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2013年9月 3日 (火)

宇宙戦艦ヤマト2199 ~第七章~

 気がついたら9月になっていました.例年9月は私,ビザンチン皇帝の活動が活発化する月なんですが,今年は8月に演奏旅行を兼ねた夏季休暇を取ってしまったこともあり,例年に比べて地味な月になりそうです.

 さて,そんな月初め,現在劇場公開中の宇宙戦艦ヤマト2199の第七章を見に行ってきました.

Img055 1974年にテレビ放映された宇宙戦艦ヤマト第1シリーズのリメイク作品,宇宙戦艦ヤマト2199,昨年4月に劇場での公開が,さらには今年4月からはテレビ放映も始まっています.第7章はそんなリメイクヤマトの最終章にあたります.愛好家としては非常に楽しみにしていたのでした.

 以下ネタバレ注意

 (第23話) 前章の七色星団の戦いで,苦戦の末ドメル艦隊に勝利を収めたヤマトはついに,イスカンダルとガミラスのあるサレザー恒星系に突入しました.そのヤマトに迫りくるガミラスの波動砲(デスラー砲)… という場面で前章は幕を下ろしたわけです.ドキドキの場面でしたが,ここはあっさり回避されて終わりでした(笑).その後沖田艦長は一気に敵の懐に入り込むべく,ガミラス本星の巨大ビル(総統府らしい)にヤマトを突入させます.混乱に陥るガミラス人たち,とその時デスラーがいる総統府の一部が突如として上空へ飛び立ちました(森雪もこのブロックにいた).デスラーが向かった先はガミラス星付近の宇宙空間に浮かぶ第2バレラスでした.ここは来るべきガミラスとイスカンダルの大統一の暁に新首都となるべく,ひそかに建設が進められていた人工都市でした.

 第2バレラスに入ったデスラーは,なんと都市の一部を総統府にぶつけて住民もろともヤマトを粉砕する作戦に出ます(このころからデスラーは狂気の世界に入っていった印象).この暴挙にヤマト乗組員はもちろん,住民も大混乱,副総統のヒスは「これが指導者のやることか!」と吐き捨てます.ガミラスの副総統ヒスといえば,旧作でもデスラーの腰巾着の小者という印象でしたが,この場面はカッコよかったですね(あと,シュルツの娘ヒルダを助けたところもポイント高し).結局沖田の決断でヤマトは落下する都市の一部を波動砲で撃破,結果としてガミラス住民の命を救いました.作戦が失敗したデスラーは今度はデスラー砲でヤマトとガミラス首都を攻撃しようとしますが,森雪の活躍で波動エネルギーが暴走,結果第2バレラスは自壊するとともに,付近に展開していたデスラー親衛隊の艦隊も巻き込まれて全滅したのでした.

 (第24話) こうしても進路を妨害するものがなくなったヤマトはついにイスカンダルに着水します.イスカンダルは地表面の80%が海という地球型の環境の惑星でした.ここで地球を再生させるためのコスモリバースシステムを受け取ってめでたしめでたし… となるはずでしたが,なんと! スターシャがシステムの受け渡しを留保すると宣言しました.どうやら地球人が波動エネルギーを兵器に改良したことが不満なご様子でした.焦るヤマト指導部です.一方で一般の乗組員はといえば,せっかく海にいるのだからと,マリンリゾートを楽しんでいます.女性クルーはみなビキニで泳ぐというサービスシーンが展開されました(笑).

 こうしている間にもユリーシャはヤマトの波動砲はあくまでも自衛のためだけのものであると姉を説得,さらには「ヤマトの波動砲によって多くのガミラス人の命が救われた」というヒスの報告もあり,ようやくスターシャはヤマトへのシステム引き渡しに同意しました.ちなみにコスモリバースシステムとは星の物質と生命の進化の記憶を波動として利用し,星を再生させるシステム(PCのリカバリーみたいなもの?)とのことで,物質の記憶はまさにヤマトそのものであり,これがヤマトが16万8千光年の旅をしなければならなかった根拠だそうです(旧作のコスモクリーナーは放射能除去装置なので,いってみれば掃除機のイメージ).

 さて,引き渡しが決まるとスターシャは古代進をイスカンダルの墓地に連れていきます.そこにはなんと! 進の兄,守の墓がありました.守はガミラスの捕虜となって輸送される途中,イスカンダルに不時着,この地でスターシャの看護を受けつつヤマトの到着を心待ちにしていたものの,闘病むなしくついに亡くなったというのです.

 (第25話) イスカンダルを後にしたヤマトは地球への帰路につきます.途中,デスラーの側近だったセレステラを救助して中間点バラン星に到着しました.ここを中継点とするアンドロメダ側の亜空間ゲートは往路ヤマトが破壊してしまいましたが,銀河側のゲートは生きているはず,これを利用すれば地球への行程が一気に短縮できるため,ヤマトはゲートに入りました.しかし,実はこれがデスラーの罠でした.先の戦いを生き延びていたデスラーは亜空間内でヤマトに自艦を接舷させ,大量のガミロイド陸戦隊を侵入させて艦内を制圧しようとしました.奇襲を受ける形となったヤマトは苦戦します.ついにはデスラー本人までが,「艦長に会いたい」とヤマトに乗り込んできました.しかし,デスラーの生存を知ったセレステラが走り寄り,驚いたデスラーはとっさにセレステラを撃ってしまいます.この混乱のドサクサで森雪も撃たれてしまい,彼女は瀕死の重傷を負ってしまいました.

 一方侵入してきた兵が人間ではなく,ガミロイドであることを知った真田さんと新見は,密かに開発したウイルスプログラムを侵入させてガミロイドの動きを止めることに成功,形成は逆転します.作戦の失敗を知ったデスラーはやむなくヤマトから撤退,自艦に戻るとデスラー砲で一気に決着をつけようとしました.亜空間内ではビーム砲が無効なのです(波動砲はビーム砲ではないらしい).ところがヤマトはビームではなく,実弾(三式弾)を装てんして反撃,結局デスラー砲を撃つ前にデスラー艦は撃沈されてしまいました.

 (第26話) デスラーの最後の反撃を振り切ったヤマトは,一路地球を目指します.地球との交信も不完全ながら復活し,艦内にはなんとなくそわそわした空気が広がります.そんな中,航空隊長の加藤と衛生士の原田との艦内結婚式((^。^))が開催されました.しかも原田さん,妊娠してるとか…(まさか七色星団の戦いの最中にできたんじゃないだろうな 爆).

 華やいだ艦内の雰囲気とは離れて真田さんはコスモリバースシステムの仕組みについて考察していました.地球の物質の記憶がヤマトなら,生命の記憶はいったい何なのか? ちょうどこのころ,ヤマト艦内で幽霊騒動が起こっていました.幽霊というと美女というのが定番ですが,今回の幽霊は男だといいます.普段は冷静で幽霊なんて絶対信じなさそうな新見までが目撃していました.真田さんはこれらのことから,生命の記憶が古代守の魂だとの確信に至ったのでした.

 そんなころ,瀕死の境をさまよっていた森雪がとうとう帰らぬ人になってしまいました.ショックで泣き崩れる古代進,そんな彼の背後に兄の守(の霊?)が立っていました.彼が「進,オレがしてやれるのはこれだけだ」とつぶやくと,なんとコスモリバースシステムが起動しました.驚く真田と新見,しかしほどなくシステムは停止,うんともすんとも言わなくなりました.真田さんは驚いて,「どういうことなんだ!」と叫びます.と,その頃死んだはずの森雪が蘇生したのでした.一方,艦長室では病床の沖田が付き添っていた佐渡先生に,「ひとりにしてくれ」といいました.状況を察した佐渡はその場を離れます.そして名セリフ,「地球か,何もかもみな懐かしい…」,沖田が息絶えるのと同時にコスモリバースシステムが再起動,地球の生命の記憶は沖田の魂だったのです(沖田艦長はヤマトのトチローというわけか).西暦2199年12月8日 ヤマト地球に帰還…

 感想: こうして宇宙戦艦ヤマト2199全26話が完結しました.旧作もそうだったように,最後の4話はちょっと駆け足だったなという印象でした.特に前章までは反乱もうまく収束させるなど冷静だったデスラーが,急に狂気を帯びてしまったのは残念でした.また,前章でガミラスに反旗を翻したディッツやドメル妻のその後,またレプタボーダに取り残された藪機関士はどうなったのかなどの伏線も気になりました.

 で,はたしてこのヤマトの続編はあるのか?です.伏線を残しているということは,作る気があるということだと思うんですが,仮にできるとしたら,旧作のシリーズとは違った展開になるように思います.もし亜空間の戦いをデスラーが生き延びたとしても,彼はすでにガミラスを裏切った存在であり,続編でガミラスの運命を担って登場するのは無理でしょう.メリダ・ディッツとヤマトクルーとの友情や,副総統ヒスの言葉から,今後地球とガミラスが手を組む可能性はありますが,そこにはデスラーの入り込む余地はないように思います(タランといっしょに宇宙猿人ゴリ的なキャラで頑張るのか?).個人的にはガトランティスもちらっと出てきたことから,ガトランティスに亡命したデスラーが地球とヤマトを襲い,ガミラス本星は地球を支援するというようなパターンなんでしょうか.なんにせよ,想像が膨らむ宇宙戦艦ヤマト2199の結末なのでした.

 ネタバレおわり

 そんなわけで,久しぶりにヤマトの旧作の方も見てみたいなと思ったのでした.

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コメント

ネタバレ有難うございます(*^-^)ビザ皇帝様。
実はTV放送もまだ見てないんですよね。
ストーリーや結末が異なれば、キャラの魅力もかなり変わるんでしょうね。
今回のヤマトでビザ皇帝様の一番好きなキャラクターは誰でしたでしょう?

投稿: KAGAYAKI快男児!! | 2013年9月 9日 (月) 19:21

KAGAYAKI快男児!!さん

こんばんは,こちらにもありがとうございます.
まだご覧になっていませんでしたか,ヤマト2199(日曜日の夕方なので,生活パターンによってはつらいかもですが).
ガミラスによって汚染された地球を救うため単艦イスカンダルに行って帰ってくる,という大筋は一緒ですが,細かいところでは様々な相違や新基軸が盛り込まれていて,新鮮に見える場面も多かったですよ.

私的に魅力的なキャラは… やっぱりドメルでしょうか (^o^)/.

投稿: ビザ皇帝 | 2013年9月12日 (木) 13:53

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