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2016年10月31日 (月)

499回目の宗教改革記念日

 今日は10月31日,気が付いたら明日からはもう11月,時間が過ぎるのは早いなぁと感心することしきりです.

 そんな10月31日,世間的にはハロウィンです.ツイッターでも渋谷などでの大賑わいが話題になっているほど近年は日本でも定着した感があります.

 ただ一方で,この日はマルティン・ルターが当時の教会が行っていた免罪符の販売を批判した,「95か条の論題」をヴィッテンベルクの教会に掲げて,いわゆる宗教改革が始まった日でもあります.現在でもルター派をはじめとするプロテスタント諸教会ではこの日を宗教改革記念日として祝っています.

 ルター派であるトーマス教会(ライプツィヒ)のカントール(音楽監督)をしていたJ. S. バッハももちろんこの宗教改革記念日をテーマとした曲としてカンタータ80番「神はわがやぐら」を作曲しています.

 で,このルターの宗教改革が始まったのが1517年10月31日,実は来年がその500周年ということになります.ものすごい節目の記念日になるので,西洋ではさぞ盛り上がるのか!と思うんですが,実は全キリスト教徒に占めるプロテスタントの割合は決して多くなく(せいぜい2割くらい),多数派であるカトリックや東方正教の信徒にとっては,取り立てて祝う価値もない(批判された側なんだからそりゃそうか)ただの日なので,ドイツなどルター派が盛んな一部地域以外では盛り上がりそうもないのでした.

 これは自分も大好きなリヒターによるカンタータ80番です.

 

 ちなみに冒頭にあげたハロウィンですが,これも西洋ゆかりのお祭りなんですが,元々はケルト人の収穫祭が起源ということで,キリスト教とは関係のないお祭りです(悪魔装束の扮装なんかもするから,逆に教会には嫌われることも多い).

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