バッハ・セミナー in 明日館
中央寮歌祭'17の翌日8月6日は,豊島区で開催されたバッハ・セミナー in 明日館の修了演奏会を鑑賞しに行ってきました.
このセミナーは声楽指導者&バッハ研究家である佐々木正利先生を講師にお招きして毎年夏に西池袋の自由学園明日館で開催されているものです.毎年バッハの宗教作品数曲を取り上げて4日間の集中した練習で仕上げ,最終日に修了演奏会の形で発表するという形になっています.
自分自身もあちこちでお世話になっている先生ですが,毎年この時期は他のドクターの休みを優先させているため,必然的に留守番となること,先述の中央寮歌祭と日程的に被ることから参加はできず,最終日の演奏会のみ聴きに行くというのがパターンになっています.
自由学園明日館はアメリカの建築家フランク・ロイド・ライトの設計によるもので,現在は国の重要文化財に指定されています.今回の演奏会の会場となる講堂は彼の弟子遠藤新の設計で1927年に造られた建物です.2年間の耐震補強工事が終わりこのたび再開館となったところです(演奏だけでなく建物を見るのも興味深いところです).
今年のバッハ・セミナーで取り上げられた曲は,なんとマタイ受難曲の第1部! バッハの数ある作品の中でも最高傑作との呼び声も高い名曲です.そんな名曲の勉強ができるということもあって,今年は全国各地から100人を超える受講生が集まりました.
この修了演奏会,合唱はもちろん受講生が歌うわけですが,加えて独唱部分も受講者自身が担当するのがミソです.例年だとオーディションでの選出なんですが,今年は受講生が多いこともあって,希望者全員が何らかの歌う機会を与えられたとのことです.マタイ受難曲はソロ部分が多い曲ですが,それでも希望者の絶対数が多いため,1曲を分割してリレー歌いするという趣向で行われました.
午後2時から開演です.例年合唱団はステージ上に並ぶんですが,今年は人数が多いために並びきるのが困難だったのか,左右の席に合唱団が座り(第1コーラスが下手側,第2コーラスが上手側),ステージには独唱者が立つスタイルでした.全体で3時間という大曲マタイですが,第1部はその3分の1ほどの長さ,音楽の充実ぶりもあり,あっという間でした.
終演後は参加者や他の観客とのふれあいタイム(?)なんですが,自分の学生時代の知り合いがたくさんいて,久しぶりの再会が嬉しかったです.
こうして暑くて中身の濃い週末となりました.
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