二十六夜待
気が付いたら10月になりました.今年も残すところ3か月ということになります.昨夜は当直だったんですが,明け方に起こされて処置をして,ふと窓の外を見ると…
これは月齢26~27,新月の3日ほど前の月です.右側が大きく欠けた月で,俗に逆三日月と呼ばれるものです(普通の三日月は向かって左側が欠けている).
夕方に明るく光る三日月は有名ですが,こちらの逆三日月は現代社会ではあまりなじみがありません.それもそのはず,この月は夜明けの少し前に東の空に出現し,まもなく朝になって見えなくなってしまうため,よっぽど早起きの人か,徹夜をする人でないと見る機会がないからです.
この逆三日月は写真のように,月の両端の角のような部分から地上に出現し,その瞬間の雰囲気が極めて幻想的なため,江戸時代には夜通し飲んで騒いでこの月の出を待つ,二十六夜待というイベントがあったそうです.こういうちょっとしたものに価値を見出す江戸時代の庶民の感性って素敵だなと思うのでした(自分にとっても夜明け前という一番キツイ時間に起こされたのは… でしたがこうして珍しい月が見られたのでヨシとしましょう (^o^)).
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