シン・ゴジラを鑑賞してきました
実は一昨日の話になるんですが,今世間で話題の映画「シン・ゴジラ」を観てきました.
東宝のゴジラは1954年に最初の作品が公開されて大人気となり,以来数多くの作品が作られたシリーズです.今回は,2004年以来12年ぶりの制作(海外作品は除く),監督・脚本に新世紀エヴァンゲリオンで知られる庵野秀明氏が起用されることもあって話題になっていました.
で,感想ですが.純粋に面白かったです.
まだ公開中なのでネタバレ的なことはあまり書きませんが,同じゴジラ映画といってもやっぱり時代の色がしっかり出るんだなと思いました.ゴジラを恐怖の存在として描く点は1954年の最初のゴジラと変わりませんが,当時の人間側の主役クラスがもっぱら科学者だったのに対して(平田明彦の芹沢博士が懐かしい),今回のシン・ゴジラのメイン人物はほぼ政治家(特に若手の)です.考えてみればゴジラ襲来などの非常事態に際して国民を守るために決断を下すのは政治家なので,政治家が中心人物というのは全くおかしくないんですが,昭和時代は政治家というと国会中継等で偉そうにしている恰幅の良いお爺さんというイメージしかなかったため,この手の映画でかっこよく描くのが難しかったのでしょう.もちろん当時にだって若手政治家はいたはずですが,新聞やテレビしか媒体のない時代ですから,彼らの活動が一般国民に見えることはほとんどありませんでした.しかし現在なら,情報通信の革命的な発達によって若手政治家の方々がブログやTwitterなどで積極的に情報を発信している時代なので,かつてに比べると目に見えるずっと身近な存在になったというのがあったのでしょう.
あと個人的に感じたのは軍事に関するリアリティでしょうか.本作では自衛隊や米軍の発射する砲弾やミサイルはほぼ確実にゴジラに命中します.これは考えてみれば当たり前で,現代兵器を装備した訓練されたユニットが行う射撃,しかも相手は3次元的な動きをするわけでもない巨大なゴジラですから中らない方がおかしいわけです.昭和時代の作品だと発射したミサイルの半分くらいは怪獣には中らず,しかも一部はあさっての方向に飛んでいって市街地に命中なんてひどいことになっていて,怪獣VOWあたりに「これなら出動しないで,ただ怪獣に暴れさせておいた方がマシでは」などと揶揄されていたのとは大違いです.
そんな時代背景の変化を考えながら見るのも面白いかもしれませんね.
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コメント
こんばんは。
私も見てきましたよ!
賛否両論あるようですが、私は純粋に楽しめました!
(随所にエヴァンゲリオンぽかったですが)
自衛隊も架空の部隊ではなく、実際の装備品を使っての動きがリアリティがありました。
もう一度見に行こうかな~と思っています(^^♪
投稿: みゆみゆ | 2016年8月17日 (水) 15:54
みゆみゆさん
いつもありがとうございます.
たしかにエヴァっぽかったですが,それでもシン・ゴジラ面白かったですね。
娯楽映画でありながら政治や安全保障がテーマというのが21世紀的なのかなと感じました。
自分ももう1回観に行こうかな。
投稿: ビザ皇帝 | 2016年8月19日 (金) 04:38