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2017年2月28日 (火)

ラオス旅行記②

 ラオス旅行記その2です.

 一夜明けて2月4日朝を迎えました.私の目を覚ましたのは目覚まし時計でもモーニングコールでもなく… 鶏の鳴き声(笑).いやホント,町中からけたたましく鶏の鳴き声が聞こえてくるんです.途上国の首都なんかだと,町行く車のクラクションで起こされたり,イスラム世界だとアザーン(朝の祈りの時間を告げる放送)で起こされた経験はあるんですが,鶏の集団に起こされたのは初めてです.

P2040107 (写真1) 霧が立ち込める早朝のルアンパバーン

 窓から外を見渡すと一面の曇り空,ただし朝方霧がかかっているものの次第に晴れてくるのが乾季のルアンパバーンの気候の特徴なんだそうです.身支度を整えてから朝食会場へ,卵料理付きのビュッフェスタイル(いわゆるイングリッシュブレックファスト)でしたが,麺料理のコーナーやご飯も蒸してあるなどラオス風の朝食もいただけます.フランスの影響が強かった国でもあるのでパンもバラエティが豊富です.朝からボリュームたっぷりな食事でした.

P2040110 P2050409 (左写真2) 朝食のパンも充実,(右同3) 卵料理のコーナー

 朝食後8時半にロビーへ,すでに待っていたガイドさんと車に乗りこみ観光に出発です.まずはルアンパバーン郊外にあるタート・クアンシーの滝に向かいます.実は当初の予定ではこの日は終日市内観光,翌日が郊外観光だったんですが,ガイドさんがこの日程だと2日目が非常にタイトになるからということで,初日の午前中に滝に行くことにしたのです(結果的に大正解).車はルアンパバーン市内から南東方向に向かいます.少しすると周辺はラオスの田舎といった風景に変わっていきます.ローカルな雰囲気の中を30分ほどで滝のある自然公園の駐車場に到着しました.周辺にはお土産物屋が立ち並んでいる他,規模の大きなトイレもあるんですが,用を足したのはいいけど手洗い場がなかなか見つからなくて焦りました(入り口の反対側にあった).

P2040003 (写真4) 公園の案内図

 ここからはよく整備された遊歩道を登ってきます.ここはルアンパバーン近郊でも有名な観光地らしく,多くの人で賑わっていました(ただし観光客のほとんどが外国人でラオス人の姿はまれ).少い歩いて最初に姿を現したのがクマ牧場(笑),実はラオスは日本でもおなじみのツキノワグマの生息地なのです.ただ密猟や環境破壊から絶滅の危機にあり,この公園で保護が図られているとのことでした.

(写真5) だるそうに寝てる熊

 P2040130フェンスに囲まれたエリアにはざっと見10頭くらいのツキノワグマがいましたが,基本的に彼らの活動時間は涼しい朝夕に限られるので,気温が上がり始める今時分はだるそうに寝ている個体ばかりでした.

P2040017写真6) なんかシュールな画像

 熊の柵の周囲には世界のクマを紹介するコーナーがあって,そこにはシロクマやヒグマ,ナマケグマやマレーグマ,さらにはジャイアントパンダの像が展示されていましたが(なかなかシュールな感じ),このゆる~い雰囲気はかつて秋田県鹿角市にあった八幡平クマ牧場を思い出しました.

P2040021 (写真7) ブルーの天然プール

 熊牧場の散策後さらに歩いていくと,一面ブルーの天然プールが現れます.ここは滝の下流にあたる場所で,水浴することも可能なところです.今回我々は水浴はしませんでしたが,欧米系の観光客は結構泳ぐそうです(我々のすぐ後にやってきた欧米人が泳ぐ準備をしていた).ちなみにここの水が青いのはこの辺の地質が石灰華(トラバーチン)と呼ばれる炭酸カルシウムを主成分とするものだからだそうです(中国の九塞溝と同じ).

P2040025 (写真8) ドクターフィッシュもいます

 プールを散策していたらガイドさんが,「ここには面白い魚がいるよ」と水に手を浸しました.すると茶色い小さな魚が集まってきて皮膚を盛んに突っついています.そう,これがガラ・ルファという名の鯉の仲間の淡水魚です.人間の角質を食べるとともに皮膚に適度な刺激を与えることで神経を活性化するとのことで,ドクターフィッシュの別名もある魚です(日本でも水族館などで飼育されている).彼らが角質を食べるのは,別にそれが好物だからではなく,生育環境が過酷なためヒトの角質でも食べないと生きていけないからです.そんなドクターフィッシュも生息している公園なのでした.

P2040047 (写真9) 棚田のような光景

 そこからさらに川を遡っていくと,棚田のような光景や,日本でもおなじみの水車があったりとなんとなく懐かしい景色が観られました.そうしてしばらく歩いて目の前に大きな滝が姿を現しました.これがここの目的地クアンシーの滝です.説明によると落差は50m,直瀑ではなく,数段に渡って落ちてくるタイプの滝です(日本で言えば茨城の袋田の滝か).ここでしばし休憩します.実はここからさらに滝の上部に登っていく遊歩道があるらしいんですが,こう配がきついのと今日は時間がないので断念しました(実際この公園は泳げるし,一日がかりで遊びに来てもいい感じ).この滝ではタイ,ラオスと個人旅行しているという高齢の日本人男性と遭遇,私たちのガイドが日本語が話せるとのことで,当地のゴルフ場事情を尋ねていました(笑).

P2040065 (写真10) クアンシーの滝

 しばし写真を撮ったりして寛いだ後,駐車場に戻ります.来た道を引き返すのかと思ったらそうではなく,今度は舗装された快適な道でした(一方通行ではないが,川沿いの遊歩道とちょっと離れた舗装道があるらしい).15分ほどで駐車場に戻り再びトイレを使って車に乗り込んだのでした.

 この後はルアンパバーン市内に戻っての観光です.対向車線にはこれからクアンシーの滝に向かう車がたくさんやってきます.ガイドさんによると昼頃からこの滝は非常に混雑するので,帰りは渋滞になることもあるとか,今回我々は比較的人の少ない午前中に観光することができたわけです.

 約40分ほどで市内へ,まず向かったのはプーシー市場,主に地元の人たちが利用する市場です.近年はラオスでも首都のビエンチェンなどでは現代風のショッピングモールもあるようですが,地方では昔ながらの市場が普通です.野菜や肉,米といった食料品から雑貨品までが,所狭しと並んでいました(スマートホンの店もあった).商店はほとんどが簡単なシートで覆われただけのところが多いんですが,一部2階建てになっている部分がありました.ガイドさんによるとこの2階部分は金製品売り場なので行く人は少ないそうなんですが,それよりも注目はここにエスカレーターがあったこと.なんでもルアンパバーン初のエスカレーターなんだとか.

P2040103 P2040114 (左写真11) カラフルな野菜が並びます,(右同12) アジア的な市場です

P2040097 (写真13) 壊れているエスカレーター しか~し,できてまもなく壊れてしまい,用をなしていないとのことでした.それ以前にこの街の高齢者にはエスカレーターは不評で(乗った直後と降りる直前がダメらしい),修理されなくても苦情はこないとのことだった.

P2040132 (写真14) もち米の煎餅

 市場を後にして次に向かうのは世界遺産ルアンパバーンを代表する寺院,ワット・シェントーンです.ラオスは共産主義国家でありながら,敬虔な仏教徒が多いところです.歴史的には今のラオスの原型といえる,14世紀半ばのラーンサーン王国建国後にスリランカから上座部仏教がもたらされたとされていますが,それ以前に唐朝時代の中国からの大乗仏教が進行された時代もあるとされています.古都ルアンパバーンには数多くの寺院がありますが,その中でも最も歴史が古いのがこのワット・シェントーンでその建立は16世紀半ばとされています.場所はメコン川とナムカーン川の合流部,ちょうど土地が半島のように突き出ている部分の先端です(この寺院からだと両方の川が見える).寺院の近くで車を降りて白い門から中に入ります.入り口付近にはなにやらお煎餅のようなものを売っている人がいましたが,白い普通の煎餅かと思って見たら,もち米の煎餅でした!

P2040159_2 (写真15) キングギドラみたいです(笑)

 ワット・シェントーンには本堂の他,たくさんの建築物があります.まず入り口入ってすぐ右手にあるのが霊柩車庫,ここには1960年に行われたラオス国王サワーン・ワッタナーの葬儀の際に使われた霊柩車が保存されています.たくさんの黄金の龍の背中に棺(というか巨大な壺)が乗った霊柩車は非常に壮麗な感じでした.またここにはたくさんの仏像や壁画も残されており,往時のラオス王朝の威光を忍ばせてくれました.

P2040192 (写真16) 本堂背面のモザイク画

 続いて向かうのが本堂,ここはお寺の中心部ともいうべき場所です.まずはその外観を観察,湾曲した屋根が三重にかさなった,いわゆるルアンパバーン様式といわれる特徴的な屋根です.その湾曲具合が見事で,ラオスでもっとも美しいといわれています.本堂背面の外壁にはマイトーン(黄金の木の意)と呼ばれる巨大な木と様々な動物などがモザイクで描かれています.これは仏教の物語を描いてあるのだそうです.

P2040143 (写真17) 三重の独特の屋根

 本堂の中には巨大な仏像が鎮座していました.体は金色ですが,ミャンマーの大仏のような白塗りの顔ではなく,斜め下から見上げたその姿は,なんとなく奈良の大仏を彷彿させました.大仏周囲には小さな仏像も並んでいるんですが,見ると一体の仏像の上に龍をイメージした樋が走っています.これはラオスのお正月に仏像に水をかけるための仕掛けとのことでした(毎年四月中旬に行われるラオスのお正月=ビーマイ・ラーオの水かけ祭りは有名).

P2040183 (写真18) 本堂の大仏

 一方で本堂の南西部には赤堂(レッドチャペル)と呼ばれる小さな堂があります.ここには16世紀の王セーターティラーによって搬入された寝仏があるのだそうです(我々が訪問した時は鍵がかかって中は見られなかった).その他ミャンマーでよく見かけたパゴダの小型版のようなものもたくさん見かけました.

P2040214 (写真19) ルアンパバーンを代表するフランス料理店エレファント

 ワット・シェントーンの見学を終えると大体12時20分,ちょうど昼食タイムである.この日はルアンパバーンでもっとも有名らしいフランス料理店「エレファント」に行きました.地元の人や観光客に人気の店らしく,ディナーだとなかなか予約が取れないらしいです.この日は前菜&メイン&デザートのチョイスメニュー,自分は前菜にかぼちゃのスープ,メインはポーク,デザートはアイスクリームを選択,飲み物はこの日もラオスビールをいただきました.

P2040212 P2040213 (左写真20) メインのポーク,(右同21) デザートのアイス

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