宇宙戦艦ヤマト2199 ~第五章~
4月5日からいよいよテレビ放映も始まった宇宙戦艦ヤマトテレビ版第1作のリメイク作品,宇宙戦艦ヤマト2199の第五章を観に行って来ました.忘れないうちにアップしておきます.第五章はテレビ放送では第15~18話にあたります.全26話の中では後半の始まりといったところでしょうか.
今回はガミラスの大艦隊が登場します.全宇宙の支配者を自認しているガミラスですから,その軍事力は相当なハズで,たとえ数千隻の戦艦が出てきても不思議ではありません.しかし,実は旧作ではこうしたガミラスの大艦隊が実際に登場することはありませんでした.旧作におけるガミラスの対ヤマト戦といえば,ガス体やバリヤ,宇宙生物パラノドンの使用,バラン星の人口太陽をぶつける作戦など艦隊以外の手段での攻撃がメインでした.唯一の艦隊決戦といえる七色星団でのドメルとの戦いもヤマトに対峙したのはドメルの旗艦のほか空母4隻にすぎませんでした(その他護衛艦はあったかも).もちろんヤマト1隻との戦いですからあんまり敵艦が多すぎてもリアリティがないということかもしれません.しかし,この決戦の直前に呼び出された空母の艦長(?)が,「これだけの戦力を集めるとは…」みたいなことを言ってましたから,旧作のガミラスにとっては空母4隻は相当な戦力というわけで,案外大艦隊なんて存在せず,ガミラスも実は言うほど巨大な存在ではなかったのかもしれません.しかし今回の作品では,そんなまぼろしの大艦隊が登場したのでした.
以下ネタばれ注意
今回の第五章をひとことでまとめるとヤマトとガミラスそれぞれの内紛ということになるでしょうか.まずは冒頭の第15話です.銀河間の長大な空間を航行するヤマトでは,ドメルの執拗な陽動作戦と航海の遅れ,さらには水をはじめとする物資の不足によって乗組員の疲労とイライラが充満していました(他はともかく水の不足については,前章で艦内に大浴場を作って水を消費していたツケが回ってきたわけで,これは主計長のミスのような気がする).一方のガミラスではデスラーがお忍びでバラン星に向かいますが,途中デスラーの乗艦が大爆発を起こしてしまいます.その事態を知らないドメルは中性子星による重力のゆがみを利用してヤマトのワープ地点に先回りして待ち伏せ作戦に出ます.ヤマトはこの罠にハマり絶体絶命の危機に,勝利を確信するドメル,しかしこの決定的な瞬間に突如としてガミラス本星からドメルに対して帰還命令が下ります.艦隊は次々に戦線を離脱してヤマトは九死に一生を得たのでした.この勝利の決定的瞬間に味方からの邪魔が入って勝機を逃すというパターンは,旧作のバラン星で人口太陽をヤマトにぶつける作戦の際にも見られました(ドメルはとことん味方に足を引っ張られるなぁ).
次の第16話ではヤマトが水などを補給するために惑星ビーメラ4に立ち寄ります.古代らが偵察に向かった直後,保安科の伊東らによるクーデターが発生します.旧作での反乱と言えば当初真田さんが反乱を起こす設定だったのが,製作現場が徳川機関長と勘違いしてたとか,視聴率不振で製作話数が短縮されたため大規模な反乱が描けなくなって結局藪の反乱になったなどと言われていましたが,今回はヤマトの進路を巡る思想の対立からのより大きなクーデターでした.結局反乱は鎮圧されるんですが,首謀者の伊東はもちろん主要な反乱メンバーの処遇はどうなるんでしょう.軍隊では反乱は重罪でその首魁は死刑が常識ですが… 結局第五章の中では明らかにされませんでした.クーデター騒ぎの間に古代らはビーメラ4から波動コアなる部品を持ち帰っていました.
続く第17話では前話で古代が持ち帰った波動コアの解析によって,亜空間ゲートなるものの存在が明らかになります.これは亜空間を通って,ワープよりも短時間で長距離を移動できる装置のようです(ドラクエの旅の扉みたいなものか?).ただそのゲートは現在休止中とのことで,真田さんと古代,そして森雪の3人がその解除に向かいます.その行程で真田さんが自分が古代の兄と親友だった等の話をするんですが,これは旧作の第18話にあった設定ですね.ただ今回森雪も同行したのには理由があって,彼女とイスカンダルの最初の使者ユリーシャが1年前に遭遇した事故の話,さらにそのユリーシャが実はヤマトの自動航法室の中核になっている事実を語るためだったようです(人間が艦の中核って,ユリーシャはヤマトのトチローだったのか 笑).そしてユリーシャの魂は時々ヤマト船務科の女性准士官岬百合亜に憑依していたことが明らかになります.一方で,この頃ガミラス側では本星に呼び戻されたドメルがデスラー暗殺の首謀者として捕らえられ死刑判決が下されていたのでした.
第五章最後の第18話では前話で解除に成功した亜空間ゲートの先(亜空間ゲートは銀河側とアンドロメダ側があって,丁度バラン星がその中継地点になっている)を調べるための決死の偵察が派遣されるところから始まります.その結果,バラン星付近にガミラスの第艦隊が結集していることが明らかになりました.一同及び腰になりますが,沖田艦長は突破を決意,ヤマトは亜空間ゲートの銀河側を抜けてバラン星領域に入ります.そこでは死んだデスラーの後釜を狙っている国家元帥のゼーリックが観艦式の名目でガミラスの第艦隊を集結させていました.ヤマトはここを一気に突破すべく全速航行,一方のゼーリックは自分の手柄にしようと全軍に攻撃を命じます.しかし狭い空間に集結しているために同士討ちを始める始末でうまく行きません.その時突然,死んだはずのデスラーが登場し,実はすべてぜーリックの陰謀であることが明らかになります(死んだと思われたのはデスラーの影武者だった).結局ゼーリックは殺され,ヤマトは波動砲をバラン星に向けて発射,その反動を利用してアンドロメダ側のゲートに入り,一気にアンドロメダ銀河間近まで飛んだのでした(とはいえ,波動砲でバラン星もろとも亜空間ゲートも破壊されてしまい,帰りはいったいどうするつもりなんだろうと余計な心配をしたのでした).
ネタばれ終わり
いよいよ佳境に入ってきた宇宙戦艦ヤマト2199,次章はいよいよドメルとの決戦でしょうか,まさかこの後に及んで空母4隻ということはないんでしょうが,どんな展開になるのか楽しみなのでした.
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