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2018年1月 7日 (日)

ユリウス暦のクリスマス

P9171231  今日1月7日はユリウス暦のクリスマスです.

 「クリスマスは12月25日じゃないの?」という声が聞こえてきそうなんですが,まさにその通りで,12月25日がクリスマスなのは間違いないんですが,つい2週間ほど前に祝われたクリスマスはグレゴリオ暦でのクリスマス,そう暦が違えばクリスマスも違うというわけです.

 イエスやその弟子たちが活動していた1世紀半ば,当時使われていた暦はその100年前に制定されたユリウス暦でした.これは基本的に1年を365日とし,4年に1回うるう年を設けてその年のみ366日とするものです.これによる1年は365.25日であり,実際の地球の公転周期(太陽の周りを1周するのに要する時間)365.2422日との誤差は0.0078日(≒11.23分)/年となります.1年でわずか11分ですから当時としては問題にならない誤差だったわけですが,塵も積もればなんとやらで,16世紀のルネッサンスや大航海時代になるとその誤差は10日ほどになってさすがに無視できなくなってきました.そこで当時のローマ教皇グレゴリウス13世の命によって新しい暦が制定されます.これがグレゴリオ暦で,4年に1度のうるう年という基本はユリウス暦と一緒ですが,例外規定として「100で割り切れる年は基本うるう年なし,ただし400で割り切れる年はうるう年」が追加されました.この暦による1年は365.2425日となり公転周期との誤差は1年で25秒ほどになりほとんど無視できるレベルになったのです(近年ではさらに時々うるう秒を導入して正確を図っている).

 ただここで問題になるのがグレゴリオ暦を導入したのがローマ教皇だったということです.カトリック世界は何の問題もないのですが,当時ローマ教会と対立していたプロテスタント諸教会や東方正教会は宗教上の対立相手であるローマ教皇の定めた暦を認めようとしなかったのです.それでも西ヨーロッパのプロテスタント諸教会は18世紀にはグレゴリオ暦に移行したのですが,東方正教会の多くは近代になっても少なくとも教会の行事に関してはユリウス暦を使い続けているのです.特に東方正教を信仰する大国であるロシアは20世紀のロシア革命に至るまで実生活でもユリウス暦を使い続けていました.日本はすでに明治6年からグレゴリオ暦の採用に踏み切っていたため,1904~1905年の日露戦争においては同じ戦いでありながら日露双方で日付が異なるという奇妙な現象も起こっています(有名な日本海海戦も日本では5月27日ですがロシアでは5月14日でした).

26173474_1584351891662170_339895385  そんなユリウス暦のクリスマス,自分は朝から当直なんですが,昨夜のクリスマスイブ(ユリウス暦の)は都内の合唱団の新年会だったので,クリスマスを兼ねて飲み歌ってきました(笑).

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