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2016年5月18日 (水)

大河ドラマで見たいネタ

 時代劇の老舗とでもいうべきNHKの大河ドラマ.今年は堺雅人さんの主演による真田丸である.三谷幸喜氏の脚本や充実した共演陣も相まって人気のようだ.

 大河ドラマといえば,戦国モノは特に人気で,だいたい2年に1回はその系統の作品となっている(それ以外の年は幕末や平安末期など).戦国の雄といえば愛知県三人衆(信長・秀吉・家康)に甲斐の武田信玄,越後の上杉謙信あたりが有名で,過去にはかれらを主役あるいは準主役とした作品が数多く作られてきた(1965年太閤記,1969年天と地と,1983年徳川家康,1988年武田信玄,1992年信長,1996年秀吉etc.).

 ただこれらのメジャー人物は大河以外の民放を含めた多くの作品で取り上げられているこため,オリジナリティを出すのが難しくなってきているのか,特に2000年以降はこうしたメジャーキャラの周辺で動いていた人物に光を当てた作品が多くなっている.2002年の功名が辻の山内一豊,2007年風林火山の山本勘助,2014年軍師官兵衛の黒田官兵衛などであり,さらには2011年には浅井長政の三女江姫という普通の戦国ドラマなら空気のような存在まで主人公になっている(まあ徳川秀忠に嫁いでいるから次女の初よりは存在感はあるが 笑).こうした人物が主人公になるドラマの面白さは,その人物目線での歴史観となるため,従来ならステレオタイプ的に描かれがちだった重要人物の描かれ方が大きく変わることにある.例えば石田三成なんかは直江兼次や真田幸村目線だとカッコよく描かれるが,前田利家や黒田官兵衛目線だと嫌なヤツに描かれている.

 さて,近年ではそうしたNHKの動向を理解しているのか,各地で我が町の英雄を大河の主人公に!というような動きも出ている.小田原の北条家もそうだし,高遠藩主で後に会津藩主となった保科正之にもそういう動きがある.

 一方で自分的に,ぜひこの人が主役の大河ドラマが見たいという人物がいる.それが

 陶晴賢

 うわぁ!マイナー (゜o゜) という声が聞こえてきそうだ.

 陶晴賢は戦国大名大内家の重臣である.元は陶隆房という名で大内家第16代当主大内義隆の元で活躍,特に安芸の毛利元就が絶体絶命の危機に見舞われた天文九年(1540年)の吉田郡山城の戦いでは大内家の援軍として大いに奮戦した.しかし後年主君義隆が政治に興味を失って文人生活に入ると次第に冷遇され,大内家内での立場を失っていく.そして天文二十年(1551年)に反乱を起こして主君義隆を自害に追い込み,事実上大内家を乗っ取る.しかし大内家与党だった各地の国人領主,とりわけこの頃勢力を増してきていた毛利元就が反旗を翻して戦いとなり,弘治元年(1555年)の厳島合戦に敗れて自害したのである.

 簡単に言えば,主君を裏切ったものの周辺の理解が得られず滅ぼされるという明智光秀的な立ち位置である.そこを大河ドラマでいかにカッコよく描くかを見たいわけである.ドラマなんだから,歴史的なイベントの流れにさえ沿っていれば,多少の脚色は許される(そうでなければ江姫が主人公のドラマは成立しない).

 そう考えた大河ドラマ「陶晴賢(仮題)」の描かれ方はこんな感じか.まずは晴賢の反逆も大内家や領民を守るためのやむなき決起であり,晴賢には主君を自害に追い込むつもりなどもちろんなかった.手違いから義隆が死んだときには号泣!という形になるだろう.一方で毛利元就は策謀家であり,彼こそが大内家をひっくり返そうとして晴賢を謀反に追い込んだ人物である.ただ元就の長男隆元はいいヤツで,彼が山口で人質になっていた頃には晴賢とは親しく交流,後に毛利家が危機に陥った際には隆元との友情から晴賢は主君を説得して毛利への援軍を出す.そして最後の厳島の戦いはもちろんドラマのクライマックスで,元就の陰謀によって窮地に追い込まれた晴賢は戦場で隆元と遭遇,友情に感謝しつつ自害するという感じであろうか(史実での毛利隆元は陶晴賢討伐の急先鋒だったらしいがもちろんそんなの気にしない 笑).歴史を脚色していかに面白くするのかが大河ドラマのミソであるから,こうしたマイナス評価の多い人物をぜひとも取り上げてほしいものだ.

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