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2015年10月31日 (土)

ハロウィーンと宗教改革記念日

 気が付いたら10月31日,神無月も最後の日となっていました.明日からもう11月ということになります.

 さて,10月31日といえばハロウィーン,元はケルト人の収穫祭が起源だそうですが,自分が中高生時分には英語の教科書に出てくるアメリカのホームパーティーのイメージしかなく,あまりなじみのある存在ではありませんでした.

 しかしながらバブル期の頃から,仮装イベント的なノリで日本でも都市部を中心に認知されるようになり,近年ではバレンタインデーを上回る商業規模のイベントになっているんだそうです(まあ,こうなってくると本来の起源なんてどうでもいい感じだな 笑).

 ハロウィーンといえば,カボチャをくりぬいて中にろうそくを立てたジャック・オー・ランタンがトレードマークですが,ウチの近所のスーパーにも,それ用のカボチャが売られていました(ただし鑑賞用なので食べても美味しくないそうです 笑).

 ところで,10月31日と言えばもう一つ大きなイベントがあります.それがマルチン・ルターによる宗教改革記念日.1517年10月31日にルターがヴィッテンベルク城教会の扉に95か条の提題を掲げたこと始まる一連のプロテスタント運動を記念する日です.ルター派をはじめとする一部のプロテスタント教会にとっては重要な日で,有名なバッハのカンタータ80番は,ルターの作曲したコラールをバッハが編曲したカンタータです(当たり前ですが,ルター派にとっては重要な日でも,カトリック教会や東方正教会にとっては何でもないただの日です).

 教会音楽好きの人間にとってはむしろこっちの方がなじみ深いのでした(下の動画はカール・リヒター指揮のカンタータ80番).

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2015年10月29日 (木)

クレジットカードのポイント

 現在何枚かのクレジットカードを所有している私です.カードを利用するとポイントがたまるし,1回払いだと金利も付かないしで,基本的にカードが使える場面では極力カードを使っています.特に近年はカード決済用の端末が店に普及したことも利用するハードルが下がった要因です.以前職場の売店で100円の缶コーヒーを買うのにカードで払ったことがあったんですが,昔のように宅配便の伝票みたいなものにガチャガチャと印字して店員さんが必要事項を記入するなんて面倒な手続きが必要なら,とてもじゃないが申し訳なくて少額決済には使えません(笑).

 一方でカードが使えない場面では次善の策として電子マネーを使います.この際まずモバイルSUICAが使えるところはSUICAで,ダメならEdyでという優先度です.これはモバイルSUICAに場合,カードでチャージした場合でもポイントが付くのに対して,Edyのチャージではカードポイントが付かないのが一般的だからです(とはいえ,Edyの場合は利用額に応じて楽天ポイントが付いたりするので,現金利用よりはまだポイント分お得になる).

 手持ちのカードでは東横インカードや新国立劇場のアトレカードなど,ほとんど会員証としての機能しか利用していないカードもありますが,一方で買い物等でしっかり利用しているカードもあります.

 私の場合メインにしてるのが,ダイナースクラブプレミアムカードです.

P2281371 年会費は高めですが,海外旅行で重宝する空港ラウンジが世界中多くの施設で利用できたり.カードの旅行デスクを通して予約すると代金が割引になる,自宅から空港までのスーツケース宅配代金が往復無料になる.冬場の南国旅行時に空港でのコート預けが無料になる.はたまた旅行金額によっては自宅から空港へのタクシー代がサービスになるなど特典が盛りだくさんだからです.その他,特定のレストランの特定のコースを2人以上で予約すると1人分がタダになるサービスなどもあって,使えば使うほど元が取れるカードです.

 こうしたカードはポイントを貯めて何か商品と交換するのも定番ですが,自分の場合はもっぱら航空会社のマイルに移行して特定航空券として利用しています.カードポイントの還元率は一般には0.5~1.0円/ポイントなんですが,マイル移行の特定航空券利用だと圧倒的に還元率が高いからです.なので出張以外の飛行機利用はもっぱらこの特定航空券ばっかりになっているため,航空券購入&搭乗によるマイル加算という本来の形がほとんどできていないのでした(先日の能代訪問ももちろん特定航空券利用だった).

 で,今日自分の携帯に電話がかかってきました.出たらカード会社で,ポイントがたまっているので今キャンペーンでギフトカードへの交換がお得ですみたいなことを言っていました.が,前述のように自分はもっぱらマイル移行なので丁重にお断りしたのは言うまでもありません(笑).

 そんなことを考えた秋の夕暮れでした.

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2015年10月28日 (水)

第2回 医師たちによるクリスマス・チャリティーコンサート

Img101_2  今年の12月13日に開催される第2回 医師たちによるクリスマス・チャリティーコンサートに参加することになりました.

 昨年第1回が開催されたこのイベント,全国から選考で選ばれた医師によるコンサートを通じて,小児難病の患者さんの団体に寄付をするというのが趣旨になります(入場料は無料ですが,会場に募金コーナーあり).

 今回はゲストとして東儀秀樹さんが参加,演奏も行われるとのことです.場所は東京駒込の日本医師会館大講堂,鑑賞にあたっては事前の申し込みが必要になります.興味のある方はぜひ.

「moushikomi.compressed.pdf」をダウンロード

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チラシと申込書

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2015年10月26日 (月)

第54回能代寮歌を愛する会

Img042  10月21日夜にキャッスルホテル能代で開催された第54回能代寮歌を愛する会に参加しました.普段は歌というともっぱらオペラなどのクラシック音楽を愛好しているんですが,深層心理に寮歌が潜んでいて時々それが頭をもたげてくるのです.

 寮歌とは読んで字のごとく,寮の歌ですが,一般には旧制高等学校およびそれに準ずる学校(大学予科等)の寄宿舎の歌とされています.最終的に全国に39校あったという旧制高校各校で,毎年の記念祭などを契機としてたくさんの寮歌が制作され愛唱されていました.それらの大半は学生自らが作詞作曲したものです.

 戦後旧制高校が廃止された後も,関係者によって愛唱され,全国にたくさんの寮歌祭が生まれました.しかし,現役として生活していた方々の高齢化によってこうした各地の寮歌祭は終了してしまったところも多く,現在では20ちょっとが開催されるのみとなっています.

 能代寮歌を愛する会は,こうした全国の寮歌イベントのひとつですが,私がこの会を知ったのは,自分の前勤務先の同僚のご尊父が,たまたま同じ大学学部&寮の出身者で,しかも大の寮歌好きで,能代の寮歌イベントの幹事をしているという縁からでした.2006年以来,可能な限り出席させていただいています(この会は春と秋の年2回開催で,そのうちのどちらか1回がゲストを招いての会となる).

Dsc_0625  前の記事で書いたようにこの日は大館能代空港から能代市内まで大回りして,5時30にホテルにチェックインしました.準備をして2階の会場に向かいます.今回はゲストと地元の方々あわせて70名ほどの参加でした.開会の言葉に始まり,この1年間に鬼籍に入られた方々の紹介と黙とう,あいさつや檄文朗読,歓迎寮歌と続き,乾杯を経て寮歌斉唱の時間となります.

 寮歌斉唱は4部構成で,北は北大予科から南は七高造士館まで(旧制高校としての最南端は台北高校),その他大学校歌などを含めて合計50曲以上が歌われました.私はというと昨年に続き,七高造士館の代表的寮歌「北辰斜め」の音頭を取らせていただきました.

 会は6時半から10時半まで延々4時間,一般的にこうした会はアルコールが入るにしたがって進行が遅れがちで幹事役の方を悩ませるんですが,この日は進行がスムーズ過ぎて(笑),急きょ歌が追加される場面もありました.

995635_874297462667620_672498341109  それにしても,いつも思うんですが,職業柄自分が普段接する高齢者は元気がない人が多いんですが,この寮歌イベントに参加されている高齢の方の元気なこと.寮歌には若返り,アンチエイジングの効果があるなんて言う方もいますが,ホントにみんな元気だなと感心するのでした(まあ,元気だから能代まで来れるんだという話もありますが).

Img_1984  翌日は多くの方々は観光で白神山地へ,とはいえ自分は仕事があるので午前の便で羽田へと引き返したのでした.この寮歌イベント,来年は6月の予定ということで,今から予定を開けておかねばと思ったのでした(写真は帰りの飛行機から見えた鳥海山).

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2015年10月23日 (金)

津軽に行ってきました!

 小田原でときめき国際学校25周年記念パーティーに参加した翌日,10月21日は秋田県能代市に行ってきました.毎年恒例となっている寮歌イベント,能代寮歌を愛する会に参加するためです.今回は翌日早めに帰って来る必要があるので,羽田空港-大館能代空港の飛行機を利用しました.

 ただこの大館能代空港便,会場へのアプローチは短いんですが,朝夕の1日2便しかないのが欠点です.会は夜とはいえ,夕方の便では開始に間に合いません.必然的に朝の便になるわけですが,今度は夕方まで時間が余ってしまう…,というわけで,時間調整のために空港から能代まで奥羽本線と五能線ルートを大回りすることにしました(東京の山手線だと渋谷から新宿に行くのに内回り線に乗るイメージ).あっ,鉄道利用ではなくレンタカーです.

 当初は白神山地にある日本の滝100選,くろくまの滝に行こうと考えていたんですが,滝への林道が土砂崩れのため通行止めになっているという情報があり泣く泣く断念したのでした(こういう滝系の通行止めって年単位で続くことが多いので,いったいいつ再開通するのか不安).

Pa210023 (写真1) こみせ通りのアーケード

 代わって訪れたのは,黒石市の中心部にあるこみせ通り,ここは日本の道100選にも選ばれている道で,江戸時代の商家の街並みとアーケード(?)が藩政時代のまま現存する貴重な道です.周囲の落ち着いた佇まいと相まって,穏やかな気分に浸れました.

Pa210019 Pa210031 (左写真2) 日本の道100選はこの顕彰碑を探すのが難関です,(右同3) 岩木山の雄姿が

 ここから国道102号線で弘前方面へ,ちょうど昼食時間だったので,かねてから行きたかったラーメン峰に向かいます.このお店,自分の学生時代には国道7号線沿いに本当に小さい店舗で営業していたんですが,この20年の間に移転したようでした.ここの主力メニューは味噌ラーメン,ノーマルと手打ちの2種類があります.この日は手打ち味噌ラーメンをいただきました.一口食べて懐かしい味が口の中に広がります.学生時代に好きで時々通っていた店でしたが,味が当時と変わっていなくてうれしかったです.

Dsc_0613 Dsc_0611 (左写真4) ラーメン峰,(右同5) 手打ち味噌ラーメン

 その後は岩木山を左手に見ながら北西に走ります.約40分で海に到達,学生時代によく訪れた鯵ヶ沢です.ここは,浜辺にイカ焼きの屋台が立ち並ぶんですが,さすがに昼食を食べたばっかりだったのでパスして進みます.しばらく海沿いに走ると深浦町に入り,広い岩場に出ます.ここが千畳敷と呼ばれる海岸で,ちょうど五能線のリゾート列車が目の前の千畳敷駅に止まっていました.

Pa210044 (写真6) 千畳敷(東映のオープニングではない 笑)

 しばらく海辺を散策したのち,再び海岸沿いを進みます.五能線の艫作駅のあたりから旧岩崎村の領域に入ります.岩崎村というとマタギの旋毛虫症を連想するのは弘前大学医学部出身者だけで,一般には十二湖がある場所として有名です.到着した段階ですでに3時近かったため,この日は日本キャニオンといくつかの池の見学にしました.

Pa210053 (写真7) 日本キャニオン

 日本キャニオンは,浸食によってむき出しになった白い岩肌がアメリカのグランドキャニオンを彷彿させるからという理由で命名されたようです.学生時代にも何度か来ているんですが,当時に比べて露出した岩肌が小さくなったような気がしました.

 一方十二湖の方は,ちょうど紅葉真っ盛りということもあってたくさんの観光客が歩いて散策していました.自分が行った時間帯はだいぶ日が陰ってしまいましたが,日中日が高い時間帯に歩いたらもっと素晴らしいだろうなと感じました.

Dsc_0623 Dsc_0619 (左写真8) 鶏頭場の池,(右同9) 青池

 観光後101号線を南へ,結局5時半ごろに会場となるキャッスルホテル能代に到着しました.

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2015年10月22日 (木)

ときめき国際学校25周年記念公式パーティ

 今週はいろんなことがあったんですが,少しずつアップしていきたいと思います.

 まずは,10月20日火曜日の夜に行われた,ときめき国際学校25周年記念公式パーティ(長い名前 笑)に参加してきました.これは小田原市と友好都市にあるマンリー市とで行っている事業で,両市の中高生が相互訪問をして,お互いの文化を学んだりする企画で平成3年度から始まっているのだそうです.この日はマンリー市から関係者がやってきての記念パーティとなりました.

Dsc_0610  私自身はこの企画には直接関わっていないんですが(笑),所属する小田原医師会合唱団のドクターが深くかかわっている縁で,歌を披露するために呼ばれたという次第です.ちなみにいうと,医師会合唱団の9月のオーストラリア公演も,件のドクターの縁で実現しているので,そういう意味では回りまわって関わっているともいえるかもしれません(風が吹けば桶屋が儲かる的な).

 パーティは立食式で,お寿司やカツサンドなどが並んでいましたが,飲み物はすべてノンアルコールでした.これは参加者に高校生もいることや,何よりもこのイベントがあくまでも両市の中高生のためのものであるという趣旨に従ってのことだろうなと思いました(酒好きな自分にはちょっと物足りなかったか 笑).

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2015年10月19日 (月)

第49回小田原市民合唱祭

 昨日10月18日は朝から快晴の良いお天気でした.そんな日曜日,当地では市民合唱祭が行われました.

Dsc_0603  自前の定期演奏会や,どこかのイベントでの演奏も楽しいんですが,この市民合唱祭にはまた独特の楽しさがあります.普段あまり聞くことの少ない地域の様々な団体の演奏が聴けるからです.もちろんレベルは様々ですが,こういう場所で新しい曲に出会えることもあったりするからです.

 自分たちの出番が終了後,しばらく客席で聴いていたんですが,前の方に座っていた年配のオバサン軍団,演奏中におしゃべりするわ,演奏中に出入りするわ,こういうことをしていけませんのオンパレードだったのは残念でした(録画して悪い例として残しておけばよかったか 笑).

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2015年10月18日 (日)

産業医研修会

 芸術の秋,食欲の秋ですが,一方で学術の秋でもあります(笑).現在産業医の資格(?)を持っているんですが,これを維持するためには規定の単位を修得しなければなりません.単位といっても高校や大学のように試験があるわけではなく,規定時間講習を受講すればもらえるという自動車学校の学科ようなスタイルです.昨日の午後はそんな産業医の研修会に参加してきました.

 これは「こころといのちの地域医療支援事業」の一環で,うつ病対策として一般の主治医は何をしなければならないか,といった内容です.場所は開成町の町役場の隣にある町民センター,役場というくらいですから町の中心にあるんでしょうが,実は駅からは遠く最寄りの小田急線開成駅からは30分くらい歩かなければなりません.ただ,新松田駅からならバスが出ているという話だったので,この日はバス利用にしました.

Ken2 (写真1) 新松田駅前にあったマニラ食堂という和食の店

 新松田駅で電車を降り,そのまま北口から出ます.目の前にその町民センター方面に向かうバスが停まっていました.乗り込んで席に座り,ふと外を見るとマニラ食堂 和食の看板の店が… マニラってフィリピンのマニラだよな? マニラで和食って… 脳内が???となっているうちにバスは発車しました.

 駅を離れメイン道路っぽいまっすぐな道を7~8分走って,最寄りのバス停四つ角(十字路になってるからそういう名前なんだろう)に到着,町民センターはここからすぐでした.受付を済ませて席につきます(自由席,自分は前の方に座った).見渡すと参加者は30人くらい,平均年齢は高そうです.

Ken1  14時になって講習開始です.内容は日本及び神奈川県の自殺者の動向のお話し,その後うつ病の診断と治療,3つ目は具体的な対応と事例検討という流れです.全部で4時間,結構内容の濃い講習でした.

 フロアからの質疑応答では,「精神疾患で患者さんを紹介したいのだが,具体的にどこに紹介したらよいのかわからない」という質問があったんですが,講師の先生も「様々なので具体的にどこがいい,ここが悪いとは言うことはできないんですが,まずは知り合いの信頼できる先生に聞いてみては」というようなことをおっしゃっていました.

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2015年10月17日 (土)

静岡ラーメンストリート in 沼津駅前

 時々沼津に出張するんですが,昨夜駅前を通りかかったら,西武跡地(雄大フェスタ)で静岡ラーメンストリート in 沼津駅前というイベントをやっていました.

Dsc_0598  これは静岡県内30店以上のラーメン屋さんが日替わりで自慢のラーメンを提供するというイベントで,基本的に全店レギュラーサイズ 700円,ハーフサイズ 500円で食べることができます(その他トッピング等は別料金).レギュラーをじっくりいただくも良し,ハーフサイズを食べ歩くも良し,好きなスタイルでラーメンを堪能できます(自分も若い頃ならレギュラーを2,3杯も可能だったが 笑).

Dsc_0593  スペースの中央に全店共通,100円単位の食券売り場があり,そこでお金を払ってお好みのお店のカウンターに行くという形になります.この日は清水町の麺屋 中川の醤油ラーメン(ハーフサイズ)をいただきました.

Dsc_0595  次回はまた違うのを食べてみたいな.

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2015年10月16日 (金)

ラインの黄金

Img038  秋は芸術の季節,オペラハウスのシーズンも秋から始まります.日本でも新国立劇場の新シーズンは毎年10月に始まります.というわけでオペラ好きの私,今年の新シーズンの最初の演目,ラインの黄金を鑑賞してきました.

 オペラ史上最大規模の作品である,R・ワーグナーのニーベルングの指環,全編で15時間にも及ぶ超大作ですが,もちろんぶっ通しで演奏されることはありません(歌手が死んでしまう 汗).全体が序夜「ラインの黄金」第1夜「ワルキューレ」第2夜「ジークフリート」第3夜「神々の黄昏」の 4つに分けられています.ワグネリアン(熱烈なワーグナーファン,ワーグナー狂というべきか)が集結することで知られるバイロイト音楽祭では期間中に全曲 演奏されるのが普通ですが,それ以外の歌劇場ではそうもいかず,数年かけて上演なんてこともあります.新国立劇場では2001年~2004年にかけて年1 作品のペースで上演され,2009年と2010年に再演が行われています(自分は再演の時に観劇しました).

 そんな指環の最初の作品が今回は新しい演出(フィンランド国立歌劇場のプロダクション)で上演されるということで,さっそく行ってきたのは言うまでもありません.

  上演時間は2時間40分程度で,まあモーツァルトやヴェルディの諸作品と大差ないくらいです(指環の外の作品はみな4時間を超える大作ばかり).が… 休憩なしの一気上演なので開演前のアルコール摂取は禁忌でした(笑).ストーリーは小人族のアルベルヒがラインの乙女たちから黄金を奪いそれで世界を支配する力を持つ指環を作ります.一方で神々の城(ヴァルハラ城)建築の報酬として,巨人族の兄弟から女神フライヤを人質に取られて困り果てている主神ヴォータンは身代金を作るために,計略を用いてアルベルヒから指環を奪いますが,結局巨人族に取り上げられるんですが,今度は指環をめぐって巨人族の兄弟が争い,弟のファーフナーが兄ファーゾルトを殺してしまいます.そして最後,ヴォータンら神々がヴァルハラ城に入場する場面で幕となります.

 さすがに世界レベルの歌い手を集めていることもあって間違いのない演奏になっていました.ヴォータン役のラジライネンは2009~2010年の指環でも同役だった人なので違和感はなかったです.ファーゾルト役の妻屋さんも前回と同役でした(殺された後30分くらい舞台上で転がっていなければならなかったのは大変だったかも).一方でローゲ役のグールドは素晴らしい声なんですが,この方元々ジークフリートを歌うらしく,なんというか声が英雄的で,ローゲの様な奸物には合わないのかもと感じました(この後ジークムント,ジークフリート役で登場とのことなので期待しています). オーケストラの方はというと,ハープがなんと!6台も並ぶさまは壮観の一言でした(日本中の一流ハーピストを集めてきた感じでしょうか).

 休憩なしで一気に終演となるため,この日は劇場のレストランマエストロでコースディナーをいただきました.なんだか最近自分ばっかり美味しいものを食べているような気がするので,たまにはKにもサービスしようという目論見です.

Dsc_0586  前菜はフォアグラと無花果のロッシーニ風,前菜でいきなりフォアグラか!と思ったんですが,思ったより油感が少なく大丈夫でした(前菜で脂がきついと,この後が苦しくなるので).

Dsc_0588  パスタはタリアッテレ,松茸と秋刀魚のペペロンチーノです.どちらも旬の食材を使ってますが,秋刀魚の風味が強くてもう片方の松茸の風味が霞んでしまってるのが残念でした.

Dsc_0589  続く魚のメインはスカンピのローストです.比較的あっさりとした中にも濃厚な味わいのあるエビでした.

Dsc_0590  そして肉のメインが牛フィレ肉のポワレ,アラカルトを見ると羊肉のメニューなどもありましたが,ここのメインコースではいつも肉は牛フィレになるパターンが多い気がします(オペラ観劇後のコース利用は比較的年齢が高いから,柔らかくて脂身の少ないフィレが選ばれるのか?).

Dsc_0591  そして締めのデザートはさつま芋のロールケーキ,甘さ控えめで甘いのが得意でない自分にもサクッと食べられました.ここのコース料理は対象の客層の平均年齢が高いせいか量も多くなく,楽勝で完食できました(今の自分にはこのくらいがちょうどいい).

Dsc_0592  公演後にここのレストランを利用すると,出演者のサイン入りメニューがもらえます.

 というわけで,明日に向かっていろんな意味で英気を養った晩でした.

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2015年10月14日 (水)

コンベンションバッグ今昔

Img_1  学会に参加すると,受付のところで簡単なバッグが配布されます.一般にコンベンションバッグと呼ばれるものです.学会場ではプログラムをはじめ,ちょっとした資料やチラシなど結構いろんなものを渡されるので,それらをまとめて持ち歩くのに便利だからです.

 で,このコンベンションバッグ,学会や年によって違うんですが,かつてはけっこうそれなりのバッグが配布されていました.学会終了後も普段使いにできるようなバッグも多くありました.しかし,ここ数年は学会の方も財政がひっ迫しているのか,バッグ自体がどんどん貧相になってきている印象です.

 去年あたりには,協賛している製薬会社から提供されたと思しき,製薬会社のロゴ入りのバッグが配られていましたし,今月初めに参加した学会ではペラペラの薄布で造られた本当に簡素なバッグになっていました.学会場もマイバッグでという時代なんでしょうか(笑).

Pa140022 Pa140023 Pa140021 左 持つほか背負うこともできる昔のコンベンションバッグ,中 製薬会社提供時代のバッグ,右 今の明らかにやすそうなバッグ

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2015年10月11日 (日)

印象、日の出

 三連休真っ只中です.世間では運動会シーズンとで,職場でも休みを取りたい人が多い連休になります.ということは必然的に,運動会に関係のない自分に当直のお鉢が回ってくるわけですが,今日10月11日だけは一日フリーの休日でした.当初は滝行などネイチャー系の休日にしようかとも思ってたんですが,天気予報が雨予想だったこともあり,芸術系に切り替え,上野の東京都美術館で開催中のモネ展に行ってきました.

Dsc_0577 (写真1) 東京都美術館で開催中のモネ展

 印象派の巨匠モネの作品は,世界中の美術館等にありますが,パリのマルモッタン美術館は彼のまとまった作品群を収蔵している美術館として知られています.特にここにある「印象、日の出」はフランス大西洋岸の港町,ルアーブルの夜明けの風景を描いた絵で,いわゆる印象派という名前の端緒となった作品として知られています(一方で1985年に一度は盗難にあうなど数奇な運命をたどった絵でもある).

Paris74 (写真2) パリのマルモッタン美術館(2008年4月訪問)

 2008年春に転勤のどさくさ(笑)でパリを訪問した際に,このマルモッタン美術館を訪問し(その時の記録),この絵も見てきたんですが,今回日本にやってくるということで出かけてきました.

 こんな有名な絵がやってきて,しかも三連休,相当混んでるんだろうなと覚悟してたんですが,会場に行くと「50分待ちで~す」と係員が叫んでいます.

 「ご,五十分か… すごい人だ.これじゃあ”印象日の出”じゃなくて,”印象人出”だな」などと言いながら並ぶことになりました.2008年にパリで見た際は4月初めの平日ということもあったのか,ほとんど人がおらず貸し切り状態だったのとは大違いです(マルモッタン美術館自体パリの郊外にひっそりとあるため,団体ツアー客は訪れずあまり混んでる印象はない).

Paris76 (写真3) モネの印象日の出

 それでもなんとか入場し鑑賞してきました.7年ぶりの「印象、日の出」は照明の加減もあるんでしょうが,パリで観たときよりも輝いている感じがしました.久々の展覧会,疲れたけど面白かったです.

 展覧会の帰りには新宿の小田急百貨店の12階に最近オープンした牡蠣の専門店,キンカウーカで牡蠣を堪能してきました(北海道産の牡蠣がメインでした.あっもちろんワインも 笑).

Dsc_0579 Dsc_0582 (写真3,4) やっぱり牡蠣は最高です \(^o^)/

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2015年10月 9日 (金)

第25回しながわ宿場まつり

 さて,ようやく先月参加した様々なイベントの話題です.

 9月27日の日曜日に開催された,第25回しながわ宿場まつりの江戸風俗行列に参加してきました.

 2007年の初参加以来,秋の恒例イベントになっているんですが,ここ数年は他の用事との兼ね合い(特に旅行系)もあって近年はほぼ1年おきの参加となっています(2014年,2012年は不参加).最初の頃は幕末のキャラに焦点を当てて参加してたんですが,最近はお祭り本来の趣旨にのっとり,純粋な江戸の名もない人物になりきっています.2010年から参加し始めたウチのKと併せて,今年のテーマは

 火付けと火消し!

 なんだそりゃ? といってはいけません(笑).火消はもちろん江戸時代の町火消しですが,火付けの方は江戸時代前期の天和年間に,放火の罪で火刑となった八百屋お七のことです.

800pxyaoya_oshichi_by_utagawa_kunit (写真1) 八百屋お七

 前日は都内で用事があったためそのまま宿泊,翌朝8時半過ぎに着替え会場に向かいます.以前は北品川商店街の尾張屋さんが着替え場所だったんですが,何年か前から京急新馬場駅に近い北品川二丁目町会会館に代わっています.着いた頃には既に着替えを済ませた人達もいました.このお祭りは常連さんが多いのも特徴で,見渡すと見知った方々がたくさんいました(毎年この日にだけお会いする方も多い).

 さあ,さっそく着替えとなるんですが,今年は男性の着付け担当者が1人しかいないとのことで,最初の着替えが律速段階になりました(例年だと着替えはさっさと済んでその後のメイクが律速段階になる).とはいえ町火消は衣装がシンプルなので始まるとあっという間に着付けは完了しました.

P9270767_2 (写真2) 火消とお七

 外で常連さんとおしゃべりをしているうちに,お七になったうちのKも登場,そのまま尾張屋さんに行って弁当をいただきます.実はこれ昼食なんですが,毎年早めに手渡されてどうしたものか悩むので,今年は思い切って朝食抜きで会場入りし,着替え完了と同時にこのお弁当を朝食代わりにいただこうという作戦なのでした(まあ,パレード後に時間はたくさんあるのであちこちで飲み食いするためにも弁当は早めに片づけたいし 笑).

P9270670 P9270703 (左写真3) 常連の神楽教授は与力です,(右同4) 時間的には朝食(ブランチ?)です

 しばらく商店街を散策しているうちにパレードの開始時間が近づきます.参加者一同,三々五々所定の位置へ向かいます(所定とはいっても別に線が引いてあるとかではなく,なんとなくこの辺みたいな感じ).パレードはオープンカーに乗ったアイドルの一日署長もいる交通安全パレードを先頭に,いろんな人たちが行進し,江戸時代の人々に扮した江戸風俗行列は一番最後になります.なので,なにがどうなっているのか分からないうちに行進が始まります(前の方が移動を始めたのでついていく感じ).沿道にはたくさんのお客さんが来ていて盛り上がりました.

P9270728 P9270727 (左写真5) 角兵衛獅子と飴売り,(右同6) 風鈴売り(秋田の竿灯みたい)

 パレードは京急の北品川駅付近から品川寺までの約2キロ,普通に歩けば20分程度ですが,扮装した行列なのでもちろんそんな時間には終わりません.結局1時間以上かかりました(今年は例年以上に時間がかかった気がするのは気のせいか?).

P9270709 P9270731 (左写真7) 一心太助(これも重そう),(右同7) 品川寺での火渡り荒行

 ゴール地点の品川寺(例年この日はお寺の大祭で柴燈大護摩・火渡り荒行が行われている)でしばし休憩の後,いよいよこのお祭りの醍醐味である自由時間になる(笑).参加者はそれぞれ,思い思いの場所で写真を撮ったり(あるいは観光客の人たちに撮られたり),沿道に出ているお店で飲み食いをしながら楽しい時間を過ごしたのでした.

P9270741 P9270803

(左写真8) 火消の報奨金?,(右同9) 現代の火付け(笑)

P9270701 P9270758 (左写真10) 防火水槽に反応,(右同11) 消防今昔

P9270790 (写真12) 仕事の後の一杯は美味い

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2015年10月 7日 (水)

ミステリーの日

Img033  今日,10月7日はミステリーの日なんだそうです.これはミステリーの祖といわれるアメリカのエドガー・アラン・ポーが1849年のこの日に亡くなったことに由来するのだそうです.

 ポーは19世紀の前半にアメリカで活躍した作家&詩人ですが,今に至る探偵小説の原型を作った人としても知られています.その最初の作品が「モルグ街の殺人」で,警察が持て余した事件を私立探偵が乗りだして解決するというまさに探偵小説の王道のような造りになっています.一方でこの作品は密室殺人,意外な犯人というミステリーを語るうえで外せない重要なキーワードの元祖的な作品でもあります.

 純文学や古典はからっきしダメな自分ですが,ミステリーは大好きで,小学校高学年ごろから子供向けの推理クイズから入り,中学校以降は内外様々な作品を熱心に読むようになりました.洋モノでは定番のコナン・ドイルやアガサ・クリスティー,エラリー・クイーン,ヴァン・ダイン,和モノでは横溝正史や松本清張といった作品を読み漁っていました.

 ただ,大学に入った頃から自分の趣味も多様化してきたことから,ミステリーを読む機会が激減してしまいましたが,21世紀に入ってから空いた時間などを利用して少しずつ読むようにしています(今,森村誠一の腐食の構造を電子図書でチビチビ読んでいる).

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2015年10月 4日 (日)

10月になりました

 気が付いたら10月になっていました.今年は9月に行事がたくさんあって,ほとんど家にいた記憶がないんですが(笑),今月は少しは落ち着くんじゃないかと思います.

 先月後半のオーストラリア旅行やしながわ宿場まつりの記事は今後徐々にアップしていきたいと思いますが,先週10月1日から3日まで学会で札幌に行ってきました.

Dsc_0556_2  この学会,例年は11月に行われるんですが,今年は会場が北海道ということで1か月前倒しになったものです(11月の札幌は寒いからなぁ 笑).今回は自分の発表もあったんですが,特別講演など興味深いお話が聞けて有意義な会でした.

 空き時間には市内の散策もしましたが,この街の超有名スポットが時計台です.明治11年に札幌農学校の演武場として造られたものです.本州以南にはない異国的な雰囲気で札幌を代表する建物と認識されていますが,一方でここは日本3大ガッカリ観光地のひとつとしても知られています.これはガイドブックなどの写真ではこの時計台のみがアップで出てくるので分からないんですが,実は市内中心部のビル街の間にひっそりと佇んでいるからです.時計台の隣にある市役所の最上階の展望所からこの時計台を見下ろすことができるんですが,その光景がビルの間に佇む時計台というガッカリ感をよく表しているようで興味深かったです.

Dsc_0557 Dsc_0559  写真左は有名な撮影スポットからのショット,右は市役所最上からのショットです.

 一方で札幌の夜といえばやっぱりここです(笑).

Dsc_0563  この日は「味処 まつ田」さんで旬のお魚をいただきました.

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