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2012年3月25日 (日)

大赤字というウワサの映画

 2,3日前にネット上のニュースで出ていた話題です.

 映画「ジョン・カーター」、史上最大の赤字作になる可能性

 映画はウォルト・ディズニー生誕110年を記念して同社が製作したものです.タイトルを見て,「アメリカ合衆国の政治家の生涯を扱った映画か,ディズニーもずいぶん渋い映画を作るな」と思った人もいるかもしれません(笑).たしかに,ジョン・ケネディとジミー・カーターを合体したようなネーミングはいかにも政治っぽい香りを漂わせています.

 しかしこの作品,決して政治映画ではありません.ジョン・カーターというのは政治家の名前ではなく,SFファンならば誰もが知っている作品の主人公なんです.それはE・R・バローズ(ターザンの原作者でもあります)の火星シリーズ,南北戦争時代の南軍の若き士官が幽体離脱して火星にわたり,そこで大活躍するというスペースオペラの原点的な作品です.その若き士官の名がジョン・カーターなんです.創元推理文庫から全巻が出ていて,私も中学生ぐらいの時期に夢中になって読んでいた記憶があります(第1作火星のプリンセスから第11作火星の巨人ジョーグまであります).

Kasepuri(写真1) 創元推理文庫版の火星のプリンセス,故・武部本一郎氏による表紙絵が人気でした.

 今回ディズニーではこの作品を実写映画化したわけです.製作費3億5000万ドル(約280億円)をかけた大スペクタクル… なはずなんですが,蓋を開けてみたらさっぱり,ということのようです.記事によると,このままではギネスブックに載るほどの赤字がでそうなのだそうです.まあ原作の人気があまりにも高い場合,その熱烈なファンというのは独自の作品感を強く持っていたりしますから,その映像作品が批判にさらされる場合が多いのは宿命ともいえますが,今回はそれが強烈だったということなんでしょうか.

 ただ,封切りからそれほど時間が経ってはおらず,日本ではまだ公開すらされていない作品です.その段階で記録的大赤字と言われてもねぇ~.思うにアメリカでの興行不振をこれからの海外公開で挽回するために,あえてこんな記事を出して世間の注目を集めようというディズニーの陰謀なのかもしれません.なにせ私自身,この記事を見て映画に興味を持ちましたから(笑).いずれにせよ,今後の展開に期待です.

 なお,この火星シリーズのオマージュ作品として,吉岡平氏による火星の土方歳三という作品があります.

 

Kasehiji(写真2) 火星~,新選組両方のファンにとってはたまらない作品です

 

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