ボリビア旅行記2
ボリビア旅行記の2日目です.リマ到着が早朝だったこともあり,ホテルでぐっすりと睡眠,再び起きたのは午前11時半でした.本当ならホテルでの朝食が付いていたんですが,どうせすぐに昼食時間だろうということで,パスして眠り続けていました(笑).準備をして12時半にロビーに集合,そのままバスに乗って出発となります.
この旅行の最初の企画段階ではこの日は午前中にボリビアのサンタクルスに移動して,そこを観光という段取りだったんですが,ラン航空のダイヤ改正(改悪?)のためサンタクルスへの移動が深夜になってしまったため,予定を変更してリマの観光となったものです.
ペルーの首都リマは南米太平洋岸に位置する人口800万を超える大都市です.南緯12度という赤道に近い場所にあるんですが,沿岸部を流れるフンボルト海流(南極からやってくる寒流)の影響で緯度の割には冷涼な気候となっています.2月の平均気温も22℃と,ほぼ同緯度のブラジル大西洋岸のサルヴァドールの27℃と比べて5℃も低いほどです.もっともその海流のおかげで魚の大漁場が広がり,水産資源に非常に恵まれることになっているわけですが(すなわち魚介が旨い).
さて,ホテルを出発した私たちはまずはランチということで,リマの新市街ミラ・フローレス地区にあるワカ・プクヤーナという遺跡の目の前にあるレストランへ.バスは太平洋に面した自動車道を南下していきます.左手は高台になっていて新市街の建物が,右手には広大な太平洋が見えました(この海が日本まで続いていると想像すると結構感動 笑).沖合に島が見えたんですが,ここはフロントン島といって,かつて刑務所が置かれていた島なんだそうです(リマ版アルカトラズあるいはロベン島といった感じか).30分ほど走って到着です.
この遺跡は約1500年前の祭事場といわれるもので,日干し煉瓦によるピラミッドなどがあります.同様の遺跡は旧市街にもあるんだそうですが,保存状態が悪く荒れているそうです.レストランは本当に遺跡の真ん前にあって,遺跡を眺めながらの食事ができます.この日はセビーチェと呼ばれるスライスした生の魚に玉ねぎやトマトを加えてレモン汁で和えた料理(ペルー風マリネ,ペルー沿岸地域の名物料理)を前菜に,主菜として牛肉(ライスとポテト付),そしてデザートをいただきました(最後にコカ茶も).私たちが食事をしていた後方のエリアでは結婚式の披露宴なのか二次会なのかが行われていました.
昼食後今度は旧市街のセントロ地区に向かいます.旧市街は新市街と違って古い建物が多く,ゴミゴミした印象です.まずはそんな旧市街の中心であるアルマス広場へ.ここに限らずキリスト教世界の町は中心部に広場があって,そこに面して教会や行政府が建っているケースが多いです.ここリマもその例にもれず,カテドラルや大統領官邸,市庁舎が立ち並んでいます.
広場の中心にはかつてペルーの征服者フランシスコ・ピサロの像が建っていたんだそうですが,独立後撤去されたとのこと.しばらくこの辺で写真を撮ったりしたのちに,官邸脇の趣のある道を進んで小さな図書館を訪ねました.ここはかつて駅舎として使われていた建物らしく,細長いドーム型のステンドグラスの高い天井はヨーロッパのターミナル駅を思い起こさせます.中では学生風の人たちが勉強していました.反対側から外に出ると,なんと!線路があります.聞くところによると,今でも貨物線として現役で使われているのだそうです.
図書館の見学&トイレ借用を終えて,今度はサンフランシスコ教会へ.ここは16世紀に工事が始まった古い教会で,地下は墓地となっているのだそうです(さすがに現在では新規の埋葬は行われていないようですが).中は装飾品がたくさんあってきれいでした.
(左写真15) サンフランシスコ教会,(右同16) その内部
この段階で夕方の5時,今度は再び新市街にある恋人の丘に向かいました.ここはその名の通り(笑)の公園で,中央に抱き合った男女のモニュメントがあることで有名です(しかもその男女,若いカップルではなく中年以降! いつまでも若い時代の気持ちをということなんでしょうか).
公園にはたくさんの人たち(恋人たちもそうでない人たちも)であふれていました.海に向かって右手には例の元監獄島が見えます.一方で左手にはアンテナがニョキニョキ立った山があるんですが,その姿が函館山に似てるなぁ~ などと思ったのでした.またこの公園の近くには自動車道を越えるように一本の橋が架かっているんですが,かつて公園で振られた男がこの橋から落ちるなんてことがあったらしいんですが,今では全体が覆われてしまっているので不可能とのことです.
(左写真18) よく見るとモデルは年配です,(右同19) 函館山みたいです.手前はレストラン
気が付いたら周辺は夕暮れの時間帯,今度は同じく新市街のサンセットポイントに向かい夕日の撮影タイムとなりました(みんな熱心にバシャバシャ撮っている.この辺から写真ツアーの本領発揮だ).
しばらくして日没,夕食の時間となります.この日の夕食は太平洋の海に突き出た先にあるしゃれたレストラン「ラ・ロサ・ナウティカ」です.実は2012年にペルー旅行に来た際にランチで利用したことのあるレストランでした.この日のメニューはシーフードの揚げ物とシーフードライス,飲み物としてペルー名物の紫トウモロコシのジュースもいただきました(それから当然ワインも 笑).ただ食事はどちらもパクチー入りだったため,パクチーが苦手なウチのKは固まっていました(笑).
(左写真23) シーフードの揚げ物,(右同24) シーフードライス
21時に夕食が終わって空港へ.いよいよ今回の旅行の本番,ボリビアに入ることになります.ラン航空のチェックインを済ませてセキュリティチェック,出国審査を経て出発ロビーに出ます.23時30分搭乗開始,この便はリマからボリビアのサンタクルスを経て,ラパスまで行く国際便です.地図を見ればわかるんですが,位置関係からいえば,リマ→ラパス→サンタクルスの方が自然なんですが,なぜに遠いサンタクルスに先に行くのか?何か大人の事情があるのか不明なのでした.
飛行機は深夜の便だというのに大盛況,見るとテニス用品を抱えた若い人たちがたくさん乗っています.大会なのか合宿なのかなどと考えていました.23時50分定刻に飛行機は出発,一路ボリビアを目指します.ここで時計を1時間進めてボリビア時間に合わせる.安定飛行になったあと,ハムとチーズ入りのフランス風サンドイッチが配られました.
ボリビア時間の3時20分,定刻よりも15分早くサンタクルスのビルビル国際空港(すごい名前)に着陸しました.飛行機を降りてイミグレーションへ,ここは簡単に通過しましたが,問題は次の税関,麻薬の持ち込みを警戒しているのかチェックが厳しいのです.ゲートのような部分にボタンがあってこれを押してブザーが鳴ったら荷物チェックというロシアンルーレットのような仕組み,私もボタンを押した瞬間 ブ~ と鳴ってしまいわけでチェックへ.スーツケースを開けて中を見せるんですが,係員中をチラッと見ただけで「もういい」というジェスチャー,「だったらブザーを鳴らすなよ」と心の中で叫んだのは言うまでもありません(笑).
ようやく税関を抜けると,そこには現地係員の女性が待っていて,我々の姿を見ると「おはようございます」と声をかけてきました.実はみずえさんという日本人の方なんですが,すっかり日焼けしていることもあって,参加者の中には現地人と思った人もいたらしく,「日本語がお上手ですね」と言われていました(笑).
(写真27) 緊急用ウィスキー,着実に中身が減ってます(笑)
全員揃ったところでバスに乗ってホテルに向かいます.15分くらい揺られて到着,この段階で5時近くでした.2日連続で明け方に到着なんて学生時代みたいな生活だなと思ったのでした.そのまま部屋に入ってシャワーを浴び,昨夜同様緊急用ウィスキーを飲んで眠りについたのでした(はぁ~).
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