晴れの特異日
11月3日は晴れの特異日といわれます.前後の日に比べて統計学的に有意に晴れの日が多いからというわけですが,今年の11月3日は一日フリーの休日ということで,信州南部地方に繰り出すことにしました.朝一番で出かける手もあったんですが,せっかくだからと11月2日の夕方に自宅を出発,岐阜県中津川市のホテルに前泊です.
11月2日は一日雨模様でしたが,一夜明けた3日は予想通り晴れの良いお天気です(さすが晴れの特異日).朝食後ホテルを出発,まずは県境を越えて長野県南木曽町に入ります.目的は日本の滝100選に入っている田立の滝です.国道19号線から北に入っていきます.狭い道を15分ほど走って駐車場に到着です(休日ということもあるのか,10台近く停まっていた).
田立の滝とはいっても,そういう名前の滝があるわけではなく,木曽川水系坪川流域に点在する複数の滝の総称のことです.駐車場から遊歩道をひたすら歩いていきます(入り口に協力金として一人200円入れるためのボックスがある).道は比較的整備されてはいますが,古くなった木道や吊り橋などもあり,気を付けて歩かないと危険な箇所も多いです.
約40分ほどで最初の滝,螺旋滝の入り口に到着,ここから川まで急な下りとなります(ここは遊歩道というより登山道といった感じ).螺旋滝はその名の通り,らせん状に水が落ちる滝でした.
来た道を引き返して本道に戻り先へ進みます.数分で洗心滝に到着,ただこの滝は遊歩道からは木の陰になってよく見えません.パンフレットの写真だと,正面からバッチリ見えているんですが,近くを見渡しても滝への入り口はなく,仕方なくそのまま通過しました.
(左写真3) 不動岩(最終的にあそこまで登りました),(右同4) 霧ヶ滝
そこからさらに上流に向かうと,霧が滝,天河滝と規模の大きな滝が続きます.特に天河滝は落差40メートルとこの田立の滝群の主瀑的立場にある滝です.昨日は雨だったとはいえ,最近は晴れが続いたせいか水量は少な目でした(少なくともパンフレットの写真の滝よりは少ない).
ここでしばし休んだのち,再び遊歩道を登っていきます.登り切ったところに天河橋という吊り橋がかけられていて,ここから見上げるのが不動滝です.実はこの直上に不動岩という巨大な岩があって,その直下の滝ということです.この不動滝が見える場所から古い木道がつづら折れになって一気に登っていくポイントがあり,ちどり橋と呼ばれているようです.手すりも付いているんですが,結構古く,崩れたら大変だなと思いながら登っていきました.
ちどり橋を登りきると,川が浅瀬になったところに出ます.ここが龍ヶ瀬と呼ばれる場所で,ほかの観光客が昼食を摂っていました.
そこから少し行ったところに再び川を渡る橋があり,ここから鶴翼の滝が見えました.本来ならこの更に上流にそうめん滝という変わった名前の滝があるんですが,残念ながらこの先通行止めということで断念し,そのまま不動岩の山頂の展望所へ,結局駐車場からここまで2時間半の行程でした.ここで休憩,昼食をいただきます.晴れて眺めが最高でした(帰路は元の道を引き返します.ひたすら下りなので1時間半で戻れました).
(左写真7) 不動岩からの木曽の里と山々,(右同8) 紅葉がきれいです
駐車場でしばし休んだのち,ちょっと離れた場所にあるうるう滝へ(ここも田立の滝のひとつ).天河滝ほどではないですが,落差のある滝でした.
この段階ですでに午後3時,この後は隣の飯田市に向かいます.今度の目的は日本の道100選に入っている並木通り,ここは道の中央にリンゴの木が植えられていることで知られています.4時過ぎに到着したんですが,この日は市内でイベントが開催されていた模様で,その後片付けやら何やらで関係者が走り回っていました.
日本の道100選散策はただ道を歩くだけではなく,それを顕彰した碑(顕彰碑)を探すというオリエンテーリング的な要素があります(結構これで苦戦することが多い).この日の並木通りは全長が短い(400メートルほど)のですぐに見つかりましたが,なんと顕彰碑の目の前にイベント用のパイプ椅子やテーブルを積んだ台が置いてあるじゃないですか! 写真を撮りたいのになぁと思っていたら,係員のおじさんが気づいたのか,「あっ,写真ですね.今どけますから」といって椅子やテーブルを移動してくれました.感謝して写真を撮ったのは言うまでもありません.飯田の商店街は結構活気がありそうで,今度また時間をかけて散策してみたいなと思いました.
(左写真10) リンゴがたわわになっていました,(右同11) 顕彰碑
そのまま5時過ぎに帰路につき,家に着いたのは10時近く,非常に充実した晴れの特異日でした.今回は訪問できませんでしたが,付近にある妻籠宿や柿其渓谷も行ってみたいです.
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