま夕食のレストランに向かう.この日はイタリアンレストラン,カジュアルな感じで賑わっていた.メニューはサラダとボンゴレパスタ,デザートはティラミスだった.ワインもいただいたことは言うまでもないが,パスタはやっぱりソフトだった(固めのパスタは日本かイタリア以外では無理らしい 笑).

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(左写真44) 夕食のサラダ,(右同45) ボンゴレパスタ

 夕食後,天気が良ければ夜景を見に行くはずだったが前述のように市街地は霧に包まれたためにこの日は中止,ホテルに戻った.その後はシャワーを浴びて緊急用のウィスキーを飲んでさっさと就寝したのだった.

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